1956年にハノーファーに生まれたアンドレアス・タルクマンというドイツの作曲家が書いた『3匹の子豚』とオッフェンバックの喜歌劇『にんじん王』を収録したアルバムである。
タルクマンの3匹の子豚は有名なあの童話に、ナレーションと音楽を付けたもの。
子供向きの作品らしく、印象的なメロディはないものの、非常に聴きやすい作風をしている。
オッフェンバックのにんじん王は、作曲者が普仏戦争後、人気が落ちてしまった後新しい道を模索していた時期の作品で1872年に初演された物。
夢幻オペレッタと言われる部類に入り、オッフェンバックのこの分野では最初の作品にあたる。
1860年代までの軽く冗談の効いた音楽にプラス後のホフマン物語に通ずるロマンティックさもある作品。
残念ながら今日では録音はもちろん、全曲上演も少なく、本盤はタルクマンが編曲した室内オーケストラ用のスコアだが、オッフェンバックのメロディには酔いしれるだろう。
演奏はフィリップ・バッハ指揮、マイニンガー・ホーフカペレ。
合唱はマイニンガー・カントレイ児童合唱団。
初めて聴く演奏陣でしたが、どれも安定した安心して聴ける水準でした。
録音も良好です。
デジパック仕様です。