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Review List of スナフキン 

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  • 2 people agree with this review
     2011/03/26

    TVで来日時のメンデルスゾーンのデユオを聴き、余りに素晴らしかったので次の日にすぐ注文した。期待通りのレベルであった。チェロもピアノも身のこなしが抜群に軽い。 ただ曲想がやや気まぐれなところ、この2人が機敏に曲想に反応して、余計気まぐれになってしまった。個人的趣味としては、メンデルスゾーンを録音することを期待する。

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  • 5 people agree with this review
     2011/03/26

    快走している。得意のスリムな身のこなしで、すいすい泳いでいく。静かな曲もいたずらに思索にふけらず、さりとて感情がこもっていないわけでもなし、なんとも一筋縄ではいかない個性だ。こういった個性が出てくる地盤は貴重だ。引き続きトンガッて暴れて欲しい。

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     2011/03/26

    面白い。身のこなしがスリムで、どんな狭いところもヌルッすりぬけていってしまう、小気味良さがある。古今のピアニストに弾きつくされた曲でこれだけ新味を出せるのは、すごい個性だと思う。

    レーベル・カタログは邪魔。申し訳ないが買ってすぐ捨てた。こんなかさばるものを付ける趣味がわからない。

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     2011/03/25

    クーレカンプはブルッフとブラームスのダブル・コンチェルトを聴いて、現代の耳には余りにテクニックが弱いので敬遠していた。ところがこの盤は期待外れに(?)よかった。両曲とも定番中の定番、もっと華やかな演奏はいくらでもあるが、地味だが実によく考えて弾かれているのがよくわかる。速いパッセージを弾き飛ばすのではなく節目のつけかた、2楽章のいたずらに感傷的にならない落ち着いたたたずまい、見事なものです。

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     2011/02/05

    中学生の時(随分前です)、ポンコツで音が出なくなったステレオを買い替えて、母が最初に買ってきたのが、ブッシュ弦楽四重奏団のラズモフスキー3番とセリオーソだったのご縁のはじまり、そのあとブッシュの名が馴染みだったので、ベートーベン、シューベルト、ブラームスの室内楽が殆どすべてブッシュから聴き始めました。たまにパールマン等新しい演奏を聴くとなんとも物足りなく、結局ブッシュ=ゼルキンに戻った、というブッシュの「ファン」です。当然、ブッシュの演奏は、入手できる限り全て聴いています。
    そういう「ファン」からすると、この組物は、なんとも悲喜が混在します。喜び:モーツアルトなどは、ブッシュは全盛期にはK.377しか録音しなかったので、こうして何曲か聴けるのは、喜ばしい限りです。(聴くたびにいつも思うのですが)技術的には現代のレベルからすると時にはたどたどしく聴こえるほどなのですが、それでいて訴える力は圧倒的です。じっと自らをみつめるような内省的な音は、聴き始めた瞬間にブッシュとわかります。こういった個性は今はなくなりました。
    悲しみ:もともと技巧で鳴らした人ではなく、特にアメリカに渡ってからの演奏には、健康を害したせいか、往年の集中力も欠け、雑な演奏に聴こえる曲があります。シューベルトの大幻想曲はよい例で、戦前の1931年の録音は、静謐な演奏で、聴き始めると、じっと息をこらしている自分に気づくような演奏ですが、本CDの演奏(1946年)では、往年の集中力はなく、音にブッシュ特有の主知的な抑制が効かなくなってしまっており、解釈は同一ですが、知らない人が聴くと、単なる乱暴な演奏になってしまいます。
    最盛期に録音されなかったブラームスの3番、シューマンの1番が聴けるのは有難いですが、矢張り全盛期には及ばない。
    結論から言うと、マニア向けの組物で、聴きごたえがあるのは、モーツアルト、バッハ等短めの曲、ということだと思います。

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     2010/10/30

    この曲はバイオリンが比較的目立たない音域で書かれている為、バイオリニストにとっては、労多くして実少なし、という難物ではないでしょうか。 加えてシューマン特有の感情の襞、起伏があり、歌いあげてしまう訳にもいかない。 そういった中で、シューマンの心の襞に、肩に力をいれずにスーっと入り込んでしまっている演奏。 私は、もともと「ブッシュ=ゼルキン」の渋く自らをみつめ直すような演奏を聴いていましたが、最近はこの自然体で対話をするような漆原さんの演奏に魅力を感じます。 (その他パールマン他は曲のデリカシーに対し余りに無感情なので論外。) バイオリン・パートが地味なだけにピアノ・パートが重要で、共演のベルー・スナイダーさんのピアノは秀逸。 更にいえば、最近のコンサート (2010/10)では、このデュオは更に深い演奏をしていました。 このようなデュオを生で聴けることは、本当に幸せだと思う。

