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Review List of スノードロップ 

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     2025/10/14

    フィルクスニーの美音を粋なプログラムで堪能できる最高のライヴ録音!まずモーツァルト、曲目がデュポール変奏曲というのが嬉しい。まさに真珠の粒を思わせるようなタッチで愛らしい主題を紡いでゆく。ショパンはORFEOのライヴ盤(mono)も聴いたがこちらのベルンLの方がノッており、端正なタッチながら冒頭から自在なアゴーギク&デュナーミクが作品のロマン性を色濃く開花させる。また第2楽章の宝石が一斉に弾けるようなタッチは聴いた事がないようなものだし、第3楽章での端正な造形の中に滲む揺蕩うような情感も魅力絶大。終楽章での正確無比なリズムに乗った高潔な進軍も聴きもの。十八番のヤナーチェクはRCAの’89年盤と比べ、ライヴという事もあり表情がより色濃く各曲の楽想の描き分けも巧い。そしてドヴォルザークの豪快な高揚はフィルクスニーの真髄で、端正なだけではない彼の圧倒的ピアニズムにノックアウト!さらにアンコールのスメタナ「熊」でのユーモラスかつ胸の空くような快演!また同シリーズのミケランジェリ同様、音質も非常に優秀!

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     2025/09/22

    予想外の名演に驚愕。メストのアルペンといえば当盤の5年前に入れたEMI盤でのやたらスイスイと進んで味気ない演奏のイメージが強かったが、新盤は基本的解釈は同じだがBRSOの優秀な機能性を得て、比較にならぬ程の味わい深い名演を成し遂げた。冒頭から、深くまろやかな低音の豊かさ、そして迷いのない解釈で旧盤とは違う!と確信。弱音部での各楽器のデリケートな扱いも見事だし、山頂の場面は相変わらず速いものの呼吸は深く、オケを存分に朗々と鳴らし切っており不満を感じさせない充実度。そして嵐の場面は豪快かつ引き締まった筋肉質のサウンドで聴き手の興奮を煽る。最後の日没の漆黒の如く深く濃い表情も見事!同じレーベルのヤンソンスよりも聴き応えある熱演に大満足。カップリングのインテルメッツォからの4曲も、驚く程に濃い表現でオペラ本編を聴いているかのような充実感、メストの円熟に心底吃驚!録音もこのレーベルならではの素晴らしいクオリティで最高。

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     2025/08/08

    分売で揃えているが、いずれも文句無しの名演。水面の反射を思わせる柔らかく眩いタッチから、死の淵を覗き込むかのような深く強靭な打鍵まで幅広い表現力とテクニックを持ち合わせ、呼吸をするかの如く自然なフレージングとシューベルトに相応しい歌謡性が随所で光る。特にD850とD894が傑出した名演で、前者はカーゾン、ギレリスやイストミン等もかくやの超名演、特に第2楽章での荒々しいまでの青春の息吹(晩年とはいえ当時シューベルトはまだ20代の若者だったのだ)にノックアウト。後者は我が最愛のアラウをはじめアファナシエフやヴォロドスなど個性盤ひしめく中、ルイスは自然体ながら強力な魅力を放つ。優しく語りかけるような柔らかな弱音と、その弱音からは想像も付かぬ魂の叫びの如き強烈なfffの対比、そして自然かつメリハリの効いた節回しで各楽章の性格を見事に描き分け、作品に新鮮な輝きを与える。D960や3つの小品、D899もそれぞれ屈指の名演、現代最高のシューベルト弾きと言われる所以をこれでもかと実感できる。いずれも音質優秀。

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     2025/06/14

    なんと優しく温もりに満ちたショパン!遅いテンポを基調に、かなり自在にテンポは揺れるがそれが少しもあざとくなく、草木を撫でる薫風のように自然なもので、聴き手はこの柔らかく美しくうつろう表情と詩情豊かな歌にただただ聴き惚れるのみ。殊に第3楽章における繊細かつ濃密に香り立つような情感は絶美、ルイサダの類稀なる音楽性に感服。勿論フォルテにおける強靭な迫力も十分で、低域から量感のある厚みとキレを持ち合わせた渾身の打鍵が音楽を引き締める。リストもこれまた名演で、ありがちなバリバリの技巧に走った演奏とは一線を画す深い歌に溢れた美演。遅めのテンポながらメリハリはしっかりと付け、歌うところでは官能的なまでに濃密に歌い上げる。個性的な演奏ながらあざとさや理屈っぽさは皆無、更にどれほど濃密な節回しであってもベタつかず高潔で香り高い音楽センスの良さ!スクリャービンも、この作品の神秘主義的な性格よりもロマン的な情感が勝った演奏で、クリスタルなタッチながら冷たさは感じさせず、豊かな抒情性を湛えた美演に聴き惚れる。最後の別れの曲も、ただの余白ではなく一音一音に情感を込め語りかけるようなヒューマンな温もりでいっぱい。音質も密度濃く重量感たっぷりの中低音から繊細かつ芯のある高音まで見事に捉え切っており超優秀!

