ロシア・バレエ団シリーズ第8集
ペレス指揮の『シェエラザード』、カラビツ指揮の『スキタイ組曲』
「ディアギレフとロシア・バレエ団の音楽」の第8集。近年、目覚ましい活躍をみせる指揮者ふたり、ペレスとカラビツがロシア音楽の名作2曲を取り上げた注目の内容となっています。
【ペレス指揮の『シェエラザード』】
2009年よりラ・プラタ・アルゼンチン劇場の音楽監督を務め、同世代の指揮者のなかでももっとも将来を嘱望される指揮者のひとりであるアレホ・ペレスは、フランコ・ドナトーニやペーテル・エトヴェシュに師事した作曲家でもあり、ベルンハルト・コンタルスキー、ミカエル・レヴィナス、ミヒャエル・ギーレンのアシスタントも務めていたという経歴の持ち主。地元ブエノスアイレスで作曲と指揮とピアノを学び、ブエノスアイレス大学を卒業後は、テアトロ・コロン実験センターの委嘱でオペラを手掛けるなど作曲活動に専念していましたが、さらにカールスルーエの音楽大学院に進むため渡独したペレスは、ハンブルク北ドイツ放送響でクリストフ・フォン・ドホナーニのアシスタント・コンダクターを務め、2006年に同オケで指揮者デビューを果たしています。
ペレスはすでに、ロイヤル・ストックホルム・フィル、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、フランス国立放送フィル、ベルリン・ドイツ響に登場するいっぽう、パリ国立バスティーユ・オペラ、リヨン国立オペラ、パリ・オペラ・コミーク座、シャンゼリゼ劇場、フランクフルト歌劇場でオペラの実績を重ねていますが、2011年にSWR響を指揮した『シェエラザード』は、アンサンブルの組み立てにたくみなドラマ作りと、その実力のほどを知るにうってつけの内容といえるでしょう。
全曲を通じて重要な役割を演じる独奏ヴァイオリンは、1981年ベルリン生まれ、2008年よりSWR響に在籍、現在コンマスを務めるヤーモライ・アルビカー。ロシア系の流れを汲む濃厚な味付けにも注目されるところです。
【カラビツ指揮のプロコフィエフ『スキタイ組曲』】
当シリーズ第5集の『道化師』組曲(93253)につづいて、ふたたびプロコフィエフでの登場となるカラビツが取り上げるのは『スキタイ組曲』。『道化師』に先立つプロコフィエフによるバレエ第1作は、やはりディアギレフ率いるロシア・バレエ団のために書かれたストラヴィンスキーの『春の祭典』に通じる異教的・原始的題材に基づく内容から想像されるように、「野趣に富むリズムとけたたましい音響」路線の作品となっています
1976年キエフ生まれの指揮者キリル・カラビツは、SWR響との前作『道化師』組曲や、首席指揮者を務めるボーンマス響ともハチャトゥリアンなどで成功を収めているので、得意とするロシアものだけに、ここでの内容にもおおいに期待が持てそうです。(輸入元情報)
【収録情報】
・リムスキー=コルサコフ:交響組曲『シェエラザード』 Op.35 [45:24]
ヤーモライ・アルビカー(独奏ヴァイオリン)
バーデン=バーデン・フライブルクSWR交響楽団(南西ドイツ放送交響楽団)
アレホ・ペレス(指揮)
録音時期:2011年3月2,3日
録音場所:フライブルク、コンツェルトハウス
録音方式:ステレオ(デジタル)
・プロコフィエフ:スキタイ組曲『アラとロリー』 Op.20 [21:08]
バーデン=バーデン・フライブルクSWR交響楽団(南西ドイツ放送交響楽団)
キリル・カラビツ(指揮)
録音時期:2011年11月23日
録音場所:フライブルク、コンツェルトハウス
録音方式:ステレオ(デジタル)