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Review List of 一人のクラシックオールドファン 

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     2012/09/29

    チェコ出身のクーベリックには新世界交響曲盤が多く特に彼首席指揮者を務めていたBRSOを振った演奏がライブ中心に数多く遺されています。そうした中、本盤はDGでのドヴォルザーク交響曲集の一環で1972年BPOを振って収録した新世界(タイム@9’27A13’01B8’04C11’47)であります。当時クーベリック58歳で充実期を迎えつつあった頃の演奏なのですがこの曲のタイトル通りのはじけた演奏とは少し切り口を変えた感じになっておりこの交響曲集スタート1966年録音の第8番ほどのインパクトを私は持てませんでした。確かにボヘミア的な土俗味も薄いし地味なのですが徹頭徹尾きっちりとした丁寧な演奏は数多ある彼自身の他の演奏盤を含めた暴れる演奏とは一線を画したものとして聴き飽きはしないものとなっています。第1楽章息長いスタートからBPOらしい重厚なサウンドで展開部はややテンポアップして進めます。コーダ付近ではBPO機能が本性を聴かせます。第2楽章は比較的ゆったりと構え薄味ながら感情移入が穏やかに為されます。第3楽章もサプライズは無いのですが弦の掛け合いやティンパニーの動きがはっきり聞き取れます。いよいよ最終楽章も興奮する様な進め方ではありません・・・よーく整理された印象で管の咆哮は一人前に立派なものなのですが時折見せる弦の流麗さが幾分かローカルテイストを軽減しています。コーダ手前の回想部ではテンポ落としてしっかり歌って最後までバランスは崩しません。分っている他のCD演奏をメモしておきましょう。1951年シカゴSO(同@8’41A11’26B7’26C10’39)、1956年VPO(同@9’06A12’47B7’38C11’11)、1965年BRSO(同@8’40A11’38B7’19C10’25)、1980年BRSO(同@9’31A12’45B7’55C11’37)、1991年チェコPO(同@9’30A12’30B7’55C12’26)等でその他CDで前述しました様にBRSO分(1973年、1991年・・・)が何種類か・・・。繰り返すようですが本盤演奏はこれらの中で多分少し距離を置いた演奏と思われますね。なお、HMV検索システム・フォーマットが最近変更され、まだ私の方も不慣れな為、商品カタログ番号・レーベル等を本盤商品情報として把握せず盤実在性は確認しておりません。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/09/28

    チェコ出身のクーベリックには新世界交響曲盤が多く特に彼首席指揮者を務めていたBRSOを振った演奏がライブ中心に数多く遺されています。そうした中、本盤はDGでのドヴォルザーク交響曲集の一環で1972年BPOを振って収録した新世界(タイム@9’27A13’01B8’04C11’47)であります。当時クーベリック58歳で充実期を迎えつつあった頃の演奏なのですがこの曲のタイトル通りのはじけた演奏とは少し切り口を変えた感じになっておりこの交響曲集スタート1966年録音の第8番ほどのインパクトを私は持てませんでした。確かにボヘミア的な土俗味も薄いし地味なのですが徹頭徹尾きっちりとした丁寧な演奏は数多ある彼自身の他の演奏盤を含めた暴れる演奏とは一線を画したものとして聴き飽きはしないものとなっています。第1楽章息長いスタートからBPOらしい重厚なサウンドで展開部はややテンポアップして進めます。コーダ付近ではBPO機能が本性を聴かせます。第2楽章は比較的ゆったりと構え薄味ながら感情移入が穏やかに為されます。第3楽章もサプライズは無いのですが弦の掛け合いやティンパニーの動きがはっきり聞き取れます。いよいよ最終楽章も興奮する様な進め方ではありません・・・よーく整理された印象で管の咆哮は一人前に立派なものなのですが時折見せる弦の流麗さが幾分かローカルテイストを軽減しています。コーダ手前の回想部ではテンポ落としてしっかり歌って最後までバランスは崩しません。分っている他のCD演奏をメモしておきましょう。1951年シカゴSO(同@8’41A11’26B7’26C10’39)、1956年VPO(同@9’06A12’47B7’38C11’11)、1965年BRSO(同@8’40A11’38B7’19C10’25)、1980年BRSO(同@9’31A12’45B7’55C11’37)、1991年チェコPO(同@9’30A12’30B7’55C12’26)等でその他CDで前述しました様にBRSO分(1973年、1991年・・・)が何種類か・・・。繰り返すようですが本盤演奏はこれらの中で多分少し距離を置いた演奏と思われますね。なお、1971年ボストンSOを振ってのスメタナ「モルダウ」(同11’59)は未聴であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/09/27

