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TOP > My page > Review List of 一人のクラシックオールドファン
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2 people agree with this review 2012/04/02
2008年引退コンサートのCDがリリースされたのがついこの間の様でありましたブレンデルはその人柄と共に特に独墺の古典派からロマン派作品にかけての演奏については業界において信頼感が寄せられていた様です。ベートーヴェンのピアノソナタ全集について彼は正式盤として三度収録しており、(A)1962〜1964年、(B)1970〜1977年、(C)1992〜1996年の各収録時期となっております。本盤は(A)に属する盤でありまだ彼がそんなに知名度が高くないLP時代に所謂タイトル付きの有名曲分を廉価でもあったので一枚々買い求め始め聴いて見た第一印象が録音はやや劣る?ものの演奏自体が贅肉のない淡々としたもので知的というか冷静な「弾き込み」に当時レコード業界上全盛だったバックハウスやケンプといった巨匠奏者とはちょっと趣きの異なった処・・・上手く表せませんが哲学的とかそう言う難しい事を聴く者に強制しない雰囲気・・・に「引き込まれ」ました。ブレンデルがまだ30歳代前半であった時で若いだけに瑞々しい説得力も有した演奏で私はこのあと変奏曲、バカテル等も追加した次第です。この(A)盤は中々評判も良い様でHMVカタログでも何種類か健在であり私の印象が間違いなかった事に嬉しく思いました。少し細かいですがサンプリングで各年代の主なタイトル付き各ソナタの演奏トータルタイムをメモしておきましょう・・・第8番「悲愴」(A)18’51(B)19’23(C)19’31、第12番「葬送」(A)19’43(B)20’04(C)19’23、第14番「月光」(A)15’48(B)15’59(C)15’02、第15番「田園」(A)24’56(B)25’07(C)25’41、第17番「テンペスト」(A)21’05(B)25’59(C)24’32、第21番「ワルトシュタイン」(A)24’27(B)24’59(C)25’14、第23番「熱情」(A)23’48(B)24’36(C)24’41、第26番「告別」(A)14’45(B)17’02(C)16’41、第29番「ハンマークラヴィア」(A)43’16(B)44’48(C)44’32・・・反復演奏の有無もあるかも知れませんが(A)の時代の収録分がタイム上ではやや速めになっている様ですね。これらタイトル付きソナタを含め音質も改善されていることでしょう、素晴らしいランク間違いないですね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
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0 people agree with this review 2012/04/01
2009/2に本盤について書き込んだ者ですが一部訂正も含めデータ的なものを追加レビューさせていただきます。アンセルメはスイス・ロマンドO(SRO)から退いた最晩年85歳の時いやもう86歳になった1968年にこの「火の鳥」を彼としては「二度目」(訂正前は三度目としていました)の全曲版収録(トータルタイム47’34)を行なっておりそれもオーケストラはNPHOと実に上手いと思います。先ず音が比較的よく録れていることとストラビンスキーの三大バレー曲でリムスキー・コルサコフの影響を受けたためかロシア民謡のバリエーションを聴きやすく作曲されている為私はボーッと聴いている分三曲(「春の祭典」、「ペトルーシュカ」そしてこの「火の鳥」)の中では一番好きな曲です。アンセルメは慣れたもので従前収録のものに何かがプラスされたものと思われますが私は他収録盤(1955年収録、オーケストラはSRO、タイム43’56)を聴いていませんのでこの盤を唯一最高ランクのものとさせていただいております。