星と葬礼

吉村昭

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167169237
ISBN 10 : 4167169231
フォーマット
出版社
発行年月
1992年05月
日本
追加情報
:
317p;16X11

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • shizuka さん

    吉村さん、作品のタイトルはどうやってお決めになられていたのだろう。一見すると内容と乖離しているようなタイトルもあれば、もうこれ以外はないだろうと思うほどしっくりくるものもある。『喪服と夏』から誰が隠し地下牢に老婆を閉じ込めてしまう話と思うか。また『煉瓦塀』から誰が屠殺される牛の話と思うか。しかし『星と葬礼』はそのまま星と葬礼のお話なのである。いままであまり気にしていなかったタイトルだが、そこからも色々な思考や、想像を張り巡らし、もう一つの読書の楽しみを見出すことができた。吉村さんの本は多面的で色あせない。

  • mondo さん

    今日、7月31日は悠遠忌、吉村昭の命日にあたる。この私小説「星と葬礼」を読みながら、吉村昭の死生観についても片方で考えていた。「星の葬礼」の登場人物の次郎と時子にも本人が投影されていると感じた。葬儀がある度に不思議にその場に現れる次郎。それは少年時代から人の死に遭遇してきた吉村昭。死に対する畏怖が伝わる。親の愛情に飢えた時子は幼少の吉村昭の姿に重なる。最後に次郎が時子をあやめるシーンでは首を絞める力加減が心の内面を伝えていて、吉村昭の凄さを感じる。こうした初期の短編私小説からも吉村昭の人物を探れて面白い。

  • たぬ さん

    ☆4.5 作者20代後半〜40歳頃に書かれた7編。いくつかは別のとこで既読。やはりこういう純文学的作品もとても面白い。純粋ゆえに殺人を犯す子供。息子たちに会いたくて噓の電報「チチキトク」を乱発する親。催事の小道具に使われ踏み潰される大量の雛。静かにゾッとさせるものばかりだった。

  • シュラフ さん

    図書館で見つけた一冊。表紙画像がないのでおそらく絶版本なのであろう。だが、この一冊は拾いものであった。作品の出来ばえとしては間違いなく吉村作品の中でも秀逸であり、絶版となっているのが惜しまれる。死をテーマにした短編集。人の一生は豊かな人生であるべきであるが、この短編で描かれるのは貧困・病・エゴイズム・苦悩といった人間社会の厳しい現実に向き合わざるをえない人たちである。日頃 意識から遠ざけている悲惨や死という現状に直面することで、あらためて生の意味合いを考えさせてくれる一冊である。

  • tora さん

    「死」の色が非常に濃い短編集。残酷さを感じるものの、それが嫌悪にはならないのがこの著者の優れた点であるように思う。

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人物・団体紹介

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吉村昭

1927(昭和2)年、東京・日暮里生まれ。学習院大学中退。58年、短篇集『青い骨』を自費出版。66年、『星への旅』で太宰治賞を受賞、本格的な作家活動に入る。73年『戦艦武蔵』『関東大震災』で菊池寛賞、79年『ふぉん・しいほるとの娘』で吉川英治文学賞、84年『破獄』で読売文学賞を受賞。2006(平成1

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