三木稔:歌劇『愛怨』
新国立劇場 2006年創作委嘱作品
三木稔の「日本史オペラ」第8作目を飾る『愛怨』は、瀬戸内寂聴が初めてオペラ台本を手がけた21世紀の超大作。2006年に新国立劇場で世界初演され、2010年にはドイツ初演を果たして、劇場を再び感動と喝采の嵐で満たしました。劇中で琵琶秘曲「愛怨」を演奏する中国琵琶のヴィルトゥオーゾ、シズカ楊静の至芸とその深い音楽性が作品のハイライトを形作り、物語を迫力のクライマックスへと導きます。
【内容紹介】
瀬戸内寂聴が、初めてオペラ台本を手がけたことでも話題となった『愛怨』は、8世紀の奈良と唐を舞台にした大スペクタクル歴史ロマン、日本語による全3幕のオペラです。2006年2月17、18、19日、新国立劇場において世界初演。
国際的に活躍する琵琶のヴィルトゥオーゾ、シズカ楊静が、作品のハイライトで演奏する琵琶秘曲「愛怨」は、彼女の驚異的なテクニックと深遠な音楽性で満場の観客に大いなる感動を与えました。
【あらすじ】
遣唐使大野浄人は、大和朝廷の聖明女帝から、唐の光貴妃が秘曲とする琵琶曲「愛怨」を持ち帰るよう厳命を受け、新妻の桜子を残し、唐へと旅立ちます。途中船は難破、その知らせにショックを受けた桜子は、身重の体で身投げしてしまいます。
一方、南方へと漂着した浄人は、なんとか長安にたどり着き、そこで光貴妃の侍女である琵琶奏者・柳玲に出会います。桜子と瓜二つの顔をした柳玲は、なんと幼いときに桜子と生き別れた双子の妹だったのです。柳玲は、桜子の夫である浄人を救うため、他に伝えたら死刑に処せられるという掟をやぶって、浄人に「愛怨」を伝授します。ちょうどその時、唐は大乱の時代を向かえ…(Columbia)
【収録情報】
・三木稔:歌劇『愛怨』全曲(台本:瀬戸内寂聴)
桜子/柳玲:釜洞祐子
大野浄人:経種廉彦
玄照皇帝:星野淳
光貴妃:宇佐美瑠璃
阿部奈香麻呂=朝慶:田中誠
若草皇子:黒田博
新国立劇場合唱団(合唱指揮:三澤洋史)
琵琶演奏:シズカ楊静
東京交響楽団
大友直人(指揮)
演出:恵川智美
収録時期:2006年2月19日
収録場所:東京、新国立劇場(ライヴ)
・特典映像:瀬戸内寂聴、三木稔インタビュー(19分、字幕:英語)
収録時間:184分(本編165分)
画面:カラー、16:9
音声:リニアPCM48kHz/16bitステレオ、Dolby Digital 5.1chサラウンド、DTS 5.1chサラウンド
字幕:日本語、英語
NTSC
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三木稔のライフワーク「日本史オペラ」シリーズの2006年に初演された第8作目。大和朝廷時代を舞台に琵琶曲「愛怨」を巡る物語で、瀬戸内寂聴が初めてオペラ台本を手掛けた。釜洞祐子らの歌唱や東京so.の演奏など、豊富な内容が楽しめる。(CDジャーナル データベースより)