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Review List of レインボー 

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     2015/06/25

    このCDはロシアの作曲家、イッポリトフ=イワーノフの管弦楽曲を集めたCDです。
    ゲーリー・ブレイン指揮、バンベルク交響楽団の演奏で収録された物。
    コーカサスの風景を別にすればその作品の大半は知られていないイワノフですが、このCDに収録された交響詩『ムツェリ』も初録音との事。
    演奏は曲によって差があるように思います。
    今までホヘイ盤しかなかった、交響曲第1番は速めのテンポで、ホヘイ盤より良い演奏だと思いますが、最後に収録された組曲『イベリア』のジョージア戦争行進曲は、ドイツオケ特有のガッチリとしたサウンドのせいで、鈍足でメリハリのないようにきこえます。
    録音等は良好ですが、全体的には資料的価値の方が高い1枚でしょう。

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     2015/06/23

    大昔にやっていたダイヤモンド・サッカーという番組のテーマ曲として使われた行進曲『ドラム・マジョレット』、放送で使われた音源に今回新たに、ロックとサンバのアレンジを新録音した音源を収録した物。
    この行進曲はイギリス近衛歩兵ウェリッシュ・ガーズ軍楽隊の第3代楽長、F・L・ステイザム少佐が、アーノルド・スティックの筆名で書いた作品で、元々BBCか何かのために書かれた作品であったが、どうしてこの番組で使われるようになったか等、ライナーに載っていれば尚良かった。
    ライナーには金子勝彦・岡野俊一郎両氏の対談が載っており正直音楽目当てで、サッカーに興味が無ければ、よくわからない内容だ。
    放送用音源はオーケストラによるオリジナルのスタイルの演奏で、小気味よくメリハリのついた演奏は吹奏楽で聴かれる事の多いこの曲の中では最も機動的で、軽快な演奏の1つだと思う。
    新たに収録されたロックとサンバのアレンジ、ロックバージョンは意外と聴かせてくれるが、サンバはちょっと安易かつくどいアレンジで好き嫌いが分かれそう。
    いずれのアレンジもある程度元のメロディーを残しつつ、自由に編曲していると言った所でしょうか。
    だが全曲10分という収録時間の短さに加え、楽曲に対して何の情報もないというライナーを考えれば、ファンアイテムと言った所でしょう。

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     2015/06/21

    ベルギーの楽譜出版社、ハファブラ・ミュージックの参考演奏集。
    このCDは38枚目にあたる物で、クリスティアン・ロンバルディ指揮、ドイツ連邦警察ミュンヘン音楽隊の演奏で収録されています。
    バイエルンの警察音楽隊と言えば、州立警察のオケ、バイエルン州立警察音楽隊が良く知られていますが、このCDで演奏しているのはドイツ連邦警察のオケで、昔はミュンヘン南部国境警備隊音楽隊の名前で知られていた団体のようです。
    新譜集と言う事もあり、作品の良し悪しの差は大きく感じます。
    一番良かったのは冒頭に収録されたフリックの行進曲『前進する陸軍』でしょうか。
    こういうスタンダードな作品は何度聴いても飽きが来ないですね。
    しかし、演奏その物はどの作品も水準に達した演奏です。
    録音は同じベルギーのミラサウンドが担当しているのですが、同じミラサウンドでもWWMは迫力のあるサウンドなのに、ハファブラらしいいつもの今ひとつな感じで、残念です。
    総合的に見れば3つ星位でしょうか。

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     2015/06/18

    激安CDを出している事で有名なドイツのメンブランのグループの1つ、クアドロマニア。
    チェコの作曲家の作品を集めたこのCDは、たいていが本家メンブランと同じく版権切れの古い音源を原盤としている中、クラシコ・レコード原盤の新しい音源で、音はなかなか良い。
    チェコの作品といっても1枚目のドヴォルザークを別にすればなかなかマニアックな選曲で、3枚目はネバドル、4枚目にはノヴァークの作品が、2枚目にはフチークやラビツキー等のオーケストラ曲を集めた内容。
    この中でも2枚目は特に良いと思う。
    これらを演奏するのは、ダグラス・ボストック指揮、カールスバート交響楽団。
    これと言った名演奏がない代わりに、どの曲もチェコのオケらしい暖かみのある音色を武器に、丁寧に演奏されており好感が持てる演奏だ。
    クアドロマニアのCDでも特におすすめの1枚。

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     2015/06/15

    聖週間の聖なる音楽、ちょっと堅いですけど、タイトルを訳すとこんな感じでしょうか。
    聖週間の詳しい事については私は詳しくないので各自調べて貰えばと思いますが、要はこの間に行われる行事の音楽を集めた物と言うわけです。
    全曲がいわゆる葬送行進曲で、イタリアの最も有名な行進曲『忠誠』の作者として知られる、ルイジ・チレネイの葬送行進曲『安らかに眠れ』を除いて、全て、アントニオ・アーメンデュニ、アレッサンドロ・アーメンデュニの作品です。
    ミケーレ・デ・プッポ指揮、ルーヴォ・ディ・プーリア市吹奏楽団の演奏で、名前から分かるようにイタリアの楽団なのですが、フリューゲルホーンを多数含んだイタリア式編成で、中低音の充実した豊かな響きが聴けます。
    ライヴゆえか、楽団は上手いのかそうではないのか良くわかりませんけど、歌の国イタリアらしく良く歌っているのはわかります。
    録音、音質は特に問題なし。