彼はバレエ音楽の神様とも言われただけあってこの演奏は単純に音楽を進めるだけではなく舞踏団の踊りを前提にしたのか不思議な柔らかさがあって、この曲の魅力を増している様です。無理なテンポをとっていない処が特徴で逆現象と言うか「王女たちのロンド」での淡白感も印象的ですね。彼は演奏について「理想的な演奏とは曲の本質をつかんだものであり、曲の心に触れたものである。そういう演奏は心の響きが聴衆に伝わって来る。私はいつもそういう演奏をしているわけではないがいつも、そういう演奏をしたいと努力している」と述べている事が何となく分りますね。そしてこの演奏、フィナーレは当然それなりに盛り上がりますが安定感があります。本演奏はオーケストラがニュー・フィルハーモニアO(NPHO)であった事もプラス作用したと思います。アンセルメはSROとの来日時でも「火の鳥」を演奏しており又同曲組曲版については1964年NHKSOを振った盤や同版では他に1946年LPO、1950年SRO、1962年BRSOの盤がかつてあった様ですよ。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
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A.ハイラーと言えばウィーンの音楽大学で教鞭をとっていたオルガニストで日本人の弟子も幾人かいたらしいのですが彼は作曲家としても活動をしていました。ただやはりバッハ作品を中心としたオルガン演奏が我々には馴染みがあり、私はLPベースでヴァンガード原盤の「バロック名曲1000シリーズ」という廉価盤等で彼の演奏に接しておりました。本盤がその演奏と同一内容かは確信がないのですがそんなに数多くない彼の収録盤からはその演奏傾向は外れてもそう遠くないものと思いますので当該盤の曲目を紹介しておきますね。1964年収録ですからハイラー41歳の時になります・・・スウェーデンのヘルシンボリ、聖メアリー教会のエッジ反応の効いたオルガンを用いた演奏そのものは全体として穏やかな聴き飽きのしないものかと思います。数多演奏盤のある「トッカータとフーガ ニ短調」BWV565(タイム8’57)を聴いてその観が更に深まる事でしょう。他の収録曲目は(一部推定なのをお断りして)「バッサカリアとフーガ ハ短調」BWV582(同14’05)、「プレリュードとフーガ 変ホ長調」BWV552(同16’16)、コラール前奏曲「天にましますわれらの父よ」BWV737(同2’45)、同「恵み深いイエスよ、われらはここに集まり」BWV731(同2’50)といった内容でした。なお、NAXOS盤には同じ 「バッサカリアとフーガ ハ短調」BWV582が録音年代が異なっている為タイムが13’21と少し速まったものや「プレリュードとフーガ ホ短調」BWV548(同13’18)、「プレリュードとフーガ イ長調」BWV536(同7’11)、「幻想曲ト長調」BWV572(9’31)等が入った盤がありひょっとして本盤にも集められているかも知れません。今日もうスター性の低かった彼の様な演奏家は次第に話題にも上らなくなり忘れられ本盤も現在廃盤となっていますがチェックしておきたい演奏ではあります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
0 people agree with this review 2012/03/31
P.パレーは比較的ドイツ物を得意としていたフランス指揮界の長老で毅然とした指揮ぶりがこの盤のデトロイトSOの1950年代の黄金時代?を保ったのでしょう・・・マーキュリーレーベルLPも今では懐かしいですね。さて、ラヴェルの代表的な管弦楽曲集はいろんな指揮者特にフランス・ラテン系の演奏家によるもので占められており私はLPではクリュイタンスなどを聴いていますがこのパレーのCD盤も最近聴き始めております。有名な「ボレロ」(1958年パレー72歳の時の録音)からスタートする本盤・・・・意外なのか割とテンポは速くクリュイタンスその他の演奏で15分台タイムで慣れていた私には面食らったというのが正直な感想(タイム13’24なのですが確かマルティノン等も足早でした・・・)、こうしたアッサリ然が彼の持ち味の時もあるのです。