
20世紀イタリアの親しみやすいオルガン音楽
ピッキ:オルガン音楽(2CD)
パオロ・ボッティーニ(オルガン)
ルイージ・ピッキのオルガン作品は、前奏曲、フーガ、トッカータ、コラール変奏曲などイタリア・バロックからの伝統的要素に、20世紀の革新も取り入れたもの。豊かな音色のパレット、ヴィルトゥオーゾ的なパッセージ、力強い和音進行に加えて、複雑なリズムや対位法、レジストレーションの巧みな操作によって聴きごたえのある音楽を生み出しています。その手法はしばしばモダン・オルガンの能力をもフルに引き出し、広大な音域とダイナミクスを駆使して、さまざまな気分や感情を呼び起こしますが、音楽の性格はイタリアの教会のような親しみやすいものとなっているのが特徴でもあります。
▶
Brilliant Classics 検索
作曲家情報
◆ ルイージ・ピッキ
1899年9月27日、ミラノ近郊サイラーノで誕生。父ファウスティーノからオルガンと音楽の初歩を学び、その後、1909年にミラノのジュゼッペ・ヴェルディ音楽院に入学するため、パヴィアを拠点とする教師ジョヴァンニ・バローニとフランコ・ヴィッタディーニに師事。
1917年、第1次大戦で徴兵されたため学業は中断されるものの、その後1924年7月に作曲のディプロマを取得。
音楽活動の初期は、コンサートやオペラに携わるとともに、器楽曲や声楽曲、レクイエム[922]、「キリストの受難」[1925]の伴奏音楽などを作曲。
1928年に北イタリアのコモに滞在し、台本作家ジュゼッペ・アダミとともに抒情劇「ステリネ・オルソ」仕上げに携わったことで、ピッキは同年に開催されたコモ大聖堂のオルガニスト兼マエストロ・ディ・カペラのコンクールに出場して優勝し、1929年5月にオルガニスト、1930年1月に音楽監督に任命。亡くなるまで40年間在職していました。
コモ大聖堂では、ピッキの宗教音楽の才能が開花。少年時代、彼は地元のオルガンで典礼儀式の演奏をおこなう機会に恵まれ、音楽院に在籍していた学生時代にも、ミラノ近郊の村々でこうした活動を継続していました。
ベルガモのカッラーラ音楽出版社から発行された雑誌「イタリアのオルガニスト」[1922-26]と「オルガンの巨匠」[1931]には、オルガン作品の楽譜も掲載されていましたが、1932年、カッラーラ社は、ピッキに新しい雑誌「典礼オルガニスト」の編集長を任せ、ピッキは1943年まで同誌の編集長を務めています。
ピッキは、オルガンのための音楽と並行して、大聖堂の聖歌隊やアマチュアの合唱団、民衆の集会で使用するための声楽作品も作曲しており、その中には様々なモテットやミサ曲なども含まれています。
1954年、ピッキはオルガン音楽に関する新しい雑誌「ラウス・デコラ」を創刊。コモで出版されたこの雑誌は、スコラ音楽出版社からの関連出版物とともに10年にわたって発行され、様々な歌曲やモテット、ミサ曲など、ピッキの幅広い声楽作品を読者に紹介しています。
ピッキは1970年8月12日、心臓発作のためコモで急逝。コモ市にはルイージ・ピッキの名を冠した通りもあります。

演奏者情報
◆ パオロ・ボッティーニ(オルガン)
1972年、北イタリアの音楽都市クレモナで誕生。ボッティーニはオルガン、ピアノ、チェンバロを専攻。1986年、14歳でクローチェ・サント・スピリト (カステルヴェトロ・ピアチェンティーノ)のリンジャルディ・オルガン[1865]の公式オルガニストに任命され、1997年からはコンサート・オルガニストとしても活躍。2012年と2013年の2年間はパリに滞在し、パリ教区の典礼オルガニストの資格を取得。

トラックリスト (収録作品と演奏者)
ルイージ・ピッキ [1899-1970]
オルガン音楽
CD1
1. 無敵の信念 [198] [3:00]
2. エルサレム [199] [2:23]
3. メヌエット [200] [2:41]
4. スケルツォ ニ長調 [201] [2:55]
5. トッカータ [202] [2:24]
6. 復活 [203] [5:17]
7. 英雄によって [204] [4:48]
8. ソナタのテンポで [43] [4:08]
9. カプリッチョ [45] [1:52]
10. メヌエット-スケルツォ [49] [4:04]
11. マルシア「シオンを讃えよ」 [68] [4:33]
12. マルシア 「ハレルヤ」 [69] [5:54]
13. マルシア「来たれ創造主よ」 [70] [3:21]
CD2
1. オッフェルトリオ ハ長調 [83] [2:31]
2. 涙の聖母 [94] [5:03]
3. 天の女王 [97] [2:18] 3.
