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TOP > My page > Review List of 風信子
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4 people agree with this review 2018/05/14
新装なったBERLIN Classics referenceシリーズから ワクワクするような曲目と指揮者そしてオーケストラのアンソロジーを聴く フランスロマン派の交響曲を旧東ドイツの音楽家が演奏した痛快な名演集になっている スイトナーのビゼーからは欧州各地の民族の響きが聞こえてくる フロールのサン=サーンスからも汎ヨーロッパ文化の精華が繊細に響き渡る クルト・ザンデルリンクのフランクは人間が生き感じるだろう様々な思いや願いそして祈りの声に満ちている そして交響曲ではないがヘルビヒのフランクを聴けたのも嬉しい 半世紀の間戦争の後遺症として分断され閉ざされた東ベルリンと東ドイツにこそヨーロッパの伝統と真の芸術家が生き続けていた 自由という名の下にマスプロダクション化された西側こそ欺瞞に汚されていった皮肉を忘れない 不自由の中で審美眼を失わなかった芸術家たちに賛辞と敬意をこそ忘れまい 朋よ聴け あなたも如何
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1 people agree with this review 2018/05/13
これも30年前の今では幻となったノリントン+LCPの名録音 まだ手に入る内に是非とも手元に置かれる事をお奨めする ピリオド演奏というとバロックか精精古典派の楽曲までという固定観念を打ち破っていったのがノリントン率いるLCPなのだ 作曲年がシューベルトの1820年 ウェーバーとベルリオーズの1826年 メンデルスゾーンの1830年 ワーグナーの1841年 シューマンの1849年と19世紀前半に集中している 浪漫主義時代を築いた大作曲家が書いた傑作たちの共演となっている 作曲家の個性が一堂に会して時代の趨勢を見事に表現した形になった これは愉しい 演奏の新鮮さは今も失われていない 200年前これらに出会った聴衆の喜びと興奮が伝わってくる 言い方は悪いが手垢のついた古臭い音楽が命を吹き返した クラシックなんてという人は多い なんとかそうした人たちに届けたい一枚だ あなたも如何
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1 people agree with this review 2018/05/12
バレエ音楽「蜘蛛の饗宴」が素晴らしい 全曲の見通しが利いている ディテイルを丁寧に描きながら表現過多に陥る危険を上手に回避して 音楽の流れを滞らせないように運ぶ手際に舌を巻いた 決して薄味ではないが口説くならず余計な感情を挟まない味付けがあり 単調になったりそれこそ無味乾燥になったりしない知的な演奏だ さぞやダンサーは踊りやすいだろう 大好きな第3交響曲は新鮮な切り口に今更のように感心した ロマン派の歌謡性とディナーミクのメリハリで聞かせる演奏から一歩も二歩も抜け出している だからこそ不満の向きもあるだろうが 視点を移せばこうも違う曲に聞こえるのかと眼を開かせられた 20世紀の後ろ方から振り返った見方なのだ 主副の区別なく全ての音を公平に鳴らす姿勢で交響曲と向きあっている もっともっと色々な演奏が登場する事を期待する 朋よ 音楽の旅は終わらない あなたも如何
0 people agree with this review 2018/05/12