「ダフニスとクロエ」第2組曲(1961年収録、タイム6’03+6’10+3’33)が結構次第に盛り上がって行く雰囲気作りなど楽しめました。他の曲・・・何れも1962年録音・・・「スペイン狂詩曲」(トータルタイム14’41)、「亡き王女のためのパヴァーヌ」(6’00)、「ラ・ヴァルス」(11’40)はマァマァといった処で全体としてやはりパレーの毅然とした演奏がフランス物でも同様なのだなぁと思いました・・・最高ランクにはちょっとしんどいレベル?本盤は廃盤ですが別盤が確か出ていた様に記憶しております。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
0 people agree with this review 2012/03/30
2008年引退コンサートのCDがリリースされたのがついこの間の様でありましたブレンデルはその人柄と共に特に独墺の古典派からロマン派作品にかけての演奏については業界において信頼感が寄せられていた様です。ベートーヴェンのピアノソナタ全集について彼は正式盤として三度収録しており、(A)1962〜1964年、(B)1970〜1977年、(C)1992〜1996年の各収録時期となっております。本盤は(A)に属する盤でありまだ彼がそんなに知名度が高くないLP時代に所謂タイトル付きの有名曲分を廉価でもあったので一枚々買い求め始め聴いて見た第一印象が録音はやや劣る?ものの演奏自体が贅肉のない淡々としたもので知的というか冷静な「弾き込み」に当時レコード業界上全盛だったバックハウスやケンプといった巨匠奏者とはちょっと趣きの異なった処・・・上手く表せませんが哲学的とかそう言う難しい事を聴く者に強制しない雰囲気・・・に「引き込まれ」ました。ブレンデルがまだ30歳代前半であった時で若いだけに瑞々しい説得力も有した演奏で私はこのあと変奏曲、バカテル等も追加した次第です。この(A)盤は中々評判も良い様でHMVカタログでも何種類か健在であり私の印象が間違いなかった事に嬉しく思いました。少し細かいですがサンプリングで各年代の主なタイトル付き各ソナタの演奏トータルタイムをメモしておきましょう・・・第8番「悲愴」(A)18’51(B)19’23(C)19’31、第12番「葬送」(A)19’43(B)20’04(C)19’23、第14番「月光」(A)15’48(B)15’59(C)15’02、第15番「田園」(A)24’56(B)25’07(C)25’41、第17番「テンペスト」(A)21’05(B)25’59(C)24’32、第21番「ワルトシュタイン」(A)24’27(B)24’59(C)25’14、第23番「熱情」(A)23’48(B)24’36(C)24’41、第26番「告別」(A)14’45(B)17’02(C)16’41、第29番「ハンマークラヴィア」(A)43’16(B)44’48(C)44’32・・・反復演奏の有無もあるかも知れませんが(A)の時代の収録分がタイム上ではやや速めになっている様ですね。これらタイトル付きソナタを含め音質も改善されていることでしょう、素晴らしいランク間違いないですね。なお、本レビュー書き込み時点での本盤カタログ内容詳細「曲目リスト」は要チェックですね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
1 people agree with this review 2012/03/29
私がハーン演奏別盤で聴いていたメンデルスゾーン/ショスターヴィチという風にどちらかと言えばポピュラー名曲物と少し難しい現代物との組み合わせ路線が以降でもパガニーニ/シュポア、シベリウス/シェーンベルク、チャイコフスキー/ヒグドンといったカップリング盤でも続いたようです。さて本盤は、ソニー時代におけるハーンのヴァイオリン協奏曲演奏の集大成的な感じのアルバムですね。つまみ食い感想ですが・・・メンデルスゾーンの方はテンポとして若干速いような感じがしたのですがタイムは@12’01A8’13B5’54と両端楽章は心持ちというだけでむしろ中間楽章はじっくり落ち着いて進めています(この顕著な例がバッハのヴァイオリン協奏曲第2番で私はこのバッハ協奏曲にはメロメロなのです)。