【インタビュー】Czecho No Republic

ROCK NEXT STANDARD

2012年6月1日 (金)

昨年発売した1stアルバム『Maminka』が各音楽媒体で高評価。一躍シーンの大注目バンドとなったCzecho No Republicが前作より8ヶ月というスパンで次なる作品を完成!しかもこれまた傑作アルバム!そこで発売を控えたCzecho No Republicから武井優心&八木類、両氏にインタビューしてきました!


---  いよいよ『DINOSAUR』を6月6日にリリースを控えていますが、まずは作品を完成させての率直な感想をお願いします。

武井優心 (以下武井):とてもバラエティに富んでいて、いわゆる2ndアルバムっていう感じのものになったのかなと思っています。

八木類 (以下八木):意外に速いというか勢いのある曲もあるんで、夏に向けてちょうどいいアルバムが出来たと思います。

---  前作が昨年の10月の発売で、割と短いスパンでのリリースになります。そしてミニアルバムでの発売ですが、フルではなくてミニアルバムでの発売ということに何か意図はあったりしますか?

武井: もう一回10〜曲入れるのも、ちょっと濃いのかなって思う反面、やってみたい気持ちもあったんですけど、8曲というのが一番落としどころとしてちょうどいいのかなと(笑).そういう感じですかね、単純に。

---  制作自体にはいつぐらいからとりかかってたんですか?

武井: プリプロいれると、前回のレコーディング終わって4ヶ月?

八木: 4ヶ月。10月にプリプロしてですね。

---  ちょうど前作を発売した頃ですね。気持ち的にはどうでしょう?前作『Maminka』とは区切って考えてるんですかね?

武井: いや『Maminka』と差別化を図ってるっていうのは無いですね。『Maminka』がとても評価していただけたので、次の音源でおもいっきり変えるっていうのは・・・、まあ変えるっていう手もあるんですけど、今回は『Maminka』の匂いも残しつつ、ちょっと変えてくる。大元は変わってないんですけど・・・、ライブやっててガッツンと来る感じの曲をちょっと増やしてきたっていうのもありますね。

八木: 曲があるんで、出したいっていう気持ちもあったと思うんで、ちょっとペースが早くても出そうっていう感じで。きっかけはそうですね。

---  『Maminka』では八木さんが加入しての初のレコーディングでしたが、それを経ての今回のレコーディング。何か変化はありましたか?

武井: 曲作っていって、こういうことしたら、こういう音が鳴ってとか大体わかってきて、早く進められるところは進められたので。さらに次が見えてくるというか、課題も滅茶苦茶出てきましたね。

八木: 『Maminka』のときよりは、時間もたって馴染んできたのもあるので。『Maminka』のときは自分の思ったこと、ここはこうしたほうがいいんじゃないかっていうのを結構言ってたと思うんですけど。でも今回の『DINOSAUR』では、ちょっと違うかなと思っても、みんなの感じで、例えば混ざっちゃってる音とかがあっても、これが個性じゃないですけど、特徴になるのかなと思って。全部言うっていうのではなくて、みんなのやりたい感じに合わせてできたんじゃないかなと思います。

---  バンドの雰囲気みたいなものは変化ありました?

武井:  そうですね、もっと頑張らなきゃいけないっていうのはあるので、単純にもっとプロフェッショナルな気持ちを、より持たないとダメだなと。どんどんそういう気持ちは強くなってきました。前はだいぶおちゃらけてたんですけど(笑)

---  前はそういう雰囲気はすごく感じられました(笑)。そういった心境の変化っていうのは何かきっかけはありましたか?

武井:  『Maminka』出して、すごい評価が高かったので、単純にCD売れない時代とか、レコード売れない時代とか言われてるのは、ある程度他人事じゃないんですけど・・・。まあそんな話もあるけど・・・、とか思ってたんですけど、思ってたよりかはそんなCDのセールスも伸びてないし、だから単純にこのままじゃやっぱダメって思いました。

---  『Maminka』の評価っていうのは本当に高かったですよね。そのあたりは自分たちではどんな感じで受け止めたんですか?

武井:  手作りでやってきたのを認められたので、間違っちゃいないんだなっていううれしさはあったんですけど、もうちょっとでっかくなれるのかなって思ってたんで、逆にそういう課題が残った。しこりが残った。

---  野心が芽生えた?

武井: どんどんそういうのが強くなってきちゃった。

---  八木さんは?

八木: 僕もほとんど一緒というか、最初はすごいうれしかったんですけど、もっといいものを作ってやりたいなと思いましたね。

---  そうして作られた今作『DINOSAUR』ですが、簡単に楽曲解説をお願いします。まずは一曲目の「ダイナソー」。タイトル楽曲でもあります。これは一番最初にできたんですか?

武井:いや、一番最後です。曲をレコーディングに向けて、この曲を録ろうっていう2週間ぐらい前まで「ダイナソー」無くて、でなんかもう一曲欲しいな、もう一曲欲しいなってず〜っと言われてて。・・・そんなにか。。ってだんだん病んできちゃうような、毎日家に帰って寝ないで曲作ってみたいなのをやってて。本当に期限ギリギリの時に、なんか急にいきなりできて。ああこれだ!と思って。これタイトル曲で、代表曲でいきたいんですけど?ってメンバーに言ったら。“いいんじゃん”って“キラッと光ったね”って(笑)。

八木:なんか合唱するみたいなのが新しかったので、ちょっと変わったかなと思いましたね、曲の雰囲気も。

---  そもそも“ダイナソー”っていうのは何から付けたんですか?