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  • 4 people agree with this review
     2010/10/30

    有名な曲で山ほど録音がありますが、「ブッシュ=ゼルキン」と並ぶベストだと思います。 
    ブラームスのバイオリン・ソナタ、特に第1番は最愛といっていいほど好きな曲ですが、中学生の時初めて聴いたのが往年の名デュオ「ブッシュ=ゼルキン」で、以来、それに匹敵する演奏がありませんでした。 この曲にはデリケートな感情の襞があり、それを感ずる感性がないと全くつまらない演奏になってしまいます。漆原さんの演奏は、しっとりとした抒情の中、静かにピアニストのベリー・スナイダーさんとの会話を慈しむ感があり、若くして既にある意味人生に対して諦観を持っていたブラームスの心の襞をいささかの誇張もなく表現しています。
    ピアノがまた素晴らしく、一つ旋律が出てくると必ず対照的な旋律が出てきて追いかけていく、目立たないけれど、ブラームスの作曲の「芸」の粋を聴かせてくれ、時として、バイオリンの音を忘れてしまうほどです。(漆原さん、失礼!)
    「ブッシュ=ゼルキン」との違いは、漆原さんのデュオは現役で、ライブを聴けることで、我々は本当に幸せだと思う。

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  • 4 people agree with this review
     2010/10/10

    「感動」を通り越して「驚愕」の演奏。 ユーラ・ギュラーの名は全く知らなかったのですが、店頭で試聴、一瞬にして心奪われ、買ってきて聴いています。モーツアルトも美しいが、ベートーベンは美しさを通り越して入神の芸。この曲は名曲なだけに名演奏も多いが、皆、曲を通じて一貫した曲想がある演奏。ハスキル然り、バックハウス然り、グルダ然り(それぞれ個性は異なる)。ところが、このユーラ・ギュラーの演奏では、曲の持つ表情が刻々と移り変わる。それでいて支離滅裂にならず、自然な流れがある、摩訶不思議な魔法のような演奏。この曲にこれほど多彩な表情があったとは、今さらながら感動した。特に、第一楽章の終わりのカデンツアはもう神憑り、「感動」を通りこして「驚愕」した。
    「驚愕」はさておき落ち着いて考えてみると、作曲されてから200年経過するのに、今なおこうして新しい表現の機会を与えてくれる曲を作曲したベートーベンとは、本当に偉大な作曲家だとしみじみ思う。友人の演奏家が「私はベートベンより後に生まれてきて本当によかった、何故ならばベートーベンの作品を演奏できるから」と言っていたことを思い出す。

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     2010/08/28

    モーツアルト、エルガーも立派な演奏だが、なんといってもおまけに入っている小品がありがたい。
    「タイス」「ロンドンデリー」は、それこそ子供のおさらいにでも出てくる曲だが、こうは弾けそうで弾けない。押しつけがましい個性がないので誰でも真似できそうであるが、しっとりとした抒情で包み込む歌い口は、練習で習得できるものではなく、正に全人格なのだろう。こういった小品の演奏は、超絶技巧曲を華々しく弾くよりもよほど難しいかもしれない。そして同時に、音楽の本質が歌であることを思い起こさせてくれる。
    小品の演奏というとクライスラーが何といっても知名度抜群だが、サモンズ、そしてスポールデイングというったやや地味で渋めの演奏は何度聴いても聴きあきない。

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     2010/07/29

    ヨハンナ・マルツイ、要は私は熱烈なファンなので、ひいき目もいい所、余り言葉も出てこない。マルツイの弾くベートベンが聴けるなんて、夢を見ているようだ。
    マルツイの美徳は、清楚な歌心に尽きる。この世の中、音楽は人間の歌から始まった事は間違いない。その後に弦楽器だの管楽器だのが出てきたのだろうが、音楽の基本が「歌」であることは疑うべくもない。楽器となると超絶技巧とかが目をひく時もあるが、いつも立ち返るのは歌心。
    少年の時のある日の夕方、川の土手にお姉さんと並んで腰かけて、お姉さんが歌ってくれる歌に耳を傾ける、そのような、音楽を聴く素朴で根源的な楽しさを思い出させてくれる。
    そういったマルツイの「息づかい」を感じるには、むしろモーツアルトのソナタの方がいいかもしれない。殊更に変わった解釈をする訳ではないが、心に染みいるモーツアルトである。

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     2010/06/11

    ソナタ2番のロンドをご一聴あれ!