私の好みではメンデルスゾーン協奏曲ではこの中間カラーが両端楽章にもあれば・・・テクニック優先の忙しさが私のような素人の耳には残った次第です。第1楽章はそういうわけで情的よりむしろアッサリと攻め込みオーケストラバックも冷静そのもの・・・、カデンツァ後は更にテンポアップし後段締めも早々と・・・。第3楽章はオーケストラの響きは充実しつつも何か前倒し的で先を急ぐ様です。フィナーレはその延長線なのか大層な構えではありませんでした。もう一方のショスタコーヴィチの協奏曲に関心が行きました。オイストラフに捧げられたこの曲、他の演奏をそんなに多く聴いてはいないのですがロシア・ユダヤ?民族的なカラーに貫かれたこの曲、第1楽章沈うつな情とそれに半音階的要素が加わり雰囲気が作られますがハーンは持ち前の集中力でもって自在に展開して行きます。続く楽章も次から次へと表れるテーマにちょっと尻込みしましたが第3楽章での八つの変奏を経たカデンツァでは彼女のバッハ演奏を思い出しました。最後の少し狂暴的な処からコーダへは演奏の巧みさとお膳立ての上手さが光っております。ハーンにはこのような少しクール無機的なCG風な曲・・・これがまた難しい曲ばかりで・・・へのマッチング度合いが高いように他の現代曲演奏を含め感じました。ショスタコーヴィチの演奏タイムは@12’34A5’36B14’44C5’20であり第2楽章のスピード感が凄いです。どちらも2002年録音(ハーン23歳)でオーケストラはオスロPO、なお、私はウルフとヤノフスキーという指揮者には不案内でありますがウルフの健闘は理解できました。本盤他の収録ヴァイオリン協奏曲・・・ベートーヴェン(ジンマン/ボルティモアSO,1998年録音、タイム@24’23A9’45B9’50)、ブラームス(マリナー/アカテ゜ミーCO,2001年録音、タイム@23’13A9’30B7’49)、バーバー(ウルフ/セントポールCO,1999年録音、タイム@10’33A9’07B3’34)、ストラヴィンスキー(マリナー/アカテ゜ミーCO,2001年録音、タイム@4’50A4’25B6’05C5’32)について詳細は未聴なので他の方のレビューを参考にされたら良いと思いますが大まかに言えば矢張り彼女の爽快な現代曲物に録音のシャープさからも興味を引き込まれました。従って全体素晴らしいランクとさせていただきますね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)
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1 people agree with this review 2012/03/28
0 people agree with this review 2012/03/27
スメタナの「わが祖国」と言えば毎年もうすぐ五月に開催される「プラハの春」オープニング・コンサート曲目で地元の代表的オーケストラであるチェコPO他を古くはターリッヒ、アンチェル、クーベリック・・・そして時代が下がってコシュラー、ノイマン等々チェコ出身指揮者が繰り返し振った諸盤がどうしても祖国愛、チェコ大地へ自らの民族的血のたぎりを訴える演奏として説得力を持っているとして評価も高い様です。一方、例えばチェコPOのメンバーもこの「わが祖国」という曲を特別神聖なものとしつつ、日本人指揮者である小林研一郎と徐々に相互理解し、揺ぎ無い信頼関係を築いていくに至った経緯も有してこのコンビによるCD盤もリリースされております。そうした中本盤は廃盤でもあり正直申しましてもうひとつパッとしない演奏者・・・S.ゴルコヴェンコ指揮サンクトペテルスブルグロシアROによるもので実は私はこの演奏盤と同一ソース(但し、指揮者はI.イワネンコと名前が異なっている処も契約関係とは言いながら胡散臭いとは思われましたが)の安物別盤を聴いて結構その雄大な進め方に感心したのでレビュー書き込んだ次第です。