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Review List of 一人のクラシックオールドファン 

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     2011/05/12

    本盤は現在廃盤ということらしいですが若い頃LPで聴いてもうひとつ分からないというか自分の中に入ってくるものがなかった演奏が最近本盤とは別のCDで聴くと年を重ねたせいなのかちょっと踏み込む事が出来た様なのでマァ備忘代わりにコメントしておく次第です。若い時も思ったのですが収録された各曲は有名な作家・・・私にはこの辺りのセンスは全くありません・・・のバラードとか詩にイメージを得てフランクが作曲した交響詩だからか当該詩等に通じていなければ聴いても意味ないと今でもスタンスは変わってはおりません。しかしこの辺りを征服しなければ・・・という意地も気持の隅に働いていました。本盤演奏はクリュイタンスが57歳だった1962年ONB(HMVカタログタイトルではPCOとなっているのは多分間違いと思われます)を振ったもので先述の「踏み込む事が出来た・・・」と書いたのはクリュイタンスの厚めのそしてカラフルな音色が懐かしく感じられたからかもしれません。HMVレビューの収録内容記号M44「のろわれた狩人」(演奏タイム14’57)は冒頭のホルンの吹鳴から舞台の進行が眼前に広がり最後のクライマックスまで変化をクリュイタンスならではの展開が聴けます。M43は「アイオリスの人々」(10’20)でやや半音階的な感じの静かな曲ですがワグナーの音楽と無縁ではなかったクリュイタンスの手腕が発揮されます。M45は「魔神」(12’06)で最初恐ろしげな低めの弦が高ぶってその後続く透明感あるピアノ(担当は当時37歳のチッコリーニ)がこの曲を身近なもの・・・昔の日本時代劇BGMの様に仕立ており私には四曲中一番気に入りであります。M52「贖罪」(13’10)は何か童謡「お正月」の断片に似たテーマを核に時折管楽器ファンファーレを噛ましたやや纏まり感には欠ける曲を何とか収支をクリュイタンスは取っております。というわけで今では素晴らしいランクに私の中では格上げされた本盤演奏であります。ただこれらの作品自体が今後淘汰されない様に名演は現役でいなければと思ったりしています。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/05/11

    本盤演奏は2010年に録音されたものでフィッシャー/BFOはやはり昨年日本公演でもこの曲を演奏したらしいです。フィッシャー59歳の頃でBPOやVPOででも既に棒を振ってもおり所謂ハンガリー物から脱却して正に充実しつつある時期の演奏録音。演奏タイムは@13’04A15’30B14’24C11’40と私個人的には反復演奏上の事もありますが中の二楽章がバランス上で長く感じました。古楽器演奏でもあるのでしょう、グレイト交響曲の割りには重厚・長久感を前面に出すタイプの演奏ではなく楽器配置の影響もあってちょっとしたフレーズにおいて「鄙び・くすみ」とか「懐かしさ」を全体の躍動感で包んで行くタイプではないでしょうか。それは第1楽章・冒頭のホルンでいち早く現れます、茫洋として弱々しいスタートに続く弦では力強くテンポも速めになります。主題強奏でのレガート味は面白いですね・・・これも一変化。同楽章のフィナーレにおいても様々な色合いが少し切れぎれに・・・アッサリ味?・・・変化し時にはそれが一本調子に聴こえるのは残念。〆の切り上げも決して引き摺りません。第2楽章を包む雰囲気はあくまで軽く支配されますがややもすると(第1楽章でも感じたのですが)音色のミックスチュアが片寄せになる様でもありました。第3楽章での中間部ではこの演奏基調の懐かしさが活き独特さを味わいます。こうしてやや長めの中二楽章を終わって続く最終楽章は躍動感で対比感を出します。全体として最近のトレンド・手順が踏まれた演奏で、私などオールドファンには少しベクトル合せに迷いました・・・先のお二人のレビューの方の言われる事がよ〜く分かります・・・もうちょっと聴き込みましょう、余録の五つの舞曲は結構この演奏アプローチで新鮮に聴けました。当面OKランク以上としておきますね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/05/10

