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Review List of eroicka 

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  • 1 people agree with this review
     2012/04/07

    LP末期に親しみ個人的にも思い入れのある名盤だが、四半世紀すぎた現在聴いてみても、その会場の熱気がそのまま真空パックされたかのように新鮮に聴こえてくる。破綻のない技術、激しい情動、きらめく音色、何もかもが素晴しい。シャイーの指揮も覇気と若いしなやかさがあって、終幕にいくにつれ白熱する。ラフマニノフの協奏曲第3番の代表的な音源であることは今も変わらない。フレイレとの連弾も技のキレが光り、懐かしい1枚だ。

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  • 1 people agree with this review
     2012/04/04

    70年?のセッション録音だが、58年のライヴ同様、旋律を大事にした遅いテンポ運びで雄大な演奏になっている。5幕版のうえテンポが遅いのでかなり長いのだが、重厚な響きと丁寧な音楽運びは飽きさせない。58年ライヴの方が歌手の白熱ぶりも相まって面白いが、長く聴くならこちらの方かも。ドミンゴ、カバリエ、ミルンズ、ヴァーレット、R.ライモンディという粒ぞろいのスターを擁しても、歌手が競い合うよりも響きやドラマの流れを重視している。とりわけカバリエの声の魅力とライモンディの表現力は印象に残る。欲をいえば、この当時のEMIらしく、響きの全体を捉えるあまり、各パートの音の分離が悪い録音なのが惜しまれる。

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  • 8 people agree with this review
     2012/04/04

    ショパンコンクール優勝者や話題をさらった出場者のライヴを中心にしたアルバム。過去にも分売されていたりして、ピアノに関心ある人には良く知られた音源だ。白眉は、何といってもアルゲリッチの協奏曲第一番ライヴ(65年)だ。火の出るような情熱と緩急自在の様式は一貫して変わらないが、ここには若さゆえのしなやかさや煌めきがある。本人にとっても忘れえぬ青春の一コマだろう。個人的には、80年のコンクール時に物議をかもしたポゴレリッチのソナタ第2番が面白いと思う。審査員のケントナーらがテンポが極端すぎると主張する一方、審査員のアルゲリッチは「彼は天才」と強く支持、大荒れになったいわく付きのものだ。コンクールの様子を当時のNHK FMで、審査員だった安川加寿子さんが現地の様子をリポートし、いかにポゴレリッチのテンポが型破りか指摘し、ケントナーを支持していたのを思い出す。中学生なのに勉強そっちのけで聴いていたのだが、破格との批判には一理あっても、素人目にはアルゲリッチの意見が正しいと思った。その後、優勝したダンタイソンらよりも華々しい活躍(今は妻に先立たれ心の病を患っているらしいが)を遂げているのは、いうまでも無い。他のピアニストに関しては、回顧するには収録曲が少な過ぎ、十分に名手の演奏振りを偲べるアンソロジーになっていないのは惜しく、枚数や値段が高くなっていいので、より充実したセットにしてほしい。

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  • 0 people agree with this review
     2012/04/03

    ワルターやクレンペラー、クレメンス・クラウス、ベイヌムらと共演した有名なCD9〜13までは入手済みで、言うまでも無い名盤ぞろいだ。特に大地の歌、復活、アルトラプソディ、女の愛と生涯(49年ライヴ)は、その後彼女を待ち受けた運命を思いながら、翳りのある暗い歌声と絶唱に耳を傾けると、暗澹たる気分にさせられる。他の録音も貴重なものばかりで、ボイトニール合奏団など往年の懐かしい楽団の演奏も聴ける。バッハなど一部英語歌唱なのは強い違和感があるが、意外にクリスマスソングなども感動的に歌い上げており、「Ordinary Diva」の多彩な側面を知らしめている。

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  • 2 people agree with this review
     2012/04/03

    「角笛」が聴きもの。セルやシュヴァルツコップとの共演盤はシンフォニックで端正な表現が模範的だが、声楽の扱いに長けたバレンボイムのタクトの下、のびのびと闊達に歌っている。声の衰えを老練な表現でカバーしている。「さすらう若人」は声に若さがない分、老練な表現とか言葉をかみしめるような歌唱をもってしても、失恋と青春の挫というテーマを表現するには、いささか年輪を重ねすぎたようだ。声と歌唱の若々しさを備えた、50年代のフルヴェンとの共演(EMI盤とザルツブルクライヴの2種類)やシューリヒトらとのライヴなどにはどうしても勝てないが、中高年になって過去の挫折の苦い思い出を振り返るような趣はあり、それが独特の味を出している。

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  • 4 people agree with this review
     2012/04/03

    渋く温かみのある音色が印象に残る名盤だ。フランス的軽やかさ、エスプリもあるが、むしろ人生の年輪と晩年の寂寥を感じさせる。私の少年時代(LP末期)から世評の高い録音で、未だにこの曲の数多の名盤の中でも十指に入る名盤だと信じている。「入手困難」となっているが、(容姿だけで腕の伴わない凡百なアイドル演奏家の新譜はすぐ廃盤にしてでも)このような名盤は是非カタログから未来永劫消えることのないようにしてもらいたい。

