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0 people agree with this review 2010/07/08
歌劇『ベアトリーチェ・チェンチ』は1948年イギリスで書かれた作品。 パーシー・ビシュ・シェリーの詩劇『チェンチ家』をもとにしていて台本は英語で書かれている。 伯爵フランチェスコ・チェンチのような残忍な人物は今日でも殺人事件の犯人のタイプとして存在するだろう。 彼の純真な娘ベアトリーチェが逆に犯罪者となってしまうこのような悲劇も今日起こりうるものだ。 その音楽はというと、この残忍で悲しい物語にしてはあまりにも美しすぎるといえるかもしれない。歌詞を(物語)を知らずに聞き流したら美しい音楽だったで終わる可能性もなきにしもあらずだ。 しかしこのような物語だからこそ美しい音楽で登場人物たちを包みこんでやらなければならないのかもしれない。 またゴルトシュミットはフランチェスコ・チェンチの残忍性にナチスの持つ恐怖を重ねたのかもしれない。 ちなみに最後の場面で有名なグレゴリオ聖歌の「怒りの日」が引用されている。 「頽廃音楽」のシリーズでDECCAからCDが出ていて、何年か前に国内版がいくつか復活したが、コルンゴルドやシュレーカーのオペラなどは国内版が廃盤になったままなのでこれらもぜひ国内版を復活させて欲しい。 国内版が出ているドイツのオペラといえば、R.シュトラウスかブゾーニかベルクあたりで止まっているように思う。
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0 people agree with this review 2010/07/07
名作。名演奏。 音楽が実に雄弁。 ドラマが音楽によく翻訳してある。 真に劇的な音楽だ。 とても深く考えさせられる音楽。 人間の心理を音楽でよく表現している。 室内楽という切り詰められた編成がかえって大きな効果を生んでいるようだ。 当たり前の話だが、歌手は言葉で具体的に説明をするが、この作品ではそれ以上に室内管弦楽団が言葉無くして多くを語っている。 偉大な背景・登場人物としての室内管弦楽団。 ブリテンは20世紀最高の歌劇作曲家ではないかと思う。 これだけ多くの優れた歌劇を20世紀に作曲した人も少ないのではないか? もちろんそこには台本作家やオペラ・カンパニーの協力があった。 そしてこの作品もそれらの支えによって生まれた。
0 people agree with this review 2010/07/06
ヴァインベルグに関しては輸入盤でCDがわりと多く出ているのでもはやマイナーな作曲家とは言えないだろう。戦時の音楽ということで上の2曲が選ばれていると思われるが、この時代彼の作品で他にもっといい曲があると思うのだが・・・。 この2曲ともまだ若い頃の作品なので先人や先輩作曲家の影響下からまだ抜けきれない模索の時代の作品だ。 チェロ協奏曲はロストロポーヴィチが演奏しているCD(ロジェストヴェンスキイ指揮、ソヴィエト国立交響楽団。)を持っているが、それよりこの録音のほうが作品全体を鑑賞しやすいように思える。時代を経て改めてこの音楽が何を表現しようとしていたのかをソヴィエト音楽史の流れの中から振り返ることができるようになったからだろうか? その音楽の内容はバッハから始まって同時代のロドリーゴのかの有名な旋律を模した(?)ものが何度か現れ、バルトーク、そしてショスタコーヴィチに至るというものだ。 他の彼の作品ではチェロ・ソナタ第1番、第2番。交響曲第12番「ショスタコーヴィチの思い出に」。フルート協奏曲などがお勧めです。
冒頭のオケと合唱の美しさでこの作品を見直した。 冒頭から聴く人をこのオペラの世界に引き込んでいく。 第2幕の前奏曲にしてもおどろおどろしさが良く出ている。 サン=サースの音楽表現も素晴らしい。 第2幕の官能的な音楽もとても魅力的で、また大変効果的だ。 ダゴンの大司教を歌うアラン・フォンダリーは今回初めて知ったが、素晴らしい歌手だ。声がレナート・ブルゾンにそっくりなので、始めブルゾンかと思った。 バレンボイム指揮による『サムソンとデリラ』のCDも持っているが、総合的にこの演奏の方が素晴らしいと思う。
0 people agree with this review 2010/07/05
