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Review List of eroicka 

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  • 3 people agree with this review
     2012/11/11

    未完成は阪神大震災の約一週間後の東京でのコンサートを収録したもの。初出の時に買ったが、テンポはかなり遅く、ブルックナーのような重量感のある演奏だ。ありきたりな言い方だが、当時、転勤で関西にいて身近に災害現場を見た者としては、どうしてもこの「未完成」はレクイエムめいて聴こえてしまう。マエストロは自宅のある神戸市の高台の高級住宅地(ここは被害は少なかった)を、次のコンサートのためにほとんど1日がかりで大渋滞の中、比較的被害の少ない大阪に抜け出した。そして、このコンサートも含めた演奏予定をこなしたそうだ。90歳近い高齢での移動は体調に負担になっただろうが、この数日後にも大フィルとのブラームスチクルスを中止せず、交響曲第2番を演奏(被災した阪神間のお客さんが来れず空席が目立ったらしい)するなど、打撃を受けた関西にクラシックで元気を送り続けた功績は忘れてはならないと思う。

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     2012/11/10

    来日公演で取り上げた「英雄」にくらべれば、幾分古典的な表現という印象だ。大昔は定番の一つ(「未完成」とカップリングの廉価盤)だった「運命」は一気呵成にたたみかける熱演だが、「英雄」よりはロマン派的な衒いはない。「田園」はいわゆるミュンシュらしさは曲の性格からか薄まり、ボストン交響楽団の品の良い響きを楽しめる。幻想交響曲やブラ1、サンサーンス3番にみられる激情指揮者とは異なったミュンシュのエスプリを発見できる1枚だ。録音の克明さも手伝って、当時のボストンサウンドの豊麗さと奏者の巧さを堪能できる。なぜステレオの全集の完成に至らなかったのか残念だ。

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     2012/11/09

    ファーストチョイスや典型的な名盤というよりはマニア受けする1枚だとは思うが、歌手の豪華さは無類だ。ヴィントガッセンはピークを過ぎてもはや歳をとりすぎた感じだが、ニルソン、F=D、アダムなどは上り坂にあり、声楽的にこれほど隙のないものはない。善と悪、貞操と多情、清純と淫乱…といった「女性の二面性」を描くヴェーヌスとエリーザベトの一人ニ役の演出はたまに上演されているようだが、性格の描き分けが難しそうだ。ここでも、ニルソンの描きわけは必ずしも成功していないとは思うが、ニルソンの多彩な表現力を味わえるのは面白い。このCDが出るまでLP時代から廃盤になっていた時期の長いコレクター好きのレア・アイテムだった。それが市場で簡単に入手できるようになってからも、廃盤にならずに10年近く残っているのはリスナーの評価の高さ故だろう。DGのプロデューサーだったオットー・ゲルデスの指揮は手堅いオペラ的手腕だけではない個性も発揮している。指揮者としてはスターにはなれなかっただろうが、昔廉価版で売られていたブラームスの4番のLP(廃盤)もあり、彼の名を埋もれさせるのはもったいないような気がする。

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     2012/11/08

    ポリーニとアバドは目指す方向性は似ており、引き締まった名演だが、このコンビでこの曲を録音するなら、あと5年、いや10年早く取り組んでほしかった。ティーレマンとの共演ほど違和感は持たないが、オーソライズされた3種類の音源では、やはりベームとの録音を断然推すしかない。この盤は、アバドとベルリンフィルが、透明な「純化」された響きを追求するようになった時期の演奏で、この曲に内在するダイナミズムを表現するには、煮えきらぬ印象が残るのが惜しまれる。ポリーニとアバドにはウィーンフィルとの70年代後半のライヴ音源があるようだが、ぜひ発売してほしい。

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     2012/11/08

    ソロモンらしく古典的フォルムであっさり淡々と進む。大きな感情の起伏や演劇性、技巧の誇示といった派手な面は乏しく地味な印象だが、そこがいかにもソロモンらしい。クーベリックの端正ながら若々しい情熱がのぞく指揮のほうに個人的には惹かれる。この当時のEMIの録音としては比較的良好でTESTAMENTの復刻作業の音作りも品がよく適切だ。

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     2012/11/08

    以前、日本の某出版社から解説書つきCDで売り出されていたと思われる音源。デルモナコとミトロプーロスの音楽は緩急自在ながら、真っ向勝負でひたすら熱い。美貌のカルメン役スティーヴンスも色気のある歌が魅力的だ。イタリア人やアメリカ人中心のキャストでフランス語の美しさは微塵も感じられない点ではありがちな公演ではあるが、カルロス・クライバーが鬼籍に入ったいま、我々がこれをしのぐ熱気のあるカルメンの舞台に接する機会は殆どあるまい。音は当時なりの音だが、入り込める人は、一気に最後まで聞きとおすだろう。

