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Review List of レインボー 

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     2023/04/15

    モートン・グールドの管弦楽作品集。
    グールドの管弦楽作品で、アメリカン・サリュートと共に有名なのが、ラテン・アメリカン・シンフォネットこと、シンフォネット第4番。
    本CDはその4番とあまり聴く機会のない2番、3番を収録し、オーケストラのためのスピリチュアルを収録したものです。
    シンフォネットはグールドの作品でも大変聴きやすい作品の1つで、ジャズのエッセンスを取り入れたり、ギロやコンガ等のラテン音楽の打楽器やリズムを取り入れた楽しい作品。
    時折交響曲と訳されることもありますが、堅苦しさは一切ありません。やはり演奏・録音共に機会に恵まれた第4番がなかなか良い出来なのですが、2番と3番もメロディには光るものがあります。
    一方で、スピリチュアルは一点してシリアスな作風です。
    元々グールド本人はシリアスな作曲家として知られる事を望んでいたようですが、その手の作品ではあまり受けなかったようです。
    ただ、このスピリチュアルに関してはロジンスキー、オッテルローなど名の知れた指揮者が録音しています。
    これらを演奏するのはアーサー・フェイゲン指揮、ウィーン放送交響楽団。
    フェイゲンはオペラ畑出身の叩き上げタイプの指揮者で、ナクソスではマルティヌーの交響曲全集を吹き込んだ事で知られます。
    この演奏はストレートでわかりやすい演奏で、ノリが少々弱いですが作品を知るには充分な演奏だと思います。
    録音もナクソス品質、安心して聴けますので、入門盤としてもおすすめです。

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     2023/04/14

    オランダの楽譜出版社、モレナールの出した参考演奏集で59弾にあたるCDである。
    モレナールの楽譜の中から中級のグレードの作品を中心に集めたものとの事。
    新作は近年モレナールで活躍している、ガイスラーやピアス、日本からは和田直也などが作品を提供している。
    地味ではあるが、それほど悪い作品はない。
    編曲物はクラシックから映画音楽まで満遍なく収録している。
    演奏は、ポルトガル公共治安警察音楽隊、指揮はホセ・マヌエル・フェレイラ・ブリト隊長による。
    近年モレナール社の参考演奏集に登場することで、日本でも知られる様になったポルトガル公共治安警察音楽隊ですが、ポルトガルの吹奏楽団らしく大編成のバンドで、中低音域がしっかりと鳴っていて、表現力も幅広い。
    一例をあげれば、コーツのマーチ『ダム・バスターズ』は推進力と躍動感のある好演奏で参考演奏集としてだけではなく、鑑賞用のCDとしても充分聴けるアルバム。
    録音年等は不明だが、レコーディングはアファナウディオが担当している。
    このアファナウディオはポルトガルの吹奏楽系レーベルで、自社でもCDを制作している。
    そのためか録音は柔らかく鮮明であり吹奏楽系のCDの録音としては上位に来る録音と言えるだろう。
    尚、収録曲は以下の通り

    1.冒険島 (アンドリュー・ピアス)
    2.ヒンデンブルク (マイケル・ガイスラー)
    3.ライズ2351 (ヘルダー・ペッテンコート)
    4ー6. 3つの前奏曲 (ジョージ・ガーシュウィン arr和田直也)
    7.丘上の風 (和田直也)
    8.ダム・バスターズ (エリック・コーツ arrトン・ファン・フレーヴェンブレーク)
    9.デボラのテーマ (エンニオ・モリコーネ arrトン・ファン・フレーヴェンブレーク)
    10.スラヴ舞曲第13番 (アントニン・ドヴォルザーク arrトン・ファン・フレーヴェンブレーク)
    11.ユニティー・イン・ハーモニー (ディルク・カイザー)
    12.フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン (バード・ハワード arrヘンク・ウメルス)
    13.タイム・トゥ・セイ・グッバイ (フランチェスコ・サルトーリ arrトン・ファン・フレーヴェンブレーク)
    14.イッツ・ザ・ワンダフル・クリスマス (マイケル・スミス arrヘンク・ウメルス)

