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Review List of レインボー 

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     2014/08/26

    2012年に開催された大阪市音楽団第104回定期演奏会のライヴ盤。
    この演奏会は現代の日本の作曲家による作品を集めた物。
    邦人作品、特に近年の作品ですとアマチュアのコンクール至上主義のせいか質に疑問のある作品が濫作されているように思うのですが、このCDに収録された曲は、東京佼成ウインド・オーケストラや航空自衛隊中部音楽隊、航空自衛隊航空中央音楽隊といった名だたるプロによる委嘱、初演された作品が多く、一部を除けば聴き応えのある充実したプログラムです。
    飯森&大阪市音楽団のコンビは何度も共演しているだけあって、息はぴったりで、ライヴ特有の熱ぽっさと、ライヴとは思えないようなプロらしい技量の高さ、そして吹奏楽のための俗祭の快速部がわかりやすいと思うのですが、ノリの良さが楽しめます。
    大半の作品は既に録音がありますが既存の音源に引けを取らない良い演奏だと思います。
    尚、CDの解説書に記載はありませんが、山下のブルーファンタジアと和田の吹奏楽のための土俗的舞曲(2012年版)がCDになるのはこれが初の模様。
    録音、音質は綺麗です。

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     2014/08/25

    ストコフスキーの近代の作曲家の作品を収録したCDです。
    いずれも1960年代初めにライブで録音された物で、年代のわりにまあまあといった所ですが、強奏時に音がくぐもった感じになる所があります。
    演奏は冒頭に収録されたアミロフが一番良く、カラフルで民族色の濃いこの作曲家の個性を上手く出しているように感じました。
    次点でV.ウィリアムズが良く、クルカは初めて聴いたので何とも言えませんが、作品を知るには問題ないと思います。
    メインであろう、ショスタコーヴィチは意外と普通。
    とはいえ十分楽しめる一枚でした。

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     2014/08/24

    ヨハン・シュトラウス2世のオペレッタを集めたお買い得ボックスです。
    元々はEMIが原盤で、東芝から国内盤が出ていたりしていた音源です。
    EMIから単品で分売されていた盤をほとんど所有していたので、最初は気にしていませんでしたが、永らく廃盤、プレミア化していた『シンプリツィウス』が入っていたので、悩みましたが、購入しました。
    CDは最近のボックス物には定番ともいえる、厚紙に入っているタイプで、気をつけないとCDにキズがつきそうです。
    演奏については申し分なく、素晴らしい出来映えで、アラース指揮のジプシー男爵とヴェネツィアの一夜は名演中の名演です。
    音質は(シンプリツィウスは不明ですが)単品で発売していた時と大きく変わっていないように思います。
    これからヨハンのオペレッタを聴いてみようと言う方には、代表曲を名演奏で安く聴ける音源としておすすめの一枚。
    あえて難を言うなれば、台詞が解説書に載ってないので、台詞を見ながら聴く派の方は避けたほうが良いかもしれません。

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     2014/08/23

    マルコポーロ・レーベルが発売したヨハン・シュトラウス1世の管弦楽曲作品全集の一枚。
    このCDはその9枚目にあたるCD。
    『リストの主題によるギャロップ』を除けば、全くといって良い程知られてない曲ばかりであり、資料としての価値は高いと思う。
    最後の曲ではロッシーニを初めとする当時の流行音楽を繋いだポプリで、中期ロマン派音楽では珍しいシロフォンが使われている。
    だが実用音楽という枠からはみ出して、芸術音楽という所までは行ってないように思う。
    そのためか一度聴けば十分という曲も多い。
    演奏はいつもと同じく、クリスティアン・ポラック指揮、スロヴァキア・シンフォニエッタ・ジリナによる物で、安心して聴ける水準には達しているだろう。
    録音、音質面も特に問題ないように思う。