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  • 2 people agree with this review
     2012/04/01

    70年?のセッション録音だが、58年のライヴ同様、旋律を大事にした遅いテンポ運びで雄大な演奏になっている。58年ライヴの方が歌手の白熱ぶりも相まって面白いが、長く聴くならこちらの方か。ドミンゴ、カバリエ、ミルンズ、ヴァーレット、R.ライモンディというスターを擁しても、歌手が競い合うよりも響きやドラマの流れを重視している。とりわけカバリエの声の魅力とライモンディの表現力は印象に残る。

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  • 5 people agree with this review
     2012/04/01

    10年近く前に買ったBox setの半分ぐらいの値段でなんだか悔しいが、シューベルトのピアノソナタ全集では最良のものの一つであるだけに未聴の方には是非入手を勧める。実演でもシフのシューベルトは何度か聴いているが、スケールは大きくなくとも、響きの繊細さと慎ましやかな語り口、死の影をことさら強調しない解釈は、往年のケンプを現代風にしたような味わいがある。もちろん、晩年の作品では、死の影を色濃く打ち出したリヒテルや内田光子、アラウらの方が印象に残りやすいし、音色やテクニックの冴えならポリーニやカツァリスの方に目がいく。そうした聴き比べのベースにすべきなのが、このシフの全集(またはケンプ、ブレンデル)の最大の存在意義だろう。そういえば、シューベルトが演目にあったシフのリサイタルを選んだために、同日開催のプライの最後の来日公演を聞き逃したこともあったな。

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  • 1 people agree with this review
     2012/03/31

    ある程度年季のはいったファンには説明は要らない名演。20年ほど前まではレコ芸や名盤紹介の書籍で必ず代表的名盤と取り上げられていた。無愛想だが求道者のような演奏ぶりは飽きない。1番は50年代初めのモノラル録音、2番は67年のステレオ録音。前者はくすんだ冴えない音だがモノクロ写真のような独特の味があり、後者はDECCA黄金期だけに録音が素晴しく往時のウィーンフィルの響きを味わえる。昔はLP廉価盤で1200円×2だの1000円×2だったのに、今は2枚組みで1500円程度。この値段だから、未聴の方はぜひ手元に置かれることを薦める。個人的には2番はシューリヒト指揮の盤も捨てがたいので、機会があればぜひ一聴願いたい。

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  • 1 people agree with this review
     2012/03/28

    アニメのBGMクラシックというコンセプトの1枚でバッハの曲ばかりだが、無伴奏チェロ組曲第一番は名手アンドレ・ナヴァラの渋い演奏だし、無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番は日本の誇る世界的女流のはしりである諏訪根自子の幻の名盤(6曲全集は長年廃盤でLPやCDが中古店で3万円超で売られている)が入っているという掘り出し物だ。サントラに使われた演奏とは違うようで、ならばそもそもこんな渋い名演をビギナー用のアルバムに入れるのはメーカーの良心なのか無知なのか分からないが、特に諏訪根自子はアンテナを張っていないとかなりのマニアも見逃しそうな珍品だ。ナヴァラは有名だしカリオペから全集が出ているので説明は省くが、諏訪根自子のバッハはやや腕の衰えが目立つものの骨太で温かでロマンあふれる演奏になっている。1920年生まれの諏訪さんは白樺派の作家たちに才能を見出され、来日したジンバリストらに高く評価され、昭和初期には美貌も相まってアイドル的人気を持っていた。大戦前夜ヨーロッパに留学したまま戦争の激化で帰国できなくなり、戦後帰国後から60年代まで演奏活動をしていたが、晩年は夫の介護で演奏もレコーディングも少なくなり一部のマニア以外からは忘れられたという。キングレコードに晩年に入れたのはこの無伴奏とベートーヴェンのソナタなどだ。できればこの一連の録音を限定盤で良いから再発売していただきたい。

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     2012/03/28

    なぜか海外ではバックハウスはだんだん人気が薄れカタログから数々の名録音が消えているようだが、日本ではベートーヴェンのソナタといえば今も定番であるのは誇りに思う。枯淡の境地、峻厳なる精神…など陳腐な言葉しか思い浮かばないのが恐縮だが、飾り気や衒いのない表現は、年代の近いものでいえば、ケンプの新旧盤と双璧であり、ナットや(全集にならなかった)ソロモンやギーゼキングの録音にも通じる清廉さがある。60年代前後以降に活躍をはじめたピアニストの全集は口当たりがよく響きの美しい柔軟な表現のものが多いが、ワインや甘口の酒みたいで、バックハウスのようなベートーヴェンらしい辛口の味のものが少ないのが残念だ。当時80代を迎えた巨匠の良好なステレオ録音が存在すること自体奇跡で満足すべきだが、個人的にはテクニックや気力の充実したモノラルの旧録音(こもったDECCAのモノラル音質は同時代のDGのケンプ盤よりかなり見劣りする)も捨てがたく、カタログに早く復活してもらいたい。