1957年4月14日のライブ録音。 ヴァイオリンによる不気味な音型の幕開きに客席から突然くしゃみが聞こえる。ライブ録音ならではだ。 カヴァツェーニの指揮が素晴らしい。第一幕第三場のフィナーレなどテンションが高く、演奏者も観客もとても熱い。 『アンナ・ボレーナ』は『ランメルムーアのルチア』よりも劇的で音楽もこっちの方が個人的には好きだ。 シミオナート、ロッシ=レメニ、そしてテノールのジャンニ・ライモンディが素晴らしい。 ボレーナにひそかに憧れる音楽士スメトンがズボン役なのはどうかと思う。 当時のオペラ界の慣習とはいえ戯曲の意味からも男がやってこそ生きて来る役だ。 重唄など音楽的なところからも男声の方が意味がはっきり通じていいと思う。
0 people agree with this review 2010/07/04
この作品はわかりやすく言えばスぺクタル・オぺラなので、たとえ音楽は古くても現代的な演出(抽象的な)はいくらでも出来る。ある意味大きな可能性というか創造力を掻き立てる余白を持った作品だと思う。 口から炎と煙を吐き出し、唸りながら天から降りてくる2頭の龍にまたがってアルミーダが登場する所など、舞台を想像しながら聴くとものすごい場面だと思う。(CDで音だけきいているとよけいに想像力もふくらむ。) ちなみにこのCDではオーケストラの音以外に効果音として雷の音がしているが、これは楽器(板金のようなもので表現することもある。)によるものなのだろうか? それとも実際の雷の音を入れているのだろうか? その他実際に鳥の声の音をだぶらせている。(フルートやピッコロでなしに。) この時代の音楽なのでしょうがないが、アリアなどは短い歌詞で繰り返しが多いが、旋律がいいだけにそれほどクドクはない。 一番有名なのは「私を泣かせてください。」というアリアだが、第一幕第三景のアルガンテのアリアが力強くって個人的に気に入った。 クリストファー・ホグウッドによる古典を研究しての録音だが、エンシェント室内管弦楽団による演奏はきっしょきっしょが鋭くて現代的な響きをしている。(デジタルな。) 弦楽の強さ、しなやかさ、美しさはもちろん、ティンパニーと金管の掛け合いも面白かったし、その演奏がまた素晴らしい。(まるでベルリン・フィル、シカゴ交響楽団の演奏を聴いているようだった。) バルトリをはじめとする歌手たちも文句のつけようがない。逆にこれが実際の舞台でどれだけ出来るのだろうかと考えてしまう。 あんなに技巧的なアリアがライブでオーケストラと舞台上の歌手とで上手く合うのだろうか? CDと同じレベルを歌手たちに要求するのも酷なのかもしれない。 これはスタジオ録音ならではのものだ。
2 people agree with this review 2010/07/03
この作品はメシアン芸術の集大成と言えるだろう。彼のアイデンティティーであるキリスト教、鳥の声、東洋音楽(インド)への興味などがはっきりと盛り込まれている。 聖人フランチェスコのエピソードということもあり、メシアン自身の信仰心、共感(?)が強く打ち出され、歌劇というよりオラトリオに近い作品だろう。 CDは1998年のザルツブルグ音楽祭でのライブレコーディングで、ケント・ナガノ指揮、ハレ管弦楽団、アルノルト・シェーンベルク合唱団の演奏。 タイトルロールを歌うジョセ・ヴァン・ダムが素晴らしい。彼はこの作品の初演も歌っており、大切にしている役だという。 この作品の特に第一幕など、美しい声とともにその表現にも磨き上げられたものを感じた。 ヴァン・ダムの魅力をも楽しめる一枚だ。 しかしこのCDは演奏にしても音質にしてもこれがライブ録音かと疑いたくなるような出来だ。 このプロダクションではピーター・セラーズが演出をして話題になったということだが、ぜひ国内版で映像化してもらいたいものだ。 個人的に気になったことを言えば、全曲に登場するモチーフ(テーマ)などは、音階こそ十二音音楽的というのかセリー主義なのかもしれないが、結局はワーグナーのライトモチーフの枠組みで使われており、響きのわりには現代的なものはあまり感じられない。 トゥーランガリラ交響曲にも出てくる有名なモチーフも登場する。(ケント・ナガノのそのモチーフの扱い方があまいというかもっさりした感じがした。もっと目の覚めるようなやり方をして欲しかった。) インド音楽など、東洋の音階の影響によるモチーフも頻繁に登場するが、東洋人の感覚からするとキリスト教の物語でガムラン風の響きが入ってくるとアレッと思ってしまうのだが、どうなんだろう? 合唱の使い方などはさすがキリスト教世界だと思う。 第三幕などは調性がはっきりしていてメシアンの音楽であることを忘れそうになる。