    演奏 ポルトガル公共治安警察音楽隊
    指揮者 ホセ・マヌエル・フェレイラ・ブリト音楽隊長

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     2023/04/13

    アンタル・ドラティはスター指揮者と言って良いのか分からないが、存命中に600もの録音を残したと言われる。
    その中には歴史的なハイドン交響曲全集などもあり、録音数だけ見れば人気の指揮者だが、意外と録音を集めるとなるとなかなか難しい。
    本BOXは復刻系レーベルArtisが発売したもので、1937年から1967年までのドラティの録音の大半を集めたものとなっています。
    いわゆるパブリックドメイン音源のうち、管弦楽作品を集めた内容となっていまして、いずれもスタジオ録音でライヴはありません。
    この時代のドラティは、ミネアポリス交響楽団の首席指揮者、ロンドン交響楽団の客演指揮者として活躍、この2団体を振り、マーキュリーに積極的に録音を残していた時代であり、『1812年』の歴史的な録音を始め、名演、名盤が多数生まれた時期でもあります。
    レパートリーも幅広く、ベートーヴェンから当時の作曲家まで。
    バレエ指揮者でもあったドラティらしくバレエ作品が多いのが特徴です。
    いずれも脂の乗った時期ならではの充実した演奏内容で一枚目から最後まで楽しめると思います。
    CDは廉価盤らしくドラティの写真が印刷された厚紙に入っていますが、どれも同じデザインでパッと見は何枚目か分かりにくいのが難点です。
    復刻の状態ですが、これは殆ど年代を考えると良いと言えるでしょう。
    CD音源の大半がマーキュリー原盤で、当時のマーキュリー録音が非常に優秀だった事も手伝っているのでしょう。
    一方でマーキュリー以外の音源は時期相応というのもありますが、ヒストリカル録音に慣れていれば問題ありません。
    CDの収録音源はいずれも過去に一度はCDになっており、初出は無さそうですが、もう何十年も前に廃盤になったきりという音源や、一回しかCDにならなかった音源等、結構珍しいものもチラホラとあり、このBOXの最大の売りかもしれません。
    とにかく少しでも興味があれば買っておいて損はないと思います。

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     2023/04/12

    このCDはトーマス・ド・ハルトマンの作品集です。
    ハルトマンは帝政ロシア時代、現在のウクライナ東部、ホルージウカ村で生まれ、サンクトペテルブルク音楽院で、アレンスキー、タネーエフ、リムスキー=コルサコフに学んだ後、ロシア、ドイツ、フランス、アメリカ等で活動しました。
    生前はカザルスからも才能を讃えられたようですが、死後は急速に忘れられ、永らく無名の作曲家の1人となっていましたが、2006年にハルトマン・プロジェクトというものが立ち上がり、CD録音も開始され忘れられていたハルトマンの作品が復刻されてきています。
    イギリスのレーベル、トッカータは昨年に第1集となるオーケストラ作品集を出し、これは2枚目にあたるもの。
    『交響詩第1番』『コントラバスと管弦楽のための幻想的協奏曲』を収録、どちらも世界初録音との事。
    交響詩第1番は、交響曲第1番と表記される事もあるように、全体で1時間越えの大作。
    第4楽章では映画音楽も書いたハルトマンらしく、色彩的なオーケストレーションがなされており、聴き応えがある。
    コントラバスと管弦楽のための幻想的協奏曲は、珍しいコントラバスをソロに取った作品。
    終楽章ではハルトマンの出身地、ウクライナやロシアの民族風の旋律が登場し、ロシア国民楽派の音楽が好きな人にはおすすめ。
    演奏はテオドレ・クチャル指揮、リヴィウ国立フィルハーモニー交響楽団。
    コントラバスのソロはレオン・ボッシュである。
    クチャルの演奏は第1集と同じく見通しよく整理されて、作品の魅力を存分に引き出したものである。
    また、リヴィウ国立フィルもなかなかに優秀なオーケストラである事も演奏の良さに関係があるのだろう。
    録音は2021年9月15、20、21、23日で、第1集が同年同月の11日から13日にかけて録音されており非常に近い時期に集中的に録音されたようである。
    もちろん、音質も問題ない。

