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Review List of レインボー 

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     2014/01/16

    J.P.スーザ指揮、スーザ吹奏楽団の演奏によるスーザの自作自演集との事であるが、確かにスーザ吹奏楽団の演奏であるには違いないが、収録曲にスーザの指揮の音源は一つもなく、これらは、スーザ吹奏楽団員であったプライヤーやクラークの指揮による物で、一曲もスーザによるタクトが収録されてない事に注意。
    とはいえ、実際にスーザの下で演奏していた人達の演奏なので、雰囲気は抜群だし、一部の曲ではスーザ秘伝のテクニックが収録されていたりして、資料的価値は高いし、演奏もなかなか立派。
    電気録音で録音されているので、アコースティック録音のように、貧弱なサウンドではなく、わりとしっかりした録音である。
    とまぁ結局はそれほど内容には不満は少ないのだが、幻のスーザ・バンドという3枚組のデラックス盤のようなCDがあるので(しかも本盤の音源の大半が正規の演奏家名で収録)ちょっとおすすめはしづらい。

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     2014/01/15

    RCAとの録音で有名な、アーサー・フィードラーとボストン・ポップス管弦楽団が、1970年代にグラモフォンに移ってから録音した音源の復刻盤です。
    一枚目は、クラシックの小品を集めた物で、ウィンナ・ワルツを中心に選曲されています。
    シベリウスやバッハは有名ですが、ゴルトマルクの『春に』は珍しく、決して良くある有名曲ばかりを集めた名曲集ではないこだわりの一枚である事がわかります。
    これはウィンナ・ワルツ集でもそうで、入場行進曲や美しき青きドナウに紛れ、新ウィーンや東洋のお伽噺と言った隠れ名曲が入っています。
    2枚目の5曲目まではクラシック曲で、これらは、普段はボストン交響楽団としてクラシックを演奏しているだけあり、充実した内容です。
    一方、2枚目6曲目からはポップスや映像音楽といったジャンルの曲ですが、こういう曲がフィードラーとボストン・ポップスの最も得意とするジャンルでしょう、とても楽しい演奏です。
    録音は古いのですが、鑑賞にあたり問題はない水準です。

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     2014/01/14

    ドイツはバイエルン、ファイツヘーヒハイムに駐屯する、ドイツ連邦陸軍第12軍楽隊の演奏で収録されたアルバム。
    この軍楽隊は1962年に創隊、2012年に創隊50周年を迎えた事を記念してこのCDが制作された。
    歴代楽長が吹き込んだ過去の音源を編集した内容であるが、『ベートーヴェンのエロイカ主題の行進曲』『ゴールデン・ジュビリー』『ルドヴィック三世行進曲』『フルーリ行進曲』の4曲は、このCDのための録音の模様。
    ちなみに、ルドヴィック三世、フルーリの2曲は、バイエルンの有名な吹奏楽作曲家、ゲオルグ・フュルストの作品で、このあたりバイエルンの軍楽隊らしい選曲だ。
    演奏は、どれも手堅くまとまっている感じ。
    重心が低く重いサウンドなのはドイツらしく、行進曲で見事に決まっているおり、ゴールデン・ジュビリーでは、日本やアメリカの演奏とは違う、ヨーロピアンな一風変わった演奏が聴ける。
    録音は録音年代が幅広い事から差はあるが、気になる程ではない。

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     2014/01/13

    1970年頃、フィリップスに録音された行進曲の復刻盤。
    第3代楽長で名楽長として知られた、J.P.ラロ少佐と、オランダ王立海軍軍楽隊の演奏で収録。
    近年、デ・ハスケやベリアト等で、再び録音が出回るようになった同軍楽隊ですが、色んな意味で、インターナショナルで無個性な演奏を披露するようになり非常に残念ですが、この録音が行われた頃の同軍楽隊は、大変に個性的で、演奏も名演奏を量産していました。
    このCDの収録曲は特段珍しい曲はありませんが、一曲一曲がそれぞれの曲の名演奏に加えて良い、素晴らしい物で、芯の通った歯切れの良い力強い演奏は、行進曲のお手本とも言うべき演奏です。
    録音は古いのですが、問題なく聴けます。
    吹奏楽好きの人も是非一度は聴いて貰いたい一枚と言えます。

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     2014/01/12

    ロンドン・デッカにイギリス近衛兵軍楽隊が1960〜1970年代にかけて録音したシリーズはどれも高い評価を受けています。
    本盤はピーター・パークス少佐の指揮、グレナディア・ガーズ軍楽隊の同隊の野外演奏会を再現したアルバムです。
    シュトラウスのワルツやオッフェンバックの序曲(珍しいドラティ&バッシュフォード編)と言ったクラシック音楽を中心に、後半はパークスの自作自演やフーテナニーなど、よりポピュラーな音楽が登場します。
    演奏は伝統のあるグレナディア・ガーズ、さすがに力強さと繊細さを併せ持っています。
    何より演奏に一本筋があって、最近のバンドにみられない熱い演奏です。
    録音も年代のわりには良好でしょう。

