「NAXOS」のブラームス歌曲全集シリーズ。第2集と第3集は民謡集でしたが、第4集では20代の頃に書かれた独唱のための歌曲に焦点が当てられています。
ボレロのリズムによる「スペインの歌」を含む作品6は20歳頃の作品。作品14は彼の恋人となったアガーテ・フォン・シーボルトとの出会いがきっかけで書かれたと言われる歌曲集。どちらの曲集も、当時彼が魅了されていた民謡をベースとした簡素な作風でありながら、ブラームスらしい旋律美があふれています。作品19のタイトルは「歌(Gesange、Lieder、Romanzeなど)」ではなく「詩(Gedichte)」とされているのが特徴。どの曲もピアノ・パートにも重要な役割が与えられています。『7つの歌』作品48は約10年の歳月をかけて書かれたもので、スイス民謡からの影響が感じられる「恋しい人のもとへ」や、コラールを思わせる「心変わり」、シューベルトを思わせる長調と短調がめまぐるしく交代する「涙の中の慰め」など聴きどころの多い曲集です。
クリストフ・プレガルディエンに師事したテノール、カレルと、オペラ、コンサートの両面で活躍するソプラノ、ヴンダーリンの演奏で。(輸入元情報)
【収録情報】
ブラームス
● 6つの歌曲 Op.6(1852-53)
1. 第1曲:スペインの歌
2. 第2曲:春
3. 第3曲:名残り
4. 第4曲:歓呼
5. 第5曲:太陽に向かう雲のように
6. 第6曲:夜うぐいすは羽ばたく
● 8つの歌とロマンス Op.14(1858)
7. 第1曲:窓辺で
8. 第2曲:傷ついた若者
9. 第3曲:マレーの殺害
10. 第4曲:あるソネット
11. 第5曲:別れ
12. 第6曲:恋人のところへ
13. 第7曲:セレナード
14. 第8曲:あこがれ
● 5つの詩 Op.19(1858-59)
15. 第1曲:口づけ
16. 第2曲:別離
17. 第3曲:遠い国で
18. 第4曲:鍛冶屋
19. 第5曲:エオルスの竪琴に寄せて
● 7つの歌 Op.48(1853-68)
20. 第1曲:恋しい人のもとへ
21. 第2曲:心変わり
22. 第3曲:愛の乙女の嘆き
23. 第4曲:黄金は愛に勝る
24. 第5曲:涙の中の慰め
25. 第6曲:幸せも救いも私から去った
26. 第7曲:秋の思い
アリーナ・ヴンダーリン(ソプラノ:1,2,6-8,11,12,14,18,19,22-24,26)
キーラン・カレル(テノール:3-5,7,9-13,15-17,20,21,24,25)
ウルリヒ・アイゼンロール(ピアノ)
録音時期:2022年6月13-16日(1-14,24)、10月4-6日(15-23,25,26)
録音場所:ドイツ、Hans-Rosbaud-Studio, SWR, Baden-Baden
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)