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ジャイルスが語る、トロピカル・ムーブメント

Wednesday, November 16th 2011

interview


渾身のキューバ音楽プロジェクト Havana Cultura の第2弾 『Havana Cultura: Search Continues』 リリースを記念して、今もっとも注目しているというトロピカル・ムーブメントとその周辺の音楽についてお話を伺いました。また併せて自身のレーベル Brownswood の今後の展望も。


--- あなたが注目している “トロピカル・ムーブメント” とはどういったムーブメントなのでしょうか?またあたなにとってこのムーブメントの魅力とは?

これはワールド・ミュージックをベースにしたDJの試みなんだ。辺境からトラックを掘り出すんだけど、あくまでもダンスフロアのマナーに乗っ取っている。 <Analog Africa> <Soundway> <Sofrito> といったレーベルがやっているよね。ワールド・ミュージックは本当に驚きに満ちあふれてる。
<Soundway> が今年リリースしたタイの音楽を収めたアルバムなんか最高だよ。

ジャイルスが注目するレーベル

Soundway
中南米、アフリカ、さらに東南アジアなど世界各国の辺境に眠る秘宝音源をたゆまず発掘・発信、コレクター・DJから最も厚い信頼を得るUKのレーベル。
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Analog Africa
アフリカ各国に埋もれたレア音源を復刻・コンパイルしリリースを続け世界中のアフリカ音楽コレクターから熱烈に支持されているドイツの発掘系レーベル。
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Sofrito
アフロ / ラテン〜トロピカルのレアグルーヴ・コンピなどのリリースで知られる、UK-ロンドンの発掘&DJ集団Sofrito主宰レーベル。
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--- トロピカル・ムーブメントで注目のアーティストはいますでしょうか?

新しいディムライトのアルバム ( 『Grimm Reality』, 2011) は大好きだね。彼のエレクトロニック・マッシュアップは最高さ。素晴らしいプロデューサーだよね。音楽センスが良くて、しかも危険さも持ち合わせてる。おっと彼はトロピカルじゃないな!
トロピカルなサウンドで言えば、デーモン・アルバーンが手がけたDRCミュージックのアルバム 『Kinshasa One Two』 はいいよね。それとアフリカンな感覚でハウスをやってるミスター・ラオル・Kもプロデューサーとして最高だと思う。


--- トロピカル・ムーブメントにおける今作 『Gilles Peterson presents Havana Cultura: Search Continues 』 の立ち位置とはどういったものでしょうか?

トロピカル・ムーブメントにも触れつつ、ヒップホップのカテゴリーにも属してるんだ。今作のリミックスはトロピカル・ムーブメントに属するDJに重宝されるだろうね。スウィッチとシンデンのリミックスがもうすぐ到着する予定なんだ!

--- 今作において、自分の役割とMalaなど他プロデューサーの役割とはどういったものでしたでしょうか?

今回はプロデューサー・パートナーのシンバッドにも同行してもらったんだ。彼はスタジオワークだけじゃなく、ミックスの腕前も素晴らしいからね。マラが本格的に活躍しているのは来年リリース予定のリミックス版の方かな。今回僕は異なるエナジー、つまりサウンドの境界線を押し広げようとする力強くてポジティブな音楽狂たちがぶつかり合うようにしたかったんだ。

『Havana Cultura』 について

キューバ音楽を世界に発信するプロジェクト “Havana Cultura” 。その一貫であるCDシリーズは、ジャイルス自身がキューバのジャズ・ピアニスト=ロベルト・フォンセカとタッグを組み、ハバナで出会った新進気鋭のアーティストたちとのバンド・セッションを収め大きな話題となった。 <DISC 1> は新録セッション、 <DISC 2> はジャイルスが注目するキューバの気鋭を厳選したコンピレーションとなっており、より多角的に、よりリアルにキューバの 「現在」 を知ることができるつくりとなっている。2011年秋には第2弾 『Havana Cultura: Search Continues』 をリリース。




--- DRC Music、Quantic、Owiny Sigoma Bandあたりはいかがでしょう?

どれも最高だよ!クァンティックは僕にとって偉大なヒーローなんだ。彼はこのサウンドを10年に渡ってプッシュしてるし、いつも進化してる。デーモンはまさにモンス ターだね。驚異的な革新者で、すべてのミュージシャンに刺激を与えてる。彼らには本当に感謝してるよ。オウニー・シゴマ・バンドは僕が今最もオススメのバンドさ!


--- <Brownswood> を始めて今年で5周年ですが、今後のレーベルの方向性、レーベル一押しアーティストを教えてください。

もう5年も経ったんだ。ワオ!まずはギャング・カラーズに注目してほしい。本当に素晴らしい作品を作り上げてくれた。ポスト・ダブステップって言われるサウンドだね。素晴らしくセクシーな作品なんだ。ライブの準備も進んでる。
ザラ・マクファーレンは僕にとってジャズのミューズだね。素晴らしい歌詞を書くし、ソングライターとしても秀でてる。
それにHavana Culturaのプロジェクトからも最高のヴァイブを感じるし、伝説的存在クートマのコンピレーションやBubblers 8も予定してるし、まだ発表できないプロジェクトも進行中だよ!