    チェコ出身のクーベリックには新世界交響曲盤が多く特に彼首席指揮者を務めていたBRSOを振った演奏がライブ中心に数多く遺されています。そうした中、本盤はDGでのドヴォルザーク交響曲集の一環で1972年BPOを振って収録した新世界(タイム@9’27A13’01B8’04C11’47)であります。当時クーベリック58歳で充実期を迎えつつあった頃の演奏なのですがこの曲のタイトル通りのはじけた演奏とは少し切り口を変えた感じになっておりこの交響曲集スタート1966年録音の第8番ほどのインパクトを私は持てませんでした。確かにボヘミア的な土俗味も薄いし地味なのですが徹頭徹尾きっちりとした丁寧な演奏は数多ある彼自身の他の演奏盤を含めた暴れる演奏とは一線を画したものとして聴き飽きはしないものとなっています。第1楽章息長いスタートからBPOらしい重厚なサウンドで展開部はややテンポアップして進めます。コーダ付近ではBPO機能が本性を聴かせます。第2楽章は比較的ゆったりと構え薄味ながら感情移入が穏やかに為されます。第3楽章もサプライズは無いのですが弦の掛け合いやティンパニーの動きがはっきり聞き取れます。いよいよ最終楽章も興奮する様な進め方ではありません・・・よーく整理された印象で管の咆哮は一人前に立派なものなのですが時折見せる弦の流麗さが幾分かローカルテイストを軽減しています。コーダ手前の回想部ではテンポ落としてしっかり歌って最後までバランスは崩しません。分っている他のCD演奏をメモしておきましょう。1951年シカゴSO(同@8’41A11’26B7’26C10’39)、1956年VPO(同@9’06A12’47B7’38C11’11)、1965年BRSO(同@8’40A11’38B7’19C10’25)、1980年BRSO(同@9’31A12’45B7’55C11’37)、1991年チェコPO(同@9’30A12’30B7’55C12’26)等でその他CDで前述しました様にBRSO分(1973年、1991年・・・)が何種類か・・・。繰り返すようですが本盤演奏はこれらの中で多分少し距離を置いた演奏と思われますね。なお、1971年ボストンSOを振ってのスメタナ「モルダウ」(同11’59)、「ボヘミアの森と草原から」(同12’39)は未聴であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/09/26

    ドヴォルザークの方はLPで聴いていますのでデータ中心にコメントさせていただきます。1962年セル・・・当時65歳・・・はクリーブランドO指揮者だった彼がBPOを振ってフルニエ(56歳)と組んだチェロ協奏曲(タイム@14’37A11’25B12’20)はバックのオーケストラの重厚さと相俟って素晴らしい仕上がりとなっています。チェロの貴公子とも呼ばれたフルニエの方にスラブ〜ボヘミア方面のセンスをどれだけ期待するかは別にして正直第3楽章辺りでこの楽章の楽想に因る処も大きいのだけれどほんの少し違和感も感じたこともありますが繰り返し素晴らしい盤であることを確認する次第です、フルニエは結構マァ、チェロ協奏曲の代表曲だからか何種類もライブも含め演奏盤があり本盤演奏と同年1962年指揮者セル/オーケストラKRSOそしてシェルヘン/ルガーノSOとの共演の他1945年チェリビダッケ/LPO(タイム@14’39A10’46B11’39)、1948年クーベリック/PHO(同@14’47A11’20B12’09)、1954年クーベリック/VPO(同@14’30A11’16B11’59)、1956年イッセルシュテット/NWDRSO、1959年セバスチャン/チェコPO、1973年C.デイヴィス/BBCSO(同@14’56A10’45B12’06)等々ある様です。ちょっと「貴公子」にしては多すぎな感じで本盤演奏が無難でありましょう。ハイドンのチェロ協奏曲第2番・・・バックはバウムガルトナー/ルッチェルンFO・・・(1964年収録、タイム@13’52A6’06B5’51)は未聴であります。本盤レビュー欄を少しお借りして・・・ドヴォルザークの曲演奏周辺をここ二、三日書き込んでいるのですが先日報道で往年の名ヴァイオリニスト諏訪根自子さんが今年三月に亡くなっていた事を知らせていました。彼女の演奏にそんなにレコードでも接していたわけではありませんが特に戦前美貌の天才少女の弾き手として注目を浴び戦後も日本のクラシック演奏界を引っ張って行く役割を果たしたということで昨日我がレコードライブラリーから彼女が1933年弾いたドヴォルザーク「ユーモレスク」他小品(上田仁ピアノ伴奏)収録盤を取り出して聴きました・・・まだ当時十代前半のデビューしたての彼女のルックスに相応しい優しい感じの演奏でした、晩年も品ある容貌そのままに後進指導等にもあたっていたとの事でした・・・着実に時代が移って行っている事をも感じた報道であり、日本の名演奏家が一人亡くなった事をHMVレビューに記しておきたいと思った次第です。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/09/25

