【インタビュー】堀内夜あけの会 第三回公演「なりたい自分にな〜れ!」堀内健

2016年04月02日 (土) 09:00

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アドリブやギャグの突飛さ、破壊力は折り紙つき、TVで見ない日はないほどの人気芸人ネプチューンのボケ担当、堀内健が“堀内夜あけの会”という自身が脚本・出演する舞台の旗揚げ公演を2014年5月に行った。
その“堀内夜あけの会”が今回で第3弾を迎える。第3弾もこれまで同様に、演劇の聖地、下北沢は本多劇場にて行われることが決定した。ホリケンワールド全開の舞台とは一体どんなものなのか、そして芸人である堀内が演劇の台本を書き下ろすとは一体どういうことなのだろうか。知られざる堀内の一面を探るべく、今回の舞台でも脚本・出演を担当する堀内健にインタビューを行った。

まず驚いたのは、待ち時間に「ご参考までに」とお持ちいただいた分厚いコピー用紙の束。 なんと、それは手書きの台本だった。全てノートからコピーをとったまま、そのページ数はざっと100枚はあっただろうか。学生もビックリのその量のインパクトたるや衝撃だった。

「パチパチ(注:PCのこと)にすれば、もっと早くそうしておけばよかったと思うんでしょうけれども。あまり手書きに特に意味はないんですよね。ただ昔からネタもこうして書いていましたし。」

「ホリケンが舞台?!」と思う方は、3回目となる今回ですら少なくないだろう。事実、周囲に訊いてみても「そうなの?!」と驚く人が多い。
そして、これまた知らない方が多いと思うが、堀内はネプチューンのネタ担当、いわばブレーン。つまり、舞台脚本を書くということは、堀内にとってはある意味“ネタ作成”の延長なのである。

「基本はネタも脚本も一緒ですね。ファミレスとかで一所懸命に“思い付け思い付け…”と作っている感じです。日常でも“これいいな”と思うとメモったりはしていますが、やっぱり必死に“考えよう”としてやっていますね。もちろん、何かから思いついたりすることもありますが。」

こうして話を進めても、この手書きの台本のインパクトからなかなか抜け出せない。「え?どの辺のインパクトですか?」と当の本人はあっさりしたものだ。素直に手書きの物量の多さだと伝えると、「だぁっはっは!!」と高笑い。学生ですらここまでの量を手書きするものは恐らく居ないだろう。ネタとは長さが違いすぎるし、場面転換や幕の構成など、どうやって取り組んでいるのか、全く想像がつかない。

「基本はコントも舞台も同じです。ぼんやりと“こういう風に終わろう”と考えているところとか。でも、舞台の方が、そういう流れがより鮮明かもしれないです。コントはぼんやりと書き始められますけど、舞台の脚本は、細かく流れを考えておかないと書き始められないですね。でも、両方ともお話といえばお話ですからね、漫才とは違うし。だから似ている部分も多いと思います。」

脚本を書く上で、一貫したテーマのようなものはあるのだろうか。

「一見あたかもテーマがありそうなのに、結局はなんなんだ、みたいなものがテーマですね。テーマがありそうで何もない、何もないのがテーマなのか、難しいんですよ。それにこちらから一方的にテーマをぶつけて、“泣いてください!”とか“笑ってください!”というのはあまり好きではないし、押し付けがましいのは嫌なんです。だから、強く押し出さないようにするのがテーマ、かな。お店に入っても店員さんがグイっとくるのは苦手ですし、ほうっておいて欲しいと思います。でもほうっておかれるのは嫌、みたいな(笑)。」

これまで、『恐怖 タコ公園のタコ女』(旗揚げ公演)、『オマエは渋谷の夜回りおじさんじゃない!!』(第2回公演)という、内容が到底想像できないタイトルから一転、今回は『なりたい自分にな〜れ!』と決まっている。

「今回はそのタイトル通りですね。思っていながらうまく行かないことって、誰にでもあるじゃないですか。そういう葛藤だったり、“別にいいや”ってなっちゃう想いだったり。でも…最後には何にも関係ないんですけどね(笑)。今回、とりあえず公演の準備を進めるにあたり、“タイトルだけ考えて”って言われたんです。このタイトルならどんなストーリーでもOKだなと思って決めたんですけど、結局このタイトルが役に立ったような気がしますね。やっぱり書くときに何でもありにしてしまうと難しいので。」


