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Review List of レインボー 

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     2022/03/12

    このCDはデリック・キンバリー中佐指揮、イギリス近衛歩兵グレナディア・ガーズ軍楽隊による、グレナディア・ガーズの式典&儀礼曲集です。
    指揮者のキンバリー中佐は、ピーター・パークス少佐の後任として1979〜1987年まで音楽監督を務めました。
    歴代のグレナディア・ガーズの楽長でも行進曲の録音に力を入れた楽長で、各社に音源を残している様です。
    これはそんな行進曲の一枚で、在任末期の1987年に録音されたもの。
    行進曲といってもグレナディア・ガーズ関連なのでかなり珍しい作品が多く、キンバリーの自作または自編曲、名楽長として知られたバッシュフォードの行進曲や、オランダの行進曲、及び信号ラッパ等が収録。
    最後はキンバリー中佐編曲のムジーク・マルツァーレという、愛国的なメロディをナレーターを伴った15分程の大曲です。
    演奏はかつてのガーズ・サウンドと近年の吹奏楽サウンドを足した割った様な1980年代らしい演奏ですが、行進曲での確かな演奏は、この軍楽隊ならではのものです。
    録音はバンドリーダー特有の硬めの音で、特に残響がほぼ無かったこの時代ならではの音は賛否分かれるかも知れません。

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     2022/03/11

    1948年から1962年まで、ベルリン保安警察音楽隊を指揮していたハインツ・ヴィンケル楽長。
    同隊を率いいて、各種演奏に従事したほか、テレフンケンやデッカに録音を精力的に残したおかげで今もその音楽に触れる事ができます。
    このCDはユーベル・レコードがSP盤等から復刻したものでドイツ行進曲を集めたアルバムです。
    シリーズは6枚続き、これは4枚目のCDです。
    このあたりになると有名な曲は少なくなり、代わりにこの時代にしか録音がないような珍しい作品も増えていきます。
    演奏はいつものヴィンケル節というか、戦前のドイツ行進曲を思わせる角ばったサウンドに、力強く熱狂的で推進力のある演奏です。
    一本調な所もありますが、最後まで聴かせるパワーがあり、名演奏ともいうべきでしょうか。
    録音は上記の通り古い上に、レコード会社を跨いだためか録音に差はあるも、復刻自体は良いと思います。

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     2022/03/10

    ドイツの行進曲王といえばカール・タイケを挙げる事が出来ます。
    世界的にも有名な『旧友』『ツェペリン伯爵』等で知られますが意外とその他の作品は知られていません。
    そんな中1992年にタイケの作品集がリリースされましたが、このCDはそれの続編にあたるものです。
    ほぼ全てが知られておらず、他でも録音される機会のない大変に珍しい曲ばかりが収録されています。
    1巻に比べて、良い作品とそうでない作品の差は激しい様に思いますが、それでも佳曲だと思える曲は幾つかあります。
    演奏はブランデンブルク州警察音楽隊、指揮は隊長のペーター・ブリュジング、副隊長のユルゲン・ブロドヴェスキー。
    1巻と違う団体の演奏に思えますがこれは1巻で演奏を担当したポツダム警察音楽隊が改名したためで、同じ演奏団体です。
    ただ、指揮はどちらが振ったか個別の担当についての記載はないのですが、1巻の様なテンポが遅めの演奏と、引き締まった快速調の2種類があり前者がブリュジング、後者がブロドヴェスキーなのでしょう。
    1巻でもそうでしたが、この団体は技術で聴かすタイプの演奏ではなく、歌で聴かすタイプの演奏であり、ドイツの団体らしい硬質な響きと作曲家への共感豊かな演奏は聴いていて、これはこれでなかなか良い演奏です。
    1998年に収録されたもので、録音も特に問題ありません。
    今年はタイケ没後100年という年であり、知っているようで、知らないタイケを知る貴重な一枚です。

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     2022/03/09

    ハインツ・ヴィンケル楽長指揮、ベルリン保安警察音楽隊によって録音収録された、ドイツ行進曲を集めたCDです。
    ヴィンケル楽長は1948年にこのバンドの指揮者になり、亡くなる1962年まで在隊していました。
    その間各種演奏や、デッカやテレフンケン等に多数の行進曲を録音するなど活躍しました。
    ユーベル・レコードはそれらを原盤にヴィンケルが録音した行進曲をCD化、シリーズは6枚出ています。
    本盤は3枚目になるもので、『キールに敬礼』『ニーベルゲン行進曲』『バドンヴィレ』『バイエルン分列行進曲』『われは皇帝猟兵』等の人気作中心の選曲です。
    作曲もしたヴィンケルですが、本盤には『ベルリンに敬礼』『ジュピター』の2曲が収録されています。
    演奏は戦前のドイツ軍楽を思わせる重厚なサウンドと、打楽器の縦のラインがピシッと揃い、豪快でダイナミックな演奏。
    少々古めかしいがその推進力と熱の入った演奏は聴いていて痛快だ。
    録音年も古く、更に一回にまとめて録音されたわけではないので、音質は少々差があるが、年代を考えれば上々の復刻と言えます。
    ドイツ行進曲ファンは一枚揃えたいCDです。

