ウィーン・フィルの哲学 至高の楽団はなぜ経営母体を持たないのか NHK出版新書

渋谷ゆう子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784140886915
ISBN 10 : 4140886919
フォーマット
出版社
発行年月
2023年01月
日本
追加情報
:
224p;18

内容詳細

目次 : はじめに / 第1章 音楽界のファーストペンギン / 音楽を止めない決意 / 恐るべき政府との直接交渉の手腕 / ロックダウン中に行われた公式サイトの刷新 / 自宅待機中の地道な基礎練習 / 自分たちの商品価値はどこにあるか / 「果たしてそれはウィーン・フィルだろうか」 / 揃わなかった交響曲第五番の冒頭 / 2020年の来日に向けた交渉 / できうる限りの感染対策 / あらゆる先陣を切る理由 / 第2章 ウィーン・フィルとは何者か? / 経営母体を持たない自営のオーケストラ / 楽団員の身分 / 曲者揃いの奏者たち / 12名の運営委員 / 楽団長は「顔」、事務局長は「頭脳」 / 設立の「4つの目的」 / 奏者はどのように採用されるか / 団員構成と多様性のジレンマ / 奏者にとってのさまざまなメリット / なぜ女性奏者がいなかったのか / 女性コンサートマスターの誕生 / 団員のワーク・ライフ・バランス / 第3章 ウィーン音楽文化と自主運営の歴史 / 土地の歴史からたどる楽団の形 / 王侯と市民、双方向からの文化発展 / ウィーンの音楽とベートーヴェン / ウィーン楽友協会とは何か / 「第九」初演の失敗 / ウィーン・フィルの誕生 / ブルックナーとのすれ違い / ワーグナー、マーラーとの関わり / ワルツ王とウィーン・フィル / 特別公演で演奏された<ダース・ベイダーのテーマ> / 音楽的特徴を作った二つのコンサートホール / 第4章 戦争が落とした影 / 「政治的」ツアー / 帝国の崩壊と存続の道 / 人種による解雇 / 朋友フルトヴェングラーの亡命を見送って / ウィーン・フィル版「躓きの石」 / ロシアのウクライナ侵攻を受けて / 良くも悪くもトップランナー / ウクライナへの態度表明 / ビジネスマンとしての奏者 / 第5章 王たちの民主主義 / 帝国に根を下ろした「王たちの民主制」 / グロスバウアーの積極的な改革 / 見た目は普通、演奏は一流 / ザ・フィルハーモニック・スーツ / 世界的祝祭としてのニューイヤーコンサート / ニューイヤーコンサートはいつ始まったのか / ウィーンの伝統文化としての舞踏会 / 「ヴィーナー・オーパンバル」という国家的饗宴 / 黄金の間のウィーン・フィル舞踏会 / 舞踏会が果たす役割 / 第6章 アート・マネジメントの先駆として / ウィーン・フィルアカデミー 後継を育てるために / 音楽文化の土壌を耕す / レーベルとは何か / 録音再生技術の進化がもたらしたもの / 二人の指揮者とCD容量「74分」の謎 / ストリーミング技術で変わる音楽業界 / レーベルとの契約交渉 / 「利益率の低い」ストリーミングサービスに適応するために / ニューイヤーコンサート録音の舞台裏 / アーティストの生きる道 / ウィーン・フィルのこれから / あとがき / 参考文献 / ウィーン・フィル関連年表

【著者紹介】
渋谷ゆう子 : 音楽プロデューサー、文筆家。大妻女子大学文学部卒。株式会社ノモス代表取締役として、海外オーケストラをはじめとするクラシック音楽の音源制作やコンサート企画運営を展開。また演奏家支援セミナーやオーディオメーカーのコンサルティングを行う一方、ウィーン・フィルなどに密着し取材を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • trazom さん

    大仰なタイトルの割には公知の情報ばかりで内容に乏しく、また、音楽的な考察も殆どないのが残念。ただ、2020年のコロナの真っ只中での来日公演の実現と、2022年のウクライナ侵攻直後のゲルギエフ氏の電撃的な降板という、世界を驚かせた2つの事件の裏話は興味深く読める。日本公演がこのオケの退職者年金制度を支えており、37回も来日しているが、私が聴いたのは5回だけ。いつも独特の音色に魅了される。国際性や多様性の名の下で世界中のオケが均質化する中、ウィーン・フィルだけはその流れに逆らってくれと願うのだが、ダメか…。

  • ジョンノレン さん

    ウィーン・フィル関連3冊目。音楽プロデューサー渋谷ゆう子氏の密着取材による'23年1月出版本。よって記憶に新しい新型コロナやウクライナ侵攻等近時の危機対応のほかグローバル化やジェンダー絡みの波紋についてもしっかりページを割く。歴史や組織特性とりわけ経済的自立に関わる記述や構成はしっかり整理されており、「王たちの民主制」の一筋縄ではいかない内実を垣間見ると同時に、設立当初から大戦等の様々な危機を紆余曲折を辿りつつも、しなやかに乗り越えるしぶとさに改めて驚嘆。マーケティングや後継育成についても独自スタイルで。

  • しばこ さん

    毎年ニューイヤーコンサートは観てるし、この前ジョン・ウィリアムズとの映画音楽のコンサートのCDも購入したけど、実は詳しいことはほぼ知らなかった世界最高峰のオーケストラについての歴史や活動内容などを、興味深く知ることができ、楽しめる内容だった。改めてまた映像や音源を楽しもうと思った。

  • Youhei Takatsu さん

    ベルリンフィルと並び世界のトップオーケストラのひとつである、ウィーンフィルに関する歴史、独自の運営など知ることができる本。伝統と歴史を重んじている楽団の一つでもありあますが、ジョン・ウィリアムズとの共演があったように時代の先端、そして若い音楽家の育成にも力を入れ始めています。私のウィーンフィルベストアルバムは、ブーレーズ指揮のマーラー交響曲第6番。今、気になっているのは、ティーレマンとのブルックナー全集です。

  • どら猫さとっち さん

    世界最高峰のオーケストラ、ウィーン・フィル。ハプスブルク家の治世から、現在まで伝統と前衛を受け継いできた。その秘密は何なのか。ウィーン・フィルを取材した著者が、その全貌を余すことなく綴っている。美しい旋律の裏で、ビジネス力の高さ、クラシックからジョン・ウィリアムズの映画音楽までのレパートリーの幅広さ…。ウィーン・フィルは、いろんなところですごい。

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人物・団体紹介

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渋谷ゆう子

香川県出身。大妻女子大学文学部卒。株式会社ノモス代表取締役。音楽プロデューサー。文筆家。AudioStylist。音源制作、コンサート企画運営のほか、演奏家支援セミナーや音響メーカーのコンサルティングを行う。ハイレゾリファレンス音源のプロデュースや、日本で初めての陸上自衛隊基地における実弾録音プロジ

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