もう30年になろうとしている 再びは無いオーケストラが残した稀有の録音 ノリントンは健在なれどLCPはもう還ってこない ピリオド演奏の先陣をひた奔っていた雄が指揮者の病から解団せざるを得なかったのは実に残念だ 改めて聴いた今 その存在意義の高さに襟を正すばかりだ ブラームスから聴いた シューマンの霊前に捧げる意から書き始めたものの10年を経ても完成できなかった プロテスタントだからルターのドイツ語訳聖書を用いても 所詮柄じゃない 世間並みの宗教心など欠片も持たない男が漸く筆を置いて音を出せたのは 日本流に言えば十三回忌 シューマンの恩に報いるもあったものではない しかも全7章の大部分が静かに語りかけるが如き優しい音楽だ しかしこれが素晴らしい 聴く者は回想の旅に出る 様々の地を思い出し出会った人々の思い出に浸る 人生という旅を振り返る あふれでる感情に心が埋まっていく いつしか涙溢れている ブラームスは音楽の中でシューマンをはじめ多くの人と再会していたのだ 気がつけば浦島太郎になっていた 不思議な事を考えていた また聴こう そう大文字焼きの日に 夏が終わる日に 多くの霊と再び別れる時に‥ モーツァルトはいつもの通りラクリモサまで聴いた これはわたしの流儀なので御構いなく 演奏は言うまでもなく颯爽にして痛快 あなたも如何
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1 people agree with this review 2018/05/11
Blu-ray Audioを聴いて書いている 交響曲全集が成った今 全曲まとめたBA盤の出版を願う オールソップ+SPSOのプロコフィエフは素晴らしい 20世紀前半のモダニズムに彩られた精神と情緒を余すところなく表現し得ている オーケストラの感性の豊かさと抜群の歌心を軽快な律動の内に解き放ちつつ見事な知的コントロールをしたオールソップの指揮力に感嘆する 過激な暴力性を鉄杭のように打ち込んだ刺激臭ぷんぷんさせたプロコフィエフばかり聞かされてきた身には 視界が開けたようで途端に身が軽くなって感覚が柔軟に反応しだした 中でもこの”1941年”と”第5交響曲”は白眉だ 第二次世界大戦という禍々しい苦境にあっても楽天主義とユーモアを失っていないプロコフィエフを聴くことができる 裏返ってこれほど痛烈なアイロニーと怒りを感じる演奏もない 2.0 LPCMで再生し7.1chに増幅して聴いたことを付け加える あなたも如何
1 people agree with this review 2018/05/10
ラプソディ・イン・ブルーはグローフェがオーケストレーションして世に広まった ガーシュインの代名詞とまで言われる名曲にして人気曲 これが第1ピアノ協奏曲とすれば翌年に書いた”コンチェルト へ調”は第2番となる だが人気はない 演奏頻度が証拠だ ここからは管弦楽部も自身で書いている 実に聞き応えする魅力ある作品なのにどうして それは”第2ラプソディ”も同じで 映画「デリシャス」の素材を再構成した力作だが 同じラプソディ名からか”〜イン・ブルー”にプログラムの席を取られてしまう ガーシュインを一曲入れようとなると これらは抜け落ちてしまう運命にある 本当に残念なことだ 不惑を迎えられなかったガーシュインの生涯にオーケストラ曲は数少ない ”アイ・ガット・リズム変奏曲”が36歳の作で最後の管弦楽曲になった 名曲だ ファレッタ&BuPOはアメリカの誇りとなる音楽に奉仕しまた享受している 快演だ しかもBlu-ray Audio化で理想のソノリティを獲得している 2.0 LPCMで再生してアンプで7.1chに増幅して聴いたことを付け加える あなたも如何
3 people agree with this review 2018/05/10
ベルリオーズ以前に すなわち後に古典派時代と呼ばれる時期に交響曲を書いたフランス系の作曲家はいないのかと思っていた 僅かにゴセックくらいしか思い浮かばないが ミンコフスキーが30年も前にメユールの交響曲を録音していた モーツァルトの7年後に生まれハイドンの8年後に生涯を閉じた 革命期のフランスで活躍しパリ音楽院の草創期を支えた音楽家 5曲乃至6曲の交響曲を書いたと記録があるが ほとんど演奏されてこなかった コンサートで聴いた覚えが無い 録音も見当たらない さてはと訝しんで聞けば ハイドン初期と変わらない編成でありながら音楽は古典派を飛び越えてロマン派のソノリティと熱情を有している 両端のソナタ楽章は明確な意志を示す律動に牽引されるエネルギーが溢れている 勿体無い 一級の交響曲がここにある ビゼーが少年期に書いたハ長調がこれだけ演奏されているのであれば メユールを放っておくなんて理屈はない これは聞かなれけば あなたも如何
3 people agree with this review
