手鎖心中 文春文庫

井上ひさし

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167111274
ISBN 10 : 4167111276
フォーマット
出版社
発行年月
2009年05月
日本
追加情報
:
16cm,260p

内容詳細

材木問屋の若旦那、栄次郎は、絵草紙の作者になりたいと死ぬほど願うあまり、自ら勘当や手鎖の刑を受け、果ては作りごとの心中を企むが…。ばかばかしいことに命を賭け、茶番によって真実に迫ろうとする、戯作者の業を描いて、ユーモラスな中に凄みの漂う直木賞受賞作。表題作のほか「江戸の夕立ち」を収録。

【著者紹介】
井上ひさし : 昭和9年(1934)、山形県生まれ。上智大学外国語学部フランス語科卒。浅草フランス座文芸部兼進行係などを経て、戯曲「日本人のへそ」、NHK人形劇「ひょっこりひょうたん島」などを手がける。47年「手鎖心中」で直木賞受賞、54年「しみじみ日本・乃木大将」「小林一茶」で紀伊國屋演劇賞、翌年読売文学賞戯曲賞を受賞。56年「吉里吉里人」で日本SF大賞、翌年読売文学賞小説賞を受賞。平成11年、菊池寛賞受賞。平成16年、文化功労者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    「手鎖心中」は、第67回(1972年上期)直木賞受賞作。解説の勘三郎さんも指摘しているが、山東京伝の黄表紙『江戸生艶気樺焼』を原典に書かれている。井上ひさしが戯作にもっとも親和性を抱いていた頃の作品だ。本篇も、もちろん徹底した戯作調で書かれている。登場人物同士の会話の呼吸が実に巧み。エンディングの戯作者揃い踏みは、読んでいる方もゾクゾクと武者震いに襲われる。こんな世の中でも、未来は明るいような気がしてくるのは、まさに井上ひさしの真骨頂。併録の「江戸の夕立」は、さりげない表現の中に東北の哀しみを忍ばせる。

  • 遥かなる想い さん

    第67回(1972年)直木賞。 絵草紙の作者を夢見る 栄次郎を軸に 江戸の戯作者たちの 風景を 軽快な 筆致で描く。 道楽息子 栄次郎と それに群がる ノー天気な男たち…最後のオチも軽妙で、 風刺満載の作品だった。

  • kaizen@名古屋de朝活読書会 さん

    【直木賞】江戸の絵草紙作家の卵達。作中作品「百々謎化物名鑑(ももなぞばけものめいかん)」、桃太郎が十二人の妖怪変化に出くわし、謎々で家来にして、鬼退治をする。これ、作品として読みたいと思った。まだ出ていないのだろうか。江戸時代を障壁として意識せずに読める江戸物。すごい。

  • 優希 さん

    面白かったです。軽妙なテンポで語られるのみならず、駄洒落や言葉遊びが心地よいリズムを刻んでいるのがいいですね。落語のような時代劇のような雰囲気を感じました。やりきれないような物語も、明るい物語展開で人の愚かさを笑いとばしてくれるようです。戯作者が書いた作品なので、舞台で見たらどのような雰囲気になるのかと想像させられました。

  • hit4papa さん

    タイトル作は、絵草紙作者になりたい材木問屋の若旦那が、売れるためにわざわざ身をもちくずしていくというコミカルなお話。まさに、芸のためなら〜♪… な展開です。才能なきものが、才能あるものの破天荒な一面に憧れを持つというのはよくあります。本作品の主人公は、勘当されたり、刑罰(手鎖)を目論んだり、そして果ては心中…と、エスカレートしていくのです。毒のあるラストが印象深いですね。収録作「江戸の夕立ち」は、江戸から岩手へと旅した大店の若旦那と太鼓持ちのお話。しんどい日々が描かれます。こちらもラストは毒々。

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人物・団体紹介

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井上ひさし

1934(昭和9)年11月16日‐2010(平成22)年4月9日、享年75。山形県出身。1972年『手鎖心中』で第67回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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