遠くから聴こえるロマン派のエコー
キーウ生まれの大作曲家シルヴェストロフによる美しくも神秘的な小編成の作品集
1937年キエフ生まれ、前衛音楽を書いていた時期を経て、調性の響きを用いた作風にシフトし広く認知されるようになったシルヴェストロフ。無駄を削ぎ落したシンプルな書法ながらも、一癖ある筆致が独特な美しさを生み出す小編成の楽曲を収録しています。淡い記憶の中から取り出した一瞬の響きを静寂な空間にはりつけ固定し、光の角度が変わっていくのをただ眺めているような音楽は、優しいなぐさめと郷愁に満ちたもので、神秘的ですらあります。
「私は新しい音楽を書いているのではない。私の音楽は過去の音楽への応唱であり、反響なのだ」「たとえ文字通り歌うことができないとしても、音楽とはやはり歌である」〜ヴァレンティン・シルヴェストロフ(輸入元情報)
【収録情報】
シルヴェストロフ:
1. メッセンジャー(1996)
2. ポスト・スクリプトゥム(1990)
3. 3つの小品(子守歌/舟歌/子守歌)(2005)
4. ピアノ・ソナタ第2 番(1975)
5. JSBへのオマージュ(2009)
6. エピタフィウム(1999)
7. 5つの小品(エレジー/セレナード/間奏曲/舟歌/夜想曲)(2004)
ダニエル・ローランド(ヴァイオリン:2,3,5,7)
ボリス・フェドロフ(ピアノ)
マヤ・ボグダノヴィチ(チェロ:6)
録音時期:2022年7月30日、8月30,31日
録音場所:アムステルダム
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)