『ZENG』　アヴァンティ室内管弦楽団

抒情モダニズムとポスト表現主義のフィンランドの作曲家
ロッタ・ヴェンナコスキ作品集

フィンランドのロッタ・ヴェンナコスキは、音の色彩に対する研ぎ澄まされた感覚の作品で知られ、抒情モダニズムとポスト表現主義の作曲家と言われます。エサ＝ペッカ・サロネンの委嘱による『Sakara』やペトリ・クメラのためのギター協奏曲『Susurrus（ススルス）』といった管弦楽曲を中心に室内楽曲、器楽曲、声楽曲を手がけてきました。「Alba」レーベルの新しいアルバムでは、小編成の管弦楽曲と室内楽曲がアヴァンティ室内管弦楽団とメンバーによって演奏されています。
　『Zeng（ゼング）』はハンガリーの2つの民謡からインスピレーションを得て書かれ、「反響」を意味するハンガリー語が曲名につけられています。『I stallet for vingar（翼のかわりに）』は「とても表現的で生々しく、時として皮肉っぽく、ワイルド、時には胸が張り裂けるくらいメランコリックな」（ヴェンナコスキ）オストロボスニアの詩人エヴァ＝スティナ・ビュッグマスタル（Eva-Stina Byggmastar）[1967-]のスウェーデン語詩をテクストにした作品です。「軽く、明るく、脈動的な」ピアノ三重奏曲『Paarme（裾）』。チェロと室内アンサンブルのための『Kuule（聴け）』をバス・クラリネットのために改作した『Kuule II』。12人の奏者によって演奏される『Hele（ヘレ）』は、フィンランド語の「装飾音符」を曲名にした「明るく軽いテクスチュア」の音楽。『Paarme』以外は世界初録音の作品です。（輸入元情報）

【収録情報】
ヴェンナコスキ：
1. Zeng（2018-19）〜リコーダー、打楽器と室内管弦楽のための
2. 翼のかわりに（2014-16）〜メゾ・ソプラノ、クラリネット、打楽器とコントラバスのための
　En sa（そのような）
　Men under（しかし下には）
　I stallet for vingar（翼のかわりに）
　Fagelmanniska（鳥人）
3. 裾（2014-15）〜ピアノ、ヴァイオリンとチェロのための
4. 聴け II（2007）〜バス・クラリネットと室内管弦楽のための
5. ヘレ（2018）〜室内アンサンブルのための

　ルーシー・ホルシュ（リコーダー：1）
　ヴィッレ・シリヤライネン（打楽器：1）
　ヴィルピ・ライサネン（メゾ・ソプラノ：2）
　ヘイッキ・ニクラ（クラリネット：2）
　アンッティ・オヘノヤ（打楽器：2）
　ティモ・アハティネン（コントラバス：2）
　エミール・ホルムストレム（ピアノ：3）
　エリーカ・マーリスマー（ヴァイオリン：3）
　ミッコ・イヴァルス（チェロ：3）
　アヴァンティ室内管弦楽団（1,4,5）
　ヨーゼフ・ハールス（指揮：1,4,5）

　録音時期：2021年11月18-21日
　録音場所：フィンランド、ヤルヴェンパー、ヤルヴェンパー・ホール
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）

　制作：ラウラ・ヘイキンヘイモ
　録音エンジニア・編集：エンノ・マエメツ