    珍しい第1稿版のブルックナー交響曲第4番のCDでケント・ナガノがレーベルを変えての2007年(ナガノ56歳)録音盤です。いろいろ評価の仕方もありましょうが作品自体は通常改訂版を聴き慣れている私には散漫な感じがしたものの全く改訂版では描かれていないテーマや運びで捨てがたいものがあり演奏の落ち着き、殊にオーケストラBSの響きがその「捨てがたさ」を助長している様に思えました。ナガノのレパートリーでは結構ヘヴィーな作品のウエイトが高く特にブルックナーの指揮には一つの方向性を見出してはいる様です。さて、演奏タイムは@21’18A20’19B13’23C20’04とどの楽章も?通常改訂版より2〜3分長く費やしておりそれが更に時としてまとまり感にかけるように思えるのかもしれません。第1楽章あの冒頭の主題は幽玄なホルンでスタートしますがもうすぐに旋律ラインは聴き慣れたものから外れて聴く者は焦点を合わせ直さなければなりません。版の違いによるもので展開部も随分異なりブルックナー独特のドスを効かせた低音を轟かすシーンよりロマンチックな穏やかなシーンが印象に残りました。フィナーレ近くの異常な「間」は馴染みのブルックナー休止よりインパクトは強いです。落とし処〆で堂々としながらファッと終わったのも同様。第2楽章スタートは深々とした穏やかな面は改訂版通りなのですが弦の思わぬ綺麗なメロディに面食らいつつ一方で半煮え気分は消えませんでした・・・ただ演奏はナガノの目が行き届いている感じはします。第3楽章は出だしホルン主題から全く改訂版とは異なります、私自身はこの主題は所謂狩りスケルツォとは別に親しみが持てました。最終楽章、お馴染のテーマは垣間見せるものの全体の運びはやはり異なります。「間」を駆使しつつ時として説明的な楽想進行には抵抗感を覚えました。全曲を通し最後の〆の管楽器とティンパニーの持続音まで見事に捉えた録音の素晴らしさには注目しました。一聴して見ても面白い盤ではありましょう。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/05/09

    バレンボイムがCSOを振って収録したブラームス交響曲全集からの単発で1993年録音(バレンボイム51歳の頃)の第1番は演奏タイム@14’35A9’49B5’05C17’35とどちらかと言えばじっくり型です。第1楽章冒頭は淡々と出だしそれがいつの間にか平板感に結びつく傾向がありました。展開部への運びのちょっとしたフレーズの末尾で意外と粘度を表現します。中間部ピークへの持って行き様は若干回りくどくCSOの管楽器群の素晴らしさも弛緩気味です。続く楽章は割と穏やかでまとまり過ぎですが私は好感を持ちました。第3楽章はなだらかなおっとりとした出だしから集中度合いをヒートアップして攻め上げているのは効果的。最終楽章の前捌きは情熱を秘めたもので続くあの歓喜テーマを少しレガートにして対比させています。そして一巡するとテンポを上げてCSOの機動力が全開、音質も充分対応出来ています。繰り返しの歓喜テーマは速く済ませ、続いて追いかぶさる音の洪水に緩急・メリハリをつけ〆は堂々としつつ伸ばして少しフェイントをかける処が面白いですね。いろいろ全体として仕掛けてはいるのですがビシッと一貫した決めに今一歩で当面第1番はOKランクとしておきます。同年録音の第2番は曲としては第1番より比較的バレンボイムに合っている感じがします。タイム的には@15’32A9’47B5’32C9’19と過不足ありません。第1楽章少し図太い感触でスタート、続くテーマの展開での弦の出方も面白く、寄せては返す波で束の間キツいアタックも見せますが全体を覆うソフトな当たりが聴き様によっては鄙びた感じを与えてくれます。穏やかな第2楽章も良いですが第3楽章が素晴らしいです。絶妙な「間」が数箇所聴かれその蕩け具合が何とも言えません。民族舞踊的な処も活き活きとしています。最終楽章、中間付近でスピードダウンさせたり最終コーナー付近ではギャチェンジアップしたり中々強かに進めます・・・この辺りは好き嫌いが分かれるかもしれません。CSOの管楽器の分厚い威力も充分ですが少しティンパニーが遠く感じました。この最終楽章でも最後の詰め直前のちょっとした「間」があり面白いですね。その他管弦楽曲では私は大学祝典序曲(タイム10’19)が結構盛り上げ方がツボにはまって覇気が感じられ気に入りました。悲劇的序曲(同14’10)は途中ペースダウンした辺り分析的というか説明的で悲愴感が半減したのは残念。ハイドン主題変奏曲(同19’19)での各変奏特徴区分けはマァマァといったところです。何れも録音は良いと思いました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/05/08

