MISERY INDEX インタビュー!

2014年5月20日 (火)

MISERY INDEX
L to R : Adam Jarvis(Dr), Jason Netherton(Ba & Vo), Mark Kloeppel(Gt & Vo), Darin Morris(Gt)

MISEY INDEX


『The Calling』PV!

< マーク・クロッペル / MISERY INDEX インタビュー >

ミザリー・インデックスの新作『ザ・キリング・ゴッズ』“神々の殺戮”をテーマにした、デス・グラインドの新約聖書だ。ゲーテの戯曲『ファウスト』を下敷きにしたナンバーを交えながらブルータルに攻める本作は、新時代のエクストリーム・メタルを定義するアルバムだといえる。 新ギタリストを迎え、ダイイング・フィータスのジョン・ギャラガーがゲスト参加するなど、メリーランド州の総力を結集したアルバムを完成させたミザリー・インデックスのギタリスト、マーク・クロッペルが語ってくれた。



--- 『ザ・キリング・ゴッズ』の音楽性が王道デス・メタルに接近したのは何故でしょうか?


マーク・クロッペル(以下、M) :時間をかけてアルバムを作ったことが最大の理由だろうな。前作『エアーズ・トゥ・シーヴリー』(2010)は最高の出来だったから、それ以上のものにする必要があった。だから急がずに、じっくりとベストな作品を作ろうと考えたんだ。ギター・リフを書いてすぐ録音するのではなく、複数のリフを繋ぎ合わせたり、アレンジを加えるなどして、曲が長くなっていった。それでシンプルなハードコア、グラインドコア・ナンバーはなくなったんだ。ただ、それらの要素がなくなったわけではなく、曲の一部で生かされている。「ザ・ハロウイング」の中間部なんて、スーパー・グラインドだよ。

--- 1曲目「イントロ:ウルファウスト」から5曲目「ザ・ハロウイング」までのアルバム前半は、曲間を間奏曲で繋ぐなどしていますが、全体を貫くテーマなどがあるのでしょうか?


M :本来、最初の5曲は「ファウスト」という、全15分半の1曲なんだ。ゲーテの戯曲『ファウスト』を下敷きにして、現代社会に対する俺たちなりの考察を加えた組曲だよ。

--- アルバム・タイトルや「クロス・トゥ・ベア」(負う十字架)「ヘレティクス」(異端者)など、宗教を題材とした歌詞が多いのは、アルバムにひとつのテーマを持たせているのでしょうか?


M :我々の住む世界において、宗教は多くの人々を支配している。俺たちは、みんなが神を信じることは否定しない。だけど、人間の思想を統制、支配しようとする宗教というものが嫌いなんだ。『ザ・キリング・ゴッズ』の多くの歌詞では、そんなテーマを歌っている。ただ、同じ題材だけを歌っているわけではない。 いわゆるコンセプト・アルバムではないんだ。よくコンセプト・アルバムというと、深い内容で高尚なように思われるけど、必ずしもそうとは限らない。ひとつのことしか表現していないから、底が浅い作品になってしまうこともあるだろ? 俺たちは曲ごとに異なった世界観を描いて、アルバムでさらに大きな宇宙観を描写したいんだ。

--- 前作発表後にギタリストのスパーキー・ヴォイルズが脱退して、ダリン・モリスが加入しましたが、彼はバンドにどんな要素をもたらしましたか?


M :ダリンは地元ボルティモアでプリ・プロダクション用スタジオを経営していて、俺たちもダイイング・フィータスも使っていたんだ。 彼はギターも弾くことを知っていたし、スパーキーが脱退したとき、彼に声をかけるのが自然な成り行きだった。彼はユニークなリード・プレイヤーだし、俺たちの音楽を知り尽くしているからね、スパーキーは一人で曲を書くことが多かった。ダリンは俺と会話して、ジャムをやりながら、曲を仕上げていくタイプだ。彼が加入したおかげで、リード・ギターが占める割合が増したね。

--- 「コロニー・コラプス」でダイイング・フィータスのジョン・ギャラガーがゲスト参加していますが、彼はどのようにして参加したのですか?


M :ジョンはジェイソンとハイスクール時代からの友達だし、ジェイソンが初期ダイイング・フィータスにいたから、長い友達なんだ。バンド全員が彼と友人だから、レコーディング中にビールを飲みにスタジオに来たりしていた。それで気軽に「歌ってくれよ」「オッケー」みたいな感じで歌ってもらったんだ。

--- ボルティモアにはメタル・ミュージシャン達のコミュニティがあるのですか?


M :うん、ミュージシャンだけでなく、リスナーも多いし、メタル・カルチャーが根付いているよ。毎年『メリーランド・デスフェスト』フェスティバルが開催されて、俺たちが出演するのはこれが5回目なんだ。今年は前夜祭だけに出る予定だったけど、フェス本編からヘムデイルが出演をキャンセルしてしまったんだ、それで俺たちが出ることになった。メリーランドとヴァージニア、ワシントンDCのメタル・シーンは交流が多いんだ。ドラマーのアダム(ジャーヴィス)はヴァージニア州リッチモンド出身のピッグ・デストロイヤーでもプレイしているしね。俺自身は今32歳で、ミズーリ州セントルイス育ちだから、そういうコミュニティの同胞意識というものを知らずに育ったんだ。地元のバンドなんて、アナクルシスぐらいしかいなかったし、メタルを聴き始めたのは20年ぐらい前だから、リアルタイムでクールな出来事は起こっていなかった。スレイヤー『ホーンティング・ザ・チャペル』は発売日に買ったぜ!」とかポセスド『セヴン・チャーチズ』は出た頃から毎日聴いてる!」とか、言えたら良かったんだけどね(苦笑)。

--- これまで2006年、2009年と来日していますが、ぜひまた日本でプレイして下さい。


M :俺がデス・メタルを聴くようになったきっかけがカニバル・コープスだったけど、彼らと初めて同じステージに立ったのが2009年、『EXTREME THE DOJO』(Vol.22)だったんだ。その後、ヨーロッパを一緒にツアーしたりしたけど、日本でのショーは思い出に残っている。それ以来日本でプレイしていないから、ぜひ今回のツアーでは行きたいね。





【インタビュー/山崎智之】



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