【インタビュー】Dorian pt.2

2010年9月15日 (水)

interview

続きを出すためには、もう1回引っ越さないと(笑)



-- そのお2人が参加されている今回のアルバムの「Shooting Star」という曲ですけども、このトラックはMaltine Recordsから無料配信している「Disco 6.0」とほぼ同じモノですよね?で、「Shooting Star」の1曲前に収録されているのが「Disco 4.5(ASYK MIX)」で、2009年にリリースした自主制作盤CD-Rに収録されている「Disco 4.5」もあると。
この辺りの流れについてお聞きしたいのですが。純粋にシリーズものなのかな、という気がしたんですけれども。

Dorian  「Disco 4.5」について言いますと…、この曲のベースラインが前に住んでた家で出来たフレーズなんですよ。 その部屋の広さが四畳半で。

-- (笑)。

Dorian  っていうだけです(笑)。「Disco 6.0」に関しては、タイトルを考えてたんですけど全然浮かばなくって。 で、今六畳の部屋に住んでるんでっていう、ただそれだけです(笑)。

-- てっきり連作になっていて、空きの番号は欠番になってるのかと(笑)。

Dorian  いや、そういうことではないですね。もしそのシリーズの続きを出すためには、もう1回引っ越さないと(笑)。

-- (笑)。では「Disco 6.0」と「Shooting Star」との関連性はどういう?

Dorian  旅人さんとやけさんと曲を作る時に、3つぐらいトラックを用意してたんですよ。 用意してたんですが、「Disco 6.0」聴いて「これイイじゃん」って話になって。「じゃあそれで!」っていう感じです。

-- なるほど。その「Disco 6.0」がMaltine Recordsからの配信リリースに至る経緯というのは?

Dorian  あるパーティーに呼んでもらって、そこにtomad君(Maltine Records主宰)が出てたんですよ。 で、しばらく経って仲良くなって、っていう。Maltineからリリースすることで間口も広がると思いましたし。

-- そうだったんですね。謎が解けました(笑)。
ではこのままアルバムの方のお話を。まずジャケットが“夏”と“80's”という感じなんですが、アルバムの制作段階からそういうイメージだったんですか?

Dorian  いや、そういうことでもないんですけど、ジャケットはファンタジスタ歌麿呂さんにお願いしたい、っていうのはずっと思ってて。で、打ち合わせで実際会って案とか聞いてたんですけど、もう何も言わなくても全然お任せでイイなっていう感じで。

-- そうなんですね。実際聴いた印象から80'sソウルとかブラコンとかダンクラとか、レーベルで言うとPreludeとかに近いな、という感じがしたんですが、その辺りがバックグラウンドにあったりはしますか?

Dorian  バックグラウンドっていう意味で言ったらほとんどないですね。刷り込まれてる感じですね、たぶん。 一応DJもやっているので。

-- 現場の空気として知ってる、みたいな。

Dorian  そうですね。「こういう感じだとオレ踊れる」っていう。

-- アルバムの中でDeniece Williamsの「Free」をカヴァーされてますよね。 この辺りも繋がってるのかなと思ったんですが。

Dorian  そういうワケではないですね。これはたまたまなんですけど…、去年かな?僕の誕生日にパーティーをやってくれたんですね。で、その時に「簡単に盛り上がる曲ってなんだろう?」と思って。それで「Free」をシンセ入れて4つ打ちでカヴァーしたら盛り上がるんじゃないか、ってことで作ったんです。それだけなんですけどね(笑)。そしたらわりとみんなイイって言ってくれて、毎回Liveでやるようになって。じゃあアルバムに入れましょうと。

-- なるほど。その他の楽曲ですが、旅人さん・やけのはらさん以外にもゲストで2組参加されてますけども、 それぞれとはどういうご関係なんですか?

Dorian  LUVRAW & BTBは、やけさんとかと仲良くしてもらってる内に自然と交流するようになって。 一番最初に観た時から「これはかっこいい」と。一緒に何かやろうとずっと思ってたんですよ。
G.RINAさんは面識はそこまでなかったんですけど、単純に好きだったんです。で、アルバム作ってる時に「女性ヴォーカル入れたいな」ってなって、「G.RINAさんにお願いできたらイイよね〜」って言ってたら実現してしまった!みたいな。

-- それぞれクレジットでは作詞は参加されたアーティスト、作曲は共作というカタチになっていますが、 その時の制作工程はどのような感じなんですか?

Dorian  「Natsu no Owari」は、作詞のテーマをG.RINAさんの方に投げて…「夏が終わってきてるのが判ってるんだけど、判ってないフリをして〜」とか「大人が昔を思い出して甘酸っぱくなったり、逆に若い子が何年後かの青春を想像してワクワクしちゃう」みたいな。それでメロディーの方もお任せで何種類か作ってもらって、元々用意してたトラックに併せてメロディーを組み替えたり、歌が入ってからトラックの方の音を抜いたりして。
LUVRAW & BTBの場合は、4小節ぐらいのフレーズをいくつか録って送ってもらって、それをこっちで置きたい所にエディットして、っていう感じですね。





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     Dorian / Melodies Memories
    2010年09月15日発売

    七尾旅人×やけのはら「Rollin' Rollin'」の激メロウなトラックメイキング&Remix“ドリアンの終わらないアーバンソウル”、そしてその両者のアルバム『Billion Voices』『THIS NIGHT IS STILL YOUNG』それぞれに参加など、今この界隈での最重要人物であるドリアンがついに1stアルバムをリリース!
    七尾旅人のアルバムでは「検索少年」「どんどん季節は流れて」と、ポップサイドのキラーチューン・トラックを手掛ける一方、やけのはらとはキミドリのカヴァー曲「自己嫌悪」を始め大半の曲で競演するなど、熱い繋がりをみせるこの2人が今作に参加するのはモチロンのこと、その他にもG.RINA、LUVRAW&BTBと注目のゲスト陣が参加。アートワークは、鎮座ドープネスなどでもお馴染みのファンタジスタ歌磨呂。
profile



ドリアン [Dorian]

Rolandのオールインワン・グルーヴマシン“MC-909”を使ったLiveで都内を中心に活動中。ドリーミーでロマンティックなアーバン・ダンス・ミュージックで各方面から支持を集めている。 2009年、初の自主制作盤CD-R『Slow Motion Love』を発表。トラックメイカーとして七尾旅人×やけのはら「Rollin' Rollin'」のアレンジを担当、Remixも手がける。 ZEN-LA-ROCK、DE DE MOUSEなどの作品への参加、VMCへの楽曲提供など。