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     2022/03/08

    ドイツの行進曲王といえば、ヘルマン・ブランケンブルクと共に名前が上がるのがカール・タイケです。
    寧ろブランケンブルクより演奏機会が多いので、タイケの方が真っ先に来る人も多いでしょう。
    そんなタイケですが、『旧友』『ツェペリン伯爵』『ゆるがぬ忠誠』は大変有名ですがその他の作品は殆ど演奏される機会も無ければ、録音もなく意外と知られざる作曲家です。
    このCDはタイケの書いた行進曲のうち21曲を収録した貴重な作品集。
    ドイツ人だけあり、作風は無骨で全ての作品が質の高いとは言えませんが、知られざる作品でも『新たな友人』『常時生き生きと』『偉大なポツダム』『忠誠には忠誠を!』等はなかなかの出来で、その他にも佳曲が幾つかあります。
    演奏はタイケ縁の地であるポツダムで活躍している、ポツダム警察音楽隊、指揮はペーター・ブリュジング楽長。
    このバンド、何枚かCDを吹き込んでいるのだがこれはその初期の頃の録音。
    中編成ぐらいの人数で、正直、技術面に置いては高いレベルとは言えないのだが、良い意味でローカルな、ドイツらしい硬質な響きと、作曲家への共感に満ちた演奏は聴いていて面白い。
    尚、使用楽譜はタイケのオリジナルではなく、ハンス・アーレンスが手を入れた譜面が使われているようだ。
    録音年は1992年12月で、音質は問題ない。
    解説は詳しいとは言えないが十分に書かれている。

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     2022/03/07

    このCDはハインツ・ヴィンケル楽長指揮、ベルリン保安警察音楽隊の演奏で録音されたドイツ行進曲を集めたCDです。
    ヴィンケルは1914年に生まれ、1948年にベルリン保安警察音楽隊の楽長に就任し、1962年に亡くなるまで同隊の楽長を務めました。
    この間、テレフンケンやデッカ等に多数の録音を残しています。
    本CDもそれらが原盤です。
    ヴィンケルは戦後に活躍したものの、音楽は戦前のドイツ軍楽を感じさせる演奏で、縦のラインがビシッと揃ったラインや打楽器、特にバスドラムの力強い一打、何より燃え上がるような推進力のある演奏が特徴です。
    本CDには『旧友』のような定番曲から、マイナーな行進曲、ヴィンケルの自作曲はもちろん、音楽隊員の歌唱による行進歌や、大帰営譜も収録、さらにトランストライフのワルツ『楽しいウィーンのプラター』と行進曲ばかりではなくバラエティに富んだ選曲で73分たっぷりと楽しめます。
    上記の通り古い録音かつ、レーベルを跨いで録音された事もあり、録音状態は少々差はありますが、年代を考えれば復刻は悪くないと思います。

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     2022/03/06

    今年没後30年になる、イギリスの指揮者、チャールズ・グローヴズ。
    この指揮者の録音は意外と多くある物の、亡くなってからはあまり復刻化されず、1番有名かつ復刻されるのが、晩年にフィルハーモニア管弦楽団を振ったグローヴズ卿の音楽箱というコロムビアに録音された小品集で、これも良い演奏であるが、グローヴズが本領を発揮したのは自国、イギリスの音楽でEMIにそこそこの数を残した。
    このCDはEMIが録音したそのイギリス音楽の音源を同レーベルを買収したワーナーがCDBOX化したもの。
    ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団との録音が大半を占めるが、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団やロンドン交響楽団と言ったロンドン5大オケも振っている。
    演奏はグローヴズらしい暖かみのある音楽で、どれも水準は高い。
    収録曲のほとんどが名演と言って良いぐらいである。
    また選曲面でも後半のCD、コーツの作品集や、サリヴァンの作品には珍しいものが多く貴重である。
    リマスターは本BOX発売に合わせて2015年にリマスターされたものから、過去にリマスターされた物をそのまま収録したりしているが、1970年代の録音なら十分聴ける水準だと思います。
    廉価BOXのため、詳しい解説などを書いたライナーもなく、クラムシェル仕様ですが、これは値段を考えれば仕方ないでしょう。