(取材協力 / BEATINK)



【参考】 併せてチェックを。世界の辺境を弄る注目タイトル・特集

「僕が特に注目しているのはNew World Music、つまり世界各国のワールド・ミュージックを新しい解釈で捉えたものに特に興味があるね。」 と語るジャイルス (前回のインタビューより) 、そしてQuantic、デーモン・アルバーン・・・音楽界の重要人物たちはみな世界の果てに潜むゆたかな音楽へと向かっている。
ここでは、彼らが向かう先にある、世界の知られざる音楽を改めてご紹介。


Quantic 10周年ベスト + インタビュー
中南米〜欧州〜アフリカを巡る壮大なミュージック・ジャーニー。幾つかのプロジェクトを経てコロンビアへ辿り着いたウィル・ホランドの太く短いディケイド。

Roots of Colombia Music
まだまだ面白い音楽がひしめく南米コロンビア。老舗レーベルDISCOS FUENTESに眠る秘宝を紹介するちょいヤバ・シリーズ!実に意義ある復刻です!

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アフリカと中南米の歴史的接点を探る
1950年代のアフリカで最も洒脱な音楽といえばラテンだった。当時の熱気を伝える貴重な<アフロ・ラテン>シリーズ、さらにディープな新作2タイトル。

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    Havana Cultura 第2弾! / 最新作



     Gilles Peterson presents
    Havana Cultura : Search Continues

    2011年11月発売

    ジャイルスがキューバ人ジャズ・ピアニストのロベルト・フォンセカの助けを借り、ハバナで最も注目すべきミュージシャンたちの発掘プロジェクトとしてスタートし大きな話題となったプロジェクト 『Havana Cultura』 の第2弾。

    「より成長したキューバニズムを反映させたかったんだ」 とDISC 1ではジャイルスが再びプロデューサーとしての手腕を発揮し、様々なゲスト・ミュージシャン、ヴォーカリスト、ラッパーたちをスタジオに招き、壮大なサウンド・クラッシュを演出。彼らこそ現在におけるキューバのアンダーグラウンド・シーンを象徴する面々だ。 「La Tormenta」 のカラフルで自由奔放なルンバから、熱狂的なピアノを届ける 「Agita」 、そしてエディ・ケンドリックのソウル・クラシック 「My People… Hold On」 をカバーした 「Espera Mi Gente」 など色とりどりの楽曲が連なる。

    DISC 2ではジャイルスがキューバのアンダーグラウンドから発掘した素晴らしいアーティストによりキューバ産のレゲトン、ジャズ、ソウル、伝統的キューバン・リズム、そしてヒップホップの間に存在する興味深いアーティストにもハイライトを当てている。

    「3年に渡ってハバナを定期的に訪れたことで、当然のことながらこの魅力的でまるで別世界のような街にどんどん惹かれていったんだ。それに音楽と魂、そして現地の様々な人々を通して徐々に関係性を深めることができたとも思う」 ― ジャイルス・ピーターソン

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    Havana Cultura 第1弾はこちら

    ジャイルスが今注目する作品 / アーティスト

  • ブラーのデーモン・アルバーンの声掛けで集められた気鋭のプロデューサー集団DRC Music。現地のミュージシャン他50人以上のパフォーマーと共に、コンゴの首都キンシャサで5日間かけて録音。本作の収益はオックスファムの活動支援に充てられる。
  • Quanticが10年に渡って繰り広げてきたチャレンジをまとめたベスト盤。近年最高のヒットを放ったコンボ・バルバロ、そしてフラワリング・インフェルノ、ソウル・オーケストラなどあらゆる名義作品からのセレクトで世界中をめぐる音楽紀行へ。
  • ロンドンのミュージシャン達が一致団結、東アフリカ最大の音楽都市ケニア・ナイロビにて現地のミュージシャンと録音を敢行した、開放感と活気に満ちたアフロ・グルーヴ・コレクション。デーモン・アルバーンも参加。
  • UKのホットな発掘レーベルSOUND WAYのアジア進出第一弾は今全世界のDJや辺境コレクターが注目するタイ。レアグルーヴDJとして注目を浴びるMAFT SAI、レーベルのボスMILESらが選曲。何年もかけてタイ全土から集めたレアLP、7"音源が満載。
  • 次世代のビートメーカーとして世界中のヘッズから注目を浴びるスイスの若きクリエーターDimlite。ジャンルの垣根を越え、ローファイでエレクトロ・アコースティックなオリジナルなサウンドへと解き放ったまさに次世代のビートミュージック。
  • ディープハウス〜ミニマルテクノシーンを横断し絶大な人気を誇るミスター・ラオル・Kの1st。ワレイカとの共作M-9や大ヒットシングル 「HIMALAYA」 も収録。トランシーでオーガニックなサウンドは国内外の著名DJも絶賛するハウスサウンドの新潮流。


    Brownswoodレーベル 関連作品

  • 今のシーンを騒がせている重要アーティストたちのブレイクのきっかけともなってきたBrownswoodの人気シリーズ・コンピ第7弾。今回もジャイルス自身のプレイリストやDJセットを紹介するかの如く、抜群のセンスが発揮された幅広い選曲が特徴的。
  • ジャイルス自身が信頼するアーティストにコンパイルを依頼するという形で新たに展開されるBrownswoodのコンピ・シリーズ。第一弾はロンドン在住のフランス人DJシンバッドとベルギー在住DJ Leftoの2人が世界中から選りすぐった27曲。
  • <ジャイルスからのコメント>
    「Zara McFarlaneはとてもエキサイティングな新人で、Adeleのジャズ・ヴァージョンのような存在だ。僕がプロデュースしたJose Jamesの女性版とも言えるね。これから彼女の成長を見守ってサポートするのがとても楽しみだよ。」


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