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     2012/11/08

    Cetraの古いCDを持っているが、これほどまでの役者がそろった舞台はなかなかお目にかかれまい。小生はカラスは好きではないのだが、ガヴァッツェーニという名匠の指揮の下、歌役者カラスの熱唱と周りのスター共演者が刺激しあって凄まじい熱い舞台を繰り広げている。オーソドックスなものとはいえないが、これぞイタオペの醍醐味だ。ミトロプーロスやワルターのライヴ盤とともに記憶にとどめたい名演奏だ。この当時のスカラ座の録音の例にもれず、この録音も音質は同時期のメトのライヴより1〜2ランク落ちるのが惜しい。

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     2012/11/08

    ケルン放送交響楽団のドイツレクイエムだが、この前後に、クレンペラーとの放送録音もあるが、それと比肩する名演奏だ。後年の演奏スタイルに比べると、テンポやダイナミックスはかなりおとなしい普通の表現だが、オケの音作りや時々見せるPPでの静謐さなどはチェリビダッケならではのものだ。ギーベルの清澄さ、ホッターの渋い声と彫り深い表現が印象的で、精神性の高い演奏に大きく貢献している。

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     2012/11/05

    当時70代前半来日公演もこなした巨匠バックハウスの気力漲る名盤。巨匠の技巧は衰えず、ベームの指揮も相俟って秋霜烈日というべき、無骨で厳しい演奏だ。古めかしいセピア色のモノラル録音がその雰囲気を強調するようにさえ聴こえる。ブラームスの青春の鬱屈した感情が色濃く反映された作品だが、この演奏では純然たる古典として客観的に演奏している。モノラル時代のDeccaによる録音は、楽器の分離は良くても独特のセピア色のくすんだ音だが、同時期のDGによるケンプとコンヴィチュニーの録音と比較すれば、録音の古めかしさは否めない。バックハウスのモノラル録音は最近冷遇されているが、気力や技巧はまだ70歳代前半だったこの頃の方が充実しており、ファンとしては録音が悪くともカタログに残す努力をしてほしいと願う。欲を言えば「Backhaus The Decca recordings」というような形でいま流行の数十枚組の廉価なBOXセットになると嬉しいのだが。メーカー(モノラル録音に限ればDocumentでも良い)にはぜひご一考願いたい。

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     2012/11/05

    当時70代前半で来日公演もこなした巨匠バックハウスの気力漲る名盤だが、秋霜烈日というべき無骨で厳しい演奏だ。古めかしいセピア色のモノラル録音がその雰囲気を強調するようにさえ聴こえる。特に「ワルトシュタイン」は「鍵盤の獅子王」の名に相応しい至高の名演だ。このモノラル録音全集の30番〜32番はさらに純化された至高の名演で、もはや聴く思想哲学と化しているが、廃盤の憂き目にあっているのが極めて残念だ。Deccaによるバックハウスのベートーヴェン録音だが、オケやソロの響きが克明なステレオ盤の方が人気が高く、カタログにも定番として残っているが、モノラルのほうは、独特のくすんだ録音(EMIのギーゼキングやナット、コルトーなどよりましだが、同時期のDGによるケンプの録音と比較すれば瞭然)のせいか不人気で、最近は廃盤の憂き目にあっている。気力や技巧はまだ70歳代前半だったこの頃の方が充実しており、ファンとしては、録音が悪くとも、モノラル全集を聴いてほしいと思うし、著作権者やメーカーにはカタログに残す努力をしてほしい。欲を言えば「Backhaus The Decca recordings」というような形で、いま流行の数十枚組の廉価なBOXセットになると嬉しいのだが。Universal社(モノラル録音に限ればDocumentでも良い)にはぜひご一考願いたい。

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     2012/11/05

    当時70代前半来日公演もこなした巨匠バックハウスの気力漲る名盤だが、秋霜烈日というべき無骨で厳しい演奏だ。古めかしいセピア色のモノラル録音がその雰囲気を強調するようにさえ聴こえる。Deccaによるバックハウスのベートーヴェン録音だが、オケやソロの響きが克明なステレオ盤の方が人気が高く、カタログにも定番として残っているが、モノラルのほうは、独特のくすんだ録音(EMIのギーゼキングやナット、コルトーなどよりましだが、同時期のDGによるケンプの録音と比較すれば瞭然)のせいか不人気で、最近は廃盤の憂き目にあっている。気力や技巧はまだ70歳代前半だったこの頃の方が充実しており、ファンとしては、録音が悪くとも、こちらを聴いてほしいと思うし、こちらもカタログに残す努力をしてほしい。欲を言えば「Backhaus The Decca recordings」というような形で、いま流行の数十枚組の廉価なBOXセットになると嬉しいのだが。Universal社(モノラル録音に限ればDocumentでも良い)にはぜひご一考願いたい。