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     2023/04/11

    オランダの楽譜出版社、モレナールが出している参考演奏集である。
    このCDは、ソロと吹奏楽団による曲を集めたもので、表題曲スパイスを含む7曲を収録している。
    演奏は近年モレナールの参考演奏集によく登場している、ポルトガル空軍軍楽隊、指揮はエリオ・ルイス・サウシーニャ・ムーチョ中佐、アントニオ・マニエル・カルドソ・ロサド少佐、アルトゥール・カルロス・セイラ・ルーキーナ少尉が振っている。
    主に新曲を中心とした選曲だが、作品の質は安定した作品が揃っており、安心して聴ける。
    編曲物も珍しい曲があり面白い。
    演奏のポルトガル空軍軍楽隊は、日本の吹奏楽団とそう変わりはない編成だが、人数が多い大編成のバンド。
    当然サウンドも厚みがあり、表現力豊かな演奏を繰り広げており、ニュートラルな演奏が多い参考演奏集の中では鑑賞にも耐える水準の演奏だ。
    ソリストはスパイスのソロを務めたシェファー以外は、軍楽隊の隊員がソロをとっているが、いずれもなかなか上手い。
    モレナールがポルトガルの吹奏楽団とCDを制作する様になってからは、アファナウディオが録音を担当、本盤も同じです。
    アファナウディオはポルトガルの吹奏楽系のレーベルで、柔らかく、鮮明に録れた吹奏楽CDでは良い音質の録音と言えます。
    尚、録音年及び収録場所の記載はありません。
    最後に、収録曲、ソリスト、指揮者、演奏団体は以下の通り。

    T1~3. ユーフォニウムとバンドのための『カタルシス・トリロジー』(ヘルト・スハレイハース作曲)
    T4. トランペットとバンドのための『スパイス』(サウル・ソレル・ゴメス作曲)
    T5.ヴォカリーズ(セルゲイ・ラフマニノフ作曲 アルスティア・ウィーラー編曲)
    T6.トロンボーンとバンドのための『オマイラ』(カルロス・ペリセール作曲)
    T7.4本のホルンのための『狩のランデヴー』(ジョアキーノ・ロッシーニ作曲 ヘルト・スハレイハース編曲)
    T8.真夜中のカーボーイ(ジョン・バリー作曲 ヨハン・デ・メイ編曲)
    T9.アゲンスト・オール・ウッズ(フィル・コリンズ作曲 ベール・ヴァン・クリュシュテン編曲)

    ソリスト
    T1~3 ゴンサーロ・マルケス1等軍曹
    T4 ホセ・シェファー
    T5 イザベラ・マルティネス上級伍長
    T6 マヌエル・リヴォロ軍曹
    T7 ペドロ・マリーニョ軍曹、ディアゴ・エステヴェス上級伍長、ジョアン・ガスパール1等伍長、イヴォ・ヴィエイラ1等伍長
    T8 アンドレ・カビカ1等軍曹、ラファエル・メンドーサ上級伍長
    T9 デヴィド・ゴンサウベス軍曹

    指揮 エリオ・ルイス・サウシーニャ・ムーチョ中佐 T6
    アントニオ・マヌエル・カルドソ・ロサド少佐 T1~4
    アルトゥール・カルロス・セイラ・ルーキーナ少尉 T5、T7~9

    演奏 ポルトガル空軍軍楽隊

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     2023/04/10

    イギリスの指揮者、アンドリュー・デイヴィスは、1989年から2000年までBBC交響楽団の首席指揮者をしていました。
    在任中はテルデックに録音したイギリス音楽集が知られていますが、これはそれらを集めたBOXセットになります。
    この中にエルガーの管弦楽作品集やヴォーン=ウィリアムズの交響曲全集やマイナーな作品など、この時代のデイヴィスの代表的な音源も網羅しています。
    デイヴィスの演奏は少々当たり外れがあって、基本的に技術的には問題ないけど、繰り返し聴くには退屈な演奏もある一方、威風堂々や南極交響曲のような悪くない演奏もある。
    廉価盤ゆえにCDは厚紙に入ったもので、解説などはないがこれで充分だろう。
    録音の大多数は名エンジニア、トニー・フォークナーが担当しており、音質はなかなか良い。

