寿美菜子ニュー・シングル「Candy Color Pop」発売記念インタビュー

---前作「black hole」では少し攻撃的でダークなイメージの寿ロックを聴かせてくれましたが、今回の「Candy Color Pop」は前作のカップリング楽曲「Another Wonderland」と同じくキラキラとしたEDMナンバーとなっていますね。

寿美菜子： そうですね。今回、映像で同時リリースさせていただく『3rd Live Tour 2015 “Tick Tick Tick”』や前作の「black hole」と濃い時間と作品を出してきたので、今回は、あまりあっさりしていても違う気がするなと思っていました。何より、私の中では誕生日の前日に出させてもらえるっていうのが大きいので、おめでたい曲にしたいっていうのが最初にありました！そうなると「black hole」みたいなロックより、みんなで「おめでとう」とか「ハッピー」って言えるような曲がいいよねって事になりまして、そこからEDM調の曲があがってきました。

---前作「Another Wonderland」はラブソングでしたが、今回はキラキラとした夏のイメージで弾ける一曲ですね。

寿さん： そうなんですよ。テーマは「シアワセ」なんです。日々、歌を歌わせていただいたり、お芝居をさせていただいていることもそうですし、色んな事をシアワセって思っていて。私は、実家に帰るたびに、ずっと父から「今シアワセか？」って聞かれるんです。父は大変なことがあっても本人がシアワセであれば、それでいいっていう考え方の人なんです。それは私が生きていく中でずっと根付いていて。それは私に限らず、皆さんにも言えることだなっていうことがあったので、「シアワセ」をテーマにmavie姉さんに歌詞を書いてもらいました。

---mavieさんとJustin Moretzさんというと前作「Another Wonderland」と同じ作家陣ですね。

寿さん： そうなんですよ！「Candy Color Pop」の元となる曲も「Another Wonderland」と同じ時期に一緒に上がってきていて、前のタイミングから、いつか歌えたらいいねって言っていた曲なんです。アルバムを作るときなのか、制作タイミングでいつになるかって思っていたのですが、まさかこんなに早くまたJustinさんの曲を歌えるとは！という感じで嬉しく思いました（笑）。2人のチームは息がぴったりです！

---前作はレコーディングまでの準備期間が結構あってスムーズに収録されたと仰っていましたが、今回はいかがでしたか？

寿さん： 今回は少ない方ではありました（笑）。でも曲があがって、歌詞があがったのが、ちょうど歌の練習に行くタイミングだったので、私の得意不得意の部分を見てもらいながら、詰めていくことができました。

---寿さんはかっちりイメージを固めてからレコーディングに臨みたいタイプですか。

寿さん： そうですね。普段から毎日のように歌っているわけでは無いので、レコーディングやライブがあるっていうときに歌うっていうスタンスになっている分、何も考えずに感情だけでいくと、私は音を外しやすいというか、ピッチ感がずれやすくて。それで音を意識すると、あれ？感情大事じゃないの？みたいな感じにもなって。レコーディングの時に感情の話をするだけでいいように、音の練習はしていきたいっていう感じですね。

---前回の歌詞はこれも等身大の私と仰っていましたが、今回の歌詞はご自分と照らし合わせていかがですか。

寿さん： 「Candy Color Pop」＝「シアワセ」って私は思っているので、「うれしい気持ちも Candy Color Pop」「かなしい気持ちも Candy Color Pop」って続いていく部分は私も含めて、みんなで気持ちを共有できるところじゃないかなって思います。うれしい気持ちでシアワセ、だけど、かなしい気持ちでもシアワセ、だけど強がっちゃうっていう、明るい感情だけを並べないmavieさんの、こういうグッとくるポイントが大好きです。私も人間なので、そういうところあるあるって共感しちゃいます。

---ところで、歌詞の一節にもありますが、寿さんが最近見つけた「新しいときめき」って何かありまか？

寿さん： ときめき！なんだろう…。あっ！最近ダイビングを始めまして、こんな世界があるんだって感動しています！もちろん頻繁には行けないんですけど。体験ダイビングも、シュノーケルもしたことがなくて、いきなり免許を取りに行ったんです。プールで練習するんですけど、最初は苦しくて嫌だなって思っていました。でもその後、海の中に潜った瞬間に呼吸が自然とできるようになって、あぁ私はここで生きているんだ、というのを実感できた時は新しいときめきだなぁって。また行きたいな、毎月行きたいなって希望はあるんですけど、それだと日焼けして真っ黒になっちゃうな（笑）。