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     2022/03/05

    このCDはジョン・ウィリアムズの有名な映画音楽を集めたCDです。
    グスターボ・ドゥダメル指揮、ロサンゼルス・フィルハーモニックの演奏でライヴ収録されたものです。
    同オケはかつてメータ時代にスターウォーズ組曲を録音するなど、ウィリアムズと縁深い団体です。
    まず見て思うのが意外と有名に見えてマイナーな選曲で、例えばスターウォーズではあの有名なテーマ曲は収録されていません。
    しかし、王座の間とエンドタイトルで出てくるのであえて外しているのでしょう。
    そしてサントラでも買わなければなかなか聴けない曲が収録されているのが特徴です。
    演奏はこのオケらしい機動力を生かした演奏で、ストリングスも良い音を出しておりますが、やはりブラスが良いサウンドをしています。
    そのためブラスが活躍する曲、例えばスーパーマンやレイダースマーチ、オリンピック・ファンファーレなどは新たな名演と言えそうです。
    録音はライヴなのですが1月24〜27日と日を跨いで一回の演奏会でなく、編集したもののようです。
    ウォルト・ディズニー・コンサート・ホールの音響も手伝ってか、残響豊かな録音で、あまりライヴらしさは感じられず、セッション録音の様な仕上がりになっています。

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     2022/03/04

    イギリスの名だたる作曲家が書いたファンファーレを集めた珍しいアルバムです。
    ブリスやアーノルド、バックス、ハーティといった大曲も書いた作曲家から、ケテルビーやコーツらライト・クラシック界の代表的な作曲家の作品まで収録、またホルストの曲は有名なグスタフではなく、イモジェンの作品というのも珍しい。
    現代イギリスを代表する金管アンサンブル、オニックス・ブラスにゲストプレイヤーを招いた、オニックス・ブラス・プレイヤーズの演奏で、指揮は近年シャンドスに多数の録音を残しているジョン・ウィルソン。
    収録された曲は大多数が機会用の作品であり、今の今まで録音がなかった作品が殆ど。
    機会用作品という事もあって、華やかな作品が多いですが、似たり寄ったりなところもあるので続けて聴くと飽きが来るかもしれません。
    演奏そのものは一級品といえる出来です。
    録音も教会での録音という事で、良く響いています。
    少なくとも資料としてはピカイチ。
    マニアックですが、演奏家か、作曲家のファンなら買っても良いかも知れません。

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     2022/03/03

    ジョージ・セル指揮、クリーヴランド管弦楽団によって録音されたヨハン&ヨーゼフ・シュトラウス兄弟の作品集です。
    この指揮者のレパートリーを考えれば意外というか、珍しく思いますが、セルは元々1897年にハンガリーに生まれていますし(面識は無かったでしょうが、まだヨハン2世も存命でした)ウィーンで音楽を学んだので、そう考えるとそれ程意外な選曲ではないのかも知れません。
    セルの演奏は端正で楷書体的な演奏で例えば、『美しき青きドナウ』の豊かな弦楽セクションなどでは、セル時代の高いアンサンブル能力が存分に聴けます。
    録音は1962年に行われたものですが、こうもりは別のアルバムから引っ張ってきたもので、これのみ1958年の録音です。
    古い録音ですが、年代を考えればそこまで悪い音質とは言えず、聴ける水準にあると思います。
    ライナーノーツはあまり詳細ではないのが残念。

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     2022/03/02

    このCDはイギリスのライト・クラシック界を代表する作曲家、エリック・コーツの作品集になります。
    コーツは日本では『ダムバスターズ』本CDに収録の『ナイツブリッジ行進曲』の2曲で知られていますが、かなりの作品を残しています。
    幸い、イギリスではまだ人気があり時折作品集がリリースされます。
    シャンドスでも既にガンバ盤があるのすが、今回新たにジョン・ウィルソン指揮、BBCフィルハーモニー管弦楽団による演奏で収録、販売されました。
    冒頭は序曲『浮かれた人』で、ワーグナーに北欧のエッセンスを加えた、軽快な小序曲で知られざる名曲です。
    その後も『バラード』『2つの交響的狂詩曲』ワルツ『ダンシングナイツ』などの知られざる名曲が並ぶ。
    いずれも本当に親しみやすいメロディと巧みな管弦楽法で、軽くみられがちなコーツが実力者であったことがわかる一枚だ。
    ウィルソンは既に他所のレーベルで、コーツのスペシャリストと言える存在。
    ここではBBCフィルの技術もあって、全曲水準以上の良い演奏を聴かせてくれます。
    シャンドスの録音は良くないと言われてますが、近年の録音はそう言うことはなく、本盤もそうです。

