『私の奴隷になりなさい』壇蜜インタビュー

2013年6月18日 (火)

世を吐息交じりにピンク色に賑わせている”職業はエッチなお姉さん” あの壇蜜さんがHMV ONLINEに動画コメントに続き、降臨です！映画初出演にして主演の『私の奴隷になりなさい』がR18＋指定の111分超過激バージョン！「ディレクターズ・カット」ブルーレイ＆DVD、通常版の3Ver.で3月15日に発売を記念してのインタビュー。映画についてはもちろん、SMの世界に入り込んだ理由や性に対しての思いなど･･･普段はあまり語らない部分もお話して下さいました。このインタビュー後にHMVのポロシャツを着て頂き、撮影した写真が【HMVオリジナル特典】「壇蜜ブロマイド2枚セット」になりました。「ハァハァ」記念にぜひ～♪

INTERVIEW and TEXT：長澤玲美

「見たいものがある」「じゃあ、私が見せる」「みんながうれしい」、それのサイクルでいいと思うんです。私のことを嫌いでも好きでもありがとうですね。

-- 壇蜜さんが主演の『私の奴隷になりなさい』が3月15日にブルーレイ＆DVDで発売になりますが、初めての映画出演ですよね？

壇蜜　はい、そうです。

-- 今まで映画出演のお話はなかったんですか？

壇蜜　事務所がキャスティングしているとかでしたら、エキストラなどでの出演のお話はあったのかもしれないんですが、私に直接オファーを頂いたのは今回が初めてでしたね。

私の奴隷になりなさい

-- 出演を決めた理由などはありましたか？

壇蜜　まずは大きな映画会社、角川映画さんの配給であるということと、原作を読んだことがある作品ということもあり、自分が以前に感じていた感情とすごく近いものを持っている女性のお話だったので、勝手ながらすごく親しみが沸いていました。それで「私でいい」って言って下さることがとてもうれしかったです。

私の奴隷になりなさい

-- 壇蜜さんは何かのインタビューで、「20代後半にSMの世界観を知って、だいぶ入れ込んでいた」とお話されていましたよね？

壇蜜　はい。付き合った方がそういう趣味の方で、SMの世界に興味を持ったんですが、20代後半は特にそういうものが好きだったんです。今もその気持ちはあんまり変わっていないんですが。特に何をしたっていうわけではないんですけれども、SMの持つ世界観などに本当に魅力を感じて、自分の息抜きのようにすがっていたのもまた事実ですね。

-- SMの特にどんなところに強く魅力を感じていたんですか？

壇蜜　きっと人によると思うんですけれども、私の場合は特にその人だけのもの、お互いにそれしか、それでしか満足出来ないっていうちょっといびつな部分をお互いに見せているその正直感というか、逆に飾っていないように見える潔さみたいなものがとても魅力的でした。全然飾らないんですよね、偽らない世界なので。だから、ある程度脚色したり、よそ行きで生きている普通の暮らしの中で、そこだけ本当に剥き出しの人間という、自分のしてもらいたいことを露に出来る瞬間っていうものは、ある意味で自由になれた気がして、とても魅力的でした。

-- では、映画の中の香奈にもすっと入っていけたといいますか。

壇蜜　すごく細分化すれば違うとは思うんですが、香奈と私の持っている感情の質感っていうものが同じではなくても近い距離にあると信じていたので、それに関しては映画の中の香奈には入り込みやすかったとは思いますね。私はSMに興味から入りました。香奈のように最初から自分の持っているものを全て打ち砕かれての再構築ではなかったので、出だしはちょっと違ったと思うのですが、興味を持っていく様や「自分の知らない世界を知ってみたい」っていう欲に忠実になるところは自分の中でとっても近しいなって思いましたね。

-- 先生役の板尾創路さんとの共演はいかがでしたか？

壇蜜　原作の先生とはまた少し違った趣があったんですけれども、「文学の匂いがする人を先生に」っていう亀井（亨）監督の意向があったので、佇まいだけでもどことなく今の雰囲気ではないクラシカルな方というのをすごく感じました。逆にそれが先生としてよかったのかもしれないですね。板尾さんは、最先端の今っぽい人では決してないので、変な重みとか変な凄みを感じましたね。　

私の奴隷になりなさい

-- 板尾さんは少しおかしな雰囲気というか、独特な空気感がありますよね（笑）。

壇蜜　うふふ（笑）。あの妙さがいいんでしょうね。香奈も私もいびつに歪んでいる。先生もまた歪んでいる。で、僕もまた歪んでしまった。「歪んでこそが楽しいんじゃない？歪んでこそが本当の自分なんじゃない？」っていうのを映画の中で感じるのは普通なんだと思います。逆にあの世界では歪んでいるのが普通で。

