鈴木惣一朗×羊毛とおはな
Tuesday, October 18th 2011
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【pt.2】 鈴木惣一朗 × 羊毛とおはな 〜 新作 『月見草』 とプロデューサー鈴木惣一朗について
【pt.2】 鈴木惣一朗 × 羊毛とおはな
新作 『月見草』 とプロデューサー鈴木惣一朗について
- --- まずは鈴木惣一朗さんと羊毛とおはなさんの出会いからお聞かせ下さい。
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おはな : 最初は私ひとりで惣さんとお仕事したんです。惣さんがプロデュースした 『りんごの子守唄』 の白盤に参加させて頂きました。
惣一朗 : そう。はなさんの歌声を聴いてすぐに気に入って、bonobosの蔡くんとデュエットしてもらったんですよ。まだ市川くん (=羊毛) とは知り合ってないですね。その後、二人のライブとかを観に行ったり、一緒に呑みに行ったりして、段々と二人のことがわかるようになった。
羊毛 : 一緒に呑み行ったら、惣さんからいきなり僕らの音楽について厳しい意見を言われたりして (笑)。
惣一朗 :ほんと?そんなことは言ってないでしょう (笑) 。 - --- 惣一朗さんが羊毛とおはなの音楽に惹かれたのは?
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惣一朗 : 彼らと何度か仕事をするようになって、彼らのいい意味での 「変わらなさ」 に魅かれましたね。そして自分から言ったんですよ。 「オレにプロデュースさせろ」 って。
羊毛 : そんな言い方ではないですよ。もっと柔らかく 「一緒にやろうか」 って (笑) 。
おはな : 『どっちにしようかな』 のアルバムの発売記念ライブのあとぐらいですよね。
羊毛 : あのライブはワルスタのメンバーの方々にバックを手伝ってもらったんです。
惣一朗 : そうだったね。たしか僕は赤坂ブリッツの2階席で観ていて。そうしたら隣に座っていたお客さんが泣いていたんだよ。それから僕はライブよりも周りのお客さんの様子ばかり見ていた (笑) 。そこからもうプロデュースが始まっていたのかもしれない。 「もっとこうすればいい」 とか 「歌をもっと前へ届かせたほうがいい」 とか、もう他人事ではなくなっていた。

- --- 惣一朗さんにプロデュースをしてもらってどうでしたか?
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羊毛 : 最初、冨田ラボさんと同じ時期にプロデュースをしてもらって、二人のまったく違うやり方に驚きました。というか困惑しました (笑) 。冨田さんがはじめから完璧なデモ音源をくれたのに、惣さんは全然くれなくて(笑)。
惣一朗 : そういえば市川くん、ずっと僕に頼んでたよね。全然できてないのに (笑) 。だから、 「とりあえずスタジオに来てよ」 って。
羊毛: それでスタジオに行ったら。惣さんが 「じゃあコード決めようか」 って。えっ、これから?って思いましたよ(笑)。
惣一朗 : あらかじめ出来ていた曲のコードもどんどん削っていったよね。
羊毛 : なんか部活みたいな雰囲気でしたよね (笑) 。こんなレコーディングもあるんだって。楽しかったですよ。
惣一朗 : 彼らはギターを弾いて歌えるわけだから、僕としてはプロデュースよりは一緒にコラボレーションする感じなんですよ。 - --- 今回の羊毛とおはなの最新作 『月見草』 も同じようなやり方だったのですか?
