ウィーン式コントラバスのために書かれた傑作集。
ピリオド・コントラバスの名手イサリン・ルルー!
ミヒャエル・ハイドンの後任としてグロースヴァルダイン(現在のルーマニアのオラデア)司教の楽長を務めていたディッタースドルフ。同地の宮廷でコントラバスのヴィルトゥオーゾであるヨハネス・マティアス・シュペルガー[1750-1812]が活躍していたことにより、ディッタースドルフの有名な『コントラバス協奏曲ニ長調』が誕生し、18世紀におけるコントラバスのための音楽が大きく発展することになります。
当アルバムのテーマは「ウィーンの昼下がり」であり、その主役は現在の一般的な「コントラバス」ではなく古典派時代のウィーンで用いられた「ウィーン式コントラバス」。「ウィーン・ヴィオローネ」とも呼ばれるこの「ウィーン式コントラバス」は弦の本数が5本であり、上から「A−Fis−D−A−F」という、いわゆる「ウィーン式調弦」を基本とするなど、現代のコントラバスとは大きな違いが見られる楽器です。この「ウィーン式コントラバス」の発展により、ディッタースドルフやシュペルガー、ホフマイスターの作品をはじめとする数々の秀作が生まれ、古典派時代においてソロ楽器としてのコントラバスの地位が高まることとなりました。
この「ウィーン式コントラバス」のために書かれた作品集のレコ―ディングに取り組んだのはベルギーの女流奏者イサリン・ルルー。ブリュッセル王立音楽院でモダンのコントラバスを学んだ後、バーゼル・スコラ・カントルムでデイヴィッド・シンクレアにピリオドのコントラバスを師事。ヘレヴェッヘのシャンゼリゼ管弦楽団のマスターズ・プログラムにも参加し、インスラ・オーケストラやラ・シャンブル・フィラルモニーク、オーゾニア、レザグレマンなどのピリオド・オーケストラ&アンサンブルから招かれるなど、ピリオド・コントラバスの名手として注目を集めている欧州古楽界の有望株の1人です。
使用楽器はウィーン調弦によるミヒャエル・ウィラー1770年製作のピリオド楽器。作曲当時の響きの再現に要注目!(輸入元情報)
【収録情報】
1. シュペルガー:ウィーン式コントラバスとオーケストラのための協奏曲第18番ハ短調(ルルー編曲五重奏版)
2. ディッタースドルフ:ヴィオラとウィーン式コントラバスのための二重奏曲変ホ長調
3. ホフマイスター:ウィーン式コントラバスとヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための五重奏曲第2番ニ長調
イサリン・ルルー(ウィーン式コントラバス)
パトリック・オリヴァ(第1ヴァイオリン)
マルタ・ムーア(第2ヴァイオリン)
ジャン=フィリップ・ガンディ(ヴィオラ)
ロナン・ケルノア(チェロ)
録音時期:2020年10月13-17日
録音場所:ベルギー、サウンド・リスペクト・スタジオ
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
世界初録音(1)