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Review List of 蝉の抜殻 

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  • 4 people agree with this review
     2009/08/25

    おそらくホルスト・シュタインの最高傑作。以前全集で出ていて、男性的(理と構成に傾くということだが)で真摯な音楽性を持つ指揮者と、本当の意味でドイツのオケの音色の伝統をギリギリまで維持していたオケとの、幸福な出会い。この演奏を聴くと他のブラームスの超名演群、ヴァントの合理性(BMG)、ヨッフムの演奏(EMI他)の底に潜むモダニズムの意識、ザンデルリングの和声感(いろいろ)、レーグナーの驚異の音色ブレンド能力がわかる(LIVEがとにかく凄い)。シュタイン盤はまず音色が最高最強。この音源は某メジャーが、会社ごと買い占めて廃盤にした経緯があるが、納得、失礼だがこの録音を聴いてしまえば、ほとんどのブラームス音源の脆弱性が一発でわかる。それほどレベルの高い演奏。

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  • 4 people agree with this review
     2009/08/20

    おそらく現在最も癖のない完成された技術を持つピアニスト。「正しい訓練」をしなければ、絶対に身に付かない技術だそうだ。プロにもゴロゴロしている、正統的なものと比較して、「巨匠風」とか「何何流」と嘯き、ピアニストとしての欠点に口当たりの良いレッテルを張り、自らの無能に開き直るレベルの低いピアノ屋ではない。この演奏を「何何流」とする人は失礼だが、音楽を知らなさすぎるし、そんなレベルの低い演奏ではない。人は年齢という神話に偏見を持つが、それは物事を見えなくしてしまう。そんな偏見を軽々と粉砕する録音。オーソドックスを極めるということは、これほど凄いことなのかと思う。活気が溢れる素晴らしい演奏。DVDも見せてもらったけどこれも凄い。この若さでピアニストの鏡。確かに最高の才能。

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  • 3 people agree with this review
     2009/08/17

    ヒンデミットの最高傑作「ルードウス・トリナス(対位法、調性及びピアノ奏法の研究)」。アルドウェルの演奏は良いのだが、曲の核心を描くことに全てを傾けており、楽しく聞かせてやろうとか、そのようなことが全く考えてないだろう超硬派な演奏。最高のバッハ弾きの1人と言われながら、表舞台に出てこない理由がわかります。その代わりガチガチの理論一本超硬い演奏が好きな人はたまらないと思います。音楽にSとMがあるすれば、これはドS用の演奏かも。現在この曲集の、特に優れた録音に間違いないけど、個人的にはグールドとかクローネンバーグといった天才的で最強のヒンデミットが弾けるピアニストの録音が欲しいです。

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  • 6 people agree with this review
     2009/08/17

    このピアニストは本当に凄い。音進行に特有の発問と解決の関係を、まるで文章を読んでいるように聴かせる。このような演奏が出来るおそらく唯一のピアニスト。他では聴いたことがない。物凄い才能。すでに廃盤だが、これほど簡単に理解できる音楽だったのか!と驚くシェーンベルグに、明解を極めるヒンデミット、まるで優れた文学を読むかのようなベートーヴェンとシューベルトの最後のソナタなど、見事。最高。このブラームスも、解決に向かうまでの音が、それぞれの役割を与えられた役者のように見事に立ち振る舞う。ブラームスの最後の小品集は、これとグールドとグリモーの3つがあれば、あとは和声に溺れるだけの同じような演奏なので、好みで選べば良い。まさに鬼才。ひのき饅頭さんが大絶賛されているのも良くわかる。

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  • 8 people agree with this review
     2009/08/15

    NIFCの企画では、今のところ、このツォンのマズルカ集とシヴィタワの前奏曲集、ケナーの即興曲集が別格的に凄いと一部のサイトで評判になっているけど(それ以外の録音も相当にレベルが高いと思うのだが)。ツォンの演奏は特定の調性への感覚が異常なまでに敏感で、それが他の演奏家では得られない独特な感覚につながっているとされている。特に独白のような作品で抜群の適性を聴かせてくれる。このマズルカ集は選曲も全くドンピシャ。これは確かに凄い。

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  • 4 people agree with this review
     2009/08/15

    シヴィタワの現代ピアノを用いたワルツ集(ヤマハで購入)は確かに凄かった。ひのき饅頭氏が別のページで言及していただけはある。とにかくこのピアニスト、響きに関する感覚が尋常ではない。シヴィタワの真価を聴きたければ、現代ピアノでの演奏を一押しするが(スケルツォ集とドビュッシーの前奏曲集がある)、この録音での響きの描き分けも見事の一言。この曲集はそもそも響きの可能性を追求した作品だが、作品によってピアノを使い分けている点も見事。古色蒼然としているが、新鮮極まる録音。しかし既存のこの作品の演奏をイメージしている人は現代ピアノでの録音を探されることを薦めます。

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  • 2 people agree with this review
     2009/08/15

    ひのき饅頭氏が推薦するバックハウスの演奏は、1964年のウィーンでのベートーヴェンの後期ソナタ、1959年のビザンチンでの月光、モーツァルトなら1956年のザルツブルグLIVEあたりが有名。このCDは1956年のザルツブルグLIVEだが、調べてみると、放送局ごとに数種類テイクがあることがわかった(収録日が違う)。これが氏の絶賛する演奏の一つなら是非購入したい(事実1964の後期ソナタは超絶的で、最高の鳥肌モノの名演奏だった)。もし、この記事を読まれていたら、レビューでもブログでもいいから是非教えて欲しい。

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