マトリョーシカ〜ロシアのハープ音楽　アレクサンドラ・ルイチャヌ

ロシア音楽を熱愛する
フランスの若手ハープ奏者のエレガントな世界

ロシアのハープ曲を集めた好企画。『コーカサスの風景』で知られるイッポリトフ＝イヴァノフのロマンティックなオリジナル曲や、プロコフィエフのメルヘンチックな小品はもとより、ハープ奏者だったクセニヤ・エルデリとワルター＝キューネの華麗な世界も聴きもの。エルデリのロシア的情感、ワルター＝キューネがチャイコフスキーのオペラ『エフゲニ・オネーギン』の華やかなワルツをはじめ名旋律をポプリにしたものどちらも魅力的。
　アルベルト・ツァーベル[1834-1910]はドイツ人ながらマリインスキー劇場のハープ奏者として活躍しました。チャイコフスキーは彼が弾くことを想定して『眠りの森の美女』や『くるみ割り人形』のハープ・パートを作ったとされます。
　このほかバラキレフ（グリンカの歌曲の編曲）、ムソルグスキー、グリンカ、ラフマニノフのたっぷり歌い込む叙情的作品を演奏者アレクサンドラ・ルイチャヌ自身がハープ用に編曲しているのも聴きもの。
　アレクサンドラ・ルイチャヌはノールマン門下のフランスの若手ハープ奏者。コントラバス奏者とデュオを組むほか、師と3台のハープ合奏などさまざまな試みに意欲的。ロシア音楽に特別な愛を示し、美しさの極み、歌ごころ豊かで極上のエレガントな世界に聴き手を酔わせてくれます。（輸入元情報）

【収録情報】
● エルデリ：前奏曲
● バラキレフ／ルイチャヌ編：ひばり
● ワルター＝キューネ：チャイコフスキーの『エフゲニ・オネーギン』による幻想曲
● グリンカ／ルイチャヌ編：ノクターン『別れ』
● プロコフィエフ：前奏曲 Op.12-7
● リスト／ルニエ編：ナイチンゲール
● ムソルグスキー／ルイチャヌ編：涙
● ラフマニノフ／ルイチャヌ編：エレジー Op.3-1
● イッポリトフ＝イヴァノフ：ノクターン
● ツァーベル：糸を紡ぐマルグリート Op.26-2
● ツァーベル：グノーの『ファウスト』による幻想曲 Op.12

　アレクサンドラ・ルイチャヌ（ハープ）

　録音時期：2018年9月
　録音場所：フランス、リトル・トリベカ
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）