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     2023/04/09

    アラム・ハチャトゥリアンの代表曲が、剣の舞である。
    この曲は、バレエ『ガイーヌ』の一曲であり、他にもレズギンカ等が単独で取り上げられるが全曲の録音は少ない。
    これは数少ない全曲盤で、ロリス・チェクナヴォリアン指揮、ナショナル・フィルハーモニー管弦楽団によって1976年に録音されたもの。
    原典版の楽譜を使った最初の録音との事だ。
    チェクナヴォリアンはアルメニア人を両親にイランに生まれた指揮者。
    スタンダードな名曲の録音もあるが、国民学派を得意としている。
    演奏のナショナル・フィルハーモニー管弦楽団は、ロンドン中のオケ団員を中心に録音用の団体として結成されたもの。
    他のナショナル・フィルの録音は腕利き揃いで大変上手いが、これはちょっと荒い。
    しかし、その荒さが作品とマッチしており、また熱も感じられる名演である。
    スパルタクスと仮面舞踏会、ロシア幻想曲は、ロンドン交響楽団の演奏で1981年に収録されたもの。
    ガイーヌで聴けた情熱はやや後退したが、オケが上手な団体の演奏なので洗練され、聴きやすい。
    ロシア幻想曲の収録はかなり珍しい。
    1976年と1981年という古い録音だが、問題なく聴ける。

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     2023/04/08

    オランダの楽譜出版社、デ・ハスケの2019年参考演奏集です。
    近年は2枚組でリリースされる事が増えており、本CDもそう。
    大雑把に分けると一枚目がシンフォニックな、二枚目にライトな曲を選曲したものとなっています。
    この中で1番おすすめの曲と言われたら、2枚目に収録されたピーター・リーデマンの行進曲『マーチャレード』でしょうか。
    リーデマンはオランダの作曲家らしいという事と、昔からデ・ハスケで活躍している事以外は詳細不明ですが、この行進曲は古典的なスタイルとメロディで安心して聴ける、新しいスタンダード・マーチです。
    演奏は何名か居まして、まずルクセンブルク陸軍軍楽隊。
    ブラウン中佐の指揮で一曲のみですが、なかなか優れた演奏を披露しています。
    またフランスの作曲家、ドゥルルイエルが振ったヴォルティージュ吹奏楽団との安定した演奏を聴かせてくれる。
    ブラスチヴァ・シンフォニック・ウィンズは、これも作曲家のオットー・シュヴァルツがタクトを取り、知られてない団体であるが、演奏はなかなかである。
    ブリト指揮、アントワープ・ウィンズはCDで1番多く演奏、マーチからポピュラーまで引き出しが広く、恐らく録音用の団体ながらなかなか聴かせてくれます。
    ミッドウェスト・ウィンズは、スウィニーの指揮の下、映画音楽を演奏していますが編曲や人数の問題であまり褒めたものではありません。
    録音は少々差があるものの、充分聴ける水準だと思います。
    尚、国内外ともに曲目の記載は結構載っていますが演奏者の記載がないので、下記に書いておきます。

    1 ブルーグラス序曲 (スパーク)
    2 レオナルドーレオナルド・ダ・ヴィンチの手稿の印象より (シュヴァルツ)
    3 ユーフォニウムと吹奏楽のアゴスト (チャンパニarrヤコブ・デ=ハーン)
    4 演奏会用行進曲『サルティション』(スパーク)
    5 タルジャン (ドゥルルイエル)
    6 希望の海 (ヤコブ・デ=ハーン)
    7 パソヴァリオ (ラセロムス)
    8 赤い石 (アッペルモント)
    9 インスパイヤ〜夢見る子供の旅 (八木澤)
    10 ザ・マジック・マウンテン (シュヴァルツ)
    11 グレイテスト・ショー (パセック、ポールarrスパーク)
    12 さらば恋人よ (arrスタンフォード)
    13 フィラデルフィア (ヤコブ・デ=ハーン)
    14 マーチャレード (リーデマン)
    15 パワー・オブ・ラブ (ハリウッドarrシェンク)
    16 ベスト・オブ・シーラン (シーランarrスハールス)
    17 クイーン・チャート・ヒッツ (クイーンarrヴェスナー)
    18 パタ・パタ (マケバarrケーネン)
    19 バイランド (イグレシアスarrスタンフォード)
    20 インクレディ・ファミリー組曲 (ジアッキーノarrマーサ)
    21 ジュラシック・ワールド炎の王国 (ジアッキーノarrブラウン)
    22 イージー・クイーン (クイーンarrジャンブルクアン)
    23 ショットガン (エズラarrケーネン)
    24 雨に唄えば (ブラウン)
    25 尊敬 (レディングarrビンソン)
    26 スプリングスティーン・ブルース (arrヴェスナー)
    27 ウィル・ロック・ユー (arrスタンフォード)