1998年録音なのでゴルコヴェンコという指揮者が丁度60歳の時だそうで演奏タイムは@ヴィシェフラド15’26Aヴルタヴァ13’05Bシャールカ10’49Cボヘミアの森と草原より11’30Dターボル12’14Eブラニーク15’01となっております。全体構成からしますと冒頭ハープでスタートする「ヴィシェフラド」からそのしっかりした骨組みがロシア風の演奏という先入観をそそるものの抵抗感無く耳に入って来ました。ハープで奏でられる其の楽想はヴィシェフラドの主題でもあり,「わが祖国」全体を通じての重要なモチーフにもなっています。この曲で一番ポピュラーな第二曲目「ヴルタヴァ」は「モルダウ」として知られた曲ですが比較的タイムをかけて眼前に広がる風景の表情付けをしております。第三曲目「シャールカ」も前曲同様手抜きせずこちらの方は物語性をメリハリつけて終結部のキレの良さまで引っ張って行きます。第四曲目「ボヘミアの森と草原より」は割りと風景をあっさりと描いた仕上げです。第五曲「ターボル」と第六曲「ブラニーク」両曲共特に民族的高揚感を煽る文学題材曲で両曲にまたがるコラール的な楽想が終始し正直私には執拗な感じもする曲なのですが本盤演奏はオーケストラのコントロールも行き届いてあまり胸つかえしない出来上がりにそう抵抗感はありませんでした。こういった処でこうした「出生」のもうひとつ明確ではない演奏でも「マシ」なものもありますし超(有)名指揮者の次々発見・発表される音源演奏でも(ブランド力先行のみで)大したものでない場合があるという事を本盤レビュー欄をお借りして書き込みさせていただきました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
0 people agree with this review 2012/03/26
1 people agree with this review 2012/03/25
オーマンディ/PPOには比較的珍しいメンデルスゾーンの交響曲「スコットランド」の1977年収録・・・オーマンディ78歳の時・・・で演奏タイムは@14’55A4’50B10’38C10’56と演奏運びと共にスッキリした感じになっております。第1楽章は管楽器中心にスタート、思ったほどフィラデルフィア・サウンドの分厚さは無く、弦楽器の旋律線が割りと透き通って攻めあげて来ます。そして次第に腰に力が入って華麗さとしなやかさを帯びて来ます。〆めも余裕を持ったもの。第2楽章は音がちゃんと詰まって下手すれば他の演奏で聞かれる様な散漫さに陥っておりません。第3楽章ではオーケストラの微妙なアゴーギグが面白くダレる楽章を音を落ち着かせつつ手綱を締めています。テンポ速い最終楽章では時折レガートを噛まし憂愁さを感じさせません・・・従って濁らず陰影感は無いものの堂々と終わります。聴いた後爽やかな感じがして意外ではありました。併録の「フィンガルの洞窟」(1979年録音、タイム9’24)と「真夏の夜の夢」から(1976年録音、タイム・・・スケルツォ4’48,間奏曲3’33,ノクターン6’36,結婚マーチ5’26)も各々音楽作りが生き生きして分厚い弦と引き締まった管のPPOの上手さがここではより健在で十分気楽に楽しめます。本盤冒頭に触れた様に組合せが珍しいのか現在はHMVカタログでも扱っておらず演奏傾向について参考までにレビューを入れました。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
0 people agree with this review 2012/03/24
0 people agree with this review 2012/03/23
