【インタビュー (2)】100s

2009年7月6日 (月)

interview

Smooth Current

今回は映画をつくってるような感覚だったんです。

--- 作り方としては、初めは中村さんがある程度作ってきたものを持ってきて、そこからアレンジしだすという感じなんですか?

池田:そうですね、その構想というか、曲のイメージを聞いてですね。

--- そこで、却下というか、ボツになったりすることもあるんですか?

池田:ありますよ、もちろん。 却下のほうが多いんじゃないかというぐらいありますね。でもそこを含めて、出来上がったものの瞬間が楽しいというかね。だから、却下という感じはしないですね。一つのアイディアというか、もちろん、良い悪いでもないですし

小野眞一(以下小野):逆に言うと、出来たアイディアをアレ良いね、コレ良いねって言って、全部良くって、でも“その中で一番はまるものは何だ?”って言って、一つに絞り込んでいくっていう感じなんで。

--- 一回どんどんプラスしていって、さらにそこからそぎ落としていくという感じなんですかね?

小野:そう、そぎ落とす。

--- その中でできたのが『世界のフラワーロード』ですが、全16曲の大作ですね。

中村:そうですね、16曲なんですけど、全部で1曲みたいな感覚で作っていましたね。今回は映画をつくってるような感覚だったんですね。結構メンバーも全員揃わずに、録っていったりもしたんですよ。その中で、プレイヤーが役者さんで、アイディアとかも出してもらって、で、いつもいる僕と池ちゃんが監督・助監督じゃないですけど、そういう感じでいて、それで一つのものが出来上がったっていう印象が強いですね。

池田:もちろん曲ごとの思い入れはすごいありますけど、やっぱりアルバムを作ってるという感覚。1曲1曲を作ってるんだけど、全体を作ってるという感覚は常にありましたね。

--- 長い時間、一緒にすごされたと思うんですけど、レコーディング中にバンド内ではやってたCDとかってあったりしますか?

中村:やっぱり一番聴いてたのはビートルズですよね、みんなの原風景っていうところでも。

池田:アナログですけど、ビートルズの『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』のピクチャー盤を飾って、レコーディングやってましたね(笑)、常に目に入るところに。音もそうですけど、書物もビートルズ関連のものばっかり読んでましたね。一番読んでたのは、『最後の真実』、ジェフ・エメリックが書いたやつですね。ちょいちょい、持って来るんですよ、自分の部屋から(笑)。

--- 最近買われた、もしくは気に入ってる作品はなんでしょう?

池田:(皆で顔を見合わせながら)俺?(笑)、そうだな〜、最後に買ったのはカーリージラフかな。

--- 一番新しいやつ(『New Order』)ですか?

池田:そうです。次の作品で、色んな人がヴォーカルやってるものも(『Thank You For Being A Friend E.p.』)楽しみですね。(山口さんに向かって)なんか喋りなさいよ!(笑)

一同:

山口寛雄(以下山口):いやいや、考えてるんだよ(笑)。何買ったかな〜と思って。(小野さんに向かって)何買った?

小野:最近買ったのは、テレビジョンのリマスター盤(『Marquee Moon』)。去年出てたんですけど、最近知って、それ買って聴いてますね。

玉田豊夢(以下玉田):最近欲しいのは沢山あるんですけど、買えてない状態で、プリンスの新譜(『Lotus Flow3r / Mplsound / Exixer』)で欲しいのもあるし、ウィルコのライブDVD(『Ashes Of American Flags』)とかも欲しいし。。。

町田:聴きたいのというか、まだ手に入れてないのは、スーパー・ファーリー・アニマルズの新譜(『Dark Days / Light Years』)が聴きたいと思ってて。前作がおとなしめじゃないですけど、結構叙情的な感じだったので、今回どんな感じになってるのかなと。あと聴いてるのはブームですね(笑)。ずーっとブームを聴いてます。

中村:サポートをやってるんですよ(笑)。ギタリストとして(笑)。

町田:次のシングル(「夢から醒めて / All of Everything」)は弾いてます(笑)。

--- では、それも一緒に載っけておきましょうね(笑)。この辺で次の質問に…、山口さん思い出しましたか(笑)?

山口:いや、大丈夫です(笑)!

--- ではみなさんのルーツ的なものを教えて欲しいんですが、初めて買ったCDとか。

小野:僕はブルーハーツを初めて買いましたね。そっからパンクにいって、ニューヨークパンク聞いて、オルタナ、ローファイって感じですね。

山口:僕は…、工藤静香を買いましたね(笑)。「ミステリアス」っていう、ミニアルバムでした(笑)。お金がなくて、3000円が払えないから、1500円なら買えるっていうので買いました(笑)。そこからXにいって、そこからエアロスミスホール&オーツへと。

--- その流れが意外ですね。

山口:“なんとかヒット”みたいなオムニバスがあって、その中にホール&オーツとエアロスミスが混じってて、それで聴き出しましたね。

--- 最近は?(笑)。さっき聞けなかったんで(笑)。

山口:最近は…JAZZ。

一同:ジャズ!(笑)

山口:(笑)流しながら聴くというか。

池田:いや〜いいよ(笑)。

--- 池田さんは?

池田:買ったというか買ってもらったのはビートルズですね。ビートルズとサイモン&ガーファンクルと、ビーチボーイズの初期。そのあたりが入ったCDを買ってもらって、そればっかり聴いてましたね。そっからずっとビートルズになって、自分でも買い出しましたね。邦楽だとスチャダラパー東京スカパラダイスオーケストラだった気がしますね。あとはファンクで、ブーツィー・コリンズを聴き出しましたね。そこからP-FUNKとかにいきましたね。高校のころはビブラストーンのカバーとかやってましたね。あとはジャガタラとか。

profile

様々な音楽経歴を持つ6人…中村一義(Vo.)、池田貴史(Key.)、町田昌弘(Gtr.)、小野眞一(Gtr.)、山口寛雄(Bs.)、玉田豊夢(Drs.)からなるバンド、100s [hyaku-shiki]。[100s]として2004年にシングル「A/やさしいライオン」と「Honeycom.ware/B.O.K」を発表。2005年1月に“ファーストにして、すでにベスト!”と評された超大作の1stアルバム『OZ』を発表。 1年を要した『OZ』レコーディングにより、6人6様の“ロック”を昇華させた“100sサウンド”は、さらに深みを増し、2007年には、"熱量"を注ぎ込んだ圧倒的なバンドサウンドで聴き手の心を強く揺さぶる作品、シングル「希望」「ももとせ」、5月には2ndアルバム『ALL!!!!!!』発表。 そして、2009年3月。約2年ぶりのリリースとなるシングル「そりゃそうだ」は、100s初の映画主題歌「ウルトラミラクルラブストーリー」のエンディングテーマに決定!5月に発売された両A面シングル「モノアイ / 空い赤」に続き、7月には待望の3rdアルバム「世界のフラワーロード」を発表!