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     2014/08/22

    日本コロムビアと東京佼成ウインド・オーケストラが共同で制作している吹奏楽燦選シリーズの1枚で、チェコの吹奏楽曲を集めた物と一応なっている。
    ヴァーツラフ・ブラフネク大佐指揮、東京佼成ウインド・オーケストラの演奏で昨年(2013年)の3月に録音された物。
    さて、この企画収録曲の中で、純粋にチェコの作曲家と言えるのはフチークだけで、フサ、ネリベルはチェコ出身ではあるが、アメリカで活動している事からアメリカの作曲家とみなすべきだろう。
    またフチークの『マリナレッラ』という親しみやすい曲の後に、現代音楽バリバリの曲調のフサ、ネリベルというのはどうもバランスが悪い。
    チェコの吹奏楽の作曲家ならクモッホ、ヴァーチカーシュといった当地で愛されている作品があるのにそれを入れず、またフチークにも交響的な作品がマリナレッラ以外に沢山があるにも関わらずこういう選曲になったのは、吹奏楽ファン、特に一定の年代以上のコンクール経験者を購入者として狙ったからではないかと思う。
    それはライナーに富樫鉄火氏を起用している事や、いついつのコンクールで初登場云々と解説書に書いてある事からも伺える。
    演奏もフサ、ネリベルはプロらしい余裕のある演奏、技術力も不足なし、こう書けば聞こえは良いがようは模範的でつまらないという事だ。
    フチークはブラフネクの自国の作曲家であり普段からレパートリーにしているのか、遅めではあるが、楽器をならし、無理のない好演であったが・・・
    結局、このCD中途半端な選曲(企画)のせいでイマイチになっているのだと思う。
    値段も気軽にと言えないし、フチークに興味がないのなら、無理して手に入れる必要はないのではないか。
    そんな一枚だった。
    尚、録音、音質は申し分ない。

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     2014/08/20

    ヨーゼフ・シュトラウスのオーケストラ作品を集めたシリーズの一枚です。
    指揮者は、アルトゥール・クーリング、オーケストラはスロヴァキアは東部の街、コシツェに所在するスロヴァキア国立フィルハーモニー管弦楽団。
    指揮者のクーリングはドイツの指揮者で、ドイツ・ヨハン・シュトラウス協会の会長も務めた事もあると言う正にシュトラウスのプロというべき方です。
    演奏は、オケが何時も通り細いサウンドを出していますが、他の巻の演奏に比べて、ややガッシリとした音楽です。
    収録曲のほとんどは他に録音がないでしょうから、曲を知るには問題ない演奏でしょう。
    録音、音質、良好。

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     2014/08/18

    ストコフスキーのロシア物2曲。
    スクリャービンとアミロフという録音当時はまだ新しい音楽を収録した物。
    たった2曲で30分ちょっとしか収録されてないのはオリジナル通りの収録だから。
    ストコフスキーは現代物を降るときは、大胆な事をせず、真面目に演奏しているが、このCDでもそう。
    しかし、決して退屈にはならないのがストコフスキーの凄い所で、鈍急、メリハリを付けて、スクリャービンは他にも名演があるが、アミロフは音源自体が少なく、この演奏はかなり良いと言えます。
    ヒューストン交響楽団、有名なのかそうじゃないのか、ともかく微妙な知名度のこのオケから、中東の薫りを感じさせたのはストコフスキーの手腕による所が大きいでしょう。
    ちなみにオケ自体なかなかの実力を持っていると思います。
    また録音も収録から50年以上たっているにも関わらず、鮮明にダイナミックに記録されており、今回のリマスタによって生々しく再生されたのには驚きでした。
    といってもSACDは持ってないので、普通のCDデッキで聴いた感想ですが。
    尚、輸入盤のようですが、日本語による楽曲表記や日本語解説があるので、国内盤みたいです。
    一つだけ難点を上げるなら、収録時間の短さのわりにフルプライスという事でしょうか。
    とはいえ曲や演奏家に興味があれば買ってみても良いと思います。

