アルヴェーン:交響曲全集、管弦楽曲集(7CD)

2022年10月21日 (金) 17:45 - HMV&BOOKS online - クラシック


アルヴェーン:交響曲全集、管弦楽曲集

「2022年に生誕150周年を迎えたフーゴ・アルヴェーンの全5曲の交響曲を含め、主要なオーケストラ作品を全て揃えたCDボックス。ストックホルム群島が広がる海辺の自然、そして民謡の宝庫と言われるダーラナ地方の文化を愛したアルヴェーンは、スウェーデン人の心に最も近い作曲家の一人と言われている。民謡を素材にしたスウェーデン狂詩曲『夏至の徹夜祭』で有名なアルヴェーンであるが、「民謡の響きの模倣は安易で安上がりな芸術だ」という言葉を手紙に残している作曲家が真に目指した響きがきっと分かるCD集だ。」
〜和田記代(ピアニスト、ステーンハンマル友の会代表)〜

ヒューゴ・アルヴェーンはステンハンマルと並ぶ近代スウェーデンを代表する作曲家。1872年にストックホルムに生まれ、1887年から91年まで王立音楽大学でヴァイオリンを専攻し、並行して作曲のプライベート・レッスンも受けました。在学中の1890年から王立歌劇場のヴァイオリン奏者としても活動。その後、ヨーロッパでヴァイオリンと指揮を学び、帰国後の1910年にはウプサラ大学の音楽監督に就任、同時に世界屈指の男声合唱団オルフェイ・ドレンガルの指揮者を37年間にわたって務めるなど、指揮者としても活躍しました。
 アルヴェーンの交響曲第1番が書かれたのは1897年。その作曲家としての活動の大半は20世紀ですが、彼は調性に基づく後期ロマン派のスタイルによる作品を書き続けました。そのため保守的な作曲家と見なされたこともありますが、抒情的なメロディと情緒豊かな和声に彩られた作品群は親しみやすく、時代を越えた魅力をもっています。特にスウェーデン狂詩曲第1番『夏至の徹夜祭』はパーシー・フェイスやマントヴァーニがカバー。日本でもNHK「みんなのうた」で「風のくれたひみつ(スウェディッシュラプソディ)」として発表されたこともあります。アルヴェーンは水彩画を得意とし、画家として身を立てようとした時期もありました。アルヴェーンの音楽が北欧の自然や情景を想起させるのは、そのような才能と無関係ではないのでしょう。
 ちなみに、アルヴェーンの甥ハンネス(ハンス)は1970年にノーベル物理学賞を受賞しました。アルヴェーンの『祝典序曲 作品25』はノーベル賞の授賞式におけるレパートリーのひとつとなっているので、その折にも演奏されたのかもしれません。
 ディスク1から6を指揮するニクラス・ヴィレーンは1961年生まれ。アルヴェーンと同じくストックホルムに生まれ、王立音楽大学で学びました。ロイヤル・ストックホルム・フィルの首席客演指揮者、ケルン放送管弦楽団の首席指揮者をはじめ、主にスカンジナビア諸国とイギリス、ドイツで活動しています。
 今回のボックス化に際して、当初はディスク6までの計画でしたが、『夏至の徹夜祭』を入れて欲しいとの強い要望があり、ディスク7が追加されました。名匠オッコ・カムの指揮するスウェーデン音楽の名曲集です。併せてお楽しみください。(輸入元情報)

【収録情報】
Disc1(8553962)
アルヴェーン:
● 祝典序曲 Op.25
● 組曲『山の王』
● スウェーデン狂詩曲第2番『ウプサラ狂詩曲』 Op.24
● 交響曲第1番ヘ短調 Op.7


 ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団
 ニクラス・ヴィレーン(指揮)

 録音時期:1996年5月21,22日
 録音場所:グラスゴー、ヘンリー・ウッド・ホール
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
Disc2(8555072)
● バレエ組曲『放蕩息子』
● 交響曲第2番ニ長調 Op.11


 アイルランド国立交響楽団
 ニクラス・ヴィレーン(指揮)

 録音時期:2000年5月29-31日
 録音場所:ダブリン、ナショナル・コンサート・ホール
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
Disc3(8553729)
● スウェーデン狂詩曲第3番『ダーラナ狂詩曲』 Op.47
● 岩礁の伝説 Op.20
● 交響曲第3番ホ長調 Op.23


 ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団
 ニクラス・ヴィレーン(指揮)

 録音時期:1996年2月1,2日
 録音場所:グラスゴー、ヘンリー・ウッド・ホール
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
Disc4(8557284)
● 交響曲第4番ハ短調 Op.39『海辺の岩礁から』
● 祝典序曲 Op.52


 アルンディス・ハーラ(ソプラノ)
 ヨハン・ヴァルディマルソン(テノール)
 アイスランド交響楽団
 ニクラス・ヴィレーン(指揮)

 録音時期:2003年6月10-13日
 録音場所:レイキャビク、ハスコラビオ
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
Disc5(8557612)
1. 交響曲第5番イ短調 Op.54
2. 黙示録カンタータ Op.31〜アンダンテ・レリジオーソ


 ノールショピング交響楽団
 ニクラス・ヴィレーン(指揮)

 録音時期:2004年6月15-17日(1)、2005年5月23-27日(2)
 録音場所:ノールショピング、ド・イェール・ホール
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
Disc6(8557828)
1. 組曲『ソルバッケンのシュンネーヴェ』 Op.50
2. 組曲『田舎の物語』 Op.53
3. エレジー Op.38


 ノールショピング交響楽団
 ニクラス・ヴィレーン(指揮)

 録音時期:2004年6月17,18日(1)、2005年5月23-27日(2,3)
 録音場所:ノールショピング、ド・イェール・ホール
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
Disc7『スウェーデン音楽名曲集』(8553115)
● アウグスト・セーデルマン[1832-1876]:スウェーデン祝祭音楽
● ヴィルヘルム・ステンハンマル[1871-1927]:カンター『歌』〜間奏曲
● ラーシュ=エリク・ラーション[1908-1986]:田園組曲
(序曲/ロマンス/スケルツォ)
● ラーション:冬物語(または、ある冬の物語)〜エピローグ
● ヴィルヘルム・ペッテション=ベリエル[1867-1942]:『フレースエーの花々』より(管弦楽編)

 第3集 第2曲『夏の牧場に歩み入る』
 第1集 第2曲『夏の歌』
 第1集 第5曲『祝福』
 第1集 第6曲『フレースエーの教会にて』
● アルヴェーン:組曲『放蕩息子』〜ポルカ
● ダグ・ヴィレーン[1905-1986]:弦楽のためのセレナード〜行進曲
● アルヴェーン:組曲『グスタフ・アドルフ2世』〜エレジー
● アルヴェーン:スウェーデン狂詩曲第1番『夏至の徹夜祭』 Op.19


 ヘルシンボリ交響楽団
 オッコ・カム(指揮)

 録音時期:1994年8月30日〜9月1日
 録音場所:ヘルシンボリ・コンサート・ホール
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)


国内仕様盤

※国内仕様盤には、スウェーデン音楽の紹介に取り組んでいるステーンハンマル友の会代表でピアニストの和田記代氏による日本語解説が付属します。(輸入元情報)

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