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マイケル・ブレッカー 魂のラスト・リーダー作

2007年3月19日 (月)

2005年から骨髄異形成症候群で闘病中のM・ブレッカーが白血病で1/13に他界。昨年はハンコックのステージにも登場し、復活が期待されていただけに残念でならない。

Michael Brecker 1949-2007

Michael Breckerは1949年3月29日、ペンシルヴァニア州フィラデルフィア生まれ。兄のランディ・ブレッカーと組んだブレッカー・ブラザーズで'70年代にセンセーションを巻き起こして以来、フュージョン・シーンの最前線で活躍する一方、多数のポップス・ロック系アーティストとも共演を重ねた。

80年代以降はポスト・コルトレーンのテナー・サックス奏者としてストレート・アヘッドなプレイでその実力、人気を広げた。
近年は2001年『ニアネス・オブ・ユー:ザ・バラード・ブック』、2002年ハービー・ハンコック、ロイ・ハードグローブとの『ディレクションズ・イン・ミュージック』。そして最新作となる2003年発売『ワイルド・アングルズ』で3年連続グラミー賞を受賞。

遺作となるアルバム『Pilgrimage』(2006年8月録音〉は、Pat Metheny、Herbie Hancock、Jack Dejohnette、Brad Mehldauなど現代のジャズ界最高峰のアーティストがマイケルの激励のために参加、マネージャーのダリル・ピットによれば「わずか2週間前に完成したばかり」の作品は2007/5/16国内リリースされる。

<ブレッカー・ブラザースの軌跡>

 ブレッカー・ブラザースは、1975年、ランディとマイケルのブレッカー兄弟二人によって結成され、1977年ニューヨークに設立されたジャズクラブ、“セヴェンス・アヴェニュー・サウス”の運営活動と共にコンテンポラリー・ジャズ・シーンをリードした。1982年に一度解散するが1992年再結成された。

 ランディ・ブレッカーは1945年11月27日にフィラデルフィアに生まれ、地元でクラシックのトランペットの訓練を積んだ後、インディアナ大学に入学、デイヴ・ベイカーにジャズ・トランペットを師事する。ノートルダム・ジャズ・フェスティヴァルに学生バンドで出演し入賞したため、暫くそのままそこに残ることになり,やがてニューヨークへ上京した。

 その後、1966年にブラッド・スェット・アンド・ティアーズ(BS&T)に加入、一年を過ごし、デビュー・アルバム『Child is Father To the Man 』の録音に参加する。

1968年には初リーダー作『スコア』を発表、これには19歳のマイケルも参加している。その後、ホレス・シルヴァー・グループに参加する一方で、クラーク・テリー、デューク・ピアソン、サド=メルといった当時の新進気鋭ののビッグバンドでもプレイしている。

 次に短期間のジャズ・メッセンジャーズへの参加後、1969年、伝説のグループ“ドリームス”をマイケル、バリー・ロジャース、ビリー・コブハムと共に結成する。2枚のアルバム『Dreams』『Imagine My Surprise』をColumbiaに残すが1971年には解散。このグループは残念ながら成功はしなかったが、ランディたちはセッションマンとして多忙な日々を送ることになった。

 1973年には兄弟で再びホレス・シルヴァー・グループに復帰、『In Pursuite Of The 27th Man』(BlueNote)に参加、ラリー・コリエルのグループ、“イレヴンス・ハウス”へも参加、『Aspects』(Arista)を録音する。翌年にはビリー・コブハムのグループにも参加する。


 マイケル・ブレッカーは、1949年3月29日フィラデルフィア生まれ、若い頃はクラリネットやアルトサックスを演奏していた。やがてコルトレーンの影響を受けテナーをプレイするようになり、学生時代はロック・グループでプレイした後、1969年兄と共にニューヨークへ進出、その後はブレッカー・ブラザース解散までランディと行動を共にする。

 マイケルは個人としては、1987年パット・メセニー、ジャック・デジョネット、チャーリー・ヘイデンをメンバーに1stアルバム『Michael Brecker』を発表、ダウンビート誌年度アルバムに選出された。2枚目の『Don't Try This At Home』では初めてのグラミー賞に輝いた。

1990年には3rd『Now You See It...Now You Don't』を発表、その後は、ポール・サイモンのツアーに参加し、続いてハービー・ハンコック、マッコイ・タイナーのアルバムに参加。Claus Ogermanとのコラボレイション作品『Claus Ogerman feat.Michaek Brecker』も隠れ名盤。

 1997年にグラミー賞2つを受賞した『Tales From the Hudson』を発表。この作品はデビュー作と同じ4人が結集した。その後、初めてのライブ・アルバム『Two Blocks From the Edge』を発表。

 そして、1990年代最後に発表されたのが、ドラムスに、長年の彼のアイドルであり、ジャズをプレイし始めたきっかけにもなったジョン・コルトレーン・グループのドラマーとして黄金のコルトレーン・カルテットを支え続けたエルヴィン・ジョーンズを招いた渾身の快作『Time is of the Essence』だった。

 ラリー・ヤングの名作『Unity』でのエルヴィンのプレイが頭にあったというマイケルが、ラリー・ゴールディングスをハモンド・オルガンに召集、パット・メセニーの参加も含めた現代最高のメンバーによる作品となった。