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     2014/08/17

    ロベルト・シュトルツの指揮で収録されたCD。
    ヨハン・シュトラウスのワルツやシュトルツの自作と言ったいわゆるウィーン・ライト・ミュージックを収録した物。
    どこのオーケストラの演奏かの記載はCDのどこにも書いてないないのだが、一部の曲が同じソニアから出ている、ウィーン交響楽団の演奏と同じ。
    演奏はシュトルツらしい古き良きウィーンの薫りがするが、録音が少し硬いサウンドで、収集家以外はあまりおすすめしない一枚。

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     2014/08/16

    私が小学生の頃、月曜の19時からのアニメとして放送されていたのが金田一少年の事件簿。
    コナンと共に欠かさず見ていた記憶があり、途中で番組が終わって残念に思いましたが、その後も色々な番組で金田一のBGMが使われているのを聴き、ついに旧作のサントラを買うに至りました。
    そして旧作終了から14年の今年、また新たにアニメが作られたのだそうで、私は都合が合わずアニメ本編を一度も見てないのだが、試聴してみて思いの他良かったのでこのRのサントラを購入しました。
    作曲は前作と同じ、和田薫の手による物で、おおざっぱに分けて、旧作で使われていた音楽と、新たに書き起こされた音楽で構成されています。
    曲調は現代音楽の技法等も取り入れたクラシカルなスコアであり、サスペンス物に相応しい緊張感を演出しています。
    新たに書かれた(恐らくメインテーマであろう)スコアは前作のスコアと同じ雰囲気で書かれ、旧作のスコアはそのままの物もあればアレンジされた物もあります。
    現在、ドラマ、アニメの音楽は打ち込みやコンピューター演奏の物も増えてきていますが、このCDはオーケストラによる生演奏を中心にした物で、作曲者指揮の録音用のスタジオミュージシャンのオケで演奏されているのですが、ライナーの最後に演奏者全員の名前が載っており、それを見れば、有名なスタジオミュージシャンやクラシック演奏家の方が参加した、豪華なオーケストラであるのが分かります。
    金田一ファン、和田薫ファンは勿論、クラシックファンも聴いて貰いたいですね。

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     2014/08/15

    ベルギー生まれで、夭逝の指揮者として知られる、エドゥアルド・ヴァン・ルモーテルのフランス音楽集。
    ラヴェル『ラ・ヴァルス』『亡き王女の為のパヴァーヌ』ドビュッシー『海』デュカ『魔法使いの弟子』シャブリエ『スペイン』を収録。
    オーケストラはウィーン交響楽団。
    一般的には、この音源は有名な音源とは言えないだろうが、演奏の内容は素晴らしい。
    軽やかでなめらか、明るいルモーテルの音楽は、フランス音楽と相性が良いようで、特にデュカとシャブリエは色彩感、躍動感も加わって、名演奏だと思う。
    原盤はよくわからないが、1962年の録音と書かれていて、これが正しいならまぁまぁの音質だと思います。
    ちなみに復刻はタキシード・レーベルらしい平凡なもの。

