TOP > My page > Review List of boggie999

Review List of boggie999 

Showing 46 - 59 of 59 items

%%header%%

%%message%%

  • 0 people agree with this review
     2021/04/17

    林真理子はどうしても傲慢な女流作家と言うイメージがあるのだけど、初期の頃のエッセー集は今ほど世慣れていなく、風間杜夫の前で固まってしまうような「女の子な一面」があったりしてそれほど嫌いじゃないので、ときどき読む事がある。

    どういうわけかエッセーというのはさくらももこや小林聡美といった不美人系がいい作品を残している。林真理子もその例外ではなく、この自信過剰でてめぇを中心に太陽が回っている感じに不快にさせられながらも引力でついつい、最後まで読んでしまう。この「自信過剰」こそが彼女を今日まで第一線で活躍させ続けた原動力であろう。

    多分、彼女は宇野千代女史と同じように本気で「自分は美人」と思っている手合いなのかもしれない。
    やっぱ、プラス思考だよなぁ……

    それにしてもだ!
    あの、糸井重里から三行半を突きつけられるなんて、いったい何をやらかしたんだろう???

    0 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2021/04/17

    元々、龍さんの小説は好きだ。特に「トパーズ」とか「フィジーの小人」あたりの変態チックなお話が大好きだ。

     本書はそういった一連の龍さんの作品と比べるといささかポップなイメージがする。コルトレーンで言えば「バラード」あたりの当たり障りのないあの感じなのだが、それまでのどの作品よりも共感を持ってしまった。解説で龍さんがあとがきで林真理子も言っているが、「面白い作品」だと思う。

     ケン。つまりは高校生龍さんのあのパワフルさ、インセントなやんちゃさ、そして大人に対して毅然と立ち向かう愚直さはなんか「ムカつくから滅茶してた」中高校生の自分と重なる。そして「ああ。なるほど。こう過ごしたからああなったわけね」と龍さんと龍さんの作品に対する説明書?の役割も果たしているような気がするのは自分だけだろうか?

     だけども、星は四つだ。
     なぜならそれは69年の空気や勢いを知らないことへの僕のささやかな嫉妬である。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2021/04/17

    確か大学の図書館で読んだので単行本の方だったと思う。ちょうど、ロシア語を学習していた頃だったんでその流れで島田作品を読んでいた。

     ほかの島田作品と比べるとどうしても贅肉が多い印象を持つ。
     もちろん、長編とはそういうものだと心得ているが、伏線と変化球が多すぎるし、これだけのページを割いて菊人は彼岸先生から何も学ばなかったというのはいかがなものかと思ったりもする。

     個人的には「戦いは友愛によって終わらせなければいけない」とか「小説家とは死ぬ気で嘘がつけるかどうかだ」とか「遊びには祈りがなくてはならない」など彼岸先生つまりは島田さん自身の語録や人生訓が気に入っているし、現在、同業としても尊敬している所以だ。

     だけど、星は三つ。 
     なぜなら、「ヒコクミン入門」に元ネタが結構入っていて、「なんだ、嘘じゃないじゃん」と後日、がっかりしたからだ。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2021/04/17

    人間として当然としての機能をひとつひとつ失っていく亜也はきっと希望なんて持っていなかっただろう。

     だけど、「それでも生きるしかない!」という執念と健気さには健常者のくせして不満ばかりを述べている自分がひどくちっぽけで傲慢な人間に思えた。

     働けるだけで、話せるだけで、歩けるだけで、笑えるだけで幸せだと言うことを思い出させてくれる。

     割と流れに乗れてる今ではなく、失恋後や夢をなくした後やハローワーク通いで意気消沈している頃に読みたかった一冊。

     ただ、感動はしても泣くには至らなかった。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2021/04/17

    多分、サヨクの方は「植民地主義の残骸」と顔をしかめるのだろうけど、僕は大変、ノスタルジーを感じながら読んだ。

     樺太や台湾に残る神社の鳥居や狛犬やパラオにチャンバラが残っていたり、かって日本だった場所に残る古きよき日本に「侵略」や「覇権」と言う言葉は感じられず、遠い親戚に会った気持ちになり、なんだか胸がじんとなる。
     
     中でも著者の一番優れている点は思想的に右でも左でもないので偏見なく伝えている点であろう。その素直さが既存の紀行文にない異彩を放っている。

     当然、旧日本領をぐるりと回ると言う発想も斬新だ。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2021/04/17

    十九年かけて解き明かされてゆく質屋主人殺人事件と関係者の心の闇や人間関係の綾のつけかたが見事すぎてこれだけの長編なのに一気に読んでしまった。

     東野さんは間違いなく数学が得意なのだろう。この読んでいて一枚一枚扉が開いていく感覚にさせるところはサスペンス作家の最もたる資質である。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2021/04/17