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     2022/02/28

    エドワード・ピーターセン指揮、ワシントン・ウィンズ演奏の行進曲集です。
    黄金時代のマーチと題されたシリーズの3枚目に当たるもので、スーザやキング、フィルモア、ザイツ、アレクサンダー、バグレー、グラフーラにアルフォードとイギリスとアメリカの作品を集めたもの。
    収録曲はキングとフィルモアが抜き出て多く、他は1〜2曲程。
    ほぼ全てが新しく編曲し直されたもので、全てバーンハウスより発売されているとの事。
    演奏はアメリカの楽団らしい元気いっぱいの演奏で、腕前もなかなかのものである。
    しかし録音があまり響きがなく、恐らくスタジオでの録音だと思うが、それで損をしている。
    録音年などは不明である。

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     2022/02/27

    ジョン・ウィリアムズの映画音楽を、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団が演奏したCDです。
    本CDのために録音されたものではなく、いくつかの機会に録音されたものを集めた編集盤です。
    収録されているのウィリアムズの映画音楽の中でも有名な曲ばかりではありますが、何故かスターウォーズのメインテーマの収録はありません。
    基本的メインテーマを選曲しています。
    楽譜は作曲家が自身で編曲したものや、他の作曲家がコンサート用にアレンジした楽譜が使われています。
    多少オリジナルと違いますが、雰囲気を損なうまでは行っていない質の良いアレンジです。
    指揮はニコラス・レインやニック・イングマン、ポール・ベイトマンと映画音楽を得意とするマエストロに、クイーン・シンフォニーを作曲した作曲家のトレガ・カシフが担当しています。
    どの演奏もロイヤル・フィルの高い演奏技術と華やかになる金管、歌うストリングスとどれもが見事なもの。
    特にスーパーマンはテンポ設定も良く、この曲の名演の一つ。
    録音は2002年から2007年に録音されたものだがどれも綺麗で迫力ある録音だ。

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     2022/02/26

    レナード・バーンスタイン指揮、ニューヨーク・フィルハーモニックの演奏で録音されたシュトラウスファミリーのウィンナ・ミュージック集だ。
    いずれの曲もバーンスタイン唯一の録音との事で、ニューヨーク・フィルハーモニックの音楽監督末期から辞任後すぐぐらいに録音されている。
    1950〜1970年代のアメリカではソニーやコロムビア、RCAなどが自国のオケと著名指揮者を使ってウィンナ・ワルツのアルバムを作っている。
    一例ならセルとクリーヴランド菅、オーマンディとフィラデルフィア菅、ライナーとシカゴ響、ワルターとコロンビア響等である。
    しかしこれらはオケこそアメリカの楽団であるが、指揮者はヨーロッパ出身という物が多く、指揮もオケもアメリカの演奏家によるものは、バーンスタインとニューヨーク・フィルのこのCDか、フィードラーとボストン・ポップスぐらいしかない。
    良くも悪くもヨーロッパ出身勢はまともな演奏だが、バーンスタインの演奏はかなり自由な解釈をしている。
    ワルツに躊躇だが、急に音を伸ばしたり、リズムも普通の三拍子だったり、本場物を愛好するリスナーには信じ難い演奏だろう。
    そして元気いっぱいなニューヨーク・フィルのサウンドも受け付けない人にはダメだろう。
    ただ思っていたよりかは演奏は良く、割り切れるならこれはこれで面白く聴けるのではないでしょうか。
    多少録音に難もあるも、年代を考えると仕方ありません。
    解説もついてますが、もう少し詳しい内容にしてもらいたかった。
    廉価盤だからここは仕方ないのかも知れませんね。

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     2022/02/25

    このCDはイギリスのマーチ王、ケネス・アルフォードの行進曲を集めたアルバム。
    演奏はイギリス王立陸軍航空隊軍楽隊で、指揮者はピーター・クラーク大尉である。
    この軍楽隊は1993年に軍楽隊再編成時にイギリス王立砲兵隊アランブルック軍楽隊から再編して新たに編成された軍楽隊で、クラーク大尉は1996年に音楽監督に就任しました。
    クラーク大尉時代に録音を開始しており、このCDは2000年に録音されたものです。
    現在イギリスの軍楽隊が残したアルフォードのアルバムとしては最も新しいアルバムで、また海兵隊の軍楽隊(ロイヤル・マリーンズ)以外のイギリス軍楽隊が演奏したアルフォード作品集として珍しい音源です。
    で、肝心の演奏ですが、これはちょっと厳しい。
    全体的にメリハリが無く、平板な感じ。
    テンポ設定が遅めな事もあり余計にそう感じてしまいます。
    技量的な事は問題ないのですが。
    選曲面では18曲の行進曲に加えて、普段、アルフォード作品集でも収録されない『ボギー大佐・オン・パレード』が録音されている他、アルフォードが作曲を手伝ったとされるW.リチャーズ『ナミュール』も取り上げられていて、選曲面では珍しいものがあり、これがこのCDの売りと言えます。
    録音はバンドリーダー特有の硬めの録音で、もう少々残響が欲しい所です。

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