    バレンボイムがCSOを振って収録したブラームス交響曲全集からの単発で1993年録音(バレンボイム51歳の頃)の第1番は演奏タイム@14’35A9’49B5’05C17’35とどちらかと言えばじっくり型です。第1楽章冒頭は淡々と出だしそれがいつの間にか平板感に結びつく傾向がありました。展開部への運びのちょっとしたフレーズの末尾で意外と粘度を表現します。中間部ピークへの持って行き様は若干回りくどくCSOの管楽器群の素晴らしさも弛緩気味です。続く楽章は割と穏やかでまとまり過ぎですが私は好感を持ちました。第3楽章はなだらかなおっとりとした出だしから集中度合いをヒートアップして攻め上げているのは効果的。最終楽章の前捌きは情熱を秘めたもので続くあの歓喜テーマを少しレガートにして対比させています。そして一巡するとテンポを上げてCSOの機動力が全開、音質も充分対応出来ています。繰り返しの歓喜テーマは速く済ませ、続いて追いかぶさる音の洪水に緩急・メリハリをつけ〆は堂々としつつ伸ばして少しフェイントをかける処が面白いですね。いろいろ全体として仕掛けてはいるのですがビシッと一貫した決めに今一歩で当面第1番はOKランクとしておきます。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/05/07

    バレンボイムがCSOを振って収録したブラームス交響曲全集からの単発で1993年録音(バレンボイム51歳の頃)の第1番は演奏タイム@14’35A9’49B5’05C17’35とどちらかと言えばじっくり型です。第1楽章冒頭は淡々と出だしそれがいつの間にか平板感に結びつく傾向がありました。展開部への運びのちょっとしたフレーズの末尾で意外と粘度を表現します。中間部ピークへの持って行き様は若干回りくどくCSOの管楽器群の素晴らしさも弛緩気味です。続く楽章は割と穏やかでまとまり過ぎですが私は好感を持ちました。第3楽章はなだらかなおっとりとした出だしから集中度合いをヒートアップして攻め上げているのは効果的。最終楽章の前捌きは情熱を秘めたもので続くあの歓喜テーマを少しレガートにして対比させています。そして一巡するとテンポを上げてCSOの機動力が全開、音質も充分対応出来ています。繰り返しの歓喜テーマは速く済ませ、続いて追いかぶさる音の洪水に緩急・メリハリをつけ〆は堂々としつつ伸ばして少しフェイントをかける処が面白いですね。いろいろ全体として仕掛けてはいるのですがビシッと一貫した決めに今一歩で当面第1番はOKランクとしておきます。その他管弦楽曲で私は大学祝典序曲(タイム10’19)が結構盛り上げ方がツボにはまって覇気が感じられ気に入りました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/05/06

    正直な話、オネゲルについてはそう馴染みのある作曲家ではなく作品も交響曲のごく一部と管弦楽では「機関車パシフィック2・3・1」くらいしか知りませんでした。機関車ファンだったオネゲルが音の運動性を追及したその「機関車・・・」を含む本演奏盤は1971年マルティノンが61歳の時にONFを振っての収録集でマルティノンの確かな構成力に裏付けられた色彩感とオネゲル作品の特質とのマッチングが先ずは聴き物ではあります。「機関車パシフィック2・3・1」(タイム6’50)の2・3・1は機関車の前輪2軸、中輪3軸、後輪1軸を表しておりその機械・マシーンが相互に歯車を噛み合せ食い込みながらスタートを掛け(大陸横断)爆走し停止するまでを音描画したユニークな作品ですね。私も鉄道ファンなので何となくその躍動感が分かる様な感じです。「夏の牧歌」(同7’24)は「機関車・・・」とは一転した作品でHMVレビューにもある様にA.ランボーの詩「私は夏の暁を抱いた」がスコアに書かれているそうでドビュツシーの「牧神の午後への前奏曲」の対抗馬的な抒情的な作品です。私は結構気に入りました。オネゲルはまたスポーツファンだった事から書いた「ラグビー」(同7’55)もこのスポーツに触発された楽想で球体独特のイレギュラーな跳ね動きをコミカルに表し終わりは管楽器主導で堂々と・・・。オネゲル最後の作品・・・「クリスマス・カンタータ」(同23’49)は神秘的に静かな出だしでやがて男声コーラス中心に前半は何か苦悩・混沌を表現し、やがて少年コーラスそしてバリトン独唱などが対位法(オネゲルはあの大バッハを敬愛してやまなかったらしいです・・・)を使って整理・参加しながらそして有名なコラールをバックに次第に力強さを増して最終コーナーでは沈静化して行きます。私の聴いた盤メモには歌詞がついていなかったのですが簡単でもこういうのはつけて欲しいですね、本盤は如何?フランスのオーケストラは通常厚めのサウンドで色彩感豊かなのですが本盤も例外ではなく更にオネゲル自体がドイツ的構成が魅力とは言えフランスの作曲家なので無難にフランス系演奏者が適している事は間違いないと思います。とにかく音質が命のバラエティ溢れる各曲かと思います。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/05/05