海の中は本当にキラキラしていて、魚たちが可愛くて。音響監督の方が教えてくれたスポットなんですけど、その方も普段は耳を使って音と常に接する仕事なのに、ああいう音のない世界もいいでしょって言ってくださったときに、あぁなるほどと思いました。私も普段、耳が大事な分、音の無い世界で感じることもいっぱいあるなぁと思いましたね。

---今回のMVとジャケットはどのようなものになりそうですか。

寿さん： ジャケットのテーマとして最初に、フォトブースみたいなことがしたいなと思いました。誕生日とか結婚式の時に、外国人の方たちが手作りで例えば、緑の中に額縁や風船とかを自分で飾ったりするような。ハッピーでお祝いの曲というイメージがあったので、そういう写真が撮れたらいいなってアイデアを出しました。そして、暑い暑い夏の日に農園、植物園みたいなところに撮影に行きました。そこで、キャンディっぽいカラーの、パステルでドロップ感もある風船をいっぱい飾って、その中にケーキだったり、プレゼントだったりを入れて撮影しました。初回限定盤は、紙吹雪が入った風船を持っていたら鳥がやってきて、破裂しちゃうっていう一連の流れがあります（笑）。でもハッピーだからゆるせちゃうみたいな！


Candy Color Popジャケット画像

MVは、ビビッドな中に敢えてビビッドな衣装を着た私が登場します。そしてサビからはダンサーの方も出てきてくれて、一緒に踊るMVになっています。このダンサーさんは3rdライブツアーで一緒に踊ってくれていた2人です。

---それはツアーに参加したファンの方からすると嬉しいでしょうね。

寿さん： はい。前に握手会をした時に、ダンサーさんに会いたいよ！ってお客さんがいて（笑）。私も会いたいです！って話したことがありました。3回目のツアーだし、ファンの方も認めてくださるくらい、私とダンサー、バンドメンバーの距離感も近づいて。そこをまた映像とか形に残る上で楽しんでもらえればいいなと思って、この2人に登場してもらいました。それと、色んな立ち位置で撮影したので、掛ける3回位全部の位置で撮りました！色んなアングルで3倍踊っているって感じです！（笑）明るい気持ちだけじゃなくて、色んな感情が入っていますし、しっとりしたシーンもあったりするので色んな感情を表現する私が観られるMVになっています。

---曲のイメージにピッタリですね。ライブに行きたくなるような。

寿さん： わー良かった！ありがとうございます！

---そしてカップリングの「タイムカプセル」は一転してバラードですね。

寿さん： 7月にレコーディング、8月にマスタリングをしてトラックダウンも参加させてもらいました。7月に聴いていた時より、8月に聴いたほうがなぜか切なく感じますね（笑）。発売の9月がやってきた時にはより切なさが増す曲だろうなって思っています。こういう曲を作りたいなって思ったのも、ライブを経たおかげなんです。意外にも箸休め曲というのが無くて。1stアルバムの時はミディアムテンポの曲が多くて、リズム感、テンポ感を出すためにはもう少し、アゲアゲな曲が必要だねってなったんです。そこを突き詰めた結果、今は逆にそういうミディアムな曲が足りなくなってきて（笑）。じゃあ、次そういうタイミングがあれば、ミディアムバラードが歌えたらいいなと思い、この「タイムカプセル」という曲を作っていただきました。

---気持ちが強く入っているような歌唱ですね。

寿さん： そうですね。イメージとしては訥々と喋る気分で歌ってはいたんですけど、どんどん感情が入ってきちゃって、仮で聴いた時は、自分で歌ったのに泣きそうになりました。面白いのが、mavieさんは、一時期西宮（※寿さんは兵庫県神戸市のご出身）に住んでいらしたときがあって、この「タイムカプセル」の曲に関しては場所のイメージは神戸なんですって言ってくださったんですね。そういう距離感がなければ、こんな気持ちにはならなかったかもしれないなと。ちなみに「Candy Color Pop」はmavieさんが誕生日の日に歌詞を書いてくださっていたらしくて、自分のお祝いを書いた感じなんだよねって言ってくださったりして、そこのピッタリやってくる奇跡のようなタイミングがあって両曲とも生まれたんです。

