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Review List of 遊悠音詩人 

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  • 3 people agree with this review
     2008/09/03

    静謐にして情熱的!合唱の透明感は比類なく、まさしく祈りの歌になっているし、オケも音の一つひとつに魂を注入するかのごとき高潔さに満ちています。第九の名演を称賛する時“バイロイトの第九に比肩する”云々という決まり文句を目にします(HMV評もご多分に漏れずそうです)。しかし、このCDは、フルトヴェングラーのそれとは全く違っていて、しかも全く説得力の強い演奏であることを特記せねばならないでしょう。まずはご自身の耳でお確かめを!録音も秀逸で、コーラスの透き通るような響きは白眉といえます。終演後のブラヴォーにも納得です。

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  • 7 people agree with this review
     2008/09/02

    熱い血潮!しかもただ単に躁状態で突っ走ることなく、細部に至るまで神経が行き届いているのはさすが。マーラーに没入するバーンスタイン、共に泣き共に歓喜するワルター、鋭くアイロニーを抉りだすテンシュテットなどとともに、お気に入りの一枚になりました。ただ、一つ。終演後のブラヴォーが収録されていません…HMVさん、嘘書いちゃ困りますよ(苦笑)。ライヴ録音で拍手が手落ちしているものは、最後の余韻を妙なエコーの伴うフェードアウトで誤魔化すから嫌です。そもそも、お客さんの反応あってこそ、ライヴ録音のよさが出るのではないか、と、私は思うのですが…。

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  • 4 people agree with this review
     2008/08/18

    ムラヴィンスキーの演奏は「両刃の剣」的といえます。切れ味鋭く、一糸乱れず驀進する凄まじさがあります。反面、その鋭さがややもすると逆に作用し、情感を欠ける結果を招いてしまうところもあります。録音も、悪くはないのですが飽和的で漂白されたような音に、何か違和感を感じざるを得ません。演奏・録音双方を勘案すると、アルヴィド・ヤンソンス/レニングラードPOの70年大阪公演盤の方がよいです。言葉は悪いですが、“初演指揮者ムラヴィンスキーの来日公演”というネームバリューが、このCDを批判的に捉えることを否定しているような気がしてなりません。

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     2008/08/16

    冒頭のホルンの一音から、さすがSKDの音と思わせます。透明で、まろやかで、そのくせコシやコクがある……そこにベロフの硬質なピアノが掛け合います。一見ミスマッチに思いきや、これが実に素晴らしい!オケとピアノがそれぞれ独立した有機体のように相互作用しているのです。ややもすると甘くなり過ぎるオケをベロフのピアノがタイトに引き締める、あるいは、余韻の少ないベロフのピアノをオケが豊かな響きで包み込む、といった具合です。これは面白くないはずがありません。併録の第4番は、哀愁たっぷりの濃密なロマンティシズム溢れる名演。独特のテンポのゆれも、移ろいゆく心情の変化に通ずるようで聴き応えがあります。音質も良好で、残響も美しく響きます。

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     2008/08/12

    今、あらためてこの曲を聴きたくなった。旧ソ連の社会主義体制下、反駁することを許されず、表向きに迎合する道を選ばざるを得なくなったショスタコーヴィチ。第5交響曲は、“苦悩を通じて歓喜に至る”形式を装いながらも、それが実は“強制された歓喜”であるという曰くつきの曲だ。華々しい祝祭の喜びの影に、蹲った民衆の魂の悲鳴が聞こえる。だからこそ“今”聴くのが相応しいのだ。レニングラードPOの来日公演の録音だと、ムラヴィンスキーの73年盤が有名だ。削ぎたての剃刀できりつけるようなムラヴィンスキーに比して、このヤンソンス盤はより人間的な生々しさや熱さが感じられる。特に弦楽器に温もりがある。迫力で押すばかりでなく、情緒面でも際立っているのだ。録音状態も非常によい。40年近い時を超えて、鮮烈に訴えかけてくる一枚だ。

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     2008/08/04

    《皇帝》の「皇帝」たる所以、ここにあり!ゆったりとしたテンポが堂々とした風格を醸す、ルービンシュタインのピアノの素晴らしさ!オケも、復刻が宜しいことも相まって、力強く鳴っています。バックハウス盤と双肩と言われますが、音質を考慮すると断然ルービンシュタイン盤に軍配!個人的には、ミケランジェリ盤も好きです。こちらはオケ、特に木管の余韻が実に鮮やかです。色々な聴き比べも面白いですよね。本盤併録の第2番は、モーツァルト・ライクなチャーミングな曲で、ここでは洒落っ気すら感じる演奏になっています。ルービンシュタインの幅の広さも味わえる一枚と言えましょう。