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     2025/04/19

    これぞ正統派の品位、他にない風格と味わい!柔軟で機能性の高いバーデンバーデンのオケにチェコの香りと土俗的エナジーを叩き込み、アスラエルの理想的名演を成し遂げた。曲のもつ爛熟したロマンは抑制されているが、その分無駄なく引き締まった造形と細部まで神経の行き届いたニュアンス、そして強奏の厳格な迫力はアンチェルの独壇場!中庸のテンポと奇を衒わない解釈で穏健すぎるとの評もあるようだが、アンチェル特有の張り詰める緊張感とともに熱気も十分、オケも非常に優秀で生々しく咆哮するトッティから目を見張るような妙技を聴かせるソロパートまで渾身の演奏ぶりが感動的。カップリングのクレイチーはチェコフィルとの録音も良いがこちらは更にノリが良く、殊に怒涛の疾駆を聴かせる終楽章ギャロップは厚く機動力の高いオケの特性が存分に発揮され圧巻!音質は’67年の放送用録音だが思いの外生々しく鮮明なステレオで良好、レンジ不足は仕方ないが大編成オケの色彩感を十分に堪能できる。

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     2025/04/17

    これぞコンツェルトハウスSQの真髄、両曲とも極めつけの名演!まずブラームス:コンツェルトハウスSQならではのたっぷりとした情感と歌心がブラームスの弦四の中でも特に叙情的な第2番の性格に見事に合致。冒頭から横溢する薫るようなロマンと色濃い味わいが作品の叙情性をこれでもかと引き出し他の追随を許さぬ名演。シューベルト:その更に上を行く名演。かの名盤ウェストミンスターのモノラル盤をも凌ぐ豊かな情感とステレオならではの立体感と実在感、生々しく耳に飛び込んでくるカンパーのヴィヴラート。特に第2楽章の溢れ出る歌、歌、歌!これぞシューベルト、これぞウィーン情緒。香り高いロマンと叙情、懐かしい憧憬!これ以上は無いと断言出来る決定的名演!マスター不良によりLPからの板起こしのようだが音質良好、’62来日時収録のハイドンやドヴォルザークと同様に超デッドながら4人の息遣いが驚く程リアルに再現されるのはステレオならではの恩恵。これほどの名演、しかもしっかりした音質なのに’98年に一度CD化されたきりのようだ。勿体なさすぎ!(スペクトラムサウンド盤は同一演奏のようだがモノラルとのこと)

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     2025/04/10

    我が偏愛のソナタD850の不朽の名盤。カーゾン卿らしく衒いや媚びは一切無し、硬派で飾り気の無い筋の通った気品とダンディズムが溢れ出るような高貴な演奏で、なかでも速めのテンポで清楚に歌われる第2楽章は一見して淡白なほどに引き締まっているが、ニュアンスの豊かさは無類、繊細さを極めた弱音のタッチで歌われる高潔な叙情が感動的でまさにカーゾン卿のピアニズムの真骨頂!一転して第1楽章やスケルツォにおけるダイナミズムも不足なく、重みと弾むような愛らしさを併せ持った豊かなタッチでこの名作に爽やかな生命感を吹き込む。終結部のチャーミングな余韻も絶品!即興曲は3番4番のみだがこちらも感傷的に陥らず凛としたタッチが魅力で、繊細にして硬質なロマンティシズムが内面に燻る名演。楽興はなかなか満足できる演奏が無いがカーゾンは各曲の描き分けが巧みで飽きさせず聴かせる。特に、慎ましく楚々とした弱音で歌い込まれる第6曲には涙を禁じ得ない。音質はやや古めかしく最良とは言い難いが、アナログ的な厚みと懐かしい味わいのある音で悪くない。

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     2025/04/09

    現代に蘇る濃厚芳醇な蠱惑的VPOサウンド!ビシュコフの構えの大きな叙情的アプローチとVPOの黄金の響きが、この大曲の味濃いロマンをこれでもかと曝け出す!他の演奏ではちょっと散漫で退屈する場面も多かった同曲だが、ビシュコフはこのゆったりとしたテンポながらも最大の武器:黄金のVPOサウンドを駆使し、高い集中力を維持して全曲を聴かせる。壮麗なアルプスの峰々の如き第1楽章の威容、第2楽章変奏曲における各楽器の室内楽的妙技(円やかで優美な木管の味わいと技巧)と蕩けるような弦の甘美な歌!そして荘厳な導入から息の長い起伏を経て、VPOの金管がこれでもかと厚く熱く咆哮しまくり圧倒的クライマックスを築き上げる終楽章(ブルックナーも真っ青)!こんなに聴かせる曲だったかと目から鱗の大名演!余白のシュトラウスも、同様のアプローチで悩ましいほど官能的、絡み付くような弦の歌にノックアウト。音質は雰囲気重視で豊満・ボリューミー、もう少し低音の締まりが欲しいが許容範囲。

