【インタビュー】Czecho No Republic (2)

2012年6月1日 (金)

昨年発売した1stアルバム『Maminka』が各音楽媒体で高評価。一躍シーンの大注目バンドとなったCzecho No Republicが前作より8ヶ月というスパンで次なる作品を完成!しかもこれまた傑作アルバム!そこで発売を控えたCzecho No Republicから武井優心&八木類、両氏にインタビューしてきました!


---  中盤の寂しくなる感じとか良いですよね。チェコ節って感じで。

武井:良いですよね(笑)

八木:自分で言ってる(笑)。

武井:これも曲だけずっとあって、歌詞だけなくて。歌詞はフジロックに行って、その会場に行くバスの中で暇で全部考えたんですよ。その時に全部できちゃいました。

---  そして次は「Indie Pop」です。

八木: これは僕が作ったんですけど、ウクレレを手に入れて、なんかこのウクレレで曲を作りたいと思って、すぐにできたのがコレなんですけど、シンプルな感じの、チェコでやっても全然いい感じになるようなのを作ろうと思ってできた曲ですね。スタジオでやったら優心さんが色々足してくれて。

---  ギターで作るのとは違うものが出てきましたか?

八木: そうですね。コードを弾いただけで、ギターだと同じ響きになって、またこれかってなるんですけど、(ウクレレは)ちょっと弾いただけで違う音が出るんで、それだけで楽しくなって。単純なコードでできちゃいました。

武井: ウクレレ新しいし、Beirutがすごい好きなんで、Beirutもウクレレ弾いて歌ってるし・・・、ウクレレいいな〜っていう感じ(笑)。聴いたときは、ありそうで無いからこりゃいいなって。

---  デモはウクレレと歌だけだったんですか?

武井: それに鍵盤がいい感じで入ってた。そこにちょっとだけメロ足して、あとはこういう感じにしていこうみたいな感じで。でも悩んでる感じではなかったですね。

---  次は「ウッドストック」です。

武井: これは完全にVaccinesの影響が(笑)。こんなシンプルなパンクバンドが、こんな時代に、マジか!?気持ち良いけど、これは支持されてることがスゴイなと。自分はCLASHとかRAMONESとかすごい好きなんで、ああいう3コードでドンみたいなのが好きなんで。ちょっとギターがすごいリヴァーブでシューゲイザーっぽい感じ、いわゆるLo-Fiの・・・。昔のパンクとはまた違う、だけどっていう気持ちよさがある。『Maminka』作ったときに、“『Maminka』超良いンだけど、わかりやすい曲はないっ”って友達に一回言い放たれたことがあって。なんだと!と思って、じゃあ3コードでドン!みたいな曲をやってみたいなと思って、でもそこはちょっとチェコっぽく鍵盤とか単音は随所に入れていこう。

八木: 始めて聴いたときは、明るくて、速くて、シンプルでいいなと思いました(笑)。

---  いままでのチェコにはあまりなかった曲で、アルバムのいいフックになってますよね。これからこういう曲が増えていく?

武井:  う〜ん、増えないかもしれないです(笑)。

---  そして7曲目の「幽霊船」。

武井:  これ「ウッドストック」と同じ日に作ったんですけど、その日やけに曲ができるなって、4曲ぐらい作ったんですよ。その最後に作った曲で、とりあえずイントロのリフが滅茶苦茶いいなと思って、このリフさえ鳴ってればこの曲はもういいよと思ってたんですけど。アルバム、後一曲足りない足りないとか、今回シンプルなんじゃないの?とか言われ始めたときだったんで、何かすごい悔しかったんで、異常に詰め込んでしまったという曲(笑)。こういう曲ももう二度と作らないと思います。

八木:  一聴して、詰め込んだなと思いましたね(笑)。アレンジとかちょっと複雑になってるってところはシンプルにして、いい感じになってるんじゃないかなと思います。

---  最後「ダイナソー-footsteps-」になります。

武井:  「ダイナソー」を作る一日前なんですけど、また曲作りに追われてたんで、家でダメだ〜とか思いながら弾いてたら、異常に悲しいイントロが出来てきたんで、これはなんか生き物っぽいなって。最初は深海っぽいイメージでやってたんだけど、イルカが鳴いてそうな。次の日に「ダイナソー」が出来て、コレでも昔の地球っていう風にも捉えられないかなという感じで、ちょっと寂しそうな恐竜が死んでいくみたいなイメージで。インストもすごいやりたかったんで、“最後にこの曲入れたいんだけどいいっすか?”みたいな。“いいんじゃないすか”みたいな(笑)。付き合ってもらったっていう感じ(笑)。

八木:  僕は全然、曲自体はいいなと思ってて。「ダイナソー」の後ろにつけるか、一番最後にもってくるのか悩んだぐらいですかね。

---  この曲があることで作品自体がしまるし、ストーリー性みたいなものが生まれてきますよね。それでは、今回通して難しかった曲、苦労した点があったら教えてください。

武井: 「ダイナソー」は失敗したくないっていう気持ちがあったので、レコーディングの時の音選びとか、ドラムを微妙に上げたり下げたりとか、本当に気を使って。でも絶対踊れる感じにしたいというテーマもあったんで、気は使いましたね。

八木: 数曲でドラムの音作りにかなり迷ったというか、こうしてみて一回聴いてみてこれじゃないなとかいうのが数曲あったんで、その辺が難しかったですね。

---  ジャケットは前回と同じくSTOMACHACHE.の作品ですか?

武井: はい。

---  どんなイメージで作ってもらったんでしょうか?