3 people agree with this review 2018/05/09
人は思い込みから抜け出せない 何事にも因果を求めるか比較して認識しようとする 無意識に色分けし序列を作って分からず屋の己を納得させようとする 悪性と嗤う気はさらさらないが残念だ 全曲録音したかったかどうか知らないが 為らなかったことを惜しむ気持ちもない そう言えるほどに見事な”第7番”なのだ しかし スイトナーならば こうだろうし こうであらねばならない演奏だ それはモーツァルトの演奏から推して測ることができた スコアを訪ね読み歌い眺め自らに問い 音楽の美と吊り合うほどに精神を内に同時に外に集中させていく労力を惜しまない人だ あの因習に雁字搦めになっているN響に創造の翼を打たせたのを何度聴いたことか 優れた指揮者であり愛すべき音楽家である ブルックナーがスコアに込めた創意と夢の響を見逃すはずがない ブルックナーその人が感謝するだろう快演 朋よ共に心熱くしよう あなたも如何
1 people agree with this review 2018/05/09
聴くうちに楽譜を見たくなって書棚から引っ張り出してきた 6曲それぞれ味わいが違うのは言うまでもないが 総体として和声音楽だと理解していることをハイモヴィッツは演奏で告白している 分散和音音形の冒頭をテヌートにして強調したり メロディーの流れを妨げても 和音進行を明確にしていく 例えば第6番のガヴォットのゴツゴツした鳴らし様はどうだろう しかもダ・カーポして”ピッチカートでガヴォット I を”弾いた この個性をわたしは愛する 原譜にはディナーミクもアーティキュレーションも記されてないと言うから様々な読み方が生まれる 正解はない わたしは面白かった バッハを愛する人に聴いてほしい いや バッハなんて知らないと言う人にこそ耳傾けてほしい さて あなたは如何
ジャージーなチェロの肌触りに心がほっこりした 柔らかく伸縮性に富んだ音と響きと心の有り様に音楽との関わり方の自由と解放を目の当たりにし体感した ハイモヴィッツが起点になって描かれたウッチェロというチェロのサークルも3人から8人まで環を伸び縮みさせてジャズの広野を踊りまわる 時に他楽器のジャズメンを円環に組み込むのも愉しい チェロの様々な技法を駆使して聴く者を飽きさせない表現の変化を実現している 先ず何と言ってもピッチカートの鮮やかさと雄弁さが心に残る 更にチェロ・ドラムとして楽器胴体を叩くパートを受け持つ一人が設定されている なんと非情なことだ 音楽のために奉仕する精神が貫かれている清々しさに微笑む 思わず手拍子を打ってしまう 体を揺らして聴く音楽の愉しさよ クラシック〜通orファンという方々にはよくコンサート・ホールで怒られるわたしはディスク鑑賞の小部屋では自由だ ジャンルやスタイルなんて糞食らえ!! 朋よ愉しかったね あなたも如何
12 people agree with this review 2018/05/07
1904年10月18日ケルン・コンサート協会で初演されたとディスク・ジャケットにある 114年前のことだ ウィーン宮廷歌劇場監督であったマーラーの交響曲をウィーンは無視し続けた ロトがケルンでマーラーを演奏するならば”第5番”だと 初演の労を被ったケルンのオーケストラに敬意を払ったのだろう 今それはケルンの街の上に栄誉となって輝く歴史だ 先ずGOKが奏でる音の印象の意外さに驚く キタエンコ指揮で聞いていたソノリティが頭にあったからだろう その膨よかで柔らかい響きと音場は予想していなかった 指揮者が代われば違って当たり前だが 一瞬フランスのオーケストかと錯覚するほどだった レーベルがハルモニア・ムンディであることも無関係ではあるまい それでも歌い口から優しい雰囲気を醸成していることは間違いない やはりロトの思想と解釈がオーケストラに反映していると見るのが順当だろう 幸福感に満ちた絶美の演奏であると朋に伝えよう あなたも如何
12 people agree with this review
0 people agree with this review 2018/05/07