    ドヴォルザーク・チェロ協奏曲はLPで聴いていますので先ずコメントさせていただきます。本演奏は1962年セル・・・当時65歳・・・はクリーブランドO指揮者だった彼がフルニエ(56歳)と組んでの演奏(タイム@14’37A11’25B12’20)でありバックのBPOの重厚さと相俟って素晴らしい仕上がりとなっています。チェロの貴公子とも呼ばれたフルニエの方にスラブ〜ボヘミア方面のセンスをどれだけ期待するかは別にして正直第3楽章辺りでこの楽章の楽想に因る処も大きいのだけれどほんの少し違和感も感じたこともありますが繰り返し素晴らしい盤であることを確認する次第です、フルニエは結構マァ、チェロ協奏曲の代表曲だからか何種類もライブも含め演奏盤があり本盤演奏と同年1962年指揮者セル/オーケストラKRSOそしてシェルヘン/ルガーノSOとの共演の他1945年チェリビダッケ/LPO(タイム@14’39A10’46B11’39)、1948年クーベリック/PHO(同@14’47A11’20B12’09)、1954年クーベリック/VPO(同@14’30A11’16B11’59)、1956年イッセルシュテット/NWDRSO、1959年セバスチャン/チェコPO、1973年C.デイヴィス/BBCSO(同@14’56A10’45B12’06)等々ある様です。ちょっと貴公子にしては多すぎな感じですが本盤演奏が無難でありましょう。次に交響曲の方に移りましょう。BPOにとって初めてのドヴォルザークの交響曲全集の契機になった1966年録音のクーベリック(当時52歳)指揮交響曲第8番(旧4番)で出版がイギリスでなされた為「イギリス」とも曲名がつけられていたものです。演奏は本全集トップを飾ってか大変活き活きした覇気のある・・・クーベリックが単なるローカルに留まらず表現・・・それもインターナショナルなツールを使ってライブに劣らぬ入れ込み様です。タイム的には@9’58A10’19B6’38C8’55であり私が好む演奏の代表的に各先行盤 セル/CLO(1958年@9’55A10’03B6’20C9’00)、 カラヤン/VPO(1961年@9’53A11’09B6’07C9’35)、ケルテス/LSO(1963年@10’01A9’59B6’00C8’58)とそんなに違いはないのですがオーケストラが全開近く鳴りきってクーベリックに導かれている時間であります。第1楽章序奏から次への駆け込みの勢いでこれから始まるドラマを予感させます。弦のアタックが生々しく又溜めから奔流する流れ、その燃焼追い込みは管楽器と共に拍車がかかります。第2楽章はやや説明的な感じが一時しますが舞曲風メロディでは音の質感の訴えが勝り第3楽章の美しい旋律がつなぎ部分の情緒で効果を上げ最終楽章へのストーリー作りに寄与します。その最終楽章ファンファーレに始まるのですがテンポも微妙に変化させて以降たっぷり揺らせもあり印象的な結びであります。まとめて最高ランクに・・・(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/09/24

    私達の世代ではマーラー「巨人」交響曲と言えばその第4楽章のインパクトある出だしが昔クラシックに親しんでいなくてもTVでの大事故等ニュースのバック音楽で馴染みになった曲でその後クラシックLPを聴き出してからは名盤ワルター/コロンビアSO演奏で長く満足しておりこれからも聴き続ける事と思います。ただ聴き比べの対象として特にマーラー交響曲は同じレーベルからリリースされていたワルター同様やはりユダヤ系のバーンスタインの演奏には注目してワルターとは異なる濃厚な世界に触れておりました。交響曲第1番については1966年NYPOを振っての演奏(タイム@15’10A8’18B10’19C18’57)がありましたが本盤は約二十年後1987年マーラーゆかりのオーケストラACOを指揮してのライブ演奏(同@16’26A8’56B10’30C20’14)で当時正にマーラーブームに乗りに乗ったドラマチックな演奏はマーラーの作品を世に広めるために若い頃から尽力し続けたバーンスタインの本家たる自信のほどがうかがえますね。第1楽章、比較的管楽器の存在が意識される中で弦楽器は暖色系な音色でゆったり進んで行きます。エピソード的なところも丁寧です。第2楽章は暫くゆっくり踏みしめる様に進みここでも弦の美しさが素敵です。中間部は牧歌的雰囲気な感じでゆっくりしながらも決して焦点ボケしません。第3楽章は若干テンポは速く感じましたが「節」の移り目はスピードダウンを噛ましつつもったいぶりますが流石上手いですね。いよいよ最終楽章、この指揮者の本領発揮・・・大波小波の起伏、緩急自在に情熱が迸らんかぎりの展開で悩み多いながら力強いマーラーの青春時代を具現化しています。この演奏の時バーンスタインは既に69歳・・・何処にそんなエネルギーがあったのでしょうか。一旦落ち着いた進み具合は遠近感も伴った微妙な「間」も入れつつやがて凄まじいフィナーレへとつながれクロージングのテンポは颯爽として結ばれます。深読みかも知れませんが猪突猛進気味?だった頃から二十年の年月はバーンスタインをも熟成させたのでしょう。ライブだからこそ聞える少々のオーケストラの乱れもリアリティの内で全く気にならない最高ランクの演奏と思いました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/09/23