-- 役作りで、特に準備したことはありましたか？

壇蜜　演技が初めてっていうのが一番だったので、相手役の真山（明大）さんとは台本以外の「もしこうだったらどういう風に動くか」みたいな話を亀井監督も交えて一緒に話し合ったりしました。結局みんな報われないし、結局みんな愚かであって、それが逆に美しい。そういう風に見せるには、お互いがお互いの感情を全部解放するしかない。女優とか俳優とかの前に人間として。ただ名前が香奈って付いているだけの人間として感じたもの、見たものをそのまま画面にぶつけるようには努力をしました。知らない世界を知って、自分の欲望の赴くままに先生にすがっていく姿を表現するのはきっと、ただ演技するだけじゃ無理でしょうからね。

-- この映画の前と後で、壇蜜さんの中に何かの変化があったんじゃないかなとメイキング、本作を拝見して感じたのですが。

壇蜜　撮影の間中、撮影休暇がなかったので、ずーっと感情そのままに2週間を生きていて、たぶん何かが変わったんでしょうね。具体的なことはちょっと上手く言葉に出来ないのですが。やっぱり、香奈であり私であるっていうことが自覚出来たような、そんな撮影だったと思います。細かい演技などはきっと、どうなった、こうなったって言えるようなことではないと思うので、並んでいたものが縦方向になって被って見える、ダブって見えるっていう、そういった状況になったような気がします。

-- お気に入りのシーンはありますか？

壇蜜　「先生の奴隷になる」っていう風に自分から言ったシーンが一番、香奈の心の葛藤も先生の凄みも全部が全部そのシーンの中に入っている気がして、私はそのシーンをとても大事にしています。全体的にどのシーンも全部が全部大変だったんですが（笑）、結果、全て自分のものに出来たような気がしています。また、自分と真山さんのもの、自分と板尾さんのものというようなものも成り立ったような気がしています。自分の中で噛み砕いて納得してOKをもらうことがたぶん自分の中で「大丈夫だ」って思うきっかけにしかならないので。真山さんと二人で揉み合った末にそういう行為があって、それでも二人とも心を通わせることがないっていう風に二人で話している時の息詰った感が精神的に一番大変でしたね（笑）。二人でずっと一緒にいるから、真山明大と壇蜜としては理解は可能なんですけれども、僕と香奈だとやっぱり理解出来ない。お互いに理解し切れない、同じ方向を向けないっていう温度差を出来るだけ保っているのは一緒にいるとお互い分かって来てしまうので、ちょっと難しかったですね。特に彼と私は姉弟のような間柄でしたので、彼も彼で思うところがあったでしょうし。だから、OKテイクに辿り着くまでいろんなことを話して、その瞬間がお互いたぶん一番しんどかったんだろうなって思いますね（笑）。

私の奴隷になりなさい

-- 真山さんとはいろいろなお話をしながら。

壇蜜　香奈と僕とが二人しか出て来ないシーンで心の移り変わりの様子がどんどん流れていくので、どれ一つを取っても決して同じ感情っていうものがない。だから、香奈の気持ちと僕の気持ちとで今どう思っててこうなるっていうのをお互いに確認し合うってことは時々ありました。

-- 最近、壇蜜さんはTVバラエティなどにもたくさん出演されていて、「ハァハァしてる？」っておっしゃいますよね？（笑）。

壇蜜　はい（笑）。

-- 壇蜜さんは性に対して、どう関わりたいと思っていますか？そのあたりを伺ってみたいのですが。

壇蜜　自分で「こうしたい」、「ああしたい」はないんですよね。たぶん、私の性格上、10を20にも30にもするような興味や徒労は惜しまないけれど、0を1にする力はないんですよ。だから、自分の力量っていうのは仕事でも対人でも何となく32年間生きてると分かって来て。それでも「自分のああしたい、こうしたいがないとダメな世界」って一見思われがち。でも、まず他人ありきだって考えて、愛情も仕事も他人のためにやった結果、自分も幸せだった、よかった･･･まあ、幸せじゃないけど、自分もそれでいいと思うなら、ちゃんと理由があってやってることだったら、何でもいいような気がして。私は一人では決められないって自分で分かっているし、それは苦痛だっていうのを分かっているからこそ、他人のためにいろんなことがしたいわけであって。自己評価とか自己認識とかが低いっていうのを決して自分の引け目と感じていないんです。だから、まず他人がうれしいこと、それに自分も寄り添えること。寄り添えない場合もありますからね。他人がうれしいと自分がうれしいか、他人がちょっと勝ってる状態、他人の比重の方がちょっと高い状態で他人がうれしくて自分もうれしければ、それは自分にとってうれしいことだと思います。5：5っていうよりは、6：4とか7：3で。そのくらいでちょうどいいと思います。5：5でお互いにいいって思ったり、うれしいって思ったりすることって、自分にとっては窮屈な気がしますね。