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     2014/08/14

    1998年制作のアニメ、ハーロック・サーガ〜ニーベルングの指環〜ラインの黄金のサウンドトラック。
    音楽は和田薫。
    タイトルを見れば分かる人もいると思うが、ワーグナーが同名のオペラを書いていてそれを元に作られたらしい。
    アニメ本編を見てないので詳しくは知らないが。
    和田の音楽も壮大な物語に相応しいスケールの大きな音楽で、ワーグナーの引用もあったりする。
    そして、このCDの最大の功労者が、コンスタンティン・クリメッツ率いるモスクワ・インターナショナル・シンフォニー・オーケストラ。
    このロシアのオケの起用がこの作品の完成度が高くなった秘訣だ。
    このクリメッツとモスクワ・インターナショナル・シンフォニー・オーケストラ(と表記されるが、オケの本名はグロバリス交響楽団というのが正しいらしい)色々な国の映画やアニメ、ゲームと言った音楽を手がけているコンビで、その中には日本の作品も多く、知らず知らず聴いているというパターンも多い。
    和田の作品でも金田一少年の事件簿(劇場版)とか犬夜叉(ベスト版のボーナストラック)で起用されている。
    その演奏はロシアオケに相応しい、金管の爆音と、見通しの良い音楽作りが特徴的。
    またワーグナーの『ジークフリートの葬送行進曲』も収録されているのだが、これなど正にロシアン・ワーグナーと言いたくなるような名演奏!
    こんなにバリバリと金管を鳴らしていてそれがバシッと決まるのは、ワーグナーのオーケストレーションとクリメッツの才能のおかげでしょう。
    おすすめの一枚です。

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     2014/08/13

    ブルガリアの指揮者、ヴァシル・カザンジェフと、ソフィア交響楽団のコンビによるロシア音楽集です。
    一見すると初心者向きのアルバムのように思えますが、結構マニアックな作りで例えば『くるみ割り人形』組曲では恐らくこの曲で一番有名であろう、花のワルツを省いて、一般的にはあまり知名度の無さそうな曲を取り上げていると言った具合に、初心者向きに見せかけた、収集家向きの一枚です。
    カザンジェフの演奏は同じスラヴ系の作曲家の作品と言う事もあってか、思いのほか良く、一流とは言えない物の味のある演奏を聴かせてくれます。
    録音は普通。

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     2014/08/12

    ヨーゼフ・シュトラウス管弦楽作品集の第6弾。
    今回は、指揮をジョン・ジョージアディスが担当、オケはいつもと同じ、スロヴァキア国立フィルハーモニー管弦楽団である。
    演奏は、ガッチリとしたサウンドと、鳴らない事で有名(?)なこのオケのにしては鳴らしているほうで悪くなく、結局 ヨーゼフの作品集でこれ一枚の登場となったのが惜しい。
    勿論、選曲面もほとんど録音のないような曲ばかりで、音の資料としての価値も高い。
    録音は1994年で、音質は良好。

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     2014/08/11

    M.レーン少佐指揮、近衛アイリッシュ・ガーズ軍楽隊の演奏で収録されたこのCDは、行進曲を集めた物で、定番の歩ける行進曲から、クラシック・マーチまでを収めたアルバムです。
    元は1982年と1984年に録音された2枚のLPが原盤らしくそれから、このCDのために編集した物のようです。
    レーン少佐の演奏、他にも聴きましたが、録音の影響が大きいというのもあるでしょうが、オケの音色が細く聴こえます。
    またお世辞にも演奏は上手いとは言えず、ごく普通の演奏と言った所でしょうか。
    バンドリーダー特有の残響の少ない録音(ただリマスタされているのかちょっとマシ)をどう感じるかによって、良い録音か悪い録音かに分かれそうです。

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     2014/08/10

    ラトヴィアの作曲家、ヤニス・イヴァノフスの管弦楽作品集。
    このCDはその第1弾にあたる物で、交響曲第1番、第2番、ラトガリアの風景を収録。
    指揮者はヴァシリー・シナイスキー、イムナンツ・レスニス、ヤニス・ジルニス。
    オーケストラは全曲ラトヴィア国立交響楽団の演奏。
    収録曲はイヴァノフスの初期の作品で、この作曲家の特色である民謡ベースのわかりやすい作品。
    後の作品に比べて晦渋さはなく、聴きやすいがその分、ありきたりにきこえるかも知れない。
    演奏はなかなか素晴らしく、ほとんど録音はないであろう、収録曲を聴くに当たって不満はないレベル。
    音質は曲によって違い、年代のわりに悪いと感じるのもある。

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