最初に何となくこういうお題がいいですって「タイムカプセル」の歌詞を出した時は、私、同窓会とか行ったことがないので、みんながそれぞれ色んな道を歩んで、また再会するってどんな感じなんだろうなっていう思いからイメージしました。

---歌詞は、体験というよりは想像ですか。

寿さん： そうですね。想像も半分。でも会えなくなっちゃった友達もいますし、何であの時言えなかったんだろう伝えたかった思いを…とか。絶対的な体験全部では無いですけど、リアルに感じたこともあるという感じですね。

---突然ですが、もしタイムカプセルに何かを入れるとしたら入れたいものありますか。

寿さん： あーー！レコーディング中にもその話になったんですけど…。あっ、戸松さんが高校生の15歳の時に埋めたタイムカプセルが10年後帰って来たという話をラジオでしていたらしいんです。10年後の私へ、みたいな手紙だったらしいんですけど、ギャルのような言葉が羅列されていたらしくて（笑）。

---（笑）

寿さん： もう凄く恥ずかしかったって聞いて、「タイムカプセル」はとてもいい曲だけど、それを聞くとなんか笑っちゃうねって話をしていました。 うーーん。もし私が埋めるなら…何がいいですかね…。ふふっ（笑）。私の中で凄いお気に入りの服がそのシーズンごとにあるんですけど、今、もし過去に戻って埋めるなら、ミュージックレインに入りたての頃に気に入っていた服っていうのがあって（笑）。いつもそのピンクの服を着てたよねって、今でもみんなの記憶の中に残っている一着があって。もちろん今の私ではそれはもう着られないサイズで、中学2年生の時、それをずっと着てて。今思うとすごく懐かしくて、もう一度それに会いたいって思うのはそのロンTです。それをその時に戻って埋めてあげたいですね（笑）。

---ノスタルジックでいい話ですね。それでは、同時発売のBlu-rayとDVD『寿美菜子 3rd Live Tour 2015 “Tick Tick Tick”』について見どころなどお願いします。

寿さん： ダンスや、弾き語りなど色々盛りだくさんでやりましたね。歌のシーンはライブを観に来てくれた方も、観ていない方も温度感を感じられるものになっていると思います。今回、初めてライブのBlu-ray、DVDが出るので、トラックダウンとマスタリングの現場に行かせてもらいました。そうなると歌はもちろん、全部音チェックするので、トークとかも聞かなければならなくて（笑）。私はいつもトークの部分を軽く早送りしてよっぽど表情とかダメじゃなければ大丈夫っていうチェックをしていたんですけど、今回音の確認なんで、絶対に観なければいけなくて（笑）。その時のカメラアングルとかが、私がトークで触れたバンドメンバーの表情をバッチリ抜いてたりとか、偶然撮れたバンドメンバーの熱い動きとか。例えば、キーボードの籠島さんの手元にあるカメラにイェーイってやっていたりとか、そういう少しずつ遊びが出てきた3rdライブだったので、そういうところも楽しんでいただけたらなと思います！

---発売日翌日のお誕生日9月17日(木)にはバースデースペシャルイベント『寿美菜子HappyHappyパーティー』の開催が決定しましたね。

寿さん： そうなんですよ！もう今からワクワクで！ただもうあまり時間がないってスタッフの方たちと焦っています（笑）。「Candy Color Pop」を作るにあたって誕生日があるからっていうのを踏まえていたので、こういうイベントをさせていただくというのはありがたいなって思っています。ツアーの感じとも違う、3rdツアーでやっていたイベントパートに近い、楽しさが出て行けばいいなと思っています。是非祝いに来てください！

---それでは、最後にファンの皆様へメッセージをお願いします！

寿さん： はい！9月16日に私の9枚目のシングル「Candy Color Pop」とBlu-ray、DVD『寿美菜子 3rd Live Tour 2015 “Tick Tick Tick”』が出ます。今回のシングルで私も歌を歌うことになって丸5年になるということで、こんなにも色んな寿美菜子を残し続けられていることに本当に嬉しく思います。恥ずかしいですけど、デビュー曲の「Shiny+」からの変化というものも同時に楽しんでいただけたらと思います！

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