2009/3に書き込んだ者ですが更に聴き進め今回本盤でデータ的なものも追加させていただきます。ブラームスのピアノ三重奏曲(演奏タイム@15’56A7’16B9’24C7’05)は1952年モノラルライブ録音(カザルス主催プラド音楽祭)でM.ヘス(ピアノ、当時62歳)、P.カザルス(チェロ、同76歳)、I.スターン(ヴァイオリン、同32歳)の人生肯定的な演奏姿勢がライブでの時折漏れてくる主にカザルスの唸り声が拍車をかける様でこの作品に大変マッチした出来具合になりました。弦楽六重奏曲第1番の方も同じ1952年モノラル録音でタイムは@12’20A10’27B2’57C11’08、演奏者はスターン、シュナイダー(ヴァイオリン)、 トーマス、ケイティムス(ヴィオラ)、カザルス、フォレイ(チェロ)でこの六名は「偉大なるカザルス」の気迫のこもった重厚なチェロの響きを基本軸として音楽を仕上げています。特徴的に捉えるならば第2楽章は仏映画「恋人たち」に用いられ有名なのですが甘い雰囲気というより比較的剛直で力強い演奏に仕上がっているのは彼ららしい処ですね。人生経験を味わった生命力をはらんだテイストというのでしょうか、単に綺麗ごとだけに終わらない気迫・信念を彼らに教えてもらっている様な気分にもなりました。当時六名中一番若かったスターンは後年1989年には今度は自らが音頭を取ってリン(ヴァイオリン)、マ、ロビンソン(チェロ)、ラレード、トムリー(ヴィオラ)のメンバーで再録した弦楽六重奏曲第1番(タイム@15’27A9’44B3’01C10’09)盤もある様です。こうして若い頃先輩に教えてもらった事を何年か経って後輩に伝えて行くのが「人生」なのかも知れません。最高ランクにさせて下さい。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
0 people agree with this review 2012/03/22
2009/3に別盤で書き込んだ者ですが更に聴き深め今回本盤でデータ的なものを追加させていただきます。ブラームスのピアノ三重奏曲(演奏タイム@15’56A7’16B9’24C7’05)は1952年モノラルライブ録音(カザルス主催プラド音楽祭)でM.ヘス(ピアノ、当時62歳)、P.カザルス(チェロ、同76歳)、I.スターン(ヴァイオリン、同32歳)の人生肯定的な演奏姿勢がライブでの時折漏れてくる主にカザルスの唸り声が拍車をかける様でこの作品に大変マッチした出来具合になりました。第1楽章、穏やかな主題はこの曲の改作を通してブラームス自身の青春の息吹を掘り起こした様で昔日の若い時を抒情的にこの三名がこの楽章の終結部でのある「思い入れ」を込めて再現不能なまでにしっかり表現してくれました。ピアノのヘスはイギリスのピアニストでバッハのBWV147からの「主よ、人の望みの喜びよ」をピアノ用に編曲した事で知られておりますが私は唯一聴いたのが本盤演奏です、渋さと慈愛に満ちた感じで若きスターンのヴァイオリンそしてカザルスのチェロと真っ向からぶつかり合うまるで男同士のヒューマニティを感じさせますね! トリオは第1楽章に通じる抒情的で前後がスケルツォ舞曲風なのがブラームス色らしい第2楽章を経て第3楽章は三名の奏者が対話する様な響きでお互い行き来する様子がリアルです。カザルスの鄙びた演奏がヒューマニティ溢れ内省的ではありますが暗くはなりません。カザルスを軸にした様な感じに受け取りました。最終楽章はピアノ分散音に弦がウロウロ乗って次第に底上げする如く気分が高揚し堂々と終わります。スターンの若さも好感が持たれます。弦楽六重奏曲第1番の方も同じ1952年モノラル録音でタイムは@12’20A10’27B2’57C11’08、演奏者はスターン、シュナイダー(ヴァイオリン)、 トーマス、ケイティムス(ヴィオラ)、カザルス、フォレイ(チェロ)でこの六名は「偉大なるカザルス」の気迫のこもった重厚なチェロの響きを基本軸として音楽を仕上げています。特徴的に捉えるならば第2楽章は仏映画「恋人たち」に用いられ有名なのですが甘い雰囲気というより比較的剛直で力強い演奏に仕上がっているのは彼ららしい処ですね。人生経験を味わった生命力をはらんだテイストというのでしょうか、単に綺麗ごとだけに終わらない気迫・信念を彼らに教えてもらっている様な気分にもなりました。当時六名中一番若かったスターンは後年1989年には今度は自らが音頭を取ってリン(ヴァイオリン)、マ、ロビンソン(チェロ)、ラレード、トムリー(ヴィオラ)のメンバーで再録した弦楽六重奏曲第1番(タイム@15’27A9’44B3’01C10’09)盤もある様です、勿論ピアノ三重奏曲の方も1964年でのローズ(チェロ)、イストミン(ピアノ)との共演盤もあるとの事ですがこの方は現段階では未確認です。こうして若い頃先輩に教えてもらった事を何年か経って後輩に伝えて行くのが「人生」なのかも知れません。なお、本番カタログの曲目リストは要チェックですね。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