4. カプリッチョ・イン・ド・マッジョーレ [100] [1:20]
5. 救いのラッパの音 [108] [3:11]
6. トロンバ・アルモニカ [109] [3:22]
7. エクスルテット・オルビス [113] [4:08]
8. マルシア・ヌツィアーレ [126] [2:31]
9. オッフェルトリオ イン ミ マッジョーレ [153] [3:59]
10. カンツォネッタ [157] [2:03]
11. スケルツォ イン ソル マッジョーレ [162] [2:36]
12. ベルセーズ・エ・サルタレッロ [163] [5:41]
13. 無窮動 [166] [1:43]
14. フィナーレ・ジョコーソ [169] [2:07]
15. ダヴァンティ・アッラ・クーナ [260] [4:10]
16. ムゼッタ [274] [2:26]
パオロ・ボッティーニ(オルガン)
録音:2021年12月29日、2022年2月19日、3月19日、4月23日、イタリア、ミラノ、イスティトゥート・デイ・チエキ・バロッツィ・ホール
Track list
Luigi Picchi 1899–1970
Organ Music
CD1 [47:28:00]
1. Fides invicta [198] [3:00]
2. Jerusalem [199] [2:23]
3. Minuetto [200] [2:41]
4. Scherzo in re maggiore [201] [2:55]
5. Toccata [202] [2:24]
6. Resurrezione [203] [5:17]
7. Per un eroe [204] [4:48]
8. Tempo di sonata [43] [4:08]
9. Capriccio [45] [1:52]
10. Minuetto-Scherzo [49] [4:04]
11. Marcia “Lauda Sion” [68] [4:33]
12. Marcia “Alleluia” [69] [5:54]
13. Marcia “Veni creator” [70] [3:21]
CD2 [49:18:00]
1. Offertorio in do maggiore [83] [2:31]
2. Alla Madonna delle lacrime [94] [5:03]
3. Regina cæli [97] [2:18]
4. Capriccio in do maggiore [100] [1:20]
5. Tuba insonet salutaris [108] [3:11]
6. Assolo di Tromba Armonica [109] [3:22]
7. Exultet orbis [113] [4:08]
8. Marcia nuziale [126] [2:31]
9. Offertorio in mi maggiore [153] [3:59]
10. Canzonetta [157] [2:03]
11. Scherzo in sol maggiore [162] [2:36]
12. Berceuse e Saltarello [163] [5:41]
13. Moto perpetuo [166] [1:43]
14. Finale giocoso [169] [2:07]
15. Davanti alla cuna [260] [4:10]
16. Musetta [274] [2:26]
Paolo Bottini
at the Carlo Vegezzi-Bossi organ (1901, 1919, 1951) in the Barozzi Hall of Istituto dei Ciechi, Milan, Italy
Recording: 29 December 2021, 19 February, 19 March and 23 April 2022, Barozzi Hall of Istituto dei Ciechi, Milan, Italy