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     2012/11/05

    バックハウスも心技ともまだ衰えを感じさせず、クラウスとウィーンフィルも、品のよさと機敏さを兼ね備えた演奏ぶりが素晴らしい。特に2番は「光彩陸離としてチャーミングの極み」だ(笑)。Deccaによるバックハウスのベートーヴェン録音だが、オケやソロの響きが克明なステレオ盤の方が人気が高く、カタログにも定番として残っているが、モノラルのほうは、独特のくすんだ録音(同時期のDGによるケンプとケンペン指揮ベルリンフィルの録音と比較すれば違いは瞭然)のせいか不人気で、最近は廃盤の憂き目にあっている。気力や技巧はまだ70歳代前半だったこの頃の方が充実しており、ファンとしては、録音が悪くとも、こちらを聴いてほしいと思うし、こちらもカタログに遺す努力をしてほしい。欲を言えば「Backhaus The Decca recordings」というような形で、いま流行の数十枚組の廉価なBOXセットに今後してもらえると嬉しいのだが。Universal社(モノラル録音に限ればDocument社でも良い)にはぜひご一考願いたい。

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     2012/11/05

    Deccaによるバックハウスのベートーヴェン録音だが、オケやソロの響きが克明なステレオ盤の方が人気が高く、カタログにも定番として残っているが、モノラルのほうは、独特のくすんだ録音(EMIのギーゼキングやナット、コルトーなどよりましだが、同時期のDGによるケンプの録音と比較すれば瞭然)のせいか不人気で、最近は廃盤の憂き目にあっている。協奏曲はウィーン的気品のクラウスだけでなく3番で筋肉質なベームを起用したこともメリットになっており、特に3番はステレオ盤よりかなり緊張感の高い硬派の優れた演奏になっている。気力や技巧はまだ70歳代前半だったこの頃の方が充実しており、ファンとしては、録音が悪くとも、こちらを聴いてほしいと思うし、こちらもカタログに遺す努力をしてほしい。欲を言えば「Backhaus The Decca recordings」というような形で、いま流行の数十枚組の廉価なBOXセットになると嬉しいのだが。Universal社(モノラル録音に限ればDocumentでも良い)にはぜひご一考願いたい。

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     2012/11/04

    このLPを買っていないのに論評するのは気がひけるが、懐かしい名盤の復活を喜びたい。廃盤のCDを聴いての感想だが、後年の数々の演奏に比べると、堅すぎる感じも否めないが、堅実なようでテンポを時折揺らすエネルギッシュな表現意欲と、メンゲルベルク時代からのオケの豊麗なサウンドが心地よい。少しヒスノイズが目立つが、修道院の長い残響は控えめに拾われ、オケの音、特に木管の独特の響きを堪能できる優れた録音だ。演奏の完成度では、80年代の同じコンビでのライヴ(THARA)などの方が高いが、これもまた廃盤にすべきでない名演奏だ。今回の高価なLPのみという形の再発売では、おそらくこの演奏を若い時代に聴いてきた中年や老人しか手に取らないだろう。若い世代に聴かせてやろうという気概がメーカーに感じられないのが残念だ。もっとも、若い世代のファンはネットでダウンロードして聴く向きが増えているのかも知れないが。ともあれ、個人的には、フィリップスの2枚組3000円の廉価版LPで聴きなじんだ1枚なので思い入れの深い1枚で、時々、通勤や行楽の友になっている。

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     2012/10/25

    若々しいカラヤンの覇気とウィーンフィルの往年の響きが結晶した名盤。独唱陣も豪華。1947年のEMIのSP録音だが音質も良いほうだ。たとえば、同時期のフルヴェンの英雄やブラームスの1番と比べればその差は一目瞭然だ。クラシックは聴き比べの妙に楽しみがあるわけで、フルヴェンとカラヤン、トスカニーニといった多彩な個性を持った指揮者が同じオケを指揮しても、同質の演奏や感動を期待するのは、そもそも八百屋に行って魚や肉をくれというようなものだ。特にフルヴェンとカラヤンを論じるときは、ファン同士、かみ合わない非難の応酬になりがちだが、高価なLPしかなかった時代ならいざ知らずCDどころかダウンロードで古今の様々な演奏に触れられるこの多様性の時代に、「名盤はこれ一つ」的な未熟で不毛な論議をするのは、もういい加減卒業すべきではなかろうか、と自ら戒めたい。

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