    マルティノンは交響曲第3番については本演奏の五年前1970年(マルティノン60歳)に同じオーケストラORTFを振って録音(タイム@20’03A15’09)していたのですが今回本演奏は交響曲全集を完成させる為の再録(1975年、タイム@20’33A15’54)であります。タイム的には両方共近似値だし過不足ないと思います。フランス音楽の指揮者という触れ込みが強かったマルティノンなのに何故か私はDECCAに入れたショスタコーヴィッチやチャイコフスキーの交響曲盤が明滅しておりました。その力強さ、メリハリのついた明快さがそのままサン=サーンスの代表的交響曲にも活かされており第1楽章第1部序奏はある強い意思が示され続いて比較的テンポは速く躊躇なく進んで行きます、管楽器の強調やティンパニーのアクセント縁取りも効果的ですね。この楽章第2部への移行でのオルガン(B.ガヴォティ担当)入りは少し頼りない感じ(1970年録音盤はマリー=クレール・アランが結構存在感を主張しているらしいですよ・・・)がしましたがこのアダージョ感を逆に厚めのオーケストラがその美しさをサポートします。決して焦点ズレさせないでピチカートに乗って時には情熱感を盛り上げます。終わりは潮が引いて行く様に余韻を残して〆ます。第2楽章第1部はややオーケストラに粗さはあるものの力強さはマルティノン節、繰り返しの寸前の間と打楽器の華々しさも面白いし寸前効果的な溜めを経てオルガンの宣誓で始まる第2部はコラール風な処にピアノも参加し次第に堂々たる全奏に移るのも重さには到りません。フーガがらみに執拗な弦バックに管楽器の声高さが素敵です。いよいよフィナーレに向かってオルガンとオーケストラ全奏が大きく見得を切って生々しくティンパニーも役割充分・・・最後は思いっきり引っ張ってフランス楽団独特な大雑把である面はさておき華やかに曲が終わります。我々の世代で馴染みの指揮者による多分唯一?に近いサン=サーンスの交響曲全集としては意義ありましょうが他の収録交響曲は未聴で曲のポピュラー性も勘案して一応★一つ保留ランクにしておきますね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/05/05

