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Review List of 北の旅人 

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     2014/11/17

    生気と、静寂に満ちたモーツァルト。
    ピアノ協奏曲第27番、第2楽章提示部終わりの管弦楽の咆哮が感動的。
    まるで、晩年の静けさの中、生への感謝と希望が爆発しているよう。
    生から死、死から生と、なんと意味深い演奏なのだろうと思いました。

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     2014/11/10

    まず、音が自然になった感じがします。ストックホルム・フィルのせいもあるのでしょうが、オーケストラの音色が北欧的で、北国風の雪景色や冬曇りのような、自然な音色をしています。
    特に弦の響きに、それを感じました。

    録音のせいか分離がよく、細部がよく聴こえます。ですから、ところどころ細部の移り変わりを楽しむことができました。

    この演奏で私の目を最も引いたのは、各声部とも自然に鳴っているという感覚で、それはバロック演奏やモーツァルト演奏でよくあるような、各声部が自発的に生き生きとしているというのではなく、各声部が自然な吐息で呼吸しながら混在しているという感覚です。

    テンポは、微妙に速くなったり遅くなったりしますが、全体としてはそれ程気にならない程度です。(第4楽章主部の第1主題から第2主題へのテンポの切り替えが多少ぎこちなく聴こえましたが、わたしの許容の範囲でした。)

    表現としては、情感を過度に強調せず、作為性の少ない表現で、シベリウスの純粋さがよく出ていると思います。

    あと、全体的には、「劇的」なものより「静けさ」の方が印象に残る演奏でした。

    もう1点、この演奏は、アシュケナージのやさしい人間性がよく出ています。

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     2014/11/02

    歌中心で、色彩中心ではない演奏のように思えました。
    歌い方も、少し粘りがある印象を受けますので、フランスものとしては、好き嫌いが別れるように思えます。

    響きは、低音(チェロ)がよく出るアンサンブルで、少しシンフォニックというか、音を広げていくようなスケールを感じさせます。

    深く沈んだよ中から音が立ち上がってくるドビュッシーが一番合っている感じがしました。

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     2014/09/09

    このガンバの音は、チェロに比べると、軽やかでクリアーに思えます。
    表現に押しつけがましさがなく、音楽がとても素直に入ってくる感じがしました。

    演奏に神経が行き届いているというのか、音が先の先まで伸びていくような感覚を受けるときがあります。(植物が成長して、伸びていくのを想像しました。)

    また、軽やかで透明な感覚は、澄んだ空気を吸っているみたいに感じるときもあります。そう、「呼吸感」がとても心地良く感じられました。

    そして、いくつかのサラバンドなどを聴くと、パンドルフォが「心の静けさ」を持った音楽家であることが伝わってきます。

    目を閉じて、静かに、音楽に合わせて呼吸しながら聴くと、自分の中にある「静かな感覚」が呼び覚まされることがあります。

    この演奏が、正しいかどうかはわかりませんが、とても独自の価値を持つ演奏のように思えました。

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