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惣一朗 : それはちょっと違うかな。というかかなり意欲的に作った感じ。一年かな、完成するまでの時間が長かったよね。レコーディングするとなったら普通早くて半年くらいだからね。今回は、作詞作曲から入ってみたいと思った。普段は既に出来上がった曲に対してアレンジャー的な仕事が多いですけど、曲のコアな部分に触れたかった。
- --- お互いのコミュニケーションも重要になりますね。
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惣一朗 : はじめの三ヶ月は互いに歌詞が出来たらすぐに僕に送るように言いました、それでクイック&レスポンスを心がけました。僕も一日中、彼らの音楽を考えていることを示したかったし。朝の4時とかにもやりとりしてた(笑)。
羊毛 : 僕は、惣さんが朝起きたら見てくれればいいかな、ぐらいでメールをしてたんですけど。なぜかすぐに返信が来る。
惣一朗 : そりゃそうだよ。耳元にi-podを置いて寝てるんだから。メールが来ると起きるでしょ (笑) 。でもミュージシャンって一日中音楽について考えて、歌詞の一言が思い浮かばなくて眠れない、なんてことも良く知っているから、彼らが悩んでいることに対して、返事が何時間後になることはしたくなかった。 - --- 新作のタイトルにもなっている 「月見草」 はデビュー前に書いた曲なんですよね。
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惣一朗 : この曲はまったく直してないよね。
羊毛 : はじめて作ったオリジナル曲なんです。
おはな : 2005年の1月ですね。惣さんがこの曲をまったくいじらなかったことに驚きました。
羊毛 : 僕はそれで惣さんに対しての忠誠度が上がりました (笑) 。思い入れもあった曲でしたから。惣さんが 「いい曲だからこのままでいこう」 って言ってくれて。
惣一朗 : レコーディングしたら仕上がりも良かったよね。後で知ったことなんですけど、この曲はファンの間では隠れ名曲で人気らしい。今回は、コアな部分に関わった曲がほとんどだけど、 「月見草」 のようにほとんど手をつけてない曲もあるし、客観的に聴いた時に自分でこの作品は楽しめるように心がけました。

- --- 『アマールカの子守唄』 についてもお聞かせ下さい。
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惣一朗 : これは3年くらいかけて作ったから、やーっと出来たという感じですね。 『りんごの子守唄』 のバカラック・カヴァー集の第2弾で、 『子守唄』 シリーズの最終章として取り組んだ作品なんです。それで今回チェコ・アニメのサントラとして、楽曲もアニメの尺にうまく合わせることができました。
おはな : 私も2曲、歌っています。ただ録音が2年くらい前だから実はあまり覚えていないんです・・・。 「To Wait For Love」 と 「I Say A Little Player」 をカヴァーしたんですけど、 「I Say A Little Player」 は私から 「歌いたい」 ってお願いしたんです。
惣一朗 : 個人的にはこの曲、じつはそんなに好きな曲じゃないんだけど、アレンジをレゲエにしたら、思いのほかに良くなったんだよね (笑) 。最近、このアルバムは聴きかえしたら、自分でいうのもなんだけどとても良く出来てると思いました。あとバカラックとアルゼンチンのカルロス・アギーレに繋がる部分を感じたんですよ。それはコード・マジックとかメロディとか拍とか。ちょうど 『シレンシオ』 録音も平行していましたからね。もうその時には一日中、バカラックとアギーレのことばかり考えていましたね。 - --- 羊毛とおはなさんにとっての 「プロデューサー鈴木惣一朗」 とは?
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おはな : とにかく音楽への愛情が熱いですよね。ミュージシャンの私たちを広い視野で見てくれているのがわかります。人間としての中身まで見てくれる。目線も自分たちに合わせてくれて、自然体を引き出してくれます。でもたまに、アーティストに負荷を与えるんです。あんまり弾かないピアニストに 「もっと弾いて」 とか。そうやって時々、レコーディングにドラマを作って、人間らしさを引き出すんです。
羊毛 : 惣さんと一緒に音楽をつくることになってから、自分が少年のようになった気分なんです。惣さんが先生にみえるんですよね。レコーディング中に色々と教えてもらって、アルバムのリリースは卒業式のような感じですかね。そして期間がたったら、成長した自分をまたみせたくなる存在ですね。
惣一朗 : でも僕はこのアルバムの曲をまだライブで観ていないから、それを観るまではプロデューサーとしての仕事が続いているんです。さっきも言ったように観客に歌が本当に届いているかどうかを確認したいです。
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羊毛とおはな 最新作
月見草 / 羊毛とおはな
約2年ぶり、待望のフルオリジナルアルバム