    私達の世代ではマーラー「巨人」交響曲と言えばその第4楽章のインパクトある出だしが昔クラシックに親しんでいなくてもTVでの大事故等ニュースのバック音楽で馴染みになった曲でその後クラシックLPを聴き出してからは名盤ワルター/コロンビアSO演奏で長く満足しておりこれからも聴き続ける事と思います。ただ聴き比べの対象として特にマーラー交響曲は同じレーベルからリリースされていたワルター同様やはりユダヤ系のバーンスタインの演奏には注目してワルターとは異なる濃厚な世界に触れておりました。交響曲第1番については1966年NYPOを振っての演奏(タイム@15’10A8’18B10’19C18’57)がありましたが本盤は約二十年後1987年マーラーゆかりのオーケストラACOを指揮してのライブ演奏(同@16’26A8’56B10’30C20’14)で当時正にマーラーブームに乗りに乗ったドラマチックな演奏はマーラーの作品を世に広めるために若い頃から尽力し続けたバーンスタインの本家たる自信のほどがうかがえますね。第1楽章、比較的管楽器の存在が意識される中で弦楽器は暖色系な音色でゆったり進んで行きます。エピソード的なところも丁寧です。第2楽章は暫くゆっくり踏みしめる様に進みここでも弦の美しさが素敵です。中間部は牧歌的雰囲気な感じでゆっくりしながらも決して焦点ボケしません。第3楽章は若干テンポは速く感じましたが「節」の移り目はスピードダウンを噛ましつつもったいぶりますが流石上手いですね。いよいよ最終楽章、この指揮者の本領発揮・・・大波小波の起伏、緩急自在に情熱が迸らんかぎりの展開で悩み多いながら力強いマーラーの青春時代を具現化しています。この演奏の時バーンスタインは既に69歳・・・何処にそんなエネルギーがあったのでしょうか。一旦落ち着いた進み具合は遠近感も伴った微妙な「間」も入れつつやがて凄まじいフィナーレへとつながれクロージングのテンポは颯爽として結ばれます。深読みかも知れませんが猪突猛進気味?だった頃から二十年の年月はバーンスタインをも熟成させたのでしょう。ライブだからこそ聞える少々のオーケストラの乱れもリアリティの内で全く気にならない最高ランクの演奏と思いました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/09/22

    リヒター/ミュンヘン・バッハOによる1963年録音演奏のバッハ二重協奏曲集で私はアルヒーブLP時代によく聴いたものです。リヒターのバッハは宗教曲、管弦楽曲、協奏曲、器楽曲等々とにかくその完璧性からまず貶される事がなく今日古楽器による演奏が常識化した時代でも重要なポジションを占めております。そうしたこれまでの状況も踏まえてこの本盤演奏を改めて聴き直しますと成程各協奏曲・・・実にドイツ風の堅牢さの中に躍動感があり録音当時37歳という若さのリヒターの既にアイデンティティを主張した芸風に説得させられている自分であります。収録曲の内BWV1060の協奏曲が二つあるのですが一つは「2台のチェンバロのための協奏曲」(タイム@5’07A5’14B3’44)でありもう一つは「オーボエとヴァイオリンのための協奏曲」(同@5’16A5’31B3’34)でありこの聴き比べも楽しいです。元々「2台のチェンバロのための協奏曲」の方は「オーボエとヴァイオリンのための協奏曲」として書かれた曲をバッハ自身の手で2台のチェンバロ用に書き替えたものらしいですがオーボエとヴァイオリンの行き来が何となくやはりオリジナル故の原典根拠の優位さを聴き取りました。なお、リヒターは後年1972年バッハのチェンバロ協奏曲集用にこのBWV1060「2台のチェンバロのための協奏曲」(同@5’06A5’11B4’02)を録り直している様です。併録のBWV1043「2つのヴァイオリンのための協奏曲」(同@3’52A7’37B5’13)も特にリヒターのロマン的演奏も手伝って中間楽章が美しく、加えるに今では一つのヴァイオリンを担当していたO.ビュヒナーが懐かしいですね。リヒターも加齢に伴って芸風が若干変化して行くのですがこの本盤演奏の頃が私には最高に思えます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/09/21

