Aではない君と 講談社文庫

薬丸岳

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062937146
ISBN 10 : 406293714X
フォーマット
出版社
発行年月
2017年07月
日本
追加情報
:
464p;15

内容詳細

あの晩、あの電話に出ていたら。同級生の殺人容疑で十四歳の息子・翼が逮捕された。親や弁護士の問いに口を閉ざす翼は事件の直前、父親に電話をかけていた。真相は語られないまま、親子は少年審判の日を迎えるが。少年犯罪に向き合ってきた著者の一つの到達点にして真摯な眼差しが胸を打つ吉川文学新人賞受賞作。

【著者紹介】
薬丸岳 : 1969年兵庫県明石市生まれ。駒澤大学高等学校卒業。2005年、『天使のナイフ』(講談社文庫)で第51回江戸川乱歩賞を受賞。連続ドラマ化された刑事・夏目信人シリーズがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • W-G さん

    『友罪』から続いて。これまた素晴らしく面白い。独身か既婚か、子供がいるかいないかで、様々な受け取り方が出来る多面性の高い作品だと感じた。一面的には、加害者家族に同情的すぎるようにも見えたり、被害者に対して悪し様だったり、父性と母性の演出が物語の都合上、妙に恣意的だったり、と色々思いながら読み進めることになる。それらが「物事の善し悪しとは別に、子供がどうしてそんなことをしたのかを考えるのが親」という金言ですっきり腑に落ちていく。そこから、被害者の親が現れるラストまで、見事な完成度だった。

  • 三代目 びあだいまおう さん

    優しかった中2の息子が同級生殺害の疑いで逮捕された。殺害を認め、その他動機等は徹底して口を閉ざす。父親視点で終始する物語は、明日は我が身と思わせる程の戦慄と苦しさを齎す。息子が犯人のはずがない、祈りながら読んだ。タイトルに込めた深い意味、世間はAと呼ぶが、我が子なら・・・。被害者の父、加害者の父、どちらにもなりたくない!責任を持って我が子の罪と向かい合っていく覚悟を持てるか。薬丸岳が渾身の想像力で紡いだリアル。子を持つ親は、そして若者も、作品に入り主人公達と一緒に悩み考えておくべき、まさに必読の書‼️🙇

  • hit4papa さん

    殺人を犯した少年の父親が、苦悩と後悔と迷いの日々を送る姿を描いた作品です。著者の十八番(!)のテーマで、相変わらずのどよ〜んと重い作品となっています。自分も息子を持つ父親として、主人公に自身を重ね合わせてしまい、さらにどよ〜んとしてしまいました。息子が殺人を犯し人生がガラリと変わってしまった父親。本作品は、少年の殺人に至る動機が謎として提示されます。しかしながら、自分は、その解明よりも父親の目線で少年を見続けました。父親が、決して強い人間ではないからこそ、真に迫っているのです。・・・でも、どよ〜ん。

  • イアン さん

    ★★★★★★★★☆☆吉川英治文学新人賞を受賞した薬丸岳の社会派ミステリ。14歳の息子・翼が同級生を殺害した容疑で逮捕された。なぜ翼は頑なに動機を語ろうとしないのか。事件直前に被害少年へ送ったメールの意味とは?ホワイダニット的な要素はあるものの、トリックやどんでん返しといったミステリ要素を敢えて排除し、徹底的に「少年審判のあり方」や「更生・贖罪とは」という本質的な問いを描き切る姿勢に、薬丸岳の作家としての矜持を見た気がする。『Aではない君と』というタイトルに込められた父・吉永の温かいまなざしが心を抉る良作。

  • yamatenodolphine さん

    的確な言葉が見つからない…翼は自分のやってしまった事の重大さを認識するにはあまりに子供であまりに傷付き過ぎていて追い詰められていたけれど、だからといって許される行為ではない。でも、可哀想でたまらない。大人には大人の事情があるのは当然だけど、誰かがどこかのタイミングで気がついてあげていたら違う未来が待っていたのだろうか?考えさせられる作品で続きが気になりページを捲る手が止まらなかった。勝手に翼役に加藤清史郎くんを重ねて読んでいたので余計苦しい読書だったけど読んでよかった作品です。

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人物・団体紹介

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薬丸岳

1969年兵庫県生まれ。2005年に『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。16年に『Aではない君と』で第37回吉川英治文学新人賞を、17年に短編「黄昏」で第70回日本推理作家協会賞“短編部門”を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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