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     2008/08/01

    私が「最高!」と評するのは、レコ芸推薦だから?名盤だから?いえいえ、そうではありません。一つ一つの音に温かみがあって、それがショパンの物静かでかつ情熱を内に秘めた性格に似付かわしいと思うからです。ワルツ第7番の物憂げさと優美さが調和した表情の素晴らしさ、「小犬」の微笑ましさ、ポロネーズの男性的な勇ましさ、バラードやスケルツォの交錯する感情の表出の巧みさなど、挙げればキリがありません。しかも決して奇を衒うわけでなく、さりとて単に楽譜をなぞっただけでもありません。極めて落ち着き払っていて、しかも極めて人間的な情緒に溢れています。ルービンシュタインのショパンは私に幸せをくれます。心からお薦めします。

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     2008/07/30

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     2008/07/25

    言わずもがなの大名盤!更に嬉しいのは音質で、ARTリマスター盤より遥かに聴きやすいです。私はかつてARTリマスターの輸入盤を買ったものの、音割れや歪みがひどく、すぐに売り払ってしまいました。そこへいくとこの最新リマスターの国内盤は概して良好であり、イギリス音楽特有のノーブルなサウンドを楽しめます。デュ・プレのチェロも伸びやかに、深々と響きます。音色そのものに哀愁があり、魂が込められているのが分かります。いい音楽をいい音で聴く。これぞレコード鑑賞の醍醐味と言えましょう。

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     2008/07/24

    何と艶やかなブルックナーなのでしょう!速めのテンポながら少しも忙しい雰囲気がありません。むしろ、ヴィヴラートの美しい弦が滔々と流れるさまに心洗われます。それはワルターに底流するカンタービレの精神の如く、まさに天衣無縫です。“音楽の使徒”ワルターらしく、汲めども尽きぬ慈愛に満ちています。第2楽章に打楽器を用いないことも特筆され、クライマックスの響きはオルガンのようです。更にこの楽章の終盤、ワーグナー・チューバの憂いを帯びた音色と、それに続く後ろ髪を引かれるような弦の音色は感涙ものです。録音もモノラルながら優秀。ブルックナー・ファン、ワルター・ファンなら必聴です。

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     2008/07/24

    レニングラードPOといえば勿論ムラヴィンスキー、と言いたいところですが、来日公演盤は如何せん二種類とも呆れるほど劣悪な音質で、買って早々売り払った嫌な思い出しかありません。ところが、このヤンソンス盤は実に音がよく、演奏も超一級ではないですか!ライヴゆえ若干の疵はあるものの(第3楽章のClのリードミスは痛い!)、ロシアのロマンと熱い血潮を前に、そんなミスなどどうでもよくなります。ヴィヴラートのかかった独特の金管、精妙な弦、轟く打楽器…深々とした歌から突き抜けるような感情の爆発まで、チャイコフスキーの全てが音に表れています。

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     2008/07/22

    「マーラーはワルターに始まり、ワルターに還る」ことを痛感する一枚です。マーラーの厭世主義とロマン主義の両側面を、破綻させることなく見事に調和出来るのは、ワルター以外考えられません。スコアの分析に終始する演奏に嫌気が差し、さりとて感情過多で破滅する演奏も好まない私にとって、この演奏はまさに福音と言うべきものです。パツァークの、枯れていてしかも妙にニヒルな声もこの曲に似付かわしく、マーラー特有のアイロニーが滲み出ています。音質面では、個人的には平林直哉監修盤がお薦めですが、LP復刻盤に付き物のプチノイズが気になるようならばDECCA LEGEND盤を選ぶとよいでしょう。

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     2008/07/22

    普通の演奏に飽き足らず、さりとてツィマーマンの弾き振りはやり過ぎだという人にピッタリの演奏と言えましょう。私自身はツィマーマン盤を愛聴していますが、アクが強いのも事実なので、一般的にはこちらを奨めます。オケパートの改変も随所に見られますが、それまで地味に思われていたオケパートに新たな光を当てたという点で、評価に値するでしょう。音質もよく、値段も手頃です。

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     2008/07/10

    重戦車の如き大迫力のサウンドです。オケのノリが凄い!音の一つ一つに、熱い魂が籠もっています。気宇壮大という言葉がピッタリです。そして何より音質のよいこと!かつてEMIが録音したBPO盤を聴いたとき、演奏内容は素晴らしいのに録音がそれを十全に捉え切れていないうらみがあって、イマイチ好きになれませんでした。しかし、この優秀録音のお陰で、欝憤を晴らすことが出来ました。テンシュテットはライヴになると、また一段と情熱的になりますね。しかもただ熱いだけでなく、何とも言えないコクがあって最高です!

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     2008/07/10

    さすが、メンデルスゾーン縁のオケだけあります。老舗であるゲヴァントハウス管の音色は、まさにドイツ本流の燻し銀サウンドです。コクや深みがあり、なおかつ重くなりすぎず、弦は艶やかささえ湛えています。さて、マズア/ゲヴァントハウス管は87年にもこれら2曲を録音し、TELDECからCD化(WPCS-21012)されていますが、音質面では71年録音の当盤の方がよいです。87年盤は残響が効きすぎており、低音も抜けたような感じになってしまっています。逆に当盤は、程よい残響と重低音が響き、ゲヴァントハウス管ならではのサウンドを堪能出来ます。しかもこの安さ!ドイツ・ロマン派好きの方、必聴です。

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