    ウィーン八重奏団は1947年にVPOの首席奏者Vnのウィリー、Clアルフレートという二人のボスコフスキーを中心に弦5名、管3名により結成され、曲によってメンバーを外部から誘ってくる運営をやっており後年一番有名なウィリー・ボスコフスキーが引退したりしてメンバーの交替がなされ新ウィーン八重奏団とも呼ばれる仕切り直しもあった様です。さて、本盤でのベートーヴェン七重奏曲はまだ旧メンバー健在の1959年録音でタイムは@10’25A8’58B3’29C7’30D3’29E7’08となっております。中後期の作品ばかりが評価されるベートーヴェンなのですが、どうしてこうした若書きの作品もおもしろいものでモーツァルトのディヴェルティメントの雰囲気も有しています。曲自体若きベートーベンがマリア・テレーゼに捧げたと言われるもので第4楽章の変奏曲や第5楽章のホルン主体の曲は面白いが後年のベートーベンからすれば特に問題意識も無い様な作品で演奏もウィーン風にせざるを得ないのは仕方ないのでは?発表当時は持て囃されたけれど作曲家自身もその作品レベルを自覚していたとも言われます。ただ演奏上ここでは前述の二人のボスコフスキーが小粋で味わいがあって、いかにもウィーン風。とは言うものの決して第1ヴァイオリンだけが出しゃばらず、全員が平等に音楽に参加しながら、ごくオーソドックスな演奏を展開します。強いてコメントを重ねるならば演奏云々以前にこの曲自体を意識してしまいました・・・私の実力程度では・・・。さて、ウィーン八重奏団としてこのベートーヴェン七重奏曲の収録は手元資料では(奏団結成時1947年SP録音があったらしいのですが詳細不明で)1954年モノラル録音(@10’50A9’10B3’39C8’12D3’15E7’42)のものは本盤演奏とタイム上はそんなに違いはないのですが、後年1977年収録分はタイムが@9’42A9’12B3’19C7’21D3’09E7’06と少し様子が変化している様ですね。第1楽章スタートはゆっくり宣言する如くですぐにテンポが速くなって中心部に・・・。とにかく管と弦のバランスが中々調子の良いモーツァルト的な楽章。第2楽章はホルンの朗々さと弦の典雅な〆が印象的です。ピアノ・ソナタ第20番第2楽章からその動機を転用したトリオの第3楽章へ経て第4楽章は民謡舞曲風の変奏曲であります。最終楽章出だしゆったり不安げなのですがすぐ挽回し複雑なからみを経つつ終盤でのVのカデンツァにこの頃のベーシーヴェンの自ら確立する独自の世界の丁度入り口に立った雰囲気も感じました。何よりベートーヴェンの若々しさが濃厚に出た曲であり、夢が無限に広がる処に当然の事ながらベートーヴェンにも「年齢」があったのですね。併録の弦楽五重奏曲(1959年?録音、タイム@11’16A9’26B3’59C9’18)、六重奏曲(1959年、タイム@7’43A4’03B5’40)とシューベルトの八重奏曲(1958年、同@11’55A9’54B3’49C11’23D5’31E8’32)は未聴ですが殊に大曲シューベルトはウィーン風の歌いまわしが聴き処かと思います。取りあえずOKランク以上ということで・・・。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/09/20