-- それは昔からですか？

壇蜜　昔はその感情がおかしなものだと思っていたので、無意識に打ち消していたのかもしれないですね。今はこういう風に発言する力や話を聞いて頂けるチャンスももらって。「全部しゃべっていいよ」って言われるようになってから、だんだんと自分の中で分かって来たような気がします。今の世の中、「自分で決めなきゃ」とか「あれがやりたい、これがやりたいって言ったもん勝ちだ」っていうような人も光っていていいと思うんですけど、私はそこにはいられないですね。だから、自己実現とかそういうものとはまた違う視点での他人の満足からの自分の満足、間接的な満足で悦びを得ることが自分らしさだって思ってますね。

-- 壇蜜さんは何を求められているかをすごく分かってるなって思います（笑）。

壇蜜　あはは（笑）。キャッチボールなんて出来なくて当然だと思ってるんですよ。「見たいものがある」「じゃあ、私が見せる」「みんながうれしい」、それのサイクルでいいと思うんです。ただ、TVの世界で「やり過ぎ」って言われてしまっているのは、たまたまTVの出せるギリギリの範囲まで出来る人がいなかっただけなんですよね。だから、今私がやっているいわゆる「過激」と言われていることって、昔のTVからしてみればそんなに過激過ぎはしないんですけど、今でこそそう言われているのはたぶんそういうからくりなんでしょうね。それを分かっちゃうと、「過激」とか「やり過ぎ」って言われても当然って思うようになりました。「やり過ぎ」とか「下品」って声高く言う人ほど実は認めてくれてるのかなって。だって、見ないと分からないじゃないですか。見なかったら語れないし、それだけ世に出てるっていう指針なんでしょうね。自分が危害を加えられているわけではないので、言われている分にはそれが当たり前の反応だろうなって思うようになりましたね。私は歌ったり踊ったりして、他人に恩義を返せないので（笑）。　

-- 主題歌「fade」は歌ってますよね？（笑）。

西川　あはは、あれは記念に（笑）。よくパフォーマーとか芸能人の方が「笑顔で」とか「元気になって」とか「歌や踊りで元気にしたい」っておっしゃいますよね？私も写真や映像という形で元気にしたいっていう気持ちはありますけど、まだ足らないんですよね（笑）。本当に救いたかったら、自分の血や肉を分けないといけない。徒労する労力をかけないといけない。いつかは何かのボランティアで、みなさんに返せたらいいなっていう気持ちはありますね。これだけ支持して頂いて、自分の出来るフィールド内で自分が傷付くことなく返すっていうのは無茶ですからね（笑）。何とか自分の身を削るなり、労力を削るなりして仕上げたものを楽しんでもらいたいですね。

私の奴隷になりなさい

-- 最後に何かありましたら、一言お願いします。

壇蜜　うーん、そうですね･･･私のことを嫌いでも好きでもありがとうですね。

-- 嫌いでも好きでも･･･（笑）。

壇蜜　あはは（笑）。何かごめんなさい、見苦しい･･･。　

壇蜜　プロフィール

1980年秋田県出身。葬儀関係の仕事を経て09年、「週刊SPA!」誌上の”美女タレント発掘プロジェクトどるばこ”にて29歳でグラビアデビュー。その後、現在の事務所にスカウトされグラビアを中心に活躍。驚異的な売上を誇るイメージDVDは現在もリリース継続中。壇蜜の由来は、葬儀関係に勤めていた頃知った仏教用語から本人命名。※『私の奴隷になりなさい』HPより抜粋

[関連リンク]

『私の奴隷になりなさい』オフイシャルサイト

【HMVオリジナル特典】は、壇蜜がHMVポロシャツを着用したプロマイド2枚セット☆

HMV ONLINEで『私の奴隷になりなさいディレクターズ・カットブルーレイ』、『ディレクターズ・カット DVD』、『通常版 DVD』のいずれかをご予約のお客様に先着で【HMVオリジナル特典】「壇蜜ブロマイド2枚セット」をお付けします。

インタビュー記念！壇蜜直筆サイン入りポスターを3名様にプレゼント☆

ご希望の賞品を選択後、｢コメント欄｣には本インタビューの感想、気になる公開予定作品等を全角でご記入下さい（いくつでも可）。続いて、必要項目をオンラインにて登録し、ご応募下さい。

※応募締切　2013年4月8日（月）

※1. 応募には会員登録が必要になります。
（新規会員登録は⇒コチラ）
※2. 会員登録のお済みの方は、詳細と応募フォームへ

※応募の受付は、終了いたしました。たくさんのご応募、ありがとうございました。

※賞品は発送をもってかえさせて頂きます。

★ディレクターズ・カットはR18＋指定の111分超過激バージョン！

96分版（R15＋指定）では到底上映不可能だった自慰・剃毛・調教シーンを復活させ、限界に挑戦！さらに、危なすぎて本編に使用できなかった手持ちカメラの生映像など約150分の特典映像、CD未発売の主題歌「fade」や耳元で香奈の喘ぎ声を堪能できるラジオドラマを収録したCD、未公開写真を含むスペシャル・フォトブックを封入した豪華仕様！