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1 people agree with this review 2010/07/02
素晴らしい。名作。名演です。 ヤナーチェク独特の音楽がなんとも言えません。 登場人物の背景に流れる音楽に心が揺さぶられ、ドラマの中にぐいぐい引き込まれます。 何と美しく、何とせつない音楽でしょう! 登場人物の心情が音として流れだしたようで、美しいとか悲しいとかうれしいとかそんな単純なものでなく、人間の心、魂の奥深さ、不可解さなどなどあらゆる複雑な感情が音楽に見事に表現された傑作といえるでしょう。
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0 people agree with this review 2010/07/01
このグノーの歌劇『ロメオとジュリエット』はベッリーニの歌劇『カプレーティとモンテッキ』と違ってシェークスピアの原作を元にしている。 音楽はグノーの魅力満載。グノーの美しい音楽がリズムよく歌われている。歌劇『ファウスト』にも共通する音楽性を感じる。 シェークスピアの戯曲にもあるが、この歌劇でもプロローグ(口上)が付いている。歌劇で口上といえばレオンカヴァッロの『道化師』でバリトンがソロで歌うのが印象的だが、『ロメオとジュリエット』では合唱で歌われる。 第一幕の宴の音楽も明るくて美しいし、第二幕の音楽(いわゆるバルコニー・シーン)もいい。 第三幕のロメオとジュリエットの別れもいいし・・・。 全体としてはこの劇的な物語にしては静かな方だと思う。(ベッリーニの『カプレーティとモンテッキ』もそうだが。)これはやはり作曲家の個性というものだろう。 『ファウスト』に比べても音楽は穏やかな印象を受ける。グノーは教会音楽に重きをおいていたそうだが、この『ロメオとジュリエット』にしてもローランド神父につけられている音楽が静かで美しく感じた。グノーの信仰心がよく表れているのだろう。 この作品は内容、完成度から考えてもけっしてマイナーな作品の部類には入らないと思う。 ドミンゴは1974年にメトロポリタン歌劇場でこの『ロメオとジュリエット』を歌っているそうだが、その時の記録映像はないものかと思う。あったら是非国内版でDVD化して欲しい。
VORISEK(1791‐1825)はベートベンと交流のあったチェコの作曲家。 交響曲ニ長調(1820‐21)第3楽章のスケルツォはベートベンの交響曲第9番のスケルッオを感じさせるところもある。 ドイツ・オーストリア・ロマン派のスタイルによる交響曲。 録音が古いことからくるのか弦楽部の音がややつっぱって(ひずんで)聴こえる。もうすこし丸みがあってもいいように感じたが、これがアンチェルの指揮がもつ切れ味の良さだろう。どこで切っても断面(縦のライン)がしっかりしている。 モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番では、愁いを含むこの協奏曲をしみじみと聴かせ、派手な自己主張などせずに音楽に入り込むオイストラフの演奏スタイルに共感した。 この作品でこう言うのは大袈裟かもしれないが、心の底にある深い秘めた歌心、心理描写までをオイストラフは弾いているように思える。 オイストラフの演奏はいつもこうした深い印象を受ける。 音楽の深いところとまで入って行くことのできる一級の芸術家だ。
1 people agree with this review 2010/06/30
ロシア音楽史の中で実に重要な作品だが、国内版で紹介されたことはあるのだろうか? 物語はモーツァルトの歌劇『ドン・ジョヴァンニ』と同じくドンファンの物語。 プーシキンの同名の作品を一字一句変えずに(?)作曲するという意欲的な作品だが、このCDでは作曲家がリブレットに手をいれたとある。 ト書きなどをカットして言葉だけを作曲したということだろうか? プーシキンの原作を読んだことがないので未確認なのだが・・・。 ロシア語のイントネーションを旋律にする挑戦をし、ムソルグスキイに大きな影響を与えたことでも有名な記念碑的な作品。 たしかに全体の旋律はそんなに派手でなく、話し言葉が全体の旋律をつくっている。 ロシア語初心者にとっても文章(詞章)がとても聞き取りやすい。 言葉がうまいこと旋律にのって歌われているのがよく分かる。 作曲の技術がいかに優れているかの証明だろう。 プーシキンの作品だが、物語の舞台がロシアでないためにスペイン的な香りのする音楽で彩られている。 未完のままダルゴムィシスキイが亡くなったのでキュイとリムスキイ=コルサコフが補筆完成した。 ブリリアント・レコードは現在廃盤だったり入手困難ないろんなレコード会社の録音を格安で次々に販売してくれるのでファンとしてはたまらなくうれしいのだが、リブレットの情報が極端に少なく、くわしいことはホームページを見てくれとある。 安いだけにこれだけはさすがにがまんしないといけないか。