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     2025/04/07

    シェーンベルク第1番の理想的名演!プラジャークやアルディッティ、ニュー・ウィーンなど個性的名盤も多数あるが、新ライプツィヒは尖った部分は無く、この曲の後期ロマン派作品としての性格に焦点を当てた美演。新ライプツィヒSQならではの、伝統に根付いた太めで密度の濃い音色、そして柔軟性な節回しと生命力溢れるフレッシュなアンサンブルが最高で、全体的に中庸のテンポ設定ながら絶妙なアゴーギクを駆使し、高い集中力と豊かな歌心をもって大曲をまとめあげる。冒頭や第2部の前半等はプラジャークやアルディッティのような鋭利な斬り込みは無いものの、いかにもドイツ的な厚みと重みのあるダイナミックな迫力だし、一転して弱音部はハイドンを得意とする新ライプツィヒらしい無類の透明感と温かみを湛えており絶品!カップリングのニ長調も最高で、作品のもつドヴォルザーク的な土俗的な生命感と歌謡的性格を、生き生きとしたアンサンブルで見事に引き出した名演。録音もMDGらしい優秀録音で、オンマイク気味ながら間接音も豊かに取り入れており心地よい。

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     2025/04/05

    ハイティンクらしい骨太な造形と豊かな歌心、そして超優秀BRSOの豊かな表現力が織り成すホットな名演!全曲約82分というゆったりめのテンポで細部まで緻密に陰翳濃く描き尽くし、曲を熟知したハイティンクならではの小細工無しのタクトがこの難曲の魅力を最高に引き出す。一切の衒いもなく、刺激を求める向きには物足りないかもしれないが、第1楽章中間や終楽章終結部における、アルプスの峰々を仰ぎ見るかのような巨大なcresc.は大自然の威容さえ感じさせる圧巻の極大スケール!第2楽章や第3楽章における各楽器の妙技にも耳が釘付けで、弦の刻みや木管の扱い、ティンパニの一音一音にも血の通ったニュアンスが息づき、その多彩な表情はまさに光彩陸離。そして第4楽章、BRSO弦楽セクションの芳醇な美音とハイティンク円熟の歌心が存分に発揮された絶美のセレナーデに酔い知れる。続く終楽章も単なるお祭り騒ぎに陥らず低重心の響きと風格を維持しジリジリと高揚、そして最後はビッグバンの如く全てをなぎ倒す巨大なエナジー放射!さらに全体を見事に引き締める名手レイモンド・カーフスのTimpも神懸り的!久々にずっしりと心に残るマーラーを聴けて大満足。通常CDだが音質も勿論優秀。

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     2025/04/02

    若きベロフが名手たちと成し遂げた最高のメシアン!硬質で黒光りするようなベロフのピアノが冴え渡り、メシアン特有の神秘的沈潜から強靭な強奏まで、凄まじい程の表現力でこの名作を描き尽くす。勿論各奏者とも絶妙の語り口で聴かせるが、特に名手ド・ペイエによる第3楽章のclソロは神懸り的で、楽器の表現力を最高に発揮させたその超絶技巧に思わず戦慄。そして奏者たちの持ち味が存分に発揮された第6楽章のシンフォニックなまでのアンサンブルと鮮やかな切れ味、第7楽章での神聖な歌と破壊的な強奏の痛烈な対比、カタルシス(チョーカッコイイ!)。白眉は第5楽章及び終楽章の深い祈りと神秘的沈潜で、永久に続く息の長い天国的な歌に我が心も天に召される思い…!黒つぐみは名手ツェラーのフルートが光り、太めの質実な音色と品格、そしてカラヤン時代のBPOを支えた卓越したテクで鮮烈な名演を成し遂げた。コンタルスキーのピアノもツェラーに寄り添いつつ存在感抜群でベロフにも負けぬ好演。録音は古いがオン気味で鮮明、各楽器の質感もリアルで良好。

