【インタビュー】Dorian pt.4

2010年9月15日 (水)

interview

「聴きたかった音楽が目の前に現れた」って感じでしたよ




Dr Buzzards Original Savannah Band 『Dr Buzzard's Original Savannahband』
-- 次がDr Buzzards Original Savannah Band 『Dr Buzzard's Original Savannahband』。

Dorian  これは普通に好きで。この流れの中だと生な音なんですけど…、リゾート感とか南の雰囲気とかが。 どこかで「Sunshower」を聴いて、それで買ったんですよ。そしたら全部良かったっていう。


George Benson 『Livin Inside Your Love』
-- Kid Creole & The Coconutsの方も名曲が多いですよね。続いてGeorge Bensonの『Livin Inside Your Love』。

Dorian  さっきのshakatakとかコレとかが「フュージョンっていう音楽なんだ」っていうことが判って、レコード屋でフュージョンのコーナーを見てたら全部安くって。

-- いわゆるエサ箱系ですね。

Dorian  それと、あの「DA.YO.NE」って曲あるじゃないですか。あのトラックがカッコイイなって思ってて。 で、調べたらサンプリングネタがGeorge Bensonだったんですよ (※ちなみに曲は「Turn Your Love Around」)。 そういうのもあって、このアルバムも買って聴いてみたら良かったっていう。

-- なるほど。…といった感じで、ここまでの8枚を見るとDorianさんのアルバムとの繋がりが見えてくる気がしますが、このあと紹介する2枚への流れが最高ですね(笑)。

Drian  一応挙げとかないとと思って、こういうのは(笑)。


trf 『Hyper Techno Mix』
-- というわけで、trf 『Hyper Techno Mix』です(笑)。これtrf の中でも
超初期のヤツですよね?

Dorian  超初期ですね。これはたぶん、小室関連の中で一番聴いたヤツだと
思います。

-- TMも含めて?

Dorian  含めて。

-- これはRemix盤ですけども、何故オリジナルではなくRemixなんですか?

Dorian  …なんかもう…、「ヤバイ!」と思っちゃったんでしょうね、その当時(笑)。

-- (笑)。確かにヤバイですよね(笑)。しかも相当下世話なRemixですよね。

Dorian  すんごいですよ。でもその時は「聴きたかった音楽が目の前に現れた」って感じ
でしたよ(笑)。 これを待っていた、みたいな。

-- そこに行き着いたきっかけは当然、TM→小室→trf ですよね。それでRemix盤も買ってみようと?

Dorian  そうですね…というかRemixなんて言葉も知らなくて、小室哲哉のモノは全部コンプリートしようと思ってて。で、買って聴いてみたら「カッコイイ!」と(笑)。

-- 「小室…じゃないけどカッコイイ!」みたいな(笑)。

Dorian  テープに録音して小学校の給食の時間とかにずっと流してて。


小室哲哉 『hit factory』(廃盤)
-- 小学生がこれ聴きながら給食食ってるってスゴイですね(笑)。
そして最後が、御大・小室哲哉の『hit factory』ですね。 これはソロで、しかも自身がアイドルとかに提供してた楽曲のセルフカヴァー・アルバムですよね?

Dorian  そうですね。アイドルに提供している曲を本人が歌う、っていうのがもう良くて。 当時ホントに小室哲哉が好きすぎて…、この人よくコーラスで歌ってるじゃないですか、それを聴きたくてカラオケの
バージョンだけを集めてテープに録音してたぐらいですからね。

-- 小室のコーラスを聴きたいがために(笑)。

Dorian  ええ(笑)。他に普通のソロアルバムもあるんですけど、やっぱこれなんですよね。
(観月ありさの)「Too Shy Shy Boy」を歌ってるんですけど、それがすごい好きだったんですよ。 イントロにオケヒットがガンガンに入ってて、これはカッコイイ!って。
IKKOみたいな髪型してた頃ですね(笑)。

-- (笑)。

Dorian  あと、カヴァーじゃないんですけど1曲インストの曲も入ってて、今聴くとわりとバレアリックっていうか(笑)。キックが弱いんですけど、それをどうにかしたら…っていう。

-- それをカヴァーしてみるっていうのはどうですか?

Dorian  あぁイイですね。ちょうどその頃(小室哲哉が)マイアミに住んでたみたいで、そういう空気も入ってると。っていう意味では“夏っぽい”とも言えるんですけど。

-- 繋がってきましたね、Dorianさんのアルバムに(笑)。



新譜 Dorian 『Melodies Memories』
フルーツの王様からフロアのキングへ。ドリアン鮮烈のファーストアルバムは煌めく街角の賑わい、カラフルでスウィートな80'sのディスコ風味が満載です。HI-FANAや鎮座ドープネスでお馴染みのファンタジスタ歌磨呂によるアートワークも秀逸で、そのまま裸足で西海岸から抜け出して来たようなサマーブリージンな気分。低音を効かせたキックの上を漂うような流れるようなポップで人懐っこいメロディー&ハーモニーが魅力的で流麗なシンセの調べはとてもキャッチー。フロア使いにも目配せをきかせ、アップデートされたアーバンなダンスミュージックはフィジカルなざわめきで一杯です。思わず体が動き出すようなノリの良い楽曲群は、これまで数多くのイベント/パーティー(現場)で磨き上げられてきたものが多数で、現時点における彼の集大成と言えます。7月に発売された七尾旅人の『billion voices』では「検索少年」「どんどん季節は流れて」等、ポップサイドのキラーチューンを手掛ける一方、8月のやけのはらのアルバム『THIS NIGHT IS STILL YOUNG』ではタイトル曲的な存在の「GOOD MORNING BABY」を始め大半の曲に参加。この2人のゲスト参加(M-10)はもちろんの事、他にもG.RINA参加によるバブリーA.O.R.(M-5)、LUVRAW&BTB参加によるリゾートファンク(M-2)も必聴です。






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     Dorian / Melodies Memories
    2010年09月15日発売

    七尾旅人×やけのはら「Rollin' Rollin'」の激メロウなトラックメイキング&Remix“ドリアンの終わらないアーバンソウル”、そしてその両者のアルバム『Billion Voices』『THIS NIGHT IS STILL YOUNG』それぞれに参加など、今この界隈での最重要人物であるドリアンがついに1stアルバムをリリース!
    七尾旅人のアルバムでは「検索少年」「どんどん季節は流れて」と、ポップサイドのキラーチューン・トラックを手掛ける一方、やけのはらとはキミドリのカヴァー曲「自己嫌悪」を始め大半の曲で競演するなど、熱い繋がりをみせるこの2人が今作に参加するのはモチロンのこと、その他にもG.RINA、LUVRAW&BTBと注目のゲスト陣が参加。アートワークは、鎮座ドープネスなどでもお馴染みのファンタジスタ歌磨呂。
profile



ドリアン [Dorian]

Rolandのオールインワン・グルーヴマシン“MC-909”を使ったLiveで都内を中心に活動中。ドリーミーでロマンティックなアーバン・ダンス・ミュージックで各方面から支持を集めている。 2009年、初の自主制作盤CD-R『Slow Motion Love』を発表。トラックメイカーとして七尾旅人×やけのはら「Rollin' Rollin'」のアレンジを担当、Remixも手がける。 ZEN-LA-ROCK、DE DE MOUSEなどの作品への参加、VMCへの楽曲提供など。