楽器編成はFl, Vn, Vla, Vc, DB, Pf, Perc, バンドネオンの八重奏で ヴォーカルとコーラスそしてナレーションが入る タンゴをドラマチックに演じてみたいとは誰でも思い描くだろう 語らずとも思いの丈を歌い踊り伝えたい それが人だ 況してや想いが溢れたらほったらかしてはおけない 他人も我も変わりはない しかし思えば何もかも伝わるものではない 何時の間にやら知らず識らず心の奥に押し込んだ想いに息苦しさを感じようというもの 仕舞い込んだ想いを物語にして吐き出してたくなるのも人の心の自然 虚構は真実に触れる奇跡も起こすが 却ってそれがジレンマを深くすることもある タンゴは熱い叙情性を持つかと思えば底知れぬ晴れぬ闇も抱えている 歌い語れば済むというものでない矛盾を孕んでいる クレーメル主導するユニットは様々な幻想の星屑を降らしながらメビウスの宇宙を旅していく 田舎の列車に揺られるつもりで 朋よ聴け あなたも如何
コーティクのVnとタオのPfのDuoによるピアソラが気に入っている もう一枚「ピアソラ〜レガシー」がある タンゴを奏でるに必要にして十分な感覚と技倆を備えた二人だ ピアソラ音楽が醸す情緒を余すところなく歌い出す タンゴの持つ命と精神が放つ光とそして影をくっきりと映して魅せる よく知られた名曲「タンゴの歴史」(ヴァレラス編)や「ル・グラン・タンゴ」(グバイドゥーリナ編)そして「リベルタンゴ」(コーティク編)が聴きごたえがあるのは言うまでもない オリジナルの「タングアンゴ」「言葉のないミロンガ」「タンティ・アンニ・プリマ」が聴けるのも嬉しい またタンゴ・オペリータ「ブエノスアイレスのマリア」からの二曲も織り込まれたプログラムは魅力に溢れている その「私はマリア」とわたしの愛聴曲「忘却」ではバシャムのVnが加わってTrioになっている これがまた好い 朋よいいでしょ あなたも如何
1 people agree with this review 2018/05/05
10年前に”第5番”をロシア・ナショナルO.で録音したきり途絶えていたプロコフィエフの再開を喜んだが レーベルは同じでもロシア国立SO(ロシア国立アカデミーO.)であり 前回のオーケストラとは違う楽団らしい ロシアのオーケストラ事情はよく分からないが ユロフスキの”第2番”と”第3番”を堪能した 大好きな3番から聴いた 過激でグロテスクな予想を超えた演奏だった ディテールを克明に開示しながら推進し同時に調和を保つ見事さに惑溺した 炎の音楽に通る大きな流れを感じさせた 色彩感に偏らずフレーズを語り出す意思が感じられる オペラの副産物などではない何ものかを伝えんとする作曲者の魂を見た 次に第2を聴いた 全二楽章で第二楽章が変奏曲という特異な形態からか 実演に接する機会が少ない 演奏は2つの楽章の対比バランスが難しいのだろう 平たくいえば繋がらないあるいは纏まらない ユロフスキは見える演奏をした 劇音楽や映画音楽のように具体的な情景やドラマが感じられる 動と静 外向と内向 2つの楽章が吊り合っている 様々な思考と心模様が浮き立ってくる面白さに酔う あなたも如何 さて次なるは何番か? そしてそれは何時?
2 people agree with this review 2018/05/04
掘り出し物 ブルックナーが何をどう書いたのかを完全に聴き取ることができる この当たり前がブルックナーの場合稀有な出来事なのだ 作曲当初から歪められ曲解され切り刻まれ貼り付けられ 作曲者の創造性は傷つけられてきた その愚行は今も続いていると言っていい レーグナー&RSOBの演奏はスコアを音化することに専心し全ての音を適切に聴き手へ届けている これに勝る仕事はない 特にブルックナーはそうでなければ真影と対峙することができない 100年を超えてわたしたちはブルックナーにしてブルックナーならざるものとばかり向き合わされてきた 書かれたものを書かれたままに再現して伝えてくれる演奏を何れだけ待ったことか ここで「〜がない」と言われるものはブルックナーを聴く時邪魔になっていたものだけだ ひとは慣れたものを美しいと見る 慣らされたものを美しいと聴く 感性は誰かに操作されたものだ 難しいだろうが耳澄ませて欲しい あなたも如何
2 people agree with this review
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