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  • 2 people agree with this review
     2012/03/20

    中年以上のFMリスナーなら昔「バロック音楽のたのしみ」のテーマ曲として聴きなじんだ曲。このラリューとラクロワ盤のほかに、ランパルとラクロワのエラート盤(68年録音)やミカラ・ペトリのリコーダー演奏盤など数多の録音が残されていたが、ヴィヴァルディでなくシェドヴィルという作曲家の作というのが定説となってから、今は、マイナーレーベルによる録音を除き、このラリュー盤ぐらいしか残っておらず残念だ。前述の番組のテーマ曲に使われたのはこの2枚のいずれかだと思う。独断が許されるなら、この2枚があれば、他はほとんど要らないとさえいえる名盤だ。ラリューの演奏の方が録音の克明さも手伝ってラクロワよりスマートな印象を受けるが、上品で豊満な響きのラクロワ盤も早く市場に復活してほしいものだ。なお、余談だが、クラシック音楽産業や批評界に苦言を言いたい。偽作というと名曲でもお蔵入りにするというのは、誰の作品だろうと良いものは良いと評価できないクラシック音楽界の悪弊の典型だ。例えば昔「リパッティ独奏管弦楽伴奏」のショパンの協奏曲として最高の名演とさえ賞賛されたLPが、実はステファンスカとスメタチエ−クの演奏だったと判明し、その後ステファンスカの名盤は評論家の大半に省みられなかったという恥ずべき黒歴史を思い出さずにいられない。良識あるファンはもっとメーカーや批評メディアに声を上げるべきかも知れない。

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     2012/03/17

    まだ当時若手扱いだったはずだが、ゴージャスなシカゴ交響楽団を駆使して、旋律をたっぷりグラマラスに鳴らす。悪い例えだがアメリカ高級車のようなブラームスだ。他のレヴュアーがご指摘の通り、2番と3番が突出した出来栄えだ。4番は第一楽章の弦の美しさや第三楽章の金管の輝きに酔わされるが、構成力、寂寥感や精神性を求める人は失望するかも知れない。1番は若い情熱ゆえか速めのテンポで進むが、歌や響きを大事にした豊麗な演奏だ。個人的には、後年のミュンヘンフィルとのライヴが、巨匠風な風格とチェリビダッケの鍛えたオケの透明感あるサウンドという点で、軍配が上がると思う。

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     2012/02/07

    瞠目すべき秘蔵音源の発掘であり、この壮挙を成し遂げたTestament社には感謝したい。一度お蔵入りになったものだけに、完璧主義者ポリーニからよく発売許可を得たものだ。あくまでも理知的なポリーニのスタイルはもうこの18歳当時には確立されており、ポリーニを愛するものはOP10−1の最初の数秒聴いただけでだれの演奏か分かるだろう。それほどまでにスタイルの基本は変わらず、素人に聴かせれば同じレコードとすら思うかも知れないものだが、両者を聴き比べれば72年録音のDG盤までの軌跡を感じずにいられない。この60年盤は72年盤に比べ若々しい叙情性と直情的な情熱、解釈の自然さが前面に出ている代わり、72年盤のような音色の多彩な変化や巧緻な解釈、隙の無い技巧といった点では一歩譲るように思う。録音も含めて、ファンの間で新旧いずれが良いかと、好みは分かれるかもしれない。私は気分によって両者を使い分けて聴いていこうと思う。両者ともポリーニの若き日を代表する名盤として広く親しまれることを希望したい。

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  • 2 people agree with this review
     2011/11/25

    先に少し違うペンネームでレビューを書いた者ですが、どうにもレビューの少なさ=注目度の低さが気になるのでまた筆を執らせて頂いた次第。技巧的華やかさは薄いが、何よりも訥々としたリリシズムに惹かれる。特に第2楽章の前半、ピアノソロのモノローグ。若々しいみずみずしさにあふれる歌が(例の鼻歌とともに)切々と聴こえてくる。繊細な歌にグールドの優しい心と感性がにじみ出ている。有名なスピーチ事件でなく、孤独とメランコリーを訥々と歌うこの第2楽章が聴けるだけでも存在価値がある。定番のギレリスやポリーニ、バックハウスのような「いかにも感」の強い立派な演奏には聴けない味わいだ。もっとコンサート録音や協奏曲の録音を残していたらと惜しまれる。53分程度という遅い演奏時間に対し、レニーが「テンポ感覚が合わないのでグールド氏に譲った」旨のスピーチを演奏前にしているが、当時のアメリカの通常の演奏は大体この曲では45分前後が普通で当時のレニーもそうだったのだろうから無理はあるまい。グールドに興味をお持ちの方やブラームスのコンチェルトがお好きな方のみならず広く聴かれてしかるべき1枚だ。

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