【R15版とR18版の違い】
●僕の部屋での香奈との騎上位、バック、二つのセックスシーンが追加。　
●僕が香奈の部屋のPCで見た調教シーンが、R15版では禁止された過激なカットに変更！
●初めての調教シーンがノーカットに。香奈が服をすべて脱ぎ捨て、ヘアヌードを晒す。
●剃毛シーンがフル尺に！股間のヘアがなくなるまでをじっくり追った映像に！　
●ソファーでの二つのオナニーシーンもノーカットに！　
●R15版ではカットされた、香奈の心に秘められた思いを吐露するレイプシーンが復活！
●エンディングは本編に使われなかった調教のハンディカム映像集が並ぶ。

壇蜜から動画コメント到着！

『私の奴隷になりなさい』ディレクターズ・カットブルーレイ【特典DVD・CD付き3枚組】

ディレクターズ・カット　ブルーレイ【特典DVD・CD付き3枚組】

ディスク1/ブルーレイ●本編（R18＋指定/111分）
ディスク2/DVD●映像特典
ディスク3/CD●音声特典

【映像特典･･･合計約150分（予定）】
◎撮影の舞台裏
◎秘密の生映像集（危なすぎて本編に使用できなかった手持ちカメラの映像を完全収録！）
◎写真集「濃蜜」撮影風景
◎イベント映像
10/26 ワールドプレミア試写会舞台挨拶（壇蜜、杉本彩、真山明大、亀井亨監督）
11/3 初日舞台挨拶（壇蜜、真山明大、板尾創路、亀井亨監督）
11/10 大ヒット御礼トークショー（壇蜜、内田春菊）
◎劇場版予告編

【音声特典･･･合計18分（予定）】
○ラジオドラマ「耳で聴く、もうひとつの『私の奴隷になりなさい』」
○主題歌「fade」

【封入特典】
□アウタースリーブ（過激すぎるジャケット・デザインの一部が見える覗き窓付き）
□フォトブック（16P予定）未公開写真、壇蜜自身による「fade」和訳歌詞カード

※映像特典、音声特典、封入特典はディレクターズ・カット DVDと共通です。

『私の奴隷になりなさい』ディレクターズ・カット DVD 【特典DVD・CD付き3枚組】

ディレクターズ・カット　DVD【特典DVD・CD付き3枚組】

ディスク1/DVD●本編（R18＋指定/111分）
ディスク2/DVD●映像特典
ディスク3/CD●音声特典

【映像特典･･･合計約150分（予定）】
◎撮影の舞台裏
◎秘密の生映像集（危なすぎて本編に使用できなかった手持ちカメラの映像を完全収録！）
◎写真集「濃蜜」撮影風景
◎イベント映像
10/26 ワールドプレミア試写会舞台挨拶（壇蜜、杉本彩、真山明大、亀井亨監督）
11/3 初日舞台挨拶（壇蜜、真山明大、板尾創路、亀井亨監督）
11/10 大ヒット御礼トークショー（壇蜜、内田春菊）
◎劇場版予告編

【音声特典･･･合計18分（予定）】
○ラジオドラマ「耳で聴く、もうひとつの『私の奴隷になりなさい』」
○主題歌「fade」

【封入特典】
□アウタースリーブ（過激すぎるジャケット・デザインの一部が見える覗き窓付き）
□フォトブック（16P予定）未公開写真、壇蜜自身による「fade」和訳歌詞カード

※映像特典、音声特典、封入特典はディレクターズ・カットブルーレイと共通です。

『私の奴隷になりなさい』通常版 DVD

通常版　DVD

ディスク1/DVD●本編（R15＋指定/96分）
【映像特典･･･約2分】
◎劇場版予告編

※全て予定

■スタッフ
原作：サタミシュウ「私の奴隷になりなさい」角川文庫
監督：亀井亨　『心中エレジー』、『楽園　流されて』、『幼獣マメシバ』、『ねこタクシー』、『くろねこルーシー』
脚本：港岳彦／音楽：野中“まさ”雄一／主題歌：壇蜜「fade」／撮影：中尾正人／
美術：須坂文昭／照明：白石宏明／録音：甲斐田哲也／編集：今井剛／
ディレクターズ・カット編集：亀井亨

■キャスト
香奈･･･壇蜜／僕･･･真山明大／先生･･･板尾創路
杉本彩（特別出演）、古舘寛治、西条美咲、美知枝、菜葉菜、石井明日香、海東健、
高松泰治、ウダタカキ、草野イニ

© 2012 角川書店