巨船ベラス・レトラス

筒井康隆

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163256900
ISBN 10 : 4163256903
フォーマット
出版社
発行年月
2007年03月
日本
追加情報
:
20cm,208p

内容詳細

出版不況、文学の衰退…。この船のさだめは、海の底へ導かれているのか。「大いなる助走」から30年、最新長編が遂に刊行。出版界騒然、文壇慄然、読者は呆然。現代日本文学の状況を鋭く衝く戦慄の問題作。

【著者紹介】
筒井康隆 : 1934年、大阪市生まれ。同志社大学文学部卒業。1960年、SF同人誌「NULL」を主宰、発刊、短篇の「お助け」が江戸川乱歩に認められ、作家活動を始める。1981年、『虚人たち』で泉鏡花文学賞受賞。1987年、『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞受賞。1989年、「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞受賞。1992年、『朝のガスパール』で日本SF大賞受賞。1997年、仏政府よりシュバリエ章受章。2000年、『わたしのグランパ』で読売文学賞受賞。2002年、紫綬褒章受章。映画、演劇、テレビドラマへの出演などでも活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • たま さん

    「小説」がテーマのメタフィクションもの。登場人物、彼らが書く作品の中の登場人物、本作を書く筒井康隆が出てくる重層的な世界観が面白かったです。登場人物を通して筒井さんの考え方や最近の文学界に対して思うことが表れていたり、登場人物たちに文学論を戦わせていたりして読みごたえもありました。最後の方にある私怨のぶちまけっぷりも潔くて楽しく読めます。全体を通して筒井節を堪能できる一冊でした。

  • いたろう さん

    筒井康隆らしいメタフィクションもの。文学論を論じる小説家たちのところに小説の登場人物たちが現れるのにとどまらず、その小説を書いている筒井康隆本人までもが登場する。小説の中のはずなのに、筒井康隆本人が実際にあった著作権侵害の被害について、実名を挙げて糾弾しだすのには大笑い。まともな筒井康隆は2007年の本作が最後か? 「ダンシング・ヴァニティ」は10ページで読む気が失せたし、その後のジュブナイルは手に取る気もおきない。

  • hanchyan@連戦連勝の前には必ず負けがある さん

    久々の筒井さん。さすが“メタ”の巨匠といったところ。中盤まではフェリー二の「8・1/2」やコッポラの「ワンフロムザハート」を思い浮べながらゆったりと楽しみ、広大なラウンジ(イメージはシャイニング)で四人の編集者が語り始めるあたりから雪崩の様に一気に読了。“自分が本を読むのはなぜ?”なんてことを考えながら。“本が好きで本を読み、読メに登録までしてる我々は果たして、この巨船に乗船できるのか!?”なんちて。いや、全然堅苦しくもないし面白いです(笑)。この本に関してだけは、まず解説から読んだほうがよいかもです。

  • ミツ さん

    今ではもう御歳76歳(!)であり、最早過去の偉人といった印象だった筒井康隆だが、本作はその著者の2007年、73歳での著作である。「小説」について書いた小説であり、メタフィクションやスラップスティックの要素は健在で、それぞれ現実にモデルがいるであろう作家や編集者など文壇事情のイザコザを面白くおかしく描く。前衛とエンターテイメント、文学の終わりなどへの思いの丈、あるいは単なる愚痴や弾劾、やっかみを形にした小説であり、著者の最近の文学に対する考えを知るにはいい作品だと思う。良作。

  • ホッタタカシ さん

    文壇の現状を扱って『大いなる助走』、メタフィクションを扱って『朝のガスパール』を思い出すが、作者自身がモデルとされる人物があっさり「最近は、昔の実験をわかりやすい言葉でリメイクしてる」と種明かししてしまうふてぶてしさがさすが筒井。最後には筒井自身まで登場して、構造をより重層化させてオシマイ。藤枝静男『田紳有楽』について、「こんなメチャクチャをいけしゃあしゃあと書ける老大家のふてぶてしい心境に早くぼくも立ちたいものだ」と言った筒井さん、もっとメチャクチャやっていいんでないの?

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人物・団体紹介

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筒井康隆

1934(昭和9)年、大阪市生れ。同志社大学卒。’60年、弟3人とSF同人誌“NULL”を創刊。この雑誌が江戸川乱歩に認められ「お助け」が“宝石”に転載される。’65年、処女作品集『東海道戦争』を刊行。’81年、『虚人たち』で泉鏡花文学賞、’87年、『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、’89(平成元)

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