影媛

高尾長良

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784103335221
ISBN 10 : 410333522X
フォーマット
出版社
発行年月
2015年02月
日本
追加情報
:
122p;20

内容詳細

物部氏の巫女・影媛と、鹿狩りに熱狂する志毘。日本書紀に描かれた鮮烈な悲恋が現代に甦る。22歳の新鋭による瞠目の芥川賞候補作。

【著者紹介】
高尾長良 : 1992年東京生まれ。2012年、「肉骨茶」で第44回新潮新人賞を受賞してデビュー(史上最年少受賞)。「肉骨茶」は第148回、「影媛」は第152回の芥川賞候補作となった。京都大学医学部在学中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 巨峰 さん

    物部影媛と平群鮪の非恋は日本書記にのっている話だそうです。2人を阻んだ日嗣王子は残虐行為で有名となったのちの武烈天皇。この物語を古詞で紡ぎなおした意欲作。クライマックスの3人の歌のやり取りも書記に載っているそうです。古墳時代の恋の歌、恋人を亡くしたあとの哀しみの歌が1600年もたった今に伝わっているって凄いですね。難しい漢字が多くて戸惑いましたが読後wikiとか駆使して物語の全貌を知りました。影媛の父物部麁鹿火もいい味を出しています。難解ですがページ数が少ないのでなんとかなりました。

  • さつき さん

    平群志毘と物部の影媛の悲恋。擬古文のような格調高い文章で書かれています。難解な漢字にルビなしでは読めない訓がついていて、宴の席での舞歌、海石榴市での歌垣などは古代の香りを存分に感じられました。ただ、やはり難解です。恋する二人の心情を汲み取るまでには至らず、なぜ偶然の出会いから命をかけるほど惹かれ合ったのかは、よくわかりませんでした。恋に理由はないんでしょうけど…

  • NAO さん

    物部麁鹿火(あらかい)の子・影媛と、平群志毘の悲恋を描いた作品で、152回芥川賞候補作。話の雰囲気としては、折口信夫の『死者の書』に似ている。神寄せの間翡翠になって空を飛んでいるという影媛の設定は幻想的だが、難しい古語交じりの文では、せっかくの設定が分かりにくいんじゃないだろうか。海柘榴市の歌垣での太子と志毘の歌合せ以降は、緊迫感も増す最高の見せ場なのに、もっと盛り上げることもできたんじゃないのかなあ、とちょっと残念。

  • メタボン さん

    ☆☆☆☆ 古墳時代の背景にふさわしい文体が故に、なかなか読み進めるのに苦労した。ルビが一度しか出てこないので、何度も前に戻って読みを確かめる感じが多かった。これは出版社の意図なのだろうが、やはり一般的な読み方をしない漢字にはその都度ルビを振ってほしかった。巫(かんなぎ)、御祖(みおや)、太子(ひつぎのみこ)など。高尾長良の作品はこれで3作読んだが、それぞれ全く違った作風であり、懐の深さを感じた。文体としてはこの「影媛」が一番美しく、改めて日本語の可能性を想った。

  • 九月猫 さん

    読了に梃子摺った。難読漢字と説明の一切ない古語てんこ盛り。さらに会話は文語体。物語の時代性と、「類まれな言語能力」を生かす文体への挑戦なのかな。尿や唾、鹿の皮や骨に付いた脂や血など臭いを伴わせる描写をわざと挿れているのも同じ効果を狙ったのだろうけどあまり上手くいっていない。なんでだろと考えて「わざと」と感じる時点でだめなんだと気付く。作家さんと担当さんは満足してそうだけど、読み手の私は置いてきぼり。海石榴市から終焉へ向けて、また難語の少ない箇所ではリズムがあったので、結局は描写が文体に負けているのでは。→

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高尾長良

1992年東京生まれ。2012年、「肉骨茶」で第44回新潮新人賞を受賞してデビュー(史上最年少受賞)。「肉骨茶」は第148回、「影媛」は第152回の芥川賞候補作となった。京都大学医学部在学中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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