    完全なシュナーベルのピアノ主導。当時シュナーベルは既にベートーベンの権威としてピアノ界に君臨、一方フルニエは第一次大戦が明けて一気に売りだした若きスター、「位」からして当然なのでしょう。従って、シュナーベルのピアノを聴くと面白いです。かつ流石に見事です。
    お勧めは、ソナタ2番の終楽章のロンド。この楽章はテンポの取り方が悩ましい。 一般にはチェロが「歌える」程度のスピードで演奏されます。すると、ピアノにはやや「遅め」となり音楽が間伸びします。しかし、この演奏はチェロの都合はお構いなし、シュナーベルがピアノで最も歌い易いテンポで弾いています。要は普通の演奏よりかなり速いということ。結果は、ピアノの旋律は非常に心地よく、一方チェロは聴いていても「ついていくの大変そう」というのが如実にわかる、面白い演奏になってます。ただ、フルニエさんは気の毒だったのですが、このテンポ設定のおかげで、普段余り聴きとれない、爽快な若きベートーベンの推進力がシュナーベルのピアノからはっきり聞こえます。
    一度お試しあれ!

    ついでに、同じ曲の1930年代の録音で、ルービンシュタイン=ピアテイゴルスキーという組合せも紹介しておきます。これもピアノ主導、更に速いテンポでルービンシュタインが冒頭からすっ飛ばします。 当然ピアテイゴルスキーさんは非常に苦しそうですが、遂にはルービンシュタインが飛ばしすぎて止まらなくなり、チェロが歌えないどころか、ピアノまで危なくなっていき、音楽が崩壊の危機に瀕します。 今だったら間違いなくNGで取り直しでしょう。 とても音楽を味わうどころではありませんが、強烈に面白い演奏です。

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     2009/11/15

    完璧に異端だと自分でも思いますが、私は、彼女のベートーベンは、同曲のベストだと思っています。ベートーベンの協奏曲は、折り目正しく弾くと、ベートーベン特有の、「苦悩を経て歓喜に至る」といった思想がない曲の為か、どうもパンチがなく、緊張感が持続しない。特に3楽章は殆どの演奏が「気抜け」になってしまう。オイストラフ、シェリング、等々。といって不真面目に弾くとベートーベンでなくなってしまう。一体どうやって弾いたらいいのか? ブスターボのこの演奏は、若い女性のある一時期にしかみられない、「危うさ」がある。弾きながら自らの音楽に完全に没入している姿がはっきりわかる。没入してしまって「あちらの世界」にいきそうになっては、微妙なところで戻ってくるところが魅力。自己陶酔、唯我独尊の一歩手前の絶妙なバランス。
    メンゲルベルグのオケも特に弦がまるで一本の楽器のように鳴りわたる。戦中という特殊な時期での録音という事情もあろう。この曲にしては珍しく、冒頭のテインパニからフイナーレまで一瞬も気が抜けない演奏が展開されている。
    ドボルザークよりも、やはりメンゲルベルグとのブルッフの方がいい。ブルッフも危うい魅力に満ち溢れている。

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     2009/11/09

    速く弾くことと音楽とは関係ない。これは真実である。しかし、ある一定のテンポより速いテンポで弾いたとき、初めて聴こえてくる楽曲の構造がある。バッハの無伴奏は、そういった曲の典型ではないだろうか? この点、ハイフエッツの演奏は、通常の腕達者な演奏家の域を遥かに超え、素晴らしいテンポで弾き切っている。そしてそのテンポ故、他の演奏では絶対に感じとれない旋律、バッハの構想が浮かび上がってくる。
    この演奏は、とかく議論を呼ぶ。ハイフエッツが一人になって初めて音楽に孤独に立ち向かった孤高の演奏か、あるいは彼にとっては技巧曲の延長だったのか。筆者の感想は実はその両極を10年周期で揺れ動いている。しかし、その揺れ動く中、一貫して感じられるのは、他のどの演奏からも感じ取れない、このハイフエッツのテンポゆえ浮かび上がってくる、バッハの考えた音楽の構造である。定評高いシェリングの安全運転からは伺いしれない骨格がここにある。こういった面では、ミルシュタインの一部の録音にも同じ意義を感じる。

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