    マルティノンは交響曲第3番については本演奏の五年前1970年(マルティノン60歳)に同じオーケストラORTFを振って録音(タイム@20’03A15’09)していたのですが今回本演奏は交響曲全集を完成させる為の再録(1975年、タイム@20’33A15’54)であります。タイム的には両方共近似値だし過不足ないと思います。フランス音楽の指揮者という触れ込みが強かったマルティノンなのに何故か私はDECCAに入れたショスタコーヴィッチやチャイコフスキーの交響曲盤が明滅しておりました。その力強さ、メリハリのついた明快さがそのままサン=サーンスの代表的交響曲にも活かされており第1楽章第1部序奏はある強い意思が示され続いて比較的テンポは速く躊躇なく進んで行きます、管楽器の強調やティンパニーのアクセント縁取りも効果的ですね。この楽章第2部への移行でのオルガン(B.ガヴォティ担当)入りは少し頼りない感じ(1970年録音盤はマリー=クレール・アランが結構存在感を主張しているらしいですよ・・・)がしましたがこのアダージョ感を逆に厚めのオーケストラがその美しさをサポートします。決して焦点ズレさせないでピチカートに乗って時には情熱感を盛り上げます。終わりは潮が引いて行く様に余韻を残して〆ます。第2楽章第1部はややオーケストラに粗さはあるものの力強さはマルティノン節、繰り返しの寸前の間と打楽器の華々しさも面白いし寸前効果的な溜めを経てオルガンの宣誓で始まる第2部はコラール風な処にピアノも参加し次第に堂々たる全奏に移るのも重さには到りません。フーガがらみに執拗な弦バックに管楽器の声高さが素敵です。いよいよフィナーレに向かってオルガンとオーケストラ全奏が大きく見得を切って生々しくティンパニーも役割充分・・・最後は思いっきり引っ張ってフランス楽団独特な大雑把である面はさておき華やかに曲が終わります。我々の世代で馴染みの指揮者による多分唯一?に近いサン=サーンスの交響曲全集としては意義ありましょうが他の収録交響曲は未聴で曲のポピュラー性も勘案して一応★一つ保留ランクにしておきますね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/05/05

    マルティノンは交響曲第3番については本演奏の五年前1970年(マルティノン60歳)に同じオーケストラORTFを振って録音(タイム@20’03A15’09)していたのですが今回本演奏は交響曲全集を完成させる為の再録(1975年、タイム@20’33A15’54)であります。タイム的には両方共近似値だし過不足ないと思います。フランス音楽の指揮者という触れ込みが強かったマルティノンなのに何故か私はDECCAに入れたショスタコーヴィッチやチャイコフスキーの交響曲盤が明滅しておりました。その力強さ、メリハリのついた明快さがそのままサン=サーンスの代表的交響曲にも活かされており第1楽章第1部序奏はある強い意思が示され続いて比較的テンポは速く躊躇なく進んで行きます、管楽器の強調やティンパニーのアクセント縁取りも効果的ですね。この楽章第2部への移行でのオルガン(B.ガヴォティ担当)入りは少し頼りない感じ(1970年録音盤はマリー=クレール・アランが結構存在感を主張しているらしいですよ・・・)がしましたがこのアダージョ感を逆に厚めのオーケストラがその美しさをサポートします。決して焦点ズレさせないでピチカートに乗って時には情熱感を盛り上げます。終わりは潮が引いて行く様に余韻を残して〆ます。第2楽章第1部はややオーケストラに粗さはあるものの力強さはマルティノン節、繰り返しの寸前の間と打楽器の華々しさも面白いし寸前効果的な溜めを経てオルガンの宣誓で始まる第2部はコラール風な処にピアノも参加し次第に堂々たる全奏に移るのも重さには到りません。フーガがらみに執拗な弦バックに管楽器の声高さが素敵です。いよいよフィナーレに向かってオルガンとオーケストラ全奏が大きく見得を切って生々しくティンパニーも役割充分・・・最後は思いっきり引っ張ってフランス楽団独特な大雑把である面はさておき華やかに曲が終わります。我々の世代で馴染みの指揮者による多分唯一?に近いサン=サーンスの交響曲全集としては意義ありましょうが他の収録交響曲は未聴で曲のポピュラー性も勘案して一応★一つ保留ランクにしておきますね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/05/04

