現代女性作曲家の傑作集
チューリッヒ新音楽アンサンブルによる初収録!
大取は日本現代音楽の最先端を行く、久田典子の作品
世界各国で活躍する女性作曲家の現代音楽作品集。非常に面白い楽器編成による六重奏は、聴き応え十分。特に、リザ・リムの『鳴り響く身体』は驚異的な迫力とエネルギーに満ちた作品で、強い印象を残します。久田典子の鮮明な『イエロー・アクシス』も、完璧に対照的な雰囲気が独特の世界を織りなしています。暖色系の一要素である黄色はヒトの脈拍、呼吸、血圧に影響を及ぼすといわれていますが、この表現力豊かな曲を聴いた後ではきっと脈が速く打っていることでしょう。ヴァイオリンのミニ協奏曲で、ミニマリズムをベースとしています。非常に面白い作品です。
男性奏者で構成されるチューリッヒ新音楽アンサンブル(ENMZ)は、1980年代、女性作曲家の作品群が正当に評価されていない現状を受け、その状況を改善すべく、積極的に初演・演奏に取り組んでいます。才能ある女性作曲家のサポート、作曲へのコミッションにも携わり、収録を行いつつ、彼女たちの音楽を世界に向けて発信し続けています。(キングインターナショナル)
【収録情報】
1. カタリーナ・ローゼンバーガー(スイス):六重奏のための『スカッター 2.0』(フルート、クラリネット、パーカッション、ピアノ、ヴァイオリン、チェロ) (2010)
2. アーダ・ジェンティル(イタリア):ピアノ独奏のための『ピッコロ・スタジオ・ダ・コンチェルト』 (2004)
3. カルメン・マリア・カルネチ(ルーマニア):六重奏のための『オメンズ・テサウロス』 (2009)
4. リザ・リム(オーストラリア):クラリネット独奏のための『鳴り響く身体』 (2008)
5. 久田典子:六重奏のためのイエロー・アクシス (2009)
チューリッヒ新音楽アンサンブル
ハンスーペーター・フレナー(フルート)
マンフレート・シュピタラー(クラリネット)
ローレンツ・ハース(パーカッション)
ヴィクトル・ミューラー(ピアノ)
ウルス・ブンバッハー(ヴァイオリン)
ニコラ・ロマノー(チェロ)
録音時期:2010年6月27日(2,4)、2010年10月2-3日(1,3,5)
録音方式:デジタル