【インタビュー】川本真琴 (2)

2010年2月12日 (金)

interview

川本真琴

なんと9年ぶりに“川本真琴”名義での作品を発表する川本真琴!その発売を記念してインタビューを敢行!中目黒の某カフェで待ち合わせ。ふんわりとした雰囲気の川本真琴嬢、話はなかなか脱線しながらも楽しい雰囲気で進んでいきました。貴重なインタビューどうぞお読み下さい!

--- ポップスへの入り口ってどんなだったんですか?

川本真琴(以下、川本):高校のときはユニコーンが大好きで。むちゃくちゃ大好きで(笑)

--- 再結成も観に行かれました?

川本:行きました行きました。2回行きました、フフフ。

--- 再結成のライヴも良かったですよね。

川本:うんうんうん、いい、いい、いい。この前DVDも出て、アレ観てアがる、フフフ。良いですよ〜。

--- バンドやりたいってありますか?

川本:バンドやりたいなーって思ってて。それで大学行ってバンドやって。

--- その頃からプロのミュージシャンになろうと?

川本:思って無かったです。ただなんかね。なんだろ、あれ。  思っちゃいないんだけど、あたし達プロ目指さなきゃね、って言ってて。

--- バンドで?

川本:あれでもさ、本気で言ってたのかなぁ?でもね、考え方はプロ思考!

--- オリジナル曲も?

川本:そんなやってないですね。大学って、そういうサークルって、どうしても合コンみたくなっちゃて。ははは。「音楽やってんだからさ!」みたいな。「そうやって(他の男の子のバンドと)飲み会で知り合うっていうのが目的なんじゃ無いじゃん!」って。「プロ目指そうよ!」って。何言ってんだって感じでしたよ(笑)。そのことでメンバー内で泣いたりしてんだもん。「あたしこんだけやってんのに!」みたいな(笑)。

--- バンドは卒業までで?

川本:そうですね、東京来ちゃったんで。短大終わって1年くらい就職してピアノの先生やってまして。その時もバンドやってたんですけど。で、うん、その後、こっちでデビューする事になっちゃて。みんなねぇ、就職の時期だったんでバラバラになっちゃってて。

--- その頃にはもう曲を作るように?

川本:そうですねぇ。東京来て、「愛の才能」までの期間は結構書いてましたね。あのー、殆ど書いたこととかなかったんで、自分で作ってみたら?って言われてじゃあ、やってみようか、って。

--- その頃の曲は1人で?

川本:1人でしたねぇ、そうそうそう。ホントはバンドやりたかったんですよ。だからね、今バンド化計画。バンドやりたいんですよ。

---バンドでやりたいパートってありますか?

川本:そん時決めます。ベースは無い!

--- バンドへの憧れってあります?

川本:えー、なんかやっぱり、うーん、一体感!やりたいですねー。ちょっとヤンキーみたいな。結束感?(笑)

--- アルバム出来てどうでした?

川本:マスタリングもまだ一昨日で。

--- もう聴かれました?

川本:はい。良くなりました、全然。

--- 長い時間かかってて、完成がどうなるか分かんなくなることってありませんでしたか?

川本:マスタリングが終わった時は、ああ、こういう最終段階なんだなぁ、って感じでしたけど、、、。うーん、やっぱ完成かなって思えるのは、気持ち的な部分が大きいですけどね。

--- 曲間で鳥の声が入ってたりしますが、普段何気に録ったりするんですか?

川本:あれ自宅なんですよ。で、朝方まで起きてたときがあって、あたしの部屋から朝陽がバーンって見えるんですよね。うちの前って、何にも無い土地で。遠くに家があって水平線上になって、朝陽が見えて。おおー!って。朝方まで起きてみるってあんまり無いんで。近くの鳥がチュンチュン鳴いてて。その時丁度自然な音しか聴きたくないなぁっと思ってた時期だったんですよね。だったらあたしのアルバムにもそういうコーナーがあってもいいかもって。で、こう録ったと。

--- お正月のホームページのお祭りの音も?