    以前レビューを書き込んだ者ですがデータ中心に追加させていただきます。演奏そのものはもうお馴染のある普遍的な一角の域まで達したものでその音楽そのものの緊迫感の持続にただただ感心するのみであります。正直一本調子な少し息が詰まりそうな危惧も瞬間はあるのですがとにかく演奏スタイルで古臭さを感じさせず凄い何もかもこれに凝縮させた気迫ある演奏群です。今更ながら彼の「志し」の高さを感じました。ところでトスカニーニもベートーヴェンの交響曲の奇数番がカラヤン同様私にはしっくり来るものがありまして多分奇数曲には攻撃的な曲が多いからなのかなぁとも思ったりしていたのですが本盤は偶数曲、HMVレビューにもあります様にトスカニーニ指揮ベートーヴェン交響曲偶数曲の良さも「カツが入った」感じで何となく分りかけています。順不同で先ず第4番ですがこれは1951年のNBCSOとの録音(タイム@9’55A8’46B4’59C6’58)で数ある?同指揮者演奏盤でやはり最後の分ではないでしょうか。テンポはやや速く忙しい感じで全体的にはやっぱりこの曲の割りには気迫ある「きつい」当たりで余剰分が味わえない・・・余裕の無さとも受け取れる運びにどう判断を下すかでしょう。確かに求心的に曲の本質をつきつめる前進性は彼の特徴点なのですが極度の近視だった彼が暗譜で突っ込んで行く有様でNBCSOという使い慣れたオーケストラの阿吽の呼吸よろしく思い浮かんでしまうのでした。この第4番も他の録音があり分っているのをメモしておきますね。1936年NYPO(タイム未確認)、1939年BBCO(同@10’07A8’41B5’02C6’48)、1939年NBCSO(同@12’26A8’49B5’05C6’53)等であります。第2番は1949年、トスカニーニ既に82歳になった時の演奏(タイム@9’24A10’04B3’20C6’09)で第1楽章ややセーブ気味なスタートから展開部に入って疾走するテンポと推進力は実に見事でこの指揮者の演奏ストーリー性の素晴らしさが味わえます。オーケストラも緩急自在な気迫ある推進力を通常類型的には優美グループのこの第2番で今更の様に提示してくれます。全体も勿論しっかりしたメリハリで整然と進めています。第2番で他の代表的録音はNBCSO1939年(同@12’19A10’39B3’09C6’17)があります。1952年収録の「エグモント」序曲(同7’45)も短期決戦でもあるし最高です、因みに同曲1939年録音はタイム8’42で上記二つの交響曲第1楽章等も反復有りとしても本盤演奏は短くなっていますね。何れもトスカニーニの演奏の特徴点は捉え易くて後年数多の指揮者演奏の参考になっている一つの基本パターンになっているくらい少なくとも功績は大したものだと思います。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)。

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     2012/09/19

    トスカニーニもベートーヴェンの交響曲の奇数番がカラヤン同様私にはしっくり来るものがありまして多分奇数曲には攻撃的な曲が多いからなのかなぁとも思ったりしております。演奏そのものはもうお馴染のある普遍的な一角の域まで達したものでその音楽そのものの緊迫感の持続にただただ感心するのみであります。正直一本調子な少し息が詰まりそうな危惧も瞬間はあるのですがとにかく演奏スタイルで古臭さを感じさせず凄い何もかもこれに凝縮させた気迫ある演奏群です。今更ながら彼の「志し」の高さを感じました。本盤は交響曲第1番(1951年、タイム@8’25A6’25B3’26C5’24)、第2番(1949年、同@9’24A10’04B3’20C6’09)、第3番(1953年、同@14’07A15’22B5’23C11’12)、第4番(1951年、同@9’55A8’46B4’59C6’58)の1950年前後NBCSOとの収録の交響曲全集前半分であります。何れもトスカニーニの演奏の特徴点は捉え易くて後年数多の指揮者演奏の参考になっている一つの基本パターンになっているくらい少なくとも功績は大したものだと思います。さて、四曲中その奇数番代表曲である「英雄」交響曲で少し感想を・・・「英雄」交響曲と言えば私は一番この指揮者に似合った曲の一つと思っており、色々演奏歴があるだけに選択に迷う処なのですが録音状態も含めて本盤演奏・・・つまり1953年オーケストラは勿論NBCSOを振っての収録演奏が結論的に彼のストレートでメリハリのついた特徴的演奏が聴く者にがっちり刷り込みを与えてくれます。何と強い意思力というか厳格な情熱を最初から最後まで維持した演奏なのでしょう。第1楽章での出だしからそれはうかがえます。この録音、トスカニーニ86歳の時ということなのでマァ翌年引退という時期にも当たる処から自己を英雄同化する様な何らかの気持ちがあった如くであります。先に「色々演奏歴」と書きましたが手元資料からメモしておきましょう・・・1939年NBCSO(タイム@13’55A16’02B5’12C10’53)、1939年NBCSO(ライブ、同@13’44A16’06B5’14C10’35)、1945年NBCSO(同@13’47A15’21B5’22C11’01)、1949年NBCSO(@14’10A15’22B5’27C11’19)等でその他やはりNBCSOとの録音分はまだある様です。全集物では1939年録音のものも有名で「英雄」交響曲以外の三曲の演奏タイムを参考までにメモしておきましょう・・・交響曲第1番(@7’59A6’18B3’11C5’46)、第2番(@12’19A10’39B3’09C6’17)、第4番(@12’26A8’49B5’05C6’53)・・・(タイムについては盤により多少異なる場合があります)。

