シェーンベルク(1874-1951)

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CD

Verklarte Nacht, String Trio: Juilliard Sq Yo-yo Ma Trampler

シェーンベルク(1874-1951)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
SRCR9099
組み枚数
:
1
:
日本
フォーマット
:
CD

内容詳細

シェーンベルクの初期と晩年の、全く技法の違う代表作を、マとトランプラー+ジュリアードで聴かせる豪華な1枚。「浄夜」は濃密で劇的な表現が緊迫感を伴って演奏され、聴きごたえ十分。トリオは「歌われて」やや「浄夜」寄り。両曲の対照性は今イチ。(教)(CDジャーナル データベースより)

収録曲   

  • 01. 浄められた夜
  • 02. 弦楽三重奏曲

ユーザーレビュー

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ジュリアード弦楽四重奏団は、史上最も早く...

投稿日:2021/08/13 (金)

ジュリアード弦楽四重奏団は、史上最も早くシェーンベルクの弦楽四重奏曲全集を録音した、言わば老舗中の老舗。しかしこの「浄められた夜」は初録音だそうだ。同曲の推薦盤とされているのを見たこともあるが、改めて聴くとどうなのか。良く言えば骨太でオーソドックス。悪く言えば古臭く、感覚的な切れ味が悪い演奏という印象だ。「浄められた夜」はソニーが当時誇っていた20ビット・レコーダーによる録音だが、音作りの問題として、6パートの音が密集して暑苦しく、時にうるさくも感じられる。この辺りは再生側の問題もあるのだが、かなり苦労させられた。この演奏で評価すべきは、やはりヨー・ヨー・マの参加によって音色が豊かになっている点だろう。後半に入り「男の赦し」が始まると、すぐにマの演奏と分かる温かな旋律が流れ、世界が一変する。前半と比べ、後半がゆったりとふくよかに感じられるのは、マの功績が大きいだろう。しかし、今なら後発の団体の演奏に色々と良いものがあるから、この演奏を第一に推したいとは思わない。 対して、弦楽三重奏曲op.45は、よりお奨めできる演奏だ。晩年のシェーンベルクが、心臓発作で死にかかった臨死体験を作品にしたもので、冒頭部分は発作による七転八倒の苦しみである。しかしその後、昏睡状態から意識の回復する過程や、心の平穏や自己省察の音楽が続き、なんとも不思議な感銘のある作品となっている。ジュリアードの3人の息の合ったアンサンブルはもちろんのこと、自分の臨死体験を客観的に眺める作曲者の引いた視線と、逆に作曲者の年齢に近付いた演奏者による、その絶妙な距離感の響きあいが、演奏の安らぎを生んでいるようだ。つまりは、これは人生を穏やかに諦観する音楽なのだ。録音も、「浄められた夜」よりも音の隙間があって聞きやすい。総合的に考えて、評価は4とさせていただいた。

伊奈八 さん | 茨城県 | 不明

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