    楽劇「トリスタンとイゾルデ」と言えばフルトヴェングラー/PHO、R.ズートハウス及びK.フラグスタート他による1952年録音分が(必ずしも全体を通して聴いているわけではないものの)代表盤として思いつきますがこの楽劇における象徴的な機能的和声の崩壊、持続する半音階、不協和音に・・・そして四時間を超える演奏に聴く体力も含め親しむというか慣れるにはもっとストレートな分かりやすい表現演奏を期待という事で私はカラヤン指揮のものを選んで今般聴きました。カラヤン指揮のは1951〜1952年バイロイトFO他との共演録音分がワグナー各楽劇で残されており「トリスタンとイゾルデ」も然りでありますが本盤(現在販売されていない!?)は1972年録音(カラヤン64歳の頃)でオーケストラはBPO、合唱はCDOB、歌手陣はH.デルネシュ(S、当時32歳)、J.ヴィッカース(T、45歳)、C.ルードヴィッヒ(MS、43歳)、W.ベリー(B、42歳)、K.リーダーブッシュ(B、39歳)他という布陣であります。演奏時間は前奏曲12’40+第一幕72’20+前奏曲2’33+第二幕77’28+前奏曲8’08+第三幕72’18 →トータル245’27でカラヤン盤とてとにかく長いもので(なお、1952年バイロイトFO分は10分ほど短いです)旋律が前の旋律に一つの線で途切れなく続く「無限旋律」による移行技法にも少々忍耐も要します。神話とか云々で抽象概念的かつ長時間のワグナー楽劇は正直な処避けてそんなに聴き入る事がないのですが他の作品と比べて時代色や地方色が著しく希薄なものとなっている「トリスタンとイゾルデ」に今回挑戦した次第であります。とっつき易い第一幕・三幕の前奏曲でカラヤン節とBPOの機能美が各幕展開の底なしを予感させるのに充分な効果を聴かせます。物語は、ケルトに起源を持つと言われる古代トリスタン伝説をベースとする長大なシュトラスブルクの叙事詩で昼に対する夜の優越を歌い、亡くなった恋人の住む死の国と夜を同一視するというワーグナーの愛の神秘劇であります。ワグナー自身、スポンサーの妻との恋愛関係と二重写しにもなって若干二人の関係の理想も描いたとされています。劇中の二人は途中媚薬により愛欲・官能世界を極める場面から何やかんや経過して結局めでたく?恍惚の「死」に至るですが長々と歌唱されるトリスタン(J.ヴィッカース、T)は頑張ってはいるのですがこの盤布陣では比較的年齢が高いのか力強く輝かしい高音・・・そう色気の点にもう一歩と素人的に感じはしました。しかし第三幕第一場終わりの長せりふ等は聴きものですね。イゾルデ(H.デルネシュ、S)は特に媚薬を飲んだ以降はより官能陶酔状態に陥る処を流石これは逆に若いからかドラマチックに演じています。私などは逐一解説書の対訳文を苦戦して追いながら聴くわけで皆さんはこうした楽劇を聴くのにどのように対応されているのでしょうか。日本神話のイザナギ・イザナミとは勿論異なりますが中々伝説文化を本当に理解とまで行かなくても受け入れられる姿勢が重厚精緻に仕上がったカラヤン演奏ででさえ私にはまだまだという事がチェック出来そして調性と言えば第一幕第五場でいよいよトリスタンとイゾルデが対面する場での管楽器による「運命の動機」調性とか第三幕第三場の最後・・・ゆっくりした愛の死・・・でのクロージングでの調性はフッと通常世界に戻った感じがするのでした。第二幕第二場の「愛の二重唱」での死への希望の高ぶりもマァ上手いものです・・・なお、この辺りに到るまでの本楽劇そのものでは演ぜられない前提事情も知っておく必要があり大抵解説書には載っています。本盤での歌手で脇役陣が素晴らしいです。つまりブランゲーネ(C.ルードヴィッヒ、MS)、クルヴェナール(W.ベリー、B)、マルケ王(K.リーダーブッシュ、B)等で筋書き特に前二者の各主人への仕えぶりは面白いですね。初めの方に書いた様にそんなに多く聴き比べをしたわけではないし心底気に入ったという程私に感性が合った作品でもないし現在販売されていないので取りあえずOKランクで押えておきましょう。カラヤン指揮のものには今述べた二種演奏の他1959年MSOを振ったライブ物もあるそうです。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/05/04

    「ハイドンの音楽は、深い人間愛で心の琴線に触れるのです・・・」とF.サイは述べていますが60曲以上あるハイドンのピアノ・ソナタはハイドン自身がピアノの名手には到らなかった為か比較的地味な作品が多く私もごく一部しか聞いたことがありません。その辺りをどう埋め合わせしてくれるかで聴き始めた本盤演奏は2006年サイ36歳の時の録音です。サイと言えばワーナー時代のあのモーツァルト「トルコ行進曲付き」ピアノ・ソナタや多重録音での「春の祭典」盤での曲芸風な演奏を自らハミングしたり足音を鳴らせながら進めていたのが印象的で本盤もその個性派ぶりを発揮して分り易く言えば遊び心の自己流(大なり小なりどの演奏も当てはまることなのですが・・・)で古典を弄くっている感じもしました。とにかくよく弾み切れ・斬り込みの鋭い感じではありますがよーく聴くと単にテクニック披露には終わっていないことは理解出来てもその「出来上がり」が繰り返して聴くに堪えるものかは微妙かも知れません。幸い私の場合は本盤収録の第35番(@5’15A3’38B2’44)くらいしか正直頭に残っていない程度でしたのでこの曲を通してその辺りを判断したいのですが結構演奏の新鮮さは分かりある普遍性も見出した気持にはなった次第。他の曲のトータルタイムだけメモしておきますね。第10番(9’01)、第31番(11’35)、第37番(10’20)、第43番(15’52)と夫々何れもコンパクトな曲で邪魔にならないBGM・・・時には「心の琴線」に流すのも良いかとは思いました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/05/03