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     2012/09/18

    私がクラシック音楽を聴き始めた頃、ヘンデル「水上の音楽」と言えばその頃全盛に差し掛かった各室内管弦楽団或いはちょつとそれより編成人数を多くしたオーケストラによるレコードが多くフル・オーケストラによる本盤の様な演奏盤はマァいろいろ演奏使用版がバラついていたとしてもまだ数える位しか・・・そう、クーベリック/BPO、セル/LSO、ベイヌム/ACO、カラヤン/PHO等々・・・身近にはありませんでした。その中でBPO分は・・・BPO自体の演奏する「水上の音楽」は確か1950年代りレーマン指揮のもの、この1963年クーベリック指揮(録音当時49歳)のもの(クリュザンダー版というのを使っているそうです)そして1980年代ムーティ指揮のものその他でそれこそBPOにはマイナーな対象曲であり本盤演奏はこういった状況からその演奏を踏まえ・・・・大体クーベリックのバロック音楽演奏というだけでも今から考えると珍しいですね・・・・存在感のあるものとなっております。今や室内管弦楽団でも古楽器による演奏が主流となつて久しい時改めて聴き直しますとそのオーケストラのそれもBPOの充分なサウンドは懐かしさだけではなく私たちへの「音楽」の意味を再確認させてくれたりしますね。演奏タイムは「水上の音楽」が18曲で54’38、「王宮の花火」が6曲17’12と若干ゆったり歌う曲が多いのですが時には曲が変わるとクーベリックの熱が映ってやや前詰まり気味の運びもありそこをカラヤン時代に入りつつあったBPOの素晴らしいキラキラ感あるアンサンブルと特に管楽器、チェンバロのセンス良さがカバーして中々華やかさのある良い加減な仕上がりになっております。他の演奏と聴き比べて演奏使用版の違いによる印象の違いもバカには出来ませんね。併録のオルフェウスCO演奏の合奏協奏曲第1番(1996年録音、タイム@1’56A1’53B2’41C2’31D2’37)、「シバの女王の入城」(1989年、同3’05)、リヒター指揮演奏の合奏協奏曲「アレクサンダーの饗宴」(1970年、同@3’37A1’58B3’23C4’03)、「ハレルヤ」(1972年、同4’01)等小品は聴いておりません。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2012/09/17

    トスカニーニもベートーヴェンの交響曲の奇数番がカラヤン同様私にはしっくり来るものがありまして多分奇数曲には攻撃的な曲が多いからなのかなぁとも思ったりしております。演奏そのものはもうお馴染のある普遍的な一角の域まで達したものでその音楽そのものの緊迫感の持続にただただ感心するのみであります。正直一本調子な処も感じさせはする瞬間はあるのですがそれは素人の下衆の勘ぐりというもの・・・・凄い何もかもこれに凝縮させた気迫ある演奏群です。その奇数番曲である「英雄」交響曲と言えば私は一番この指揮者に似合った曲の一つと思っており、色々演奏歴があるだけに選択に迷う処なのですが録音状態も含めて本盤演奏・・・つまり1953年オーケストラは勿論NBCSOを振っての収録演奏(タイム@14’07A15’22B5’23C11’12)が結論的に彼のストレートでメリハリのついた特徴的演奏が聴く者にがっちり刷り込みを与えてくれます。何と強い意思力というか厳格な情熱を最初から最後まで維持した演奏なのでしょう。第1楽章での出だしからそれはうかがえます。この録音、トスカニーニ86歳の時ということなのでマァ翌年引退という時期にも当たる処から自己を英雄同化する様な何らかの気持ちがあった如くであります。先に「色々演奏歴」と書きましたが手元資料からメモしておきましょう・・・1939年NBCSO(タイム@13’55A16’02B5’12C10’53)、1939年NBCSO(ライブ、同@13’44A16’06B5’14C10’35)、1945年NBCSO(同@13’47A15’21B5’22C11’01)、1949年NBCSO(@14’10A15’22B5’27C11’19)等でその他やはりNBCSOとの録音分はまだある様です。とにかくトスカニーニの演奏の特徴点は捉え易くて後年数多の指揮者演奏の参考になっている一つの基本パターンになっているくらい少なくとも功績は大したものだと思います。エグモント序曲(7’45)も素晴らしい勢いですよ。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)。