川本:あれは、大宮前保存会という、おじいちゃん達が太鼓の練習をしているサークルが近所にありまして。そこに入会していたんですね。

マネージャー:あの音源はお祭りの発表会の演奏をビデオで録画したもので。だから音悪いんですよ。

川本:あたしが叩いてる音じゃないんですけど。

マネージャー:あれ川本さんのだよ。

川本:ああ!あのお祭りの時のなんだ。レア音源じゃん。あれはレア音源だよ(笑)いきなりステージに出された時のだ。「はい、じゃぁ前へ」って。冷や汗もの。うんうんうん。

--- 「小鳥のうた」で、アメリカへも行かれたんですか?

川本:行ってないです。トラックだけ渡して。キャロルケイさんにベース入れて貰って。  ドラム・ピアノだけ日本で録ったんです。よく上手く合ったなって思いますね。

--- どういう経緯で実現したのですか?

川本:ブライアンウィルソンのペットサウンズツアーのDVDの特典映像を見ていたときに、キャロルさんとふたりで「God only knows」を演奏しているシーンがあって、「この人のベースであの曲(「小鳥のうた」)やりたい」って思ったんです。それで、ロスにいるエンジニアのStan Katayamaさんに話を仲介していただいて、幸い音源を気に入ってくださったらしく、実現出来てラッキーでした。

--- タイトルにもなってる、「音楽の世界へようこそ 」はいつ頃に出来た曲なんですか?

川本:あれは2年くらい前ですね。

--- その頃にはアルバムの着地は見えてました?

川本:いや無かったです。無かった。  最初はアルバムを意識してたんですけど、段々なんかその意識が薄らいでって、  どっちかって言うと、ライヴの為に曲作ってるって感じ。ライヴやるのに新しい曲欲しいから って思って作ってる事の方が大きくなっていったんです。ーというより、なんかねぇ、あんまり「こうしたい」っていうんじゃ無くって。ライヴとかが近づくと思い付くんですよ。うーん、不思議な感じで。必ず何か1曲くらい良いのが、あったりして。逆かもしんないですけど、何となく曲が出来た頃にライヴのスケジュールがたまたまが入るっていう。で、中途半端に作ってたものがライヴまでに完成するという。

--- そんな感じの曲がどんどん溜まって行ったと。

川本:そうですねぇ。うんうんうん。うん。ちょっとずつ、ちょっとずつ、って溜まってった。

--- それぞれの曲って出来た時の記憶ってあります?苦労したりとか。

川本:曲は、あまり苦労しなかったですね。

--- パッとできちゃう?

川本:うん、そうなんです。うん。勢いみたいな感じ。内容というよりは、筆の勢いみたいな(笑)そういうのって無いですか?バーって出来ちゃう時。きっかけはあるんですけどね。

--- 完成に苦労した曲ってありますか?

川本:たいへんだったのは、「何処にある?」と「夜の生態系」ですね。 「夜の生態系」は構成が難しかったんですよ。歌のキーとかも設定し辛くて。 歌詞の内容に合わせると、下にした方が良いけど、自分の声だと上の方が良いとか。どっちにしようかねぇって。「何処にある?」は、歌詞の内容が、何か自分の中で、こう、落とせてない感じ、うーん、ってずっと考えてました。 ちなみにこの2つはずっと昔の録音で。「アイラブユー」は最近のものです。半年前ですね。なんか、なんだろね。(今作を)作り始めた時とは作曲する時の始まり方が、今と違って、その、「曲を作る」って思ってやってましたね。「アイラブユー」は言いたい事があってやってるんですよ。その辺が違うんですかねぇ。 段々作り方が変わってきたんですね、作り方が。

--- いざ発売!ってなると嬉しいですか?

川本:あー、あんま無いんですよねぇ(笑)、作ってる時が一番嬉しいのかも。出ることがあんま重要度が無いのかもしれないです、あたしの中で。

--- すいません、それでは最後に何か一言頂いてもよいですか?

川本:何か?えーなんすか、何だろぉ(笑)。変な事しか思いつかない。ダメだ変なことしか思いつかない(笑)。あほやってバレる。。なんやろ。そうっすね、うーん。。。CDを、買ってくれる貴重な方、ありがとうございます。CD音良いっすよ。そうだなぁ、うーん。お体に気を付けて。(笑)