2 people agree with this review 2012/03/21
本盤収録のヴィオッティのヴァイオリン協奏曲は私自身余り聴き慣れない曲なのですが10曲のピアノ協奏曲、29曲のヴァイオリン協奏曲と協奏曲分野では多作でかのベートーヴェンやブラームスにも多少なる影響を与えたヴィオッティの比較的今日聴かれる第22番は1969年当時グリュミオー48歳、バックにE.D.ワールト(ワールト28歳)/RCOを得ての録音(演奏タイム@13’08A6’31B8’00)。歌謡的スタートの第1楽章は楽想・調子が甘く,切なく,憧れるような旋律を軸にコロコロ変化しRCOのややくすんだ音色が魅力ながら長い前奏後やっとグリュミオーVが対照的にイタリア的と言うのでしょうか明るく青空に吸い込まれる如く参加、後はただ只管名人芸に終始、勿論カデンツァも有りです。穏やかな中間楽章もただ前向きに歌うのみで最終楽章はいきなりオーケストラとVが速いテンポでスタート・・・何か列車車窓から流れる景色を眺めている様で流麗端正な演奏に感心した次第です。 ヴィオラをA.ベリッチャが担当しC.デイビス/LSOがバックサポートして1964年収録したモーツァルト協奏交響曲K364(同@13’16A11’19B6’28)の方は未聴であります。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
3 people agree with this review 2012/03/20
グリュミオーにはベートーヴェン・ヴァイオリン協奏曲の三種類のフィリップス録音盤が残されており何れも香華を放つフランコ・ベルギー派演奏として数ある同作品収録盤でも独特のステイタスを主張したものとして我々に親しい存在となっている様です。古くは1957年ベイヌム/ARCOバックのモノラル録音(演奏タイム@23’54A9’06B9’00)、新しい処では1974年C.デイビス/LSOバックの録音(同@23’53A8’54B8’58)そして丁度真ん中の時期にあたるグリュミオー45歳の本盤1966年ガリエラ(ガリエラ当時55歳)/NPHOバックによる演奏(同@24’09A9’00B9’06)の三種類でご覧の様にタイムだけは殆ど同じと言って差し支えないでしょう。演奏自体は先述の通りで如何にも典雅な雰囲気なのですが決して上っ面的ではなく毅然さが保たれているのは流石と言うべきでしょう。カデンツァのむせ返る様なパッセージも印象的ですが結構伴奏オーケストラが明快かつ堂々と渡り合っているのにも万年伴奏指揮者傾向の拭い去れないガリエラの面目とイギリス楽団の普遍性に触れた思いがあります。もう一曲本盤収録のヴィオッティのヴァイオリン協奏曲は私自身余り聴き慣れない曲なのですが10曲のピアノ協奏曲、29曲のヴァイオリン協奏曲と協奏曲分野では多作でかのベートーヴェンやブラームスにも多少なる影響を与えたヴィオッティの比較的今日聴かれる第22番は1969年バックにE.D.ワールト(ワールト当時28歳)/RCOを得ての録音(同@13’08A6’31B8’00)。歌謡的スタートの第1楽章は楽想・調子が甘く,切なく,憧れるような旋律を軸にコロコロ変化しRCOのややくすんだ音色が魅力ながら長い前奏後やっとグリュミオーVが対照的にイタリア的と言うのでしょうか明るく青空に吸い込まれる如く参加、後はただ只管名人芸に終始、勿論カデンツァも有りです。穏やかな中間楽章もただ前向きに歌うのみで最終楽章はいきなりオーケストラとVが速いテンポでスタート・・・何か列車車窓から流れる景色を眺めている様です。流麗端正な演奏に感心した次第です。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)
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