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     2015/06/13

    オランダの楽譜出版社で日本でも有名な、デ・ハスケの1994年新譜作品集。
    演奏は、ヤン・デ=ハーン指揮、オランダ王立空軍軍楽隊による物。
    デ=ハーンの自作自演を含む全9曲が収録。
    新曲中心の内容であるが、肝心の曲についてはどれも今一つ、一度聴けば良いと言った所だろう。
    演奏団体はオランダでも屈指の実力をもつ団体ではあるが、このCDでは、新譜集と言う事もあってか、抑えた演奏でこちらも今一つだ。
    録音も綺麗ではあるが、もう少し頑張って迫力を出して欲しいし、全体的に中途半端に思う。
    鑑賞にはあまり向かないだろう、あくまで参考演奏と言った感じだ。

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     2015/06/12

    ドイツ行進曲を集めたCDです。
    4枚とも演奏者の記載はなく、複数の団体による演奏のようです。
    3枚目はZXYから出ていたCDと同内容で、他のCDの原盤もZXYあたりではないでしょうか。
    この手のCDは演奏がイマイチというのも多いですけど、このCDの演奏は正統派のオーソドックスな解釈の演奏が多数を占め、悪くはありません。
    しかし、やはり解説もなければ、本当に曲目のみという簡易なライナーや有名曲目を集めたようで意外とマニアックな選曲から上級者以外にはおすすめしません。
    そもそもケースからして特殊な物で、1枚目から4枚目まで縦一列に収納する珍しいタイプで、4枚目の取り出しには苦労します。
    録音、音質は平均的な物で特筆するような所はありません。

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     2015/06/11

    イギリスのライト・ミュージックの代表的作曲家、エリック・コーツの作品から吹奏楽曲のみを集めたCDです。
    コーツの作品集は現在何枚か出ていますけど、吹奏楽のみを集めたのはこれぐらいでしょう。
    演奏は、ジェフリー・キングストン少佐指揮、イギリス王立砲兵隊軍楽隊。
    ナクソスにはブライオンとスーザを録音していた事で有名な団体ですが、このCDの録音時(1999年)隊長であったキングストン少佐との演奏は、軽妙なコーツのスコアの魅力を存分に伝えてくれる演奏となっています。
    録音、音質も特に問題はないでしょう。

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     2015/06/09

    毎年ロイヤル・アルバート・ホールで開催された空軍の音楽祭、フェスティバル・オブ・ミュージックのライヴ盤。
    このCDは1996年のライヴを収録した物で翌年からはスタジオ録音となったので、ライヴ盤としては最後の音源です。
    この年はスピット・ファイアへのトリビュートの副題がある通り、スピット・ファイアをテーマにした映画『スピット・ファイア』前奏曲とフーガ、素晴らしきなるヒコーキ野郎、633爆撃隊、ダムバスターズ、イギリス空軍分列行進曲と空軍関連の作品が多いのが特徴です。
    この他の収録曲はいつもとさほど変わらず、ジャズやポピュラー、オペラ等々…
    吹奏楽ファンには、グレッグスンの王は受け継がれゆくの収録が気になるかもしれません。
    恐らく唯一の200人規模での演奏ですから…
    演奏はイギリス王立空軍合同軍楽隊、指揮者は当時の総音楽監督、R.ウィルキンソン中佐、及び空軍中央軍楽隊のR.ウィッフィン少佐です。
    但し、個別の担当曲は書いてません。
    プロの中のプロの集まりなので、巨大な楽器編成でも大変綺麗になっていますが、録音がまぁ平板といいますか、普通でこれで大分損しています。
    雰囲気を楽しむ1枚でしょうか。

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     2015/06/08

    イギリスの映画音楽の作曲家として有名なロン・グッドウィンがヒズ・オーケストラを指揮して録音した2枚のLPからの復刻盤です。
    1枚目は1968年に吹き込まれた物で、グッドウィンと同世代や同時期に活躍した映画音楽作曲家の作品を集めた物。
    全曲そうではないのですが、ピアノ協奏曲形式の作品が多く取り上げられているのが特徴。
    2枚目はグッドウィンの自作自演集で一部に他人の作品が入るという物。
    1966年録音。
    グッドウィンの演奏は比較的原曲に近いスコアを選曲しており、またアレンジもオーソドックスな物なので大胆なアレンジ物が苦手という方もそれほど違和感なく聴けるのではないでしょうか?
    演奏は録音用と思われるオケですが、なかなか上手く、特に2枚目の自作自演等はメリハリとパンチの効いた楽しい演奏。
    音質も年代のわりに良好です。