一方、グループとしては、ブレッカー・ブラザースで1975年にデビューを飾る。ウィル・リー〜ハーヴェイ・メイソンのリズムを従え、デヴィッド・サンボーンも参加した衝撃のデビュー・アルバム『The Brecker Brothers』は今聴いても新鮮な響きを 持っている。

 パティ・オースティン、ルーサー・ヴァンドロスをヴォーカルにフィーチャーした第2弾は、ドラムをスティーヴ・ガッド、クリス・パーカーに替えた『Back To Back』。この作品は最高の白人ファンク・アルバムといわれた。

 1977年にはデヴィッド・サンボーンが抜け、一層ブレッカー・ブラザースの色彩を鮮明にした『Don't Stop The Music』を発表。第4作はライブ仕立 ての作品『Heavy Metal Bebop』。バリー・フィナティ(g)が参加。オープニングから全力疾走のスピード感溢れる演奏が爆発、まさにハードなひとときを楽しませてくれる。

 ジョージ・デュークの プロデュースによる第5弾『Detent』はマーカス・ミラー(b)が参加し、全体的にはポップな乗りでヴォーカル大フィーチャー作品。 前期ブレッカー・ブラザースの最終作は『Straphangin'』、グループ・サウンドとしても個人のプレイヤーとしての面でも円熟したプレイが詰まったまさに円熟作。

 ブレッカー・ブラザースはこの6枚のアルバムで7つのグラミー・ノミネートを受けるが残念ながら受賞していない。当時彼らのクラブ“セヴェンス・アヴェニュー・サウス”には、マイク・マイニエリ(vib)やウォ−レン・バーンハート(p)、エディ・ゴメス(b)らがたむろしており、ここからブレッカー・ブラザース解散後にはマイケルとマイク・マイニエリを中心に“ステップス”が誕生することになる。

 その後二人はおのおのの活動を展開するが、1992年10年ぶりにブレッカー・ブラザースを再結成、『The Return Of The Brecker Brothers』を発表する。 続いて94年には『Out Of The Loop』を発表、この作品はついに念願だった二つのグラミー賞を受賞する。

 コンテンポラリー・ジャズ・シーンに旋風を巻き起こしたブレッカー・ブラザースだが、その後もおのおのの活動が多忙になって来ており、新作が待ちどうしい。

Michael Brecker 1949-2007

<2000年以降の軌跡>

 2000年を超えてブレッカーブラザースはそれぞれの演奏をピートアップ。
 マイケルはバラードの極致、コルトレーンに挑んだ作品 『Nearness Of You - The Ballad Book』 で再び「グラミー賞」を受賞、さらにCharlie Haden の快作 『American Dreams』 でのバラード演奏にも冴えを見せた。

 ランディ・ブレッカーも2001年、 『Hanging In The City』 を発表、この作品は、リチャード・ボナをはじめニューヨークでひっはりだこのメンバーを大集合し、弟のマイケルも参加した独ESCからの久々のリーダーアルバム。

かつての名バンド「DREAM」を彷彿とさせるアルバム・タイトル曲の演奏など、ランディの様々なアイディアを具現化した新生ランディ・ブレッカーの集大成アルバムとなった。

さらにマイケルは、2002年、ジョン・コルトレーン生誕75周年記念バンド Directions In Music に参加。同名アルバムを発表すると共に、世界各地を楽旅した。その作品はグラミー賞を獲得。

マイケル・ブレッカーは硬軟取り混ぜた様々なプロジェクトにおいて類い稀なるオリジナリティとジョン・コルトレーンをコンテンポラリーに進化させた「コンテンポラリー・ジャズテナー」として人気実力のトップに君臨した。

しかし、その後、骨髄異形成症候群を発病。再結成したSteps Aheadを解散、ツアースケジュールを全てキャンセルし、治療につとめた。マイケルのHPには手術のドナーを求める訴えが掲載され、全世界のジャズファンが見守った。

一時、病状は回復、2006年。秋、海外からはステージ復帰の朗報が届き、ブレッカー・ファンを安心させ、さらに新作録音の知らせが舞い込んだばかりだった。何とマネージャーのダリル・ピットによれば、新作は死の2週間前に全ての作業が終了したばかりだったという。

まさにマイケルが最後の力を振り絞り、パット・メセニーはじめ、多くのミュージシャンが彼の回復を祈って参加した作品が遺作となってしまった。

日本盤は5/16先行発売!

※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

豪華ゲストを迎えたラスト・アルバム

Herbie Hancock / Michael Brecker / Roy Hargrove

Directions In Music -Live Atmassey Hall

CD 輸入盤

Directions In Music -Live Atmassey Hall

Herbie Hancock / Michael Brecker / Roy Hargrove

ユーザー評価 : 4.5点 (3件のレビュー) ★★★★★

価格(税込) : ¥3,190

発売日:2002年06月14日

  • 販売終了

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後期マイケルのピークを記録した傑作。

Nearness Of You -The Ballad Book

CD 輸入盤

Nearness Of You -The Ballad Book

Michael Brecker

ユーザー評価 : 5点 (7件のレビュー) ★★★★★

価格(税込) : ¥3,190
会員価格(税込) : ¥2,775

発売日:2001年06月19日

  • 販売終了

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マイケルのリーダー作品など。

ブレッカー・ブラザース名義の作品