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     2025/04/01

    生粋のウィーンっ子グルダが、同郷シューベルトの名作ソナタを生き生きと歌い切った名演!まずは急速部での畳み込むような気迫と強靭なリズムが圧巻で、特に終楽章終結部にかけての沸き立つ生命力&緊迫感そして鋭い追い込みは凄絶!スケルツォの引き締まった俊敏性もピカイチ!それでいて強引さや粗雑さは皆無、一音一音から溢れ出る歌と鮮やかなエナジーの放射に、グルダはやはり並々ならぬピアニストであったと痛感。緩徐楽章もそよ風の如き心地よい歌と動的な高揚の描き分けが実に見事で、シューベルトの音楽が持つ歌謡性を存分に発揮させた情感豊かな歌い回しを聴くと、グルダがウィーン三羽烏の1人であったことを改めて実感させる。2つのスケルツォとD899の4番ももちろん名演で、特に後者はグルダ最晩年の全曲録音も感動的だが、若き日のこちらも決して劣らぬ名演で、豊かな叙情性と粒立ちを両立したタッチで我が心を魅了。音質はオン気味でソナタは特に鮮明、グルダの鮮やかなピアニズムを克明に捉えている。

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     2025/03/23

    これは凄い。シューマン幻想曲の理想的名演。思い入れたっぷりに、細部まで恐ろしく精妙に練り込まれた表現と起伏に富んだドラマが、この曲の迸るロマンと幻想性そして狂気を白日の元に曝け出す。ビスが25歳の時の録音だそうだが、既に並み居る名手達の同曲録音を圧倒してしまっている。何という天才ピアニスト!堂々たる第1楽章から既に我が耳は釘付け、第2楽章では輝かしい技巧とウェットな叙情性を両立した圧巻のピアニズムを堪能。そして白眉の第3楽章、柔らかくしかし確信に満ちたタッチで紡いでゆく切なく儚いモノローグには思わず涙…。時に悶えるような情感を湛えた弱音の表情が殊の外印象に残る。クライスレリアーナも同様に素晴らしく、奇数楽章(特に7曲の凄まじい快速!)では抜群のテクニックで痛快に駆け抜ける見事なピアニズムを堪能できるし、偶数楽章では翳りの濃い物憂げな表情でじっくりとシューマン特有のロマン性を表出する。こちらも屈指の名演。さらにアラベスクも絶品で、これほどまでに「軽快に、そしてやわらかく」の指示通りに奏でられた演奏は他にない。録音優秀。

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     2025/02/21

    これぞシュヴァルベの本領、圧巻のヴィエニャフスキ!細身端正な美音で我々を魅了してきたシュヴァルベだが、同郷の作曲家への深い共感からかいつにも増してノっており、圧倒的な技巧と熱く濃密な歌心でこの難曲を鮮烈に描き上げた!特に第3楽章は、いつもの美音はそのままに、ハイフェッツも真っ青の凄まじい切れ味と超絶テクで驀進しまさに圧巻!世界一のオケを支えた名コンマスの実力をこれでもかと痛感!オケは精度が悪く普段なら不満だが、ソロのあまりの凄さでカバー。続いてサン=サーンス:モントゥーやイッセルシュテットと組んだLiveが出た今ではやや不利だが(当盤最大の欠点は粗いオケ)、それでもシュヴァルベならではの凛としたソロは魅力絶大。メンデルスゾーン:まさに一般に想像されるシュヴァルベの音といった端正でトゲのない美音、刺激は無いがその比類なき高潔な歌心とテクに感服。音質は全般に当時の平均的な放送録音といった水準で、メンデルスゾーンはやや音圧低いが目玉のヴィエニャフスキはソロ・オケ共生々しく良好(全てmono)。

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     2025/02/14

    クラウスの偉大な遺産!バルトーク直伝だからこその、これしかないと言うべき完璧なデュナーミク&アゴーギク、土俗性が香り立ち全ての瞬間に血が通い尽くしたこの生命力。端正ながら随所にこぶしを効かせた豊かな歌心と小気味よいリズム!晩年のクラウスが到達した極めつけのバルトーク!冒頭のルーマニア民俗舞曲がまさにクラウスの芸風がハマった超名演で、低音から鳴らし切った雄弁さと可憐な弱音との対比の鮮やかさ、奔流のような生命感は唯一無二。古今の様々なピアニストが演奏、録音し様々な編曲版も存在するが、クラウス盤さえ聴けば十分と言ってしまいたくなるほど極めつけの名演(おっと、シュヴァルベ&エンゲルの超名演もあった)。3つのロンドや農民の歌、「こどものため」になどにおける、端正な造形とチャーミングで詩情豊かな節回しはクラウスの独壇場だし、急速曲での豪快な迫力は師が乗り移ったかの如く血が沸き立つような凄絶エナジーの放射で最高。特に傑作ソナチネでの知性と品格、生々しいメリハリ、そして土臭さを備えた完璧なピアニズム!音質も良好。

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