「何気にバランスも考えているんです」という堀内は、やはり一座(?)を率いる座長そのもの。だが、演出に関しては、細かいギャグに口を出す程度だという。これまでの公演でも脚本・演出を手がけてきた村上大樹に完全に一任しているという。今後、“作・演出・主演:堀内健”となる日は来るのだろうか。

「さっき新聞で読んだんですが“明後日くらいの未来を考えながら生きる”みたいなことを小泉今日子さんが言っていて、さすがキョンキョンだなあと思ったんです。あまり先を考えすぎると足元が見えなくなっちゃう気がしているので、とりあえず全部やるのは、ないかなあ。まずは目の前のことですかね。」

失礼ながら、TVで拝見する姿からは想像できない、地に足ついた落ち着いた発言。芸人としての活動になると、心のギアの入り方が違うのかもしれない。

「強いて言えば、曜日や出る番組によって違うかもしれないです。その場その場で考えているので、うまく瞬発的に行けなくて後悔するときもあります。舞台の場合だと、本番までにずっと考えて進めていくようにコツコツと努力していますね。両方とも楽しいんだよなあ。」

堀内本人はもちろんだが、旗揚げ公演からずっとレギュラーのように出演しているのが、出川哲朗と伊藤修子。そういえば、あの驚愕の台本のコピーには既に配役がバッチリ入っていた。あの台本はもしやアテ書きだったのだろうか?

「最近アテ書きができるようになってきました。アテ書きって、本当に面白い。ネプチューン用のネタも言えばアテ書きじゃないですか、だからだんだんそうなってきたような気がします。でも僕の中に出川さんと修子ちゃんのイメージがあるから、前作と似てきちゃったりするんです。せっかくやるなら違う一面を出したいという気持ちもあるので、難しいですよね。僕、出川さん大好きなんですよ。出川さん次第ですけど、これからも出ていただきたいなあ。出川さんは優しいから“いいんだよ、ホリケン、俺じゃなくても”って言ってくれるんですけどね。ホント、出川さんは何気に兄貴なんですよ。いつも笑わせてくれるし。」

最後に今回の舞台の見どころとメッセージをお願いした。

「見どころは出川さんと砂羽さんの掛け合い、かな。ストーリーがミステリー仕立てになっているので、どう展開していくんだろう?と期待して観てもらえるかなとは思います。その時間だけでも日頃の嫌なことから解放されるかもしれないので、近未来にトリップしたい人は、ぜひ観に来てください。」

堀内の普段見ることができない一面とその魅力に触れ、舞台への期待が膨れ上がった。「一体どんな舞台なのかは…目撃した人にしかわからない」と堀内も言うこの舞台。ぜひ劇場に足を運んでその目で確かめてみてもらいたい。

【ものがたり】
女は男にひみつがある
男も女にひみつがある
史上最強のラブスペクタクルバトル

「堀内夜あけの会」

それは、あの堀内健の頭の中に浮かんだ「ものがたり」を芝居にして上演する試みです。
2014年5月に旗揚げ公演、『恐怖 タコ公園のタコ女』
2015年8月に第2回公演『オマエは渋谷の夜回りおじさんじゃない?』
どちらも下北沢 本多劇場で上演され、見る者に衝撃を与えました。
斬新極まりない<ホリケンワールド全開>の「お芝居」を書き下ろします。
出演者は、初出演となる女優・鈴木砂羽。
三回目のタッグとなる出川哲朗。
「恐怖 タコ公園のタコ女」で好演した期待の若手俳優池岡亮介。
毎回出演の個性派女優の伊藤修子。
唯一無二のホリケンワールドの舞台化に挑みます。
「お芝居」の新たな地平を切り開く、堀内健のみたびの挑戦、要注目です!

公演概要



堀内夜あけの会
「なりたい自分にな〜れ!」


2016年4月29日〜5月1日
下北沢 本多劇場

脚本:堀内健 村上大樹
演出:村上大樹

出演:
鈴木砂羽
出川哲朗
池岡亮介
伊藤修子
堀内健

原慎一(夜ふかしの会)
鬼頭真也(夜ふかしの会)
THE石原

料金:6,000円(税込/全席指定)
※未就学児入場不可

■公演詳細・チケットはコチラ

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