    ジャン=クラウド・ブラウン中佐指揮、ルクセンブルク陸軍軍楽隊 1
    オットー・シュヴァルツ指揮、ブラスチヴァ・シンフォニック・ウィンズ 2.7.10.13
    ユリ・ブリト指揮、アントワープ・ウィンズ 3.11.12.14–19.22.23.26.27
    ティエリー・ドゥルルイエル指揮、ヴォルティージュ吹奏楽団 4–6.8
    八木澤教司指揮、ウィンド・カンパニー吹奏楽団 9
    マイケル・スウィニー指揮、ミッドウェスト・ウィンズ 20.21.24.25

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     2023/04/07

    ポール・ダニエル指揮、イングリッシュ・ノーザン・フィルハーモニアの演奏で録音されたウィリアム・ウォルトンの作品集です。
    メインであるオラトリオ『ペルシャザールの饗宴』は一般的にはあまり知られてない作品ですが、ウォルトンの確かなオーケストレーションに寄って劇的なオケがよく鳴る作品です。
    ダニエルとイングリッシュ・ノーザン・フィルは1990年代半ばにナクソスにウォルトンの作品を吹き込んでいて、2001年に収録された本音源は今の所このコンビのナクソスへの最後のウォルトン録音のようです。
    さすがに何度か手を組んでいるだけあり、演奏は流れるようにスムーズに進み、合唱陣もしっかりとしており、この作品の名演と言えるでしょう。
    余白に収録された『王冠』『宝玉と王の杖』は元々本CDのための録音ではなく、1996年録音の1998年発売「ルール・ブリタニア プロムスナイトの定番曲集(8.553981)」が初出の音源。
    この2曲は代表曲という事もあって録音には困らないが、本演奏も大変に素晴らしい。
    両曲ともブラスが良く鳴り、演奏に熱もあり、王冠より宝玉の方がより良い演奏だと思うが、どちらも名演である事には変わりはない。
    録音もナクソス品質なので問題なし。
    尚、CDはプラケースのスリーブ仕様です。

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     2023/04/06

    エドワード・エルガーの宮廷仮面劇『インドの王冠』をメインにしたCDである。
    この作品は永らく組曲版でしか知られておらず、宮廷仮面劇版は楽譜が紛失していたこともあり演奏されなかったが、エルガーの作品の補筆に定評ある、アンソニー・ペインがこの度補筆、全曲の姿が蘇ったものである。
    この作品の中で有名な行進曲はもちろん、最後は英国国歌で締めくくられる、中々壮大な作品だ。
    尚、CD1とは別にCD2に収録されているのは、ナレーション抜き、ペイン補筆、デイヴィス校訂版のインドの王冠でこれも世界初録音だ。
    余白には帝国行進曲、戴冠式行進曲、英国行進曲の3つの行進曲が収録されている。
    これらはアンドルー・デイヴィス指揮、BBCフィルハーモニックと、シェフィールド・フィルハーモニー合唱団他が演奏している。
    デイヴィスは若い頃の録音は今ひとつなのも多かったが、年を重ねてからは中々に良い演奏が増えたと思う。
    このCDでもBBCフィルから充実した響きを引き出しており、さすがイギリス音楽のスペシャリスト。
    余白の行進曲も手を抜く事なくしっかりと演奏していて安心して聴ける。
    2009年録音で、音質は良好だ。

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     2023/04/05

    このCDはハファブラが出している参考演奏集の一枚です。
    出版社の楽譜参考演奏集なので選曲としてはごちゃ混ぜ感はあります。
    幾つか優れた作品を紹介しますと、冒頭の行進曲『近衛兵の交代』はスタンダードな行進曲で、なかなか良いです。
    メルテンスの3本のテナーは3つのテナーホーンを独奏とする小品。
    ヨーロッパの香りのする作品で個人的には好きです。
    またモルックポーアのペルシャ舞曲は題名通りの作品で1番から6番まであるようですが、ここでは1、3、4番の3曲が収録されています。
    演奏の大多数はアド・ホック・ウィンド・オーケストラが担当しています。
    この団体は録音用ではありますが、メンバーにはベルギー有数のバンドのメンバーを集めた団体となっており、腕前はなかなかのもの。
    ここではヘックが大半を受け持っていますが、行進曲からポップスまでフレキシブルに対応し、優れた演奏を聴かせてくれます。
    また1曲だけあるイフ・セヘルス指揮、ベルギー王立近衛兵軍楽隊の演奏は、いわゆる現代音楽寄りのグレードの高い作品ですが、難なくこなしているのはさすがギィデと言えるでしょうか。
    録音年や録音場所は不明ですが、音質は綺麗で、不満なく聴けると思います。
    最後に収録曲と演奏者です。