    辻井と佐渡との共演ディスクは2008年のラフマニノフ・ピアノ協奏曲以来ですね。佐渡がバックをつとめての協奏曲演奏は2002年ラムルーOとの共演からスタートし二人の深い信頼関係は演奏上の阿吽呼吸を双方心得たものとなってはおりますが彼らの登場以来思っていることは辻井の能力・努力の大きさと佐渡の包み込む様なアプローの素晴らしさです。さて、本盤は昨年、2010年佐渡(49歳頃)がBBCPOを振っての名曲チャイコフスキー・ピアノ協奏曲でその前年国際ピアノコンクールで優勝した辻井は22歳・・・若いですね。演奏タイムとしては@20’17A6’59B7’06とタイム上は目立った特徴は各楽章ありません。第1楽章出だしはそうクセ無くスタートしましたがしばらく経ての箇所でもう少し明確さというか意志・主張が欲しいとは思いました。やがてピアノ・ソロ部分は聴き覚えにしても大したものですね・・・。バックの弦が少し波つけてからの沈静後、そのおさまりを長くゆっくり目にした処では表情の単調化具合が好みの別れる点でしょう。しばらく(曲で)大人しかった演奏は後半スピードアップし情的にも元気になりますが決して土俗性にはおちずあくまでマイルド。カデンツァを聴いて私は又先ほどの感心が再びもたげてきました・・・スゴイ!。最後フィナーレはゆったり堂々と終わります。第2楽章細やかなニュアンスを大切に・・・ただ生ぬるさを感じる方もおられるでしょう、シーン替わった展開部も穏やかです。最終楽章、初めは少し速めで素直な進め方、表情にもう一ひねり欲しい処もありますが次第に最後の方に向かって盛り上げて行きます。そして一呼吸置いて〆で踏みしめる様に堂々たるクロージングです。全体素直な感じでの演奏であります。一方ラフマニノフの方は先述の国際コンクール優勝受賞の約1年前2008年5月に収録されたコンクール演奏曲目であります。バックは佐渡/オーケストラDSOBであり演奏タイムは@11’11A11’20B11’58であります。辻井の独特の細やかな神経の行き渡った音色と佐渡のそれを包み込むようなサポートが聴きものですね。彼らは大きく呼吸をとってこの曲の「音の洪水」に埋没する事なく展開して行き新鮮な息吹をこのポピュラーなラフマニノフ第2ピアノコンツェルトに加えたようです。佐渡はTV番組「題名のない音楽界」で親しみのある関西訛りのホストぶりを発揮しており辻井とは随分以前から共演などをして分け隔てのない人柄や私の地元で2002年から兵庫県芸術文化協会の芸術監督を受け持つなど身近な指揮者です。フルートを吹く佐渡はやはり吹奏楽に一連の収録も多く彼の熱っぽい馬力ある演奏はしばしばそれだけに終わってしまうケースもあるにはあるのですが最近は違った切り口も垣間見せるように聴こえる時もありとにかく頑張って欲しい演奏家の一人です。国際コンクール優勝の折の辻井の記者会見の時の見事な凛とした受け答えも印象に残り今後も心と技を磨いていって欲しいものです。なお、他の収録曲「パピヨン」(タイム12’42)等は聴いておりません。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/05/02

    チャイコフスキーの本盤演奏はLPリリースされた折、リスト弾きとしては既に名が知られていたベルマンがあのカラヤンと共演して大変話題になったものです。その1975年録音のチャイコフスキー・ピアノ協奏曲はベルマン45歳、カラヤン67歳の頃で演奏タイムは@21’55A7’57B7’18と、後年1986年テミルカノフ指揮RSOBバックの方の演奏タイム@21’40A7’30B7’38とは大差ありません。第1楽章を割と大きく捉えて行く方法でゆっくり入って来ます。聴き様によってダラけた印象を受けるかもしれません。ベルマンの容貌からかも重たい印象が先行し且つBPOの豊かなサウンドが濃い口目にサポート、勿論カラヤン節も充分ですがベルマンのカデンツァは芝居げたっぷり且つ繊細なタッチと「間」が入り乱れた感じにはなってしまいました。第2楽章もゆっくりしたペースでのスタート、弦ピチカートに乗ってフルートが前捌きし軽やかにピアノが中間のシャンソン風もこなして行きます。最終楽章も落ち着いた運び、カラヤンのレガートも咬ませながらフィナーレに向かってはしっかりステップを上がって行くオーケストラをバックにピアノは頂点で強靭で豊かな響きを燃焼。堂々と進められてはいますがやや私には縦線が不合な感じにも聴こえそして「攻め」姿勢が今一一体感上で頼りない感じがしたのは音質面なのでしょうか。それでも一応最後の詰めは充分伸ばして大団円。聴き終わってひとまず大仕事を終えてはいますが何処かに独奏者、指揮者・バックオーケストラ間に醒めた感触が過ぎるのは何故でしょうか?カラヤン指揮のもので代表的なCD盤をメモしておきます。1962年リヒテル(VSO@22’08A6’54B7’06)、1970年ワイセンベルグ(OP@23’22A8’52B7’43)、1988年キーシン(BPO@23’47A8’32B8’54)と言った具合で全てを聴いたわけではありませんが各ピアニストを上手く立てながらのカラヤンのサポートは夫々聴きものなのでしょう。私は別盤でチャイコフスキーの方を聴いており本盤の他の収録分である1976年録音ジュリーニ/VSOバックのリスト・ピアノ協奏曲第1番(タイム@5’48A〜B9’47C4’27)、第2番(トータルタイム22’34)の方は未聴ですがベルマンのリストは冒頭述べました様に充分期待されましょう。OKランクの仮押さえにしておきますね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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     2011/05/01

    辻井と佐渡との共演ディスクは2008年のラフマニノフ・ピアノ協奏曲以来ですね。佐渡がバックをつとめての協奏曲演奏は2002年ラムルーOとの共演からスタートし二人の深い信頼関係は演奏上の阿吽呼吸を双方心得たものとなってはおりますが彼らの登場以来思っていることは辻井の能力・努力の大きさと佐渡の包み込む様なアプローの素晴らしさです。さて、本盤は昨年、2010年佐渡(49歳頃)がBBCPOを振っての名曲チャイコフスキー・ピアノ協奏曲でその前年国際ピアノコンクールで優勝した辻井は22歳・・・若いですね。演奏タイムとしては@20’17A6’59B7’06とタイム上は目立った特徴は各楽章ありません。第1楽章出だしはそうクセ無くスタートしましたがしばらく経ての箇所でもう少し明確さというか意志・主張が欲しいとは思いました。やがてピアノ・ソロ部分は聴き覚えにしても大したものですね・・・。バックの弦が少し波つけてからの沈静後、そのおさまりを長くゆっくり目にした処では表情の単調化具合が好みの別れる点でしょう。しばらく(曲で)大人しかった演奏は後半スピードアップし情的にも元気になりますが決して土俗性にはおちずあくまでマイルド。カデンツァを聴いて私は又先ほどの感心が再びもたげてきました・・・スゴイ!。最後フィナーレはゆったり堂々と終わります。第2楽章細やかなニュアンスを大切に・・・ただ生ぬるさを感じる方もおられるでしょう、シーン替わった展開部も穏やかです。最終楽章、初めは少し速めで素直な進め方、表情にもう一ひねり欲しい処もありますが次第に最後の方に向かって盛り上げて行きます。そして一呼吸置いて〆で踏みしめる様に堂々たるクロージングです。全体素直な感じでの演奏であります。もう一つの収録曲「パピヨン」(タイム12’42)は聴いておりませんので取りあえずOKランク確保。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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