LPレコード

Cool Struttin'

Sonny Clark (ソニー・クラーク)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
TOJJ6502
組み枚数
:
1
:
日本
オリジナル盤発売年
:
1958
フォーマット
:
LPレコード
その他
:
限定盤, リマスター

商品説明

日本のジャズ喫茶史上最も多くプレイされたアルバムの一枚であり、最も人気の高い作品。ブルーノートの1500番台の中でも、年齢的にも時代的にも脂の乗りきったミュージシャンを集めて、しかも、リーダーのソニー・クラークのプレイも円熟の境地に達し、採りあげられた作品も覚えやすいメロディと親しみ易いアレンジで、モダン・ジャズの典型的なスタイルとして印象深いこの作品は、ジャズの入門者に最適なだけでなく、聴きこめば聴きこむほど多くを語るアルバム。作品全体としてバランスのとれたこの作品だが、意外なことに発売当時アメリカではまったく人気がなかったようで、オリジナルのブルーノート・アナログ盤はファースト・プレス枚数が少なく(一説には500枚くらい)、現在では貴重盤扱いで取引されている。
 そうした様々な要素が重なったこの作品は、バド・パウエル派と目されながらも、その際立つ個性で日本では人気者のソニー・クラークが本作に先立ってブルーノート吹きこんだ『ダイヤル・S・フォー・ソニー』(BLP-1570,1957 )『ソニー・クラーク・トリオ』(BLP-1579)に続いて1958年1月に録音された。
 参加メンバーにはハードバップ・シーンではお馴染みの4人がソニー・クラークに加わっている。まず、フロントはアート・ファーマー(tp)とジャッキー・マクリーン(as)。ファーマーは1928年生まれだから録音当時29歳、マクリーンは25歳。そして、リズム・セクションを構成するのは、この時代の最も代表的な二人といっていいポール・チェンバース22歳、フィーリー・ジョー・ジョーンズ32歳である。 
 これに加わるリーダーのソニー・クラークは1931年7月21日生まれの弱冠26歳という、平均年齢26.8歳という今から考えればヤング・クインテットがこの歴史に残る名作を生んだ。ソニー・ロリンズが名作『サキソフォン・コロッサス』を録音したのが26歳のときだから、概してこのころの一流ミュージシャン達は20代半ばまでにひとかどの演奏を残していたことになる。しかし,残念ながら短命に終わってしまったクラークに関して本作に聴くアルバム構成の能力を考えると、長生きすればいわゆる純ジャズ路線のミュージシャンとしてより多くの名作を残したと想像され残念だ。その意味では本作は、クラークのブルーノート三部作において、この時代のミュージシャンたちの「アドリブ一発に掛ける」という人生観を最も見事に体現した作品だといえるだろう。
 コンラッド・イーティス・クラーク、ことソニー・クラークは、1931年にペンシルバニア州に生まれている。早くからピアノに親しみ1945年ごろにはラジオ放送でカウント・ベイシーやデューク・エリントンなどを通じてジャズに興味を持ったようだから十代半ばで、すでにジャズを弾いていたのだろう。1951年に西海岸に移住した後、サンフランシスコのジャズシーンで活躍するようになる。その後、ロスアンジェルスに移りテディ・チャールスとの初めてのレコーディングを経験する。1956年まではバディ・デフランコのグループで活躍を続けた。このころの録音はヴァーヴ・レーベルに残されている。また、売出し中だったソニー・クリス、フランク・ロソリーノらとのレコーディングにも参加、1957年4月のダイナ・ワシントンとのツアーでニューヨークに赴きそのままかの地に留まることになる,こうしてやっとソニー・クラアークのニューヨーク・ジャズシーンでの活躍が始まった。その後、アルフレッド・ライオンに見出されたクラークはブルーノートと契約を交わすことになる。したがって、本作はクラークの音楽歴的にいえば、ニューヨークに出て中央ジャズ界への本格的デビューを飾り、次第に多くのレコーディング・セッションに声が掛かりだし,ついに自分のコンセプトを前面に制作したアルバムということになる。三枚目ということで全ての面で彼自身の意思が明確に入った作品である。
<関連アルバム>
『ダイヤル・S・フォー・ソニー』(BLP-1570)
『ソニー・クラーク・トリオ』(BLP-1579)
『マル・ウォルドロン/レフト・アローン』

収録曲   

  • 01. クール・ストラッティン
  • 02. ブルー・マイナー
  • 03. シッピン・アット・ベルズ
  • 04. ディープ・ナイト

総合評価

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4.5

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 名盤として、あまりにも紹介されているア...

投稿日:2021/07/11 (日)

 名盤として、あまりにも紹介されているアルバムでalto saxophoneのJackie McLeanが参加しているにもかかわらず個人的には心に響かない、お薦めしないアルバムの1枚です。

ようたん さん | 大阪府 | 不明

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私は完全なクラシックオタクなんですが、こ...

投稿日:2012/03/26 (月)

私は完全なクラシックオタクなんですが、この演奏は、昔、レコード屋さんの店頭で鳴っていたのを聴いて、恐ろしく吸引力のある、激しく人間味を感じる凄い演奏、ふぅんこれがジャズかい、と・・・。結局、いてもたってもいられず、ヴィルヘルム・バックハウスのベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第32番の予算が宙に浮き、赤い盤を買っちゃったのでした(勿論3ヵ月後にバイト代で我が心の師バックハウスのレコードは入手しましたが・・)。J・マックリーンの恐るべきテクニックとアート・ファーマーの美音にときめきS・クラークの朴訥なブルースの独り言に耳を傾けフィリー・ジョーとチェンバースの完璧なリズム・リードに酔いしれていた頃を思い出します。いつ聴いても素晴しく感動します。後に、ウィーンに住んでた頃、アート・ファーマーさんもここに住んでいて、ジャズランドというライヴハウスでしょっちゅう聴きました。M・アレキサンダー(P)との競演は未だに耳に残っています。ファーマーさんのフリューゲルホーンもよかったなぁ。クラシックの総本山ウィーンでのジャズもよいですよ!!音楽万歳でっす。

音吉 さん | 岡山県 | 不明

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 クールでかっこよく、気取ってる。アルバ...

投稿日:2009/12/06 (日)

 クールでかっこよく、気取ってる。アルバムのタイトルどおり盤だと思います。ジャズを聴くきっかけになったアルバムです。いわゆるジャズっていうジャズで初心者にもお勧め。

ryo さん | 長崎県 | 不明

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人物・団体紹介

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Sonny Clark

1931年7月21日米国ペンシルヴァニア州ハーミニー生まれ。50年代初頭から西海岸でウォーデル・グレイらと共演。53〜56年までバディ・デフランコのグループで活躍。57年、ニューヨークに進出し、ブルーノートと契約。『クール・ストラッティン』などの名盤を残す一方、同レーベルの多くのセッションにも起用される。ハード・

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