    1.行進曲『近衛兵の交代』(ヘック)
    2.2つのラテン舞曲 (ウェニャン)
    3.ペルシャ舞曲第1番 (モルックポーア)
    4.プレーリー・ムーン (ホッペ arrマルチヌス)
    5.ペルシャ舞曲第3番 (モルックポーア)
    6.ラクダの背中の針(オーリオ)
    7.ペルシャ舞曲第4番 (モルックポーア)
    8.イッツ・フォー・タイム・ラヴ (ヘック)
    9.ピーター・パン・ハイライト (ウェルターズ編曲)
    10.3つのテナー (メルテンス)
    11.ミッシェル・フーガン・ラテン版 (フーガン arrルゴロワ)
    12.死ぬまで愛す (カブレル arrフリードリクソン)
    13.ストロマエ (ストロマエ arrシュバリエ)
    14.青春に乾杯 (ヴァンサン arrフリードリクソン)
    15.ママチャリ (アンプヤ)
    16.彼は立ったままピアノを弾く (バーガー arrペリン)

    演奏 ジャン=ピエール・ヘック指揮、アド・ホック・ウィンドオーケストラ 6、10以外の全曲
    ハーディ・メルテンス指揮、アド・ホック・ウィンドオーケストラ 10
    イフ・セヘルス指揮、ベルギー王立近衛兵軍楽隊 6

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     2023/04/04

    このCDはリチャード・ボニングがデッカに録音したバレエ音楽の数々を纏めてBOX化したもので、ボニングが90歳を迎えるにあたり企画されたものです。
    ボニングはオペラ畑の指揮者として知られ、マイナーな作品の録音をしていた事でもしられていますが、バレエでも同じ様にマイナーな作品を取り上げ録音していた事で知られます。
    このCDでもアダン『海賊』『4人の悪魔』『マルコスパダ』オッフェンバック『蝶々』シュトラウス2世『シンデレラ』等々今持って録音が1種類または、片手で数えられる作品がたくさん収録されています。
    またボニングお得意のオペラの序曲や管弦楽曲、マスネのオーケストラ作品などバレエ以外の作品も収録されています。
    オケはいくつかの団体を振っていますが、ナショナル・フィルハーモニー管弦楽団、ロンドン交響楽団、イギリス室内管弦楽団といったロンドンのオケとの共演が多いです。
    いずれもオケの優秀さも手伝い色彩豊かな、生き生きとした演奏となっています。
    デッカの録音だけあり、古い録音ながら音は聴きやすい。
    そこそこ値は張るが、資料的な価値も高く、なかなか良いBOXだと思う。

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     2023/04/03

    このCDはNHK交響楽団が1968年から2010年にかけて演奏・収録した音源より、クラシックのポピュラーな名曲を収録したボックス。
    指揮者は岩城宏之、森正、外山雄三、若杉弘、山本直純、尾高忠明、秋山和慶の7名がそれぞれ振っている。
    その大半がライヴである。
    NHK交響楽団は元々商用セッション録音が少なく、現在出回っている音源の大半はライヴ録音が殆どかつ、日本のクラシック界特有の(=リスナーの)シンフォニー&コンチェルトと言った大曲重視の姿勢もあってか、同楽団のCDは交響曲や協奏曲が多く、しかも海外の著名指揮者やソリストを招いた音源が殆ど。
    一方でこのCDの様な誰もが聴いた様な名作はあまりCDにはならず、ましてや日本人指揮者によるこれらの録音がCDになるのはこんにち珍しい。
    演奏は基本的に、日本のオケらしい真面目さが目立った演奏であるが、一方でライヴ特有の熱のある演奏も見られる。
    また新しくなるほどオケの技術がよくなっているのは分かる反面、古い録音では試行錯誤を重ねた手作り感のある演奏でこれはこれで面白い。
    録音はやはり古い録音ほどイマイチで、新しい程良いです。
    収録音源はこのBOXで初出音源と謳っており、現在でも大半がこのBOX以外出ていませんが、後に別のCDに収録された音源もあります。
    解説書には楽曲解説の他、楽団縁の人物のエッセイと専用ケースにCDが入っています。