0 people agree with this review 2010/06/29
Mikhail Kollontay(1952-)のヴィオラ協奏曲は冒頭がピアノだけで始まるなど、管弦楽という大音響(多くの音色)のなかでの室内楽的な響きを大切に創られている。 (一瞬ピアノ伴奏のヴィオラ・ソナタかと錯覚した。) また途中で登場するサクスフォンの響きも印象的だ。 独特の静けさをもつ不思議な雰囲気の曲。 Boris Tchaikovsky(1925-1996)の最良の作品であろう「主題と8つの変奏曲」と、これまた素晴らしい「弦楽のためのシンフォニエッタ」。この演奏はこれらの曲の名演だと思う。
2 people agree with this review 2010/06/24
いつもながらあの熱い指揮振りのわりには響いている音楽が弱い。 その意味でゲルギエフの指揮はロストロポーヴィチを連想させる。 しかし選曲やプロデュース力は優れている。 ビジネスのセンスにたけていると言おうか。 しかし肝心の指揮がいまひとつ物足りないように感じる。 このCDはカンタータ『モスクワ』が聴きたくて買った。名曲ではないが損はなかった。 第一曲などソプラノの旋律に歌劇『マゼッパ』に近いものを感じた。 このCDでは『スラヴ行進曲』が名演だと思う。 ゲルギエフはこのCDがそうであるように「マリインスキイ」というレーベルを立ち上げてCDを出し初めたが、今回のようにキング・レコードが国内版を出して解説と対訳をつけてくれるといいのだが、ショスタコーヴィチやシチェドリンの歌劇がすでに発売されているが解説と対訳をつけた国内版が今後出るのだろうか? ぜひ販売をして欲しい。
0 people agree with this review 2010/06/22
グリーグ作曲、組曲「ペール・ギュント」の中の グロテスクな音楽を演奏するとより彼の指揮の魅力が増す。(ガラバーノフにもってこいの曲だ。) ラフマニノフの交響曲第2番は、旋律の歌わせ方でこんなところにフェルマータがあったかなと首を傾けたくなる程、間を持ってたっぷり延ばしたり、そうかと思うとたたみこんでこけるように走ったり、「エッ」と思う個所の多い不思議な演奏です。 ケレンがありすぎると拒否反応を起こす正統な(?)音楽ファンもいるでしょうが、こんなこともできるのかと関心せずにいられません。 実に面白く聴かせてくれます。 このCDのなかで一番気に入ったのはグラズノフの交響曲第7番でした。 これはそれ程こしらえてえていないシンプルな演奏ですが、ロシアの広大な野原や深い森、黄金の秋を感じさせるスケールの大きな演奏で、聴いていてロシアへの憧れがつのってきました。 この曲の名演ではないでしょうか。 同じくグラズノフの交響曲第5番は、第3楽章がまるでブラームスの音楽のように響いて聴こえました。(他の指揮者で聴いている時はブラームスを感じることはありませんでした。) グラズノフがブラームスの音楽を意識していたのか、それともこれはガラバーノフの意図なのでしょうか? 録音が古いために(保存が悪かった?)歪んでしまっていて音が乱暴に聴こえたりしますが、たたみかけるようなガラバーノフ節で演奏されています。
Isa krejci(1904-1969)の交響曲第2番ハ調(1956-57)が印象に残った。 特に第三楽章が飛びぬけて素晴らしい。 コラールが響くところなどとても美しい。それに対立する暗いテーマもあり、その対比があいまってこの曲を印象的なものにしている。 交響曲全体の暗さは何を表現したものなのだろうか? とても思わせぶりな音楽だ。 第三楽章の終わりはフルートのトリルとコラールによって実に美しく平和な雰囲気を創り、和音によるいったんの解決もみるのだが、ティンパニがどこかこの先の不安をかきたてつつ第四楽章へと進む。 この曲全体がどう完成されるのかと大いに期待して聴いたが、これまでの決算をしようとするのは感じられるのだが、消化不良で終わっているように思える。 第三楽章の出来がとてもいいだけに残念だ。
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