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     2015/06/05

    ヤン・パスカル・トルトゥリエ指揮、BBCフィルハーモニー管弦楽団の演奏で収録されたフランス歌劇の序曲や、劇中に演奏されるオーケストラ曲を集めたのがこのCDである。
    収録曲はいずれも19世紀に活躍した作曲家の作品で、エロール『ザンパ』グノー『操り人形の葬送行進曲』アダン『我もし王者なりせば』と言った一昔前に良く演奏された曲を中心に取り上げられているのもが特徴。
    またマイヤール『ヴィラールの竜』と普段は耳にする事がない珍しい作品も収録されており、選曲面ではなかなか面白い。
    演奏は良くも悪くもイギリス風で、フランスならではのカラッとした明るさは聴けないが、演奏その物はしっかりとしていて良いと思う。
    録音、音質は良好。

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     2015/06/02

    イギリスの金管バンドの中で有名な団体の1つ、フォーデン・リチャードソン・バンドと、イギリス王立海兵隊スコットランド軍楽隊とのジョイント・コンサートのライヴ盤。
    指揮者は、リチャード・エヴァンズ、ディヴィット・コーレ、ジョン・ケリー大尉。
    海兵隊軍楽隊は本来は吹奏楽編成であると思うが、このコンサートでは金管と打楽器のみでの出演。
    イギリスの小品を中心に選曲されており、それぞれの団体が交互に出演、一部は合同編成での演奏となっている。
    演奏はさすが優秀な団体だけあり上手いが、どちらかというとライヴ特有の雰囲気を楽しんだほうがより楽しめるだろう。
    ライヴゆえに一過性的と言うか何度も聴くのは辛いかも。
    録音は残念ながら平板で、これもつまらなくしている原因の1つだ。

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     2015/06/01

    フランスのオペラ歌手、ヴィリー・クレマンがフランスの喜歌劇からのナンバーを歌ったアルバム。
    フランスの放送局に残されていた音源が原盤との事で1950年代の録音ながら音質は良いほう。
    収録曲は、ガンヌの喜歌劇『笛吹きハンス』メサジェの喜歌劇『ヴェロニク』ベイツの喜歌劇『すずめ』ルコックの喜歌劇『愛の歌』イヴァンの喜歌劇『メキシコの太陽に』レハールの喜歌劇『ロシアの皇太子』でこれらの作品からそれぞれ数曲、アリアを抜き出して収録している(つまり全てが抜粋収録というわけだ)
    演奏はルコックのみ、アンドレ・コラールのピアノ、その他は全てリリック放送管弦楽団の伴奏付き。
    指揮者は、ガンヌのみ、アルバート・ヤコブ、その他はジュール・グレシエ。
    まず何と言ってもこのCD、その収録曲の珍しさが売りの1つ。
    抜粋とは言え音として聴くのが難しい作品が簡単に聴けるのですから素晴らしい事です。
    また録音当時はまだフランスのオケらしさが良く出ていた時代で、バックのオーケストラを聴けば良く分かると思います。

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     2015/05/31

    ロバート・ファーノン指揮、BBCノーザン交響楽団の演奏で収録されたこのCD、1977年にブリティッシュ・ライト・ミュージック・コンサート25周年を記念して開催された記念すべきコンサートのライヴ盤。
    指揮者のファーノンのは、カナダ出身の作曲家でこういう軽い管弦楽曲や、映像音楽と言ったジャンルで活躍した作曲家で、録音も多数ありますが、本格的なクラシックオーケストラを振ったこのCDは珍しいのではないでしょうか。
    冒頭、ウォルトンの『宝玉と杖』を聴けば、クラシック指揮者としてもなかなかの物であった事がわかります。
    ミュージックトラック6からは、ファーノンの自作自演や同僚の作品でこれなどは、正に得意分野だけに見事、ノーブルなサウンドに、メリハリのついた演奏はいかにもイギリスと言った所。
    録音、音質も年代を考えれば、特に不満なく聴けると思います。

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     2015/05/29

    オランダの楽譜出版社として知られる、デ・ハスケの参考演奏集である。
    演奏は、オランダ王立空軍軍楽隊。
    指揮者は、レクス・ヴァン・ディペンと、ヘンク・ハインズの2名が担当している。
    共にこの軍楽隊の指揮者をしていた人物で、ディペンが1981〜1991年まで、ハインズが1991〜1994年までそれぞれ隊長をしていた。
    このCDは1990年頃に録音された物。
    演奏は技術的な不足はないが、参考演奏集という事もあってか、ニュートラルで味の薄い演奏。
    作品自体も(新譜は特に)一度聴けば十分と言った所で、楽譜の参考演奏としてなら良いが、鑑賞目的ではあまりお勧め出来ないCDである。

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