武井: 降ってきたって言うと、かっこ付け過ぎみたいな感じになっちゃうですけど、「ダイナソー」ができて、イントロのリフが、家で弾いていたらいきなり鳴って。コレ絶対活かしたらいいなと思ったんですけど、その10分後ぐらいに出かけなきゃいけない用事があって。マジ完成させたいんだけどなと思って、簡易でヴォイスメモで録音して、出かけてたら歌詞がどんどん出来てきて。なんで自分が“ダイナソー”にしたのかもわからないんですけど。その当時追い詰められたっていうのもあってなのか、もっとでっかい曲、でっかい曲(笑)、強いの強いのって言われてたんで(笑)。自然に自分の頭でアウトプットしたら恐竜だったみたいな。もう一番強くてでかい生き物がダイナソーだったっていう(笑)。Dinosaur Jrを聴いていたというわけではなく、いきなりダイナソーがでてきた。どこで刷り込まれんたんだか(笑)。

---  それでは2曲目の「Sunshine」はどうでしょう?

武井: これは割りと古くて、『Maminka』出る前ぐらいからあって。『Maminka』以降に録ろうっていう曲で、まあいわゆるチェコっぽさを持ってる、そこは捨てちゃいけないなっていう。アディムなんかは“一番優心節でてんじゃん”“コレだよ!”みたいなことをREC後に言ってくれました。

八木: 一回この曲をプリプロで録って、聴いてから色々アレンジを考える時間があったので、みんないい感じのを考えることができたんで、それでぴったりうまく出来たのかなと思いますね。

---  後半テンポアップしていって、4つ打ちが入ってハットが裏で入ってくるあたりとか凝ったアレンジですよね。

武井: 特にこんなのやってやれっていう、狙ってるっていうよりかは、自然とここでバリッと早くしてみたいなっていう感じでしたね。コレも楽でした。あっ、でもギターのアンサンブル考えるときはちょっと・・・っていうのがありましたけど、不協和音になりそうでならないところとか。でも意外と早かったですね。

---  それでは3曲目「魔法」。

武井: コレそうだっ『Maminka』でてそのリリースツアーをやったんですけど、ファイナルの日の出掛けに、朝起きて、結構緊張して朝早く起きちゃって、暇だから作ってたら「魔法」ができたみたいな。コレもよさそうだから、また落ち着いたら家でシコシコ作ってみようと思ってギターのアンサンブルとか考えてたら、いやに緻密に出来てきたので、音をメンバーに送ったら、結構みんな良いって言ってくれたんで。この曲はなんか、ちょっとだけ毛色が違くて、切ない感じが前面に出てて、コレは結構好きな曲ですね。

---  ループするメロのリフが印象的ですが、曲ができるときはメロとリフどちらが先に出来ますか?

武井: それはどっちもありますね。これはリフは後からつけました。

八木: コレは完全に武井さんが持ってきたデモで出来上がってましたね。ドラムがちょっと違うか。

武井: そうドラムが悩んだ。跳ねてて変って言ってて、最終的に平たく平たくってところで落ち着いた。跳ねたがりなんで(笑)。

八木: 何でもかんでも跳ねてくるんで(笑)。

武井: 何かしないと気がすまないタイプなんで(笑)。じゃあ俺はもうロボットになればいいんだなっ!て名言を残してレコーディングしてましたよ(笑)。

八木: 拗ねたね(笑)。

---  それでは4曲目「ABCD Song」をお願いします。

武井: これは一番古い曲で、『Maminka』に入ってる「Good Bye」とか「Call Her」とか、いわゆる俺がチェコを組んで一ヵ月後にライブがあるっていう一番追い詰められてる時、かつちょっと呑気に曲作ってた時に、そのラインナップにあった曲で、でもライブでは一回も披露してないんですけど。すっごいやりやすい曲なんですけど、がゆえにちょっと、本当に綺麗に着飾らないと、多分伝わりにくいんだろうなと、まあこれもメンバーには全然響いてなかった曲の代表作(笑)。やる意味あんのかぐらいの雰囲気出されたりした。やってくれって感じ(笑)。

---  八木さん的にはどんな感じだったんですか(笑)?

八木: これは・・・まあそんな感じでした(笑)。でもプリプロで録って、またそれも考える時間があったので、すっきりさせつつ、いろんな楽しい音を入れて、楽しい感じだったらまあやって良いんじゃないの?って(笑)。





new album


 Czecho No Republic 『DINOSAUR』
6月6日発売

[収録楽曲]
01 ダイナソー
02 Sunshine
03 魔法
04 ABCD Song
05 Indie Pop
06 ウッドストック
07 幽霊船
08 ダイナソー -footsteps-


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特典の有無は必ず商品詳細ページをご確認ください



released

Maminka

2011年10月05日発売



Casually

2011年06月08日発売






チェコ・ノー・リパブリック

Photo L to R : 八木類(Gt/Syn/Cho)、武井優心(Vo/Ba)、 吉田アディム(Gt/Syn/Cho)、山崎正太郎(Dr/Cho)

2010年
3月 Vo/Bの武井優心、Drの山崎正太郎が中心となり結成。同月31日下北沢にて初ライブ。
4月 サポートギターで吉田アディムが参加し、その後正式加入。
5月 武井(B)とアディム(G)がThe Mirrazのサポートメンバーとしてツアーに参加。
11月 結成半年にして、初音源”erectionary”(エレクショナリー)を限定発売。
同月 The MirrazのツアーのOAとして全国を回る。

2011年
2月 サポートギターだった八木が正式加入し新作の制作に着手。
6月 初の全国流通となる4曲入りシングル”Casually”(カジュアリー)をリリース。
10月 待望の1stアルバム”Maminka”をリリース。
「母なる大地ツアー」と題したリリースツアーを全国7箇所で行い、大盛況に終わる。

2012年
6月 2枚目となるミニアルバム”DINOSAUR”リリース決定。.

Czecho No Republic official site