「ただまっすぐに、伝えたいコトバがあります。」
いつもそばにいる、そんな羊毛とおはなの音楽があります。
※ 全曲プロデュース : 鈴木惣一朗
(2011年10月25日発売)
[収録曲]
01. 月見草
02. あなたが住む街へ
03. 朝のプリズム
04. ミグラトリー
05. 間違いと涙の跡
06. Diary
07. 大きな木と小さな鳥
08. ふたり日記
09. どこにも行かないのに
10. 折り紙の鳥たち
11. 積み木の家
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アマールカ ブック 最新作
アマールカ ブック 〜りんごの実編〜
『アマールカ ブック』 第5弾。
最終号となるりんごの実編では、妖精が上手に踊るために必要なりんごがテーマ。
おやすみ編に続き、全編ナレーションをつとめる南波志帆がおやすみフォトに登場するほか、チェコレストランano prosimのシェフによる、りんごを使ったチェコのポピュラーなお菓子のレシピを紹介します。
もちろん 『チャルカのチェコだより』 、 『木村有子のチェコこぼれ話』 好評連載も。
3話入りDVD+BOOK36P
唄 / 永山マキ 千葉はな (羊毛とおはな) 小池龍平
ナレーション / 南波志帆
※ 全曲プロデュース : 鈴木惣一朗
(2011年10月25日発売)
アマールカ ブック シリーズはこちら
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WORLD STANDARD 最新作
みんなおやすみ / WORLD STANDARD
夢に 潜れたら一日は しあわせ
ワールドスタンダード28年目にして10枚目のオリジナル・アルバム
東日本大震災を挟んで制作された、7つの日本語歌。
7つのインストゥルメンタル音楽。
メンバーのリヴィング・ルームで、
身を寄せ合うように奏でられた14の音の響き。
それらをよりダイレクトに伝えるために拘り抜いた、スルーテイク・レコーディング と、可能な限り電子楽器を排除した楽器編成。
祈りがメロディになり。メロディが祈りになる。
小さな祈りをメロディにのせてお届けします。
*100%Oranegeのアートワークによる、紙ジャケット仕様
(2011年10月13日発売)
[収録曲]
01. クリスマスのうた
02. ねむりのつばさ
03. この素晴らしい世界
04. エレニの旅
05. 小さな祈り
06. アンダルシア
07. 遠い声 遠い部屋
08. 禁じられた遊び
09. 永遠と一日
10. マルメロの陽光
11. 雪と花の子守唄
12. きらきら星
13. 一日と永遠
14. みんなおやすみ
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イベント情報
・羊毛とおはな LIVE at ala Welcome to A.G Town vol.19
12月17日 (土) @可児市文化創造センター 小劇場
・羊毛とおはなライブ
12月18日 (日) @吉祥寺キチム
・羊毛とおはな band tour 『月見草の旅』
12月22日 (木) @大阪HEP HALL
・羊毛とおはな band tour 『月見草の旅』
01月21日 (土) @金沢市民芸術村(パフォーミングスクエア)
詳細は羊毛とおはな オフィシャルサイトにて

羊毛とおはな :
千葉はな(Vo.)と市川和則(Gt.)によるアコースティックデュオ。
2007年のデビュー以来“オトナからコドモまで”楽しめるライブは全国で話題に。
2009年にNTT docomoのCMソング、2010年にはNHK 「みんなのうた」 、 映画 「さんかく」 主題歌、2011年7月にはアニメ 「異国迷路のクロワーゼ」 OPソング に起用されるなど、音楽業界だけではなく各方面からも注目を集める彼らの音楽は まさしく唯一無二の世界。
(オフィシャルサイトより)
ワールドスタンダード (鈴木惣一朗) :
83年にインストゥルメンタル主体のポップグループ WORLD STANDARDを結成。細野晴臣プロデュースでノン・スタンダード・レーベルよりデビュー。
95年、ロングセラーの音楽書籍 『モンド・ミュージック』 で、ラウンジ・ミュージック・ブームの火付け役として注目を浴び、97年から5年の歳月をかけた 「ディスカヴァー・アメリカ3部作」 は、デヴィッド・バーンやヴァン・ダイク・パークスから絶賛される。
近年ではビューティフル・ハミングバード、中納良恵、ハナレグミ、羊毛とおはな等、多くのアーティストをプロデュースする一方、2011年夏、自身の音楽レーベル [Stella] を立ち上げ、コンピレーションCDシリーズ 『おひるねおんがく』 『おやすみおんがく』 をリリース。2011年10月13日、WORLD STANDARD10作目となる最新アルバム 『みんなおやすみ』 を [Stella] よりリリースする。
また、プロデュース作品としては 『羊毛とおはな / 月見草』 (10/25) 、 『アマールカの子守唄』 (11/25) が共にLD&Kよりリリースされる予定。
(オフィシャルサイトより)
- 関連サイト(外部サイト)
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