    ゴーギャンの絵は十代の頃から好きだった。

     楽園タヒチを描いているはずなのに土着の悪魔にとり憑かれたようなどきついタッチが強烈な吸引力となって一度心を捉えたら離さない。

     話的に「アマデウス」のモーツアルトを彷彿とさせ、破滅型の天才を描いた小説としては少しステレオタイプであったのが残念だが、七月のゴーギャン展に行く予定の人はより理解を深めると言う意味で一読を薦める。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2021/04/17

    自主出版会社に勤める若者が俳句から六十年前のシベリアのラーゲリで起きた中尉斬首事件を紐解いてゆく壮大でインテリ好みの作品。

     文章だけでなく、トリックも地に足が付いていて乱歩賞受賞は妥当と言えるが、後半の疾走感に足のもつれというかこの作品に対する著者自身の未消化さを感じるのが惜しい。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2021/04/17

    同じ芸人が書いた小説でも劇団ひとりなんかだと「こいつ展開や伏線や下げが巧いなぁ」と技術に感心したものだが、田村君の場合、文書は下手なんだけどあったかさがある。

     もっと壮絶な内容を期待していたが、一通り貧乏サヴァイヴァル生活を経験した僕に言わせれば「君もやるな」くらいのもの。だけど、思春期にそんな天国と地獄を見たことに意味があるんだろうと思う。

    ただ、何でも母親にこじつけてしまうのは「ずるいなぁ」と思う。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2021/04/17

    蓮池さんのお兄さんを最初に見たときはなんとも不機嫌そうで、容易に人を信用しないと言う強い意志というか意地のようなものを感じたのだが、本書を読んでその意味がよくわかった。

     無能な政府や捜査情報を公開してくれない警察に対する失望と怒りが本書には溢れていて、小泉さんの訪朝まで全く動いてくれないどころか北朝鮮側に立った暴言や政策を繰りかえす政治家の醜態は読んでいて心から腹が立ったし、また蓮池さんのお兄さんが深い不信感と怒りと失望を顕にしている政治家がことごとく僕の嫌いな政治家と一致していて、いまさらながら売国奴の多さにゾッとした。

     また、洗脳され、朝鮮公民として北朝鮮に戻るつもりだった蓮池さんを日本に残るように説得してくれた蓮池さんの友人の友情と熱い想いには胸を打たれた。それは家族を奪還する為に決して若くも丈夫でもない体と精神に鞭打って闘ってこられた拉致被害者のご家族の方にも同じことが言える。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2021/04/17

     シェキナベイベーはロックというよりは演歌や浪花節の要素が強いと感じた。しかし、永ちゃんにもこの要素はふんだんに見受けられるのである意味、「正しい日本のロックンローラー」なのかもしれない。

     個人的には長年の謎だったキャロルがなぜシェキナベイベーとではなく、ミッキーカーチスと契約したのか?の真相がわかったので「へぇぇ」と言う感じ。永ちゃんの言い分とは違ってくるが、多分、こっちのほうが正しいんだろう(あと、ジュリーとのエピソードはどれも美しいですね)。

     この一冊でなぜ三十年近く歌手活動をしていないこの人が日本のロックのボスでいられるか?というのがよくわかる。その人脈と行動範囲の広さ、また息の長さは半端ではない。

     が、教授(坂本龍一)が『戦メリ』のとき英語ができなかったと言うのはさすがに「眉唾」なので星は四つ。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2021/04/17

    本人は底辺の女性史を掘り起こして描いて悦に入っているんだろうけど、とんでもなく上から目線だし、虫酸が走るほどのサヨク思想に吐き気さえ覚える。少なくともまともな人間が読む本じゃない(読んじゃった僕もマトモじゃないってこと???)。

    そういえばこのヤマザキサンってデヴィ婦人のことを的外れな批判してブログで返り討ちに遭った方ですね。きっと本書は人間的にも思想的にも問題がある方のトンデモ本と見做したほうがよいのかもしれない。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2021/04/17

    一言で言えば、「セレブ臭のする向田さん」。
    構成的にも技術的にも勿論、小説としても文句の付け所がないが、僕がこの作品を愛すると同時にどこかで相容れないと思っているからだ。
    評価が☆がふたつなのは冒頭の一文でお察しください。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

  • 0 people agree with this review
     2021/04/17

    あの沢木耕太郎の唯一の未発表作品があの藤圭子のインタビュー集だったことにまず驚いた!
    しかも、あの深夜特急には書かれていないエピローグのパリの空港で二人は出会っているのだ!
    藤圭子という傑物よりも、沢木さんの幸運に刮目する。
    最初は沢尻エリカ並に「別に」を連発する藤圭子がだんだん沢木さんに心を開き始める、即ち、この二人は付き合ってるんだろうなというのがわかってしまうのがなんとも微笑ましい。
    前夫の前川清を悪く言わないところや、納得のいかないものであればNHKにすら媚びない姿勢は格好いい。
    あと、個人的には宇崎さんは好きなのに、阿木燿子が苦手な理由がなんとなくわかったのは収穫だった。

    0 people agree with this review

    Agree with this review

Showing 46 - 59 of 59 items