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     2023/04/02

    オランダの老舗楽譜出版社、モレナールが自社の楽譜の参考演奏集として出している、ニュー・コンポジッション・コンサート・シリーズの第62弾にあたるディスクです。
    演奏はポルトガル公共治安警察音楽隊、指揮はホセ・マヌエル・フェレイラ・ブリト隊長です。
    本CDは中級グレードの新曲を中心にセレクトしたものです。
    吹奏楽の新曲は他の出版社だと当たり外れが激しいイメージですが、モレナールは比較的安定しており、このCDでもタイトル曲を初め、聴きごたえのある作品が収録されている。
    編曲物ではベルリオーズの『ハンガリー行進曲』ヨハン・シュトラウス2世『芸術家のカドリーユ』が収録、特に後者の吹奏楽版は珍しい。
    演奏団体は近年モレナールの参考演奏集で知られる様になった団体で、ポルトガルの吹奏楽団らしく、大編成による分厚いサウンドと、卓越した技術を持ったシンフォニック・バンドです。
    本CDでも鑑賞用としても十分なレベルの演奏で、高い表現力は見事だ。
    録音年及び収録場所は不明だが2014年発売なので、その頃と思われる。
    レコーディングとミキシングはモレナールではなく、アファナウディオが担当している。
    アファナウディオはポルトガルの吹奏楽系のレーベルで自社でCDも制作している。
    残念ながら日本ではアファナウディオのCDの流通はほぼしていないため無名のレーベルとなっているが、スイスのアモス・レーベルの様に、豊かな残響と柔らかでクリアに録られた録音は吹奏楽のCDの中でも良い音質と言えるだろう。
    最後に収録曲は以下の通り。

    1.英雄の呼びかけ (マイケル・ガイスラー)
    2.オリンピックの夢 (ディーン・ジョーンズ)
    3.琥珀の間の伝説 (マイケル・ガイスラー)
    4.ハンガリー行進曲 (エクトル・ベルリオーズarr.トン・ファン・フレーヴェンブレーク)
    5.ケルト族の文化 (ラルフ・ウール)
    6.祝祭の印 (マイケル・ガイスラー)
    7.リトル・メイフラワー (ニンク・ファン・デル・ハイデーファン・デル・フェーン)
    8.フェスティーヴォよりサルサ・タイム
    9.フェスティーヴォよりサンセット・タンゴ
    10.フェスティーヴォよりサンバ・スウィング (ディーン・ジョーンズ)
    11.芸術家のカドリーユ (ヨハン・シュトラウス2世arr.ヴィンセント・ファン・デン・バイラール)
    12.世界中のクリスマス (ジョフ・ペンダース)
    13.ヴェニスの謝肉祭 (arr.パトリック・ミルストーン)

    ホセ・マヌエル・フェレイラ・ブリト隊長指揮、ポルトガル公共治安警察音楽隊演奏

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     2023/04/01

    アンドルー・デイヴィス指揮、BBCフィルハーモニックの演奏で収録されたエルガー作品集です。
    『チェロ協奏曲』『序奏とアレグロ』『エレジー』『威風堂々』の4曲を収録している。
    デイヴィスは若い頃からエルガーの録音を残すなど、今現在のエルガーのスペシャリストだが、その集大成とも言えるのが本CDだ。
    まず冒頭のチェロ協奏曲は、ポール・ワトキンスをソリストに迎えて、録音されたもの。
    このチェロ協奏曲は悪くはないのだが、今ひとつと言ったところ。
    序奏とアレグロ及びエレジーもオーケストラの合奏能力の高さが分かるが、このCDの1番の聴きどころは威風堂々である。
    これだけオケの気合いの入り方が違い、この曲は自分たちのレパートリーであると言わんばかりの情熱と共感が感じられる。
    全5曲とも名演だが、特に素晴らしいのは有名な1番で、テンポの設定やオルガンをしっかりと効かせたその演奏は新しい名演と言える。
    録音も新しいだけあり良いのだが、威風堂々は特にダイナミックに迫力がある録音で、これもこのCDの売りだろう。
    おすすめである。

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