武井:最初は普通に恐竜とか・・・、テーマパークっていうテーマがあったんですけど、移動式テーマパークみたいな。ちょっと切ないって言ったら違うかな?移動式遊園地って、その場にやってきて、その街を楽しませて、また移動してみたいな。ちょっとなんかバックグラウンドが人間味があっていいなみたいな。そういうコンセプトじゃないんですけど、そういう感じで、移動式遊園地の感じで。まあ後は普通に恐竜を書いて欲しいっていうテーマで送ったら、単純に遊園地に恐竜がいるみたいな感じになっちゃたんで、それをもうちょい現代に引き戻して、人間の影が、恐竜になってるっていいんじゃんってテーマを出したら、あっさり書いてくれたんで、これはいいなみたいな。人間が白いところもすごいいいなと思って。ジャケットで手にとって買ってくれるぐらい本当にいいアートだなと。

---  今の移動遊園地の話じゃないですけど、チェコの音楽ってカラフルで楽しいんだけど、ちょこっと寂しさがあるというか、そういうのをすごい感じるんですけど、なんなんでしょう??

武井: 結構言われるんですけど、曲を音で作ってるチャンネルと、歌詞を書くチャンネルが全く違うところにあって、メロディ先行なので、曲作ってるときは単純にいい音鳴らしたいっていう気持ちでやって、歌詞は一人でじっと考えたりしてるときが多いんで、リンクしてるようでして無い。

---  歌詞を作るうえで意識の変化みたいなものはありますか?

武井: 昔は勝手な作り話とか、まあ今もこういう物語があってみたいのを思い描いてやるんですけど。韻を踏むじゃないですけど、1番と2番で語尾が似てる言葉をチョイスしたりとか、そういう単純に遊び心は持ってやってます。

---  それではヴォーカリストとしてはどうでしょう?

武井: やっぱり歌のあるバンドなんで、結局歌が良くないと、どうしても届かないと思うので。インストじゃないので、引っ込まないで、ちゃんと歌うしかないなと(笑)。前はこんぐらいでいいかなっていう気持ちがあったんですけど、今は歌わないと始まらないというか、歌が結局一番大事なのかなと。一番耳に入るんでね。どんなに頑張っても、ギターとか鉄琴とかベースとかじゃなくて歌だと思う。やるしかないって感じですね(笑)。

---  八木さんから見て、武井さんの意識の変化みたいなのは感じたりしますか?

八木: そうですね。やっぱり前より本当にヴォーカルっぽくなってきたんじゃないかなと(笑)。歌も結構練習してると思うんで。すごい頑張ってると思いますよ(笑)。

---  前回のツアーのファイナルが渋谷eggman、今回はUNITとスケールアップしてますが、そのあたりはどうでしょう?

武井: 不安と、期待のいりまじった。すごい楽しみなんですけど・・・、まあすごい光栄ではありますよね。ランクが上がるっていうのは単純に。先はもっと大きいところでやれるようにと、みんな思ってると思うんで。今回は代官山で頑張るっていう感じです(笑)。

八木: 時間も長くなると思うんで、今までやってたことと違うことも沢山できると思うんで、その辺の感じもおもしろそうだなと思いますね。

---  それでは最後にインタビューを読んでくれた方に一言お願いします。

武井: 多くの人に聴いて欲しいので、とりあえず聴いて欲しいです。一曲でいいんで、興味持ってくれたらうれしいです(笑)。

八木: 前と全く一緒じゃない(笑)?

---  前よりちゃんとしてます(笑)。

武井: 前は戸締り気をつけてとかだった(笑)。

---  では八木さんも。

八木: そうですね、一緒なんですけど(笑)。コレを読んで忘れないうちにCDショップにいってください(笑)

---  ありがとうございました!


脳内フェスもUP!!

アーティストにフェス主催者に成りすましてもらって、自由にタイムテーブルを作成してもらう!という大好評企画“脳内フェス”。第20回目は、Czecho No Republicから武井優心氏が主催者に!!







new album


 Czecho No Republic 『DINOSAUR』
6月6日発売

[収録楽曲]
01 ダイナソー
02 Sunshine
03 魔法
04 ABCD Song
05 Indie Pop
06 ウッドストック
07 幽霊船
08 ダイナソー -footsteps-


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メンバーデザイン缶バッヂ
特典の有無は必ず商品詳細ページをご確認ください



released

Maminka

2011年10月05日発売



Casually

2011年06月08日発売






チェコ・ノー・リパブリック

Photo L to R : 八木類(Gt/Syn/Cho)、武井優心(Vo/Ba)、 吉田アディム(Gt/Syn/Cho)、山崎正太郎(Dr/Cho)

2010年
3月 Vo/Bの武井優心、Drの山崎正太郎が中心となり結成。同月31日下北沢にて初ライブ。
4月 サポートギターで吉田アディムが参加し、その後正式加入。
5月 武井(B)とアディム(G)がThe Mirrazのサポートメンバーとしてツアーに参加。
11月 結成半年にして、初音源”erectionary”(エレクショナリー)を限定発売。
同月 The MirrazのツアーのOAとして全国を回る。

2011年
2月 サポートギターだった八木が正式加入し新作の制作に着手。
6月 初の全国流通となる4曲入りシングル”Casually”(カジュアリー)をリリース。
10月 待望の1stアルバム”Maminka”をリリース。
「母なる大地ツアー」と題したリリースツアーを全国7箇所で行い、大盛況に終わる。

2012年
6月 2枚目となるミニアルバム”DINOSAUR”リリース決定。.

Czecho No Republic official site