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     2012/09/16

    エマーソンSQは1976年にジュリアード音楽院学生で結成されたアメリカのSQで周知の通り第1Vと第2Vが時折曲によって交替して特に軽やかなリズム感での現代曲に定評があります。1980年代半ばにはヨーロッパ進出を果たして独墺古典物にもそのシャープでモダンな感覚を活かした演奏を行っており本盤はまさにそういったものだと思います。1987年収録のシューベルト弦楽四重奏曲「死と乙女」(タイム@11’10A14’15B4’00C8’11)は録音の良さが伴って各プレイヤーの切れ味の鋭さとアンサンブルの緊密感がすごいです。元々この曲は全楽章が短調で書かれしかもただならぬ緊迫感・焦燥感で貫かれており「逃れようのない」曲なのに更にこの厳しい演奏で正直私にはしんどい雰囲気はありました。第1楽章スタートからのきついアタックは強弱がつけられ進みあくどい程の激しいトーンは素晴らしいですね、クロージングでの不気味な変化もこの楽章のスケール感を表します。第2楽章はゆっくりと繊細に変奏されて行き後半にはドラマチックさを加え底知れぬ絶望感で覆われます。中ほどで少し長調になり息を継ぐ感じの第3楽章も基本的には激しいスケルツォ・・・そして最終楽章はテンポ速く何か追っかけごっこする如く進むのですがそのメリハリを強調する事でエマーソンSQはシンフォニックにシューベルトの明暗コントラストを伝えています。併録のベートーヴェン弦楽四重奏曲第11番は1994〜1995年収録の全集からの抜粋で演奏タイムは@4’05A6’30B4’03C4’16と順当で演奏も神経が行き届いた繊細な美しさが曲次第な処はさておいてこのSQの演奏の変化を感じさせます。この第11番「セリオーソ」とは真面目な・厳粛なという意からも先の「死と乙女」と相まって誠に真面目な曲の取り合わせで覚悟したのですが、第1楽章から豊かな響きが強弱起伏をつけつつ巧みな「見得きり」は分かり易いですし第2楽章ではその分かり易さにプラスする事の「艶っぽさ」が魅力で、そうこうしてやや鬱陶しく始まる最終楽章では次第に明転するわけで「しんどさ」が無いのが助かりました。いずれにしてもこのSQの機動力と技術力のある演奏を聴くのに最適な盤だと思います。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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     2012/09/15

    ウィーン八重奏団は1947年にVPOの首席奏者Vnのウィリー、Clアルフレートという二人のボスコフスキーを中心に弦5名、管3名により結成され、曲によってメンバーを外部から誘ってくる運営をやっており後年一番有名なウィリー・ボスコフスキーが引退したりしてメンバーの交替がなされ新ウィーン八重奏団とも呼ばれる仕切り直しもあった様です。さて、本盤でのベートーヴェン七重奏曲はまだ旧メンバー健在の1959年録音でタイムは@10’25A8’58B3’29C7’30D3’29E7’08となっております。中後期の作品ばかりが評価されるベートーヴェンなのですが、どうしてこうした若書きの作品もおもしろいものでモーツァルトのディヴェルティメントの雰囲気も有しています。曲自体若きベートーベンがマリア・テレーゼに捧げたと言われるもので第4楽章の変奏曲や第5楽章のホルン主体の曲は面白いが後年のベートーベンからすれば特に問題意識も無い様な作品で演奏もウィーン風にせざるを得ないのは仕方ないのでは?発表当時は持て囃されたけれど作曲家自身もその作品レベルを自覚していたとも言われます。ただ演奏上ここでは前述の二人のボスコフスキーが小粋で味わいがあって、いかにもウィーン風。とは言うものの決して第1ヴァイオリンだけが出しゃばらず、全員が平等に音楽に参加しながら、ごくオーソドックスな演奏を展開します。強いてコメントを重ねるならば演奏云々以前にこの曲自体を意識してしまいました・・・私の実力程度では・・・。さて、ウィーン八重奏団としてこのベートーヴェン七重奏曲の収録は手元資料では(奏団結成時1947年SP録音があったらしいのですが詳細不明で)1954年モノラル録音(@10’50A9’10B3’39C8’12D3’15E7’42)のものは本盤演奏とタイム上はそんなに違いはないのですが、後年1977年収録分はタイムが@9’42A9’12B3’19C7’21D3’09E7’06と少し様子が変化している様ですね。第1楽章スタートはゆっくり宣言する如くですぐにテンポが速くなって中心部に・・・。とにかく管と弦のバランスが中々調子の良いモーツァルト的な楽章。第2楽章はホルンの朗々さと弦の典雅な〆が印象的です。ピアノ・ソナタ第20番第2楽章からその動機を転用したトリオの第3楽章へ経て第4楽章は民謡舞曲風の変奏曲であります。最終楽章出だしゆったり不安げなのですがすぐ挽回し複雑なからみを経つつ終盤でのVのカデンツァにこの頃のベーシーヴェンの自ら確立する独自の世界の丁度入り口に立った雰囲気も感じました。何よりベートーヴェンの若々しさが濃厚に出た曲であり、夢が無限に広がる処に当然の事ながらベートーヴェンにも「年齢」があったのですね。併録の弦楽五重奏曲(1969年録音、タイム@11’16A9’26B3’59C9’18)は未聴ですので取りあえずOKランク以上ということで・・・。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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