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     2014/01/11

    ヨハン・シュトラウス1世の管弦楽曲を全て録音するという、マルコポーロらしいマニアックな企画のシリーズ物の一枚、このCDには作品30〜50番前後の曲を収録しています。
    シュトラウスと言えばワルツですが、このCDには、ギャロップや当時の流行のオペラのメロディーを使ったダンス音楽等、当時の舞踏音楽がどのような物であったかを今に伝えてくれる貴重な資料です。
    収録曲唯一の、『オリジナル・パレード行進曲』には一瞬、ラデッキー行進曲を思わせるメロディーも登場します。
    エルンスト・メルツェンドルファー指揮、スロヴァキア・シンフォニエッタ・ジリナの演奏は、いつもと同じく中庸で、自己主張の強い演奏ではありませんが、曲を知るには問題のない丁寧な演奏です。
    録音は良好。

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     2014/01/10

    オランダの楽譜出版社、モレナールの参考演奏集の一枚。
    演奏は、オランダ王立陸軍軍楽隊、指揮者は、ピエール・キュイペルス隊長と、トム・ベークマン副隊長。
    収録曲は、行進曲を始め、吹奏楽のための新曲、クラシックからの編曲等を収録、全体的にはクラシカルな曲調のアルバムとなっている。
    現在、デ・ハスケ等のCDではイマイチなオランダの軍楽隊、だが過去の軍楽隊の演奏の高さは相当な物で、このCDの録音が行われた1989年頃はまだ、その優秀さがよく分かる演奏を残していた。
    この録音でも、筋の通った、自己主張がはっきりとした力強い演奏であり、ただの参考演奏集ではない、鑑賞用としても聴ける水準の演奏である。
    特に『ファーベルン騎兵隊』(ヘンリオン)『提督の旗の下に』(フチーク)の2曲の行進曲は、推進力と力強さが高度に合わさった名演奏である。
    録音&音質は問題なし。

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     2014/01/09

    マルコポーロがヨハン二世、ヨーゼフに続いてだしたのが、このヨハン一世の作品全集。
    第8巻にあたるこのCDは、作品番号60番台位の中期の作品を中心に集めたCD。
    収録曲のうち『パリ・ポルカ』はこの録音が世界初録音との事で、CDの裏ジャケットにもでっかく、世界初録音と書かれている。
    その他の作品もまず演奏される機会がない珍しい物。
    全体的に初期の室内楽的響きと、より充実した小オーケストラの響きが合わさった、この時期らしい作風をしているのがほとんど。
    指揮者とオーケストラは、クリスティアン・ポラック指揮、スロヴァキア・シンフォニエッタ・ジリナのいつもの演奏家で、中庸な演奏ながらも、水準以上の出来で、作品を知るには何ら問題ない。
    2005年録音、音質も問題なし。

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     2014/01/08

    CPOは継続的にレハールのオペレッタをリリースしていて、その中の番外編とも言える管弦楽曲を集めた3枚と、廃盤だったピアノ・ソナタ集をセットにしたお買い得盤。
    3枚の管弦楽曲を集めた物は、現在も分売されている物と同内容で、既に所有済み、ピアノ・ソナタ集欲しさに改めて購入してみた。
    レハールと言えば、夢見るような美しいメロディーに、濃厚な管弦楽法を思いうかべますが、この2つのピアノ・ソナタは初期の作品だけあり、シリアスな作風でレハールらしさはあまり感じられず、知られてないロマン派ピアノ・ソナタの一曲と言った所です。
    しかし、こうして音として聴けると言う点では意味があるのではないでしょうか。
    演奏も、どの曲も水準以上の物であり、安心して聴けます。

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     2014/01/07

    全国に6隊ある海上自衛隊の音楽隊が、日本の作曲家に委嘱、初演した吹奏楽曲を集めたCDです。
    演奏は、海上自衛隊横須賀音楽隊が担当しており、指揮は隊長の内堀豊3等海佐、および副隊長の渡邊大海1等海尉(2、7)で収録された物です。
    収録曲は比較的近年の物で、吹奏楽ファンを狙ったような所が(こういう所はやはり出版社系レーベルと言った所でしょうか)あるのですが、大半の曲は市販CDでは初録音になるのではないかと思われます。
    それぞれの地方の特色や民謡などを取り入れた曲が多いのも特徴です。
    最後の曲は東京音楽隊長、河邊2佐作曲の『嵯峨野』で、自衛隊唯一の歌姫として話題となった三宅由佳莉3曹の歌をフィーチャーした[川のほとり]が収録、透明感のある優しい歌声で、アルバムを盛り上げてくれます。
    河邊隊長の自作自演も同時期に出ているので聴き比べてみるのも面白いかもしれません。
    横須賀音楽隊は、あまりCDとしては見ませんが、さすがに自衛隊の音楽隊だけあって、合奏、表現力等は上手いです。
    横須賀音楽隊が委嘱した作品の曲は特にツボを得た演奏だと思うのは初演者だからでしょうか。
    録音も音質も良好ですが、難点をあげるなら、やはり近年の作品に偏りすぎている事(過去にも名作はある!)、自衛隊員の作品をもう少し取り上げて欲しかった事(こちらも隠れた名曲が沢山ある!)です。
    ただ、近年の吹奏楽CDのような参考演奏集よりかは、はるかに面白い一枚だと思います。

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     2014/01/06

    ベルリン・フィル&ドイツグラモフォン録音100年を記念して復刻された一枚で、カラヤンの新世界を収録。
    長い録音歴のあるカラヤンは同じ曲を何度も録音しているが、この新世界交響曲もそうで、このCDに収録された音源は1940年3月に録音された物で1回目の録音との事。
    溌剌とした爽快な音楽はこの頃のカラヤンらしい物で、好みの問題だが、晩年のカラヤンが苦手な方でも聴けるのではないだろうか。
    余白にはヨハン・シュトラウス2世、これもカラヤンが何度も録音したレパートリーだが、3曲収録されていて、後々の再録音、再々録音にも匹敵する演奏だと思う。
    いずれも1940〜42年と言う古い録音で、現代の録音になれていると貧弱に聴こえる所もあるが、年代を考えればまずまず良いと思う。

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     2014/01/05

    ノイマンは、この『わが祖国』をチェコ・フィルを始めとして様々なオケと同曲を録音している。
    この録音は1982年に東京でのライヴで、凡演でない事は確かであるのだが、7年前に録音された有名な、1975年盤に比べると、どこか物足りなさを感じてしまう。
    録音もライヴという事を考えてもイマイチパッとしない。
    現在は上記の75年盤が高品質CD&安価で発売されているので、初めてノイマンのわが祖国を聴くならそちらをおすすめ。

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     2014/01/04

    ルビンシテインの代表作として知られる、交響曲第2番『太洋』。
    代表作とは言え、作曲家としての知名度が、まだまだだからか録音はそう多くはありませんが、このガンゼンハウザーと、スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団との録音が今最も手に入れやすいでしょうか。
    演奏は、まぁ丁寧に演奏されています。
    ただ、ここぞと言う時にパワーに欠けるのが難点と言えるかもしれませんが、普及盤としては十分な出来でしょう。
    元々このCDの音源はマルコポーロで発売され、後にナクソスに移行された物で、1987年とナクソスの活動初期の頃の録音で、現在のナクソス録音に比べれば、ちょっと録音が平板な所もありますが、音質は綺麗です。

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     2014/01/03

    中国クラシックの作品のうち、ヴァイオリンと管弦楽のため作品を集めた物。
    演奏はヴァイオリンが、西崎崇子、オーケストラが、ケネス・ジーン指揮の、チェコスロヴァキア放送交響楽団。
    CDの収録曲は中国国民楽派とども言えばよいのか、そういう民族色強めのわかりやすい作品であり、作品の作りがドイツのようにきっちりしているとかではないが、耳なじみ自体は良い。
    冒頭の祝英台と梁山泊は、ソリストの西崎さんはマルコポーロとナクソスに何度も録音し積極的に紹介している。
    本盤の演奏は、スロヴァキアらしい(というより東欧系の演奏者らしい?)中庸な演奏で、可もなく不可もなくと言った所。
    ソリストの西崎さんは、なかなか良く歌っていて、さすがに何度も録音しているだけある。
    ただこの曲、西崎さんの録音には、ナクソスに2つ、そして本盤の一つの3種の録音があって、ナクソスの旧盤、上海音楽院のオケと共演した録音のほうが、オケの熱演もあって個人的に最初に聴くならこちらが良いと思う。
    他の曲は聴き比べが出来る程音源がないので、なんとも言えないが、作品を知る分には問題ないだろう。

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     2014/01/02

    今や日本で最も人気なプロ吹奏楽団、シエナ・ウインド・オーケストラ。
    このCDは活動最初期に録音された物で、汐澤安彦のタクトの下、オペラの序曲を吹奏楽で演奏した物です。
    スッペ『美しいガラテア』『詩人と農夫』(編曲はどちらも水戸知章)モーツァルト『魔笛』などなど、意外と吹奏楽では取り上げられない曲がいくつかとりあげられているのが特徴。
    また『こうもり』は、指揮者の編曲で、つまり自作自演です。
    最近のシエナが吹奏楽のオリジナルばかり取りあげているためか、同団体とは思えないシンフォニックな響き。
    音楽はスコアの端まで